Sep 07, 2025

更にオープンピンやターミネーターなどについて

前々回のエントリーから、かないまる氏提案のオープンピンとターミネーター、まだ続く。
http://kanaimaru.sakura.ne.jp/NWA840/005.htm

ちょっと問題がある音源が出てきた。
The Who / Quadrophenia の、The Rockという曲。
曲開始の数秒後に金属箔の鳩の群れが飛び立つような音像イメージがあるんだけど、飛ばない。曲の最後に雷が鳴るのだけど、これが上空に広がらない。
Walter Tilgnerの音源の小鳥は問題ない。
長岡鉄男の自衛隊もなんとかF4は飛ぶ。
だけど、Quadropheniaは、どうも上下が出ないのだ。手が回ってないだけで、他にも影響が出ている音源はあるかも知れない。

前々回のエントリーでは、オープンピンに付いている抜け防止ピンを切除していなかった。
かないまる氏は切除を推奨している。
これがないと、手に持った時にどっちが上か先か、分かりにくいんだよね。
しかし、そうも言ってはいられない。切ったら変わるだろうか。

PPAP Back-Endに刺している2つのオープンピンで切ってみる。なんとなくだが悪くない。
25ピン全て切ってみる。ついでにONUのターミネーターのも切る。
Quadrophenia、鳩はわずかに飛ぶかな、雷もわずかに上がる。しかし、以前に比べたらまだまだ足りない。
音色は、残っていた滲みが取れたような音になった。
すっきりして写実的。やや地味なようにも思う。テンション、立ち上がりが弱いのかな。若干、音量が下がったかのように感じる。
いろいろ聴いていくと、決して悪くはない気はするんだけど。
思い返すと抜け防止ピンが付いていたときの音は立ち上がりが明瞭でくっきりしていたが、テンションが強すぎたかな。

実際のところ、いろんな音源が、すごくいい感じで鳴るような。
いろいろ聴くうち、地味とかあまり思わなくなった。
しかし Quadrophenia、どうしてやろうか。

さて、抜け防止ピンを切ってみて気付いたが、LAN端子はケーブルが外れる方向にテンションがかかるようになっているらしい。つまり、抜け防止ピンがなかったら、留まってくれずに外れる場合が出てきた。
ONUのPR-500MI、LAN端子にターミネーターを挿しても押し出されて抜ける。飛び出してくる。
これは想定外だった。
気付いて抜け防止ピンを切らずに1本だけ残ったターミネーターをONUに刺しておく。空き端子がひとつ、できてしまった。

そういうことで気になるのは、だったら他の端子でも抜けやすくなっているかも知れない。
抜けたり緩んだりするのをチェックしないといけないんだろうか。音も変わるかもしれない。これは当面、様子見だ。

さて、そういうわけで、ターミネーターを作る。
実は、材料は既に届いている。さすがに25本は作らないと思うが。
出来た1本をONUに挿す。これでONUの空き端子は埋めた。

ターミネーターは、1本作るのに1時間ほどもかかる。いや、これは久しぶりに作ったが、やはり大変だ。
作る手順を考え直したほうが良いだろう。
今までは、端子にケーブルを付けてから、ケーブルに抵抗をハンダ付けしていた。
考えてみたら、ケーブルに抵抗をハンダ付けしてから、端子にケーブルを付ける工程を踏んだほうが、ずっと楽なはずだ。なんで今まで思い付かなかったんだろう。

それはともかく、新しく作ったターミネーター2本をPPAP Back-Endに挿してみる。
パテ詰めオープンピンと交換だ。
一気に音のテンションが上がる。
Tilgnerの小鳥が中央から右に寄る。
1個、オープンピンに戻してみたら、やや落ち着いた。2個戻すと、いよいよ落ち着く。

両者の違いは、ターミネイトしているかどうか以外には、パテを詰めているかどうかと、抜け防止のピンが付いているかどうかだ。
ターミネーターから抜け防止ピンを切り取って、挿してみた。
いや、違うものだな、、、音は落ち着いた。小鳥の定位も中央のままだ。

しかしこうなると、パテ詰めオープンピンとの区別がつきにくい。
いや、音場が広い、かな。
Walter Tilgner の小鳥の音源CDの6トラック目、鴉とキツツキと小鳥のコラボがあるのだけど、広がってる気がする。
7トラック目、雷が上の方まで行ってるかな。でも、奥行きは、浅いかな。どうなんだろう。
オープンピンを使って以降、少し音場が狭くなった?と感じていた。それを取り戻している気がする。しかしどうかな、あんまり変わらんな。

ブーレーズの木こり王子のピッキング音は、抜け防止ピンがあるよりは、ない方がいい。ない方が濁りがなくきれいに聴こえる。
かないまる氏が言ったとおり、あったら音の品位は下がるようだ。

こうなると、機器間を繋いでいるLANケーブルはどうなんだろうという気持ちが生じてくるが、これはちょっと抜け防止ピンを切り取る気になれない。そのままで様子をみる。
LANケーブルといえばテレガートナーのLAN端子がいいと言われている。全体的に堅牢そうな造りだけど、抜け防止ピンが振動しにくい構造になっているのも良いのかもしれない。

さて、PPAP Back-Endとその近傍のスイッチングハブ1台、合計5つの空き端子でピンをあれこれやってみた結果は、ターミネーター(抜け防止ピン付き)よりも、パテ埋めオープンピンとターミネーター(抜け防止ピン無し)の方が良くて、後者2つは区別がつきにくい。
うちでは、電気的なこともあるのだろうけど、それより物理振動対策の方が改善作用が大きそうだ。

ONUに挿していたターミネーターは抜け防止ピン付きなので、比較したら良くないはずだ。
パテ埋めオープンピンに替えて養生テープで固定した。
これで抜けないかと思ったが、テープが剥がれた。プラグを押し出す力のほうが相当強いようだ。
ここは、抜け防止ピン付きのターミネーターで対応することにした。もともとそれでも効果はあったのだし。
あと無線LANルーター2台は、ONUほどではないけど抜けやすそうなことが分かった。これは養生テープを貼って対策した。

ここまでの経緯から、空きLAN端子以外にも物理的振動への対策をすることにした。
まずは、PPAP Back-Endとハブの筐体の上に本を数冊積んでみた。オーディオ初心者向けの古典的な振動対策だ。
なんとなくいい感じだ。

あちこちのスイッチングハブの上に、今更だけど、文庫本を積んでいく。
これがいい感じに効いてくる。Walter Tilgner音源の1トラック目の小鳥はより高く、3トラック目でバタバタ騒いでいる鳥の動く範囲が以前よりも広がった。音場が広がっている。そういう変化があるとは。
だけど、どことなく「本」だなあという音だ。パルプなイメージというか、柔らかい。ぺたっとした感じというか。悪くはないんだけど、質素で控えめで穏やか、主張が少ない音だ。古民家だと邪魔にならずに似合いそうだ。

そういうわけで、ハブやサーバーの振動対策として、薄手のゴムシートに石材系のボードをウェイトにして組み合わせてみることにした。Amazonで手頃な御影石平板15mm厚を入手。これを0.5mm厚のゴムシート片6つを介して、サーバーやスイッチングハブに乗せていった。
広がった音場は維持しているようだ。
音色はどうなったかというと、石っぽい音になった。まあ、当たり前か。
楽器だとそこまでじゃないけど、ボーカルがかなりつらい。やはり硬いのだ。
ここで、PPAP Back-Endとその近傍スイッチングハブに挿していたターミネーター(抜け防止ピン無し)5本を、パテ詰めオープンピンに替えてみると、ボーカルの柔らかさが戻ってきた。しかし、それだけでいいのか感がある音だ。

どうも、塩梅の調整が難しい。
本ばっかりにしても駄目だし、石ばっかりにしても駄目だ。
まあ、もともとオーディオってそういうもんだ。

さてここで、あれしたりこれしたりで目まぐるしいが、ターミネーターにエポキシパテを詰めてみた。

puttyTerminator

前述のPPAP Back-Endとその近傍スイッチングハブ、5本のパテ詰めオープンピンを、パテ詰めターミネーターに替えてみた。
いや、ターミネーター、化けた。
色合い、バランスが良い。ボーカルもすごく自然になった。
音の透過性、ダイナミズムが数段階アップしたような鳴り方をする。音楽そのものの表情が見える気がする。音楽のエネルギー自体が自己主張してくるような再生音だ。
評価には時間を掛けないといけないけど、これなら半年の迷走が報われる感じかな。
しかし、状況的には未だに迷走中なんだけどな。

とりあえず、少しずつパテ詰めターミネーターは増やしていくつもりだ。
手間がかかるのですぐには増えないが。

Quadrophenia の雷は、多少は上に昇っている。以前に比べたら半分ぐらいだけど。
他の音源で、以前は上方に音場があったのが、以前ほどには上がらないと感じるケースが他にいくつか出てきた。どうしたら直るのかこうなってくると分からないけど、まあ、ぼちぼちやっていこう。

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