TEAC VRDS-25Xs

VRDS方式のCDプレーヤーは、今ではかなりポピュラーになり評価も定着した観があります。
CDのデジタル情報を可能な限り正確に読み取り、情報量が多い音で再生する方式で、音質は定評があります。
同時にこの方式は取り扱いの気難しさも取りざたされています。
ちゃんと使わないとひどい音になる、メンテナンスの手間がかかる、など。
我が家で使ってみた感触など、書いていこうと思います。

スペック

以下は、TAOCのサイトで見られるスペック表/解説です。

VRDS-25xs 希望小売価格230,000円(税別) リモコン付属

  • フローティング構造を一切排除したノンフローティング・メカ‐ボディ直結完全一体構造ボディ「Full-bodied construction」
  • 圧倒的なメカニズム精度を実現する理想のターンテーブル・メカニズム「VRDS」
  • 8mm厚8kgスチールボードのボトムシャーシとアルミ無垢ブロックによる新開発の超高剛性シャーシ
  • エソテリックにも採用の重量級鋳鉄製ピンポイント・インシュレーター
  • すべてのデジタル信号の可聴領域ジッターを40dB激減。エソテリックD-3に採用のDSRLL(デジタル・サーボ・レシオ・ロックド・ループ)回路を搭載
  • 16分の1シフト方式(デジタル・オフセット)&20ビットDACによるリニアリティの大幅向上
  • 「ディザ」信号を用い、理想的な変換ステップを実現するディストーション・シェーイバー「ZDⅡ」
  • ディスクごとに理想のサーボ量を調整するデジタル・サーボ
  • RCA×1系統、TOS×1系統のデジタル入力を装備し、MDやCS/BSなども高品位なD/A変換を可能に
  • 高品位デジタル再生を支える選び抜かれたオーディオ・パーツ
  • デジタル出力:同軸(RCA)×1/光(TOS)×1、ON/OFF可能(リアパネルスイッチ)
  • アナログ出力:XLRバランス×1系統、RCA×1系統
  • ディスプレイON/OFF(リモコン)
  • デジタルボリューム(1dBステップ)
  • オートフェーダー
VRDS-25xsの主な仕様
  • アナログ出力:2.2Vrms(RCA)、2.2Vrms(XLR/600Ωターミネート)
  • デジタル入力/出力:0.5Vp-p/75Ω(RCA)、-15〜-21dBm(TOS)
  • D/Aコンバーター:1/16シフト20ビット4DAC
  • デジタルフィルター:25ビット・8倍オーバーサンプリング
  • アナログフィルター:3次バターワースフィルター
  • 消費電力:18W
  • 最大外形寸法:442(W)×158(H)×352(D)mm(突起部、インシュレーター含む)
  • 質量:23kg

2002.3.22 改訂

ノンフローティングでVRDSというのが何しろキモです。
これが、コンポの音を決定付けているといっても過言ではないでしょう。
他にも、読み取り精度を改善するための工夫が随所に取り入れられています。

VRDS25Xs導入の顛末

25Xsの前にはKenwoodのDP-5090を使っていました。よく出来たプレーヤーだと思います。
しかし、スピーカーがテンモニから4425mk2に変わって物足りなさを感じるようになりました。
もう少し奥深い、リアルな表情がある音が欲しい。

VRDS-25Xsは、候補の筆頭に挙がっていました。
評論家の故長岡鉄男氏が価格の壁を超えてリファレンスに使っていたような機械です。
(つまり、安い割にかなり音がいいということです)
(定価は23万円ですが半額近い値段で売られていました、、かなりの買い得です)
しかし同時にかなり敏感な機械だということも、話にはきいていました。
充分使いこなせるのかな、、。

何はともあれ試聴です。オーディオ店に出向きました。
比べたのは、DENONとアキュフェーズの同価格帯の製品です。

店で勧められたのはDENONでした。
聴いてみると確かに悪くありません。骨太な感じ、でもちょっと無骨かな。
アキュフェーズのほうは比べたらやや線が細いですが、奇麗で華やかな感じ。
定価10万台のDENONも聴かせてくれました。
そんなに、価格差程にはかわらない、、、?
どうなんだろ。

VRDS-25Xsを聴かせてほしいというと、店員さんはなんだか嫌そうな顔をしました。
試聴用につないでないから、といいながら並んだラックの奥のほうから出してきます。
そして10万台DENONのプレーヤーの上に置いてケーブルをつなぎました。
今にして思えば何か言えば良かったかもしれませんが、、この時点でこの店での試聴はあきらめました。
まともに鳴るはずがありません。
はっきり10万台のDENONのプレーヤーより劣る音でした。
出てきた音は、がさがさして五月蝿くまとまりのない音。まるで数万円のラジカセです。
極端ですが、実際当時そう思いました。

余談ですがこの時以降、僕は店で疑問に感じることがあるとはっきり訊くようになりました。
先方もわからないと口を濁して去っていったりしますので、どの程度信用できる店員かの目安になります。
オーディオ店の店員だからといって、客より知識が豊富かどうかは全く分からないですから。
逆にこちらが教えられることもありますから、互いの勉強になるのでいいのではないでしょうか。

さて、評論家のリファレンスになるプレーヤーがあんなものではないはず。
高知のオーディオ店に出向きました。
25Xsは頑丈なラックに納められ、石のボードの上に置かれていました。
出てきた音は十二分に納得できるものでした。
これで、決着です。

しかし、こうまで変わるものなのか。
セッティングなどやらなくてはならないことはたくさんありそうです。
どこまで能力を引き出せるのか、一抹の不安を感じながらの導入です。

2(使いこなしの話)につづく

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