Oct 31, 2021

カーステレオにRas Pi2+piCore7+MPD+i2s DAC (追記 10月31日、11月03日)

早々に追記。
このエントリーに書かれていることは、再現性がない。
何がどうなっているのやら、、、

もはや自分でもどうやって作ったのかわからないので、バックアップをGoogleに上げておく。
うちのHDDが飛んだりしたら紛失してしまうことになるので。
どうなってるのか見たいという人がおられたら、好きなようにしてくださればいいと思う。

https://drive.google.com/file/d/13eVisGZTRs3syI9z7cQ-2pC7SebC2f0Z/view?usp=sharing

うちのカーステレオ用音楽プレーヤーとして使っているBlackberry Bold 9000が最近あやうい。
というのは、内蔵電池が膨れてきている。
そのせいで本体の蓋が閉まらない。それでも使えて音も出るけど、じきに使えなくなるだろう。

交換用の電池は一応ネット上で売っているけど、何時売られなくなるか分からないし、過去には使ったら本体を壊した電池もあった。別の意味で危ういのだ。博打である。

当時、本体が壊れたので、普通の音楽プレーヤーで代替になれる製品を探したんだけど、試聴できた範囲ではいいのがなかった。音が良くないのと、操作性が良くないのと。
音が良いのになると高価になる。Bold 9000の中古が8千円で手に入るのに、数万以上で使いにくいプレーヤーを買う選択枝はなかった。

9000は物理キーから触覚で操作できるので、カーステレオ用として非常に使い易い。
必要となれば、ボタン1つで鳴っている音楽の曲名なども液晶画面に表示出来る。曲のランダム再生も、本体の電源を入れて諸々の操作で5秒以内で音楽が流れ出す。物理キーとトラックボール、いちいち目で見て確認しなくても出来てしまう。

しかし今や、9000は中古も売ってない。
あと、入手してもOSのバージョンアップが出来ないかもしれない。昔はなんとかしてやっつけたが、やり方を正確には覚えていないのだ(うちのサイトに備忘録があるんだけど、殆ど役に立たなかったんだよね、、)。
使い易くするにはバージョンアップしないといけないんだけど、これが出来ないかもしれないとなれば、、、

そういうわけで、代替機を作ることにした。
引き出しの奥で眠っているRaspberry Pi 2と、i2s DAC、piCore7 + MPD 0.19.9、追加投資はバッテリーぐらいで、なんとかしようというのだ。
少々梃子摺って、問題もないではないが、なんとかなった。

11月3日、書き忘れていたのに気付いたので追記。Raspberry Pi 2には無線機能がないので、USB HiFi アダプターにバッファローのWLI-UC-GNMを使っている。10年前の機材だ。
https://kakaku.com/item/K0000115107/

コンセプトはこんな感じで。

1.車のRCA入力端子につなぐ
2.電源オン・オフはコード(USBケーブル)の接続で行う
3.操作はWiFiでスマートフォンから行う(piCoreをAPモードで動かす)
4.USBメモリに収めた音源をランダム再生する

うちの車は、運転席左後ろの収納ボックス内にカーステレオのRCA入力端子が付いている。
9000は、専用のケーブルを自作して、イヤホン端子からRCA端子につないでいた。
ふつうのケーブルだと太すぎて、9000本体を収納ボックスから出せないのだ。出せなかったら操作できない。収納ボックスの蓋を開きっぱなしにしていたら運転の邪魔になる。そんなわけで、極細のRCA-イヤホン端子のケーブルが必要になったということだ。
Ras Piはスマホから操作するので、収納ボックス内に置いてかまわない。i2s DACと普通のRCAケーブルでつなげばいいということになる。

piCoreは電源コード抜去で電源を落としても大丈夫なOSなので、今回はなんとしてでも使うことにした。
車から降りるときにプレーヤーをシャットダウンする必要があるんだけど、raspbianベースのOS(例えばVolumioなど)だと、OSにログインしてシャットダウンの操作をしなければならない。手順を踏んでシャットダウンしないとOSが壊れるからだ。
その場で電源を落とせるほうが使い易い。piCoreはこういった用途に適している。

音声再生の操作はスマホからWiFiでアクセスして行う。
piCoreを所謂APモードで起動するのだが、過去に何回か手を付けたけど、分からなくて途中で投げてばかりだった。ネット上にはpiCoreでやってるケースは見つけられなかった。Raspbianベースで同様のことをやってる作例はあるのだけど、それでも随分参考になった。

操作性は、9000と比べたら低下している。
WiFiでRas Piとつなげて(これはスマホに自動設定できるけど)、MPDクライアントを起動し、音楽フォルダを選択してプレイリストに登録して再生、ランダム設定、、、
画面を見ながらじゃないとできないことがあれこれとある。たぶん操作に慣れても30秒はかかるのではないか。
あとアートワークを表示しない。これはMPD 0.19の仕様上、仕方がないのだけど。

うだうだ書いてきたけど、実際に行った建付けは右往左往だったけど、出来た結果を整頓して分かりやすく備忘録にしておこう。

参考にさせていただいたサイトは下記。多謝。他にも参考にしたけど忘れた。

https://itmedia.co.jp/news/articles/2008/14/news042.html
https://qiita.com/JhonnyBravo/items/5df2d9b2fcb142b6a67c
https://katona.hatenadiary.org/entry/20071101/p2
http://flac.aki.gs/bony/?page_id=1085
https://wiki.archlinux.jp/index.php/Music_Player_Daemon
http://kitatokyo2013.blogspot.com/2014/02/picoreplayerip.html
http://soramimi.jp/raspberrypi/mpd/
https://qiita.com/hoto17296/items/2e638fa28597b18505cd
https://gadget-live.net/raspberry-pi-self-made-router/
https://raspida.com/wifi4raspbian
https://herb.h.kobe-u.ac.jp/raspiinfo/raspiAP.html
https://armadillo.atmark-techno.com/blog/615/1830

piCore7はここからダウンロードした。
http://tinycorelinux.net/7.x/armv7/releases/RPi2/

piCore7を使う理由は、MPDのインストールが楽だから。
うちで余っているRas PiはB+と初期型の2なので、B+だったらarmv6、初期型2だったらarmv7となる。
3B+も1台予備があるんだけど、piCore7は対応していない。新しいバージョンのpiCoreだとMPDをソースからインストールしないといけないので、けっこうな手間なのだ。

ダウンロードしたイメージをマイクロSDカードに焼いて、i2s DACの設定を書き込み、Ras Piに刺して家庭内有線LANにつないで起動。パーティションを拡張。
ここら詳細は過去のエントリーを参照のこと。
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20180103a.html
piCore7にmpdをインストールする方法

今回、完成後のonboot.lstは下記。

mc.tcz
openssh.tcz
wifi.tcz
firmware-rtlwifi.tcz
firmware-ralinkwifi.tcz
usbutils.tcz
net-usb-4.1.13-piCore_v7+.tcz
net-usb-4.1.20-piCore_v7+.tcz
hostapd.tcz
dnsmasq-doc.tcz
dnsmasq.tcz
rfkill.tcz
libmpdclient.tcz
libmpdclient-dev.tcz
mpd.tcz
alsa.tcz
alsa-config.tcz
alsa-dev.tcz

このリストにあるtczを、tceでインストールしていけば、関連のライブラリ等も含めて同等のものが出来る筈だ。
mc.tczとopenssh.tczは最初からインストールされている。それ以降のtczをインストールしていけばいい。
MPDをインストールしたらalsa関連も一緒にされるものと思い込んでいたら、されなかったので最後に追加でインストールしている。実際にi2s出力で必要かどうかは分からないが、一応入れている。

APモード関連

まずAPモードの設定から。

起動時にAPとなるRas PiのIPアドレスを固定するには、/opt/bootsync.shに「wlan0.sh」の設定をしておく必要がある。
下記、記載。

/home/tc/wlan0.sh &

/home/tc/wlan0.sh に、wlan0の設定を記述する。
下記の記載で、RasPi-APが「192.168.2.1」になる。

pkill udhcpc
ifconfig wlan0 192.168.2.1 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.2.255 up
route add default gw 192.168.2.1
echo nameserver 192.168.2.1 > /home/tc/resolv.conf

/home/tc/resolv.conf に下記記載。
(このファイルを削除したら、有線LANにつながらなくなる。どういう挙動なのかよく分からないが、、、)

nameserver 192.168.2.1

USB無線LANアダプターを刺して、認識しているかどうかを確認。

tc@box:~$ lsusb
Bus 001 Device 004: ID 0411:01a2 BUFFALO INC. (formerly MelCo., Inc.) WLI-UC-GNM Wireless LAN Adapter [Ralink RT8070]
Bus 001 Device 005: ID 0bda:0109 Realtek Semiconductor Corp. 
Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Standard Microsystems Corp. SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter
Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Standard Microsystems Corp. SMC9514 Hub
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
tc@box:~$ 

ハードの認識はしている。しかし設定をしていない段階では認識していても動いていない。
/opt/bootlocal.sh にiwconfigでスイッチを入れるように設定。

iwconfig wlan0 power on

bootlocal.sh には、hostapd起動の設定も記載。
今回は、tcディレクトリに置いた設定ファイルをhostapdで読み込むようにする。

hostapd /home/tc/hostapd.conf -B

tcディレクトリに置いた設定ファイル、/home/tc/hostapd.confには、下記を記載。

interface=wlan0
ssid=RasPi-AP
hw_mode=g
channel=7
wmm_enabled=0
macaddr_acl=0
auth_algs=1
ignore_broadcast_ssid=0
wpa=2
wpa_passphrase=abcdefghijkl
wpa_key_mgmt=WPA-PSK
wpa_pairwise=TKIP
rsn_pairwise=CCMP

細々したことはよく分からないんだけど、無線LAN(wlan0)を「ssid=RasPi-AP」で動かす設定。
wpa_passphraseは、スマートフォンからRasPi-APネットワークにログインするためのパスワードだ。

dnsmasqでDHCPの設定。
/home/tc/dnsmasq.conf に下記記載している。

interface=wlan0
dhcp-range=192.168.2.2,192.168.2.99,255.255.255.0,24h

udhcpcのdefault.scriptが何処にあるのか探したら、/usr/share/udhcpc/default.scriptが見つかった。中をみたら「RESOLV_CONF="/etc/resolv.conf"」と。
今回はtcディレクトリにresolv.confを置いているので、それを設定してやらないといけないのかな。
/home/tc/udhcpc.script を設定。「RESOLV_CONF="/etc/resolv.conf"」の記述を「RESOLV_CONF="/home/tc/resolv.conf"」に書き換えて設置、、、

実はこの辺り、、、なんでこんなことしたのか記憶がない。何を参考にしたのかもよく分からない。
しかし、/home/tc/udhcpc.scriptを外したらうまく動かなくなる。無線は動いてログインできるんだけど、有線LANがつながらなくなる(まあ、有線LANはカーステレオ使用には無用なんだけど、使える方がメンテしやすい)。なので、何かしているんだとは思うんだけど、、、

よく分からないところもあるが、これでRas PiのAPモードが動く。
APモードなんだけど、同時に有線LANの方も稼働しているので、LANケーブルをつなげばそっちからの設定変更やMPDクライアントでのアクセスも可能だ。
しかし、dnsmasq、udhcpc周りには問題があって(設定がおかしいからだと思うが、、、)、APからクライアントにアドレスが配布されない。クライアント側のスマートフォンで固定IPにすれば運用上の支障はないので、当面このままで使うつもり。

MPDの設定

MPDは、Ras Pi起動と同時に自動起動させる。
これがなぜか、今までのうちでのやり方で上手くいかなかった。ネット上にはrootでは起動しないと書いてあったり(そうなの?!、、、)。
なので、/home/tc/.profile の末尾にコマンドを記載することで起動させるようにした。

/usr/local/bin/mpd /home/tc/.mpdconf

mpd.confは/home/tc/.mpdconfで設定。下記の通り。

music_directory "/mnt/music"
# playlist_directory "/mnt/music/mp/mpd/playlists"
playlist_directory "/home/tc/.mpd/playlists"

log_file "/home/tc/.mpd/log"
pid_file "/home/tc/.mpd/pid"
state_file "/home/tc/.mpd/state"
sticker_file "/home/tc/.mpd/sticker.sql"

db_file "/usr/local/share/mpd/database"

auto_update "yes"
#auto_update_depth "3"

audio_output {
 type "alsa"
 name "My ALSA Device"
 device "hw:0,0" # optional
 mixer_type "software" # optional
## mixer_device "default" # optional
## mixer_control "PCM" # optional
## mixer_index "0" # optional
}

samplerate_converter "Fastest Sinc Interpolator"
audio_buffer_size "8192"
buffer_before_play "20%"
audio_output_format "192000:24:2"

filesystem_charset "UTF-8"
id3v1_encoding "UTF-8"

カーオーディオの使用でライブラリを保存する操作は基本的にはしないので、MPD起動と同時にライブラリのアップデートを行うように設定。
auto_update "yes"
データベースファイルをMPD起動と同時に作るので、filetool.sh -bに記載されていない場所に設定した(これは工程作業の都合で使用上には関係ないけど)。
db_file "/usr/local/share/mpd/database"

/opt/bootlocal.sh に下記記載し、OS起動時に/mnt/musicやデータベースファイルを置くディレクトリなどを作る。
音源となるUSBメモリ/マイクロSD+USBアダプターをOS起動時に認識、マウントポイント「mp」にマウントさせる。

mkdir /usr/local/share/mpd
chmod -R 777 /usr/local/share/mpd

mkdir /mnt/music
mkdir /mnt/music/mp
mkdir /mnt/music/ram
touch /mnt/music/ram/dummy.cue
chmod -R 777 /mnt/music

mount -w /dev/sda1 /mnt/music/mp

以上で、MPD関連の設定は完了。

スマートフォンの設定

インストールと設定を終えたRas Piは、電源を入れて起動したらAPモードで動いている。MPDも自動的に起動し音源データを読み込みライブラリを形成し、クライアントからの指示があれば音声再生が可能な状態になっている。

MPDクライアントを動かすスマートフォン(当方はAndroid 11)を設定する。

WiFiからアクセスポイントRasPi-APを選択。
前述したとおり、Ras Piの方から自動的にIPアドレスを振ってくれない。
Ras PiのDHCPサーバーが問題なく動いていればスマートフォンに自動的にアドレスを振ってくれるはずなんだけど、これが機能していないのだ。

できないものは仕方がないので、スマートフォンのほうでIPアドレスを設定。IPアドレス固定で設定する。
APモードのRas Piが「192.168.2.1」でネットマスクはnetmask 255.255.255.0 なので「192.168.2.xxx(xxxは2から254の間の任意の数でいける筈)」でスマートフォンを設定。
インターネットに繋がりませんと警告?が出るけど、繋げなくてもいいということで設定する。
これで接続、MPDクライアントから操作ができるようになる。

うちではM.A.L.P.を使っているけど、クライアントソフトによって設定や使い方は違うと思うので、これ以降は省略。

そんなこんなで、取り敢えずRaspberry Piベースでカーオーディオ用のポータブルMPDプレーヤーが出来上がった。
音の方は、試しに車のシガーソケットからUSB電源をとって試聴したところ充分過ぎる音が出たので(シガーソケットでこの音か?と驚いた)、問題があるとか何とかは置いといて速やかに日常使用に移行させようという感じ。
接続が問題かな、RCAケーブルとか電源ケーブルをどうするかとか。
当初はバッテリー駆動するつもりだったが、シガーソケットから電源をとれるようにすることも検討している。

DHCPの問題は、今後あせらずに対処していこうと思う。

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