Feb 23, 2026

Frankfurt Baroque Orchestra の Handel: Trionfo Del Tempo E Della Verita (Il) には変な音がいっぱい

最近、Petit Susie 、Yuho式アクティブアース、あれこれ扱ううちに、ずいぶん音が変わったと思う。
音場が広がり、見えてなかった部分が見えるようになった。
Walter Tilgner の小鳥の定位も、以前より安定している。

結果、384/32 アップサンプリングの音質は、44.1/16 を再び引き離した。
微小な部分での情報量が僅かに違ってくる。
その僅かな違いが、音源によっては音楽の表現に大きな差を産んでしまう。
うちの再生環境では、ハイレゾに意味があるということだ。そして良質なアップサンプリングにも。
高性能なクロックと電源で音源データからDACまで全ての経路を固めるような低ジッター弩級システムなら差が生まれないのかも分からないが、うちはそこまでのことは出来ないので、44.1 は高品質なアップサンプリングで高音質化しようと思う。

と言っても、ロスレス 44.1も相当良くなっている。
普段聴く分には全く支障ないレベルで、前のエントリーでも書いたが、たぶんブラインドで 384 と聴き分けろと言われたら、ちょっと自信がない。聴き慣れた音源なら、分かるかもしれない。それほどのレベルになっている。
だったらアップサンプリングは要らないのではないか、と言われたら、そういう断捨離もありかもしれない(僕はしないが)と評価するぐらいの音は出るようになった。

だから、意外に以前よりも頻繁に 44.1 を使う。
使う理由は、なんとなく、だったりするが。
ちょっと横道にそれるけど、44.1 は 384 よりもデジタルノイズに弱いので、コントローラーとして使うノートPCは無線接続にして、操作するときだけ ncmpcpp を起こすとか LMS にアクセスするとか、ウインドウを閉じないならせめて使わないときはバックグラウンドに回すとか、そうした配慮が音質に直結するようだ。384 にも影響するけど、44.1 ほどではない。

そうこうする中で、今回のタイトルになっている音源の話。
これは、過去にアップした下記エントリーでも触れている。
Lascia la spina
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191211a.html

過去エントリーのタイトルにした曲、Lascia la spina、ヘンデルが3回、使いまわした名曲だ。
ストリーミング時代になり、いろんな人が歌っているのを聴いたが、個人的にはこの音源のが一番好きだ。他と比較して、かなりゆっくりなテンポで朗々と歌っている。
Youtube に動画としてアップされている。

Claron McFadden - Il Trionfo del Tempo e della Verita (the Triumph of Time and Truth), HWV 46b: Pt. Lll: Aria - Sarabande
https://www.youtube.com/watch?v=rY0uQD3zf7w

一番の問題は、曲名に「Lascia la spina」と入っていないことだ。「Aria - Sarabande」となっている。
上のYoutube動画のタイトルにも入っていない。CDのときからそうなっているのだけど、ストリーミング時代に、こんなでは誰もたどり着けない。検索に引っかからないではないか。なんということだろう。

横道にそれるが、今回も歌詞をグーグルに翻訳させてみよう。
6年以上も経ってるので、さすがグーグルも進歩している。以前より良い訳詞だ。

Lascia la spina, cogli la rosa;
tu vai cercando il tuo dolor.
Canuta brina per mano ascosa,
giungera quando nol crede il cuor.

棘を捨て、バラを摘め。
あなたは自分の痛みを探し求める。
あなたの手に隠された白霜は、
あなたの心が信じられなくなった時にやってくる。

話を戻す。
この曲が収録されている音源、今回のタイトルになってるNAXOSの音源だ。
1998年5月末日、ドイツのエルトヴィレ・アム・ライン市にあるエーベルバッハ修道院でのライブ録音。
トータルで2時間59分、CD3枚組だ。

HANDEL: Trionfo del Tempo e della Verita (Il)
https://www.naxos.com/CatalogueDetail/?id=8.554440-42
https://www.naxos.com/MainSite/BlurbsReviews/?itemcode=8.554440-42&catnum=554440&filetype=AboutThisRecording&language=English

https://www.prestomusic.com/classical/products/7947727--handel-il-trionfo-del-tempo-e-della-verita-hwv46b

このオラトリオの音源には Lascia la spina が2つ収録されている。先に「HWV 46b」のものが、後に「HWV 46a」のものが演奏された。ヘンデルが改作する前と後を比較するという企画だったらしい。
改作前の 46a の方が、現在一般的となっている「Lascia la spina」だ。
46b のは歌詞は同じだが、メロディは全く別の曲だ。こっちの音源データには「Lascia la spina」と曲名が付いている。
コンサート全体としては HWV46b らしく、46a の Lascia la spina は、おまけ扱いなのかもしれない。
先のYoutube動画の説明には「Il Trionfo del Tempo e della Verita (The Triumph of Time and Truth) , HWV 46b: Part lll: Aria - Sarabande (II Trionfo del Tempo e del Disinganno, Rome 1707, HWV 46a/23) , (Piacere) · Claron McFadden」と、ある。

Lascia la spina の話ばかりが続いたけど、まあ、そういうライブ音源で、個人的には好きなタイプの良質な録音だと思ってるのだけど、一般的にはそうは言われない。というのは、余計な音がいろいろ入ってしまっているのだ。CDのパッケージにも断り書きが書いてある。

今回のエントリーは、それらの余計な音を書き出してみようという試みだ。
なんでそんな酔狂をしようと思ったのか。

前述したように、最近、オーディオの出音が変わった。そんなある日、僕はこの音源を聴いていた。
とつぜん、僕の近くの左前方で携帯電話が鳴る。
あれ、家族の携帯が鳴ってるのかな?でもおかしいな、こんな着信音、誰が使ってたっけ。
周りを見回しても、携帯はない。
しばし後に、気付く。音源に入っている音だと。
繰り返し音源再生してみると、たしかに同じ場所で、ピョピョと昔の携帯電話の音がする。だれかがマナーモードにするのを忘れて、コンサートの途中で携帯が鳴ったので慌てて手元に出して止めたのだろう。当時のことだからスマホではなくガラケーも未だ無い筈だ。それが、この音源にはレコードされている。

僕は過去に何回もこの音源を聴いていて、オーディオのチェックにすら使ってきた。そして、今になって初めて、そんな音が収録されていることに気が付いたということだ。
以前は、スピーカーの間で、他の楽音の間で聴こえていた音だった気がする。無意識にピッコロか何かの楽音の一部だと思い込んで、携帯電話の着信音だと気付かなかった(このたび確認したら、ピッコロはいない。管楽器はフルート、バスーン、ホルン、トランペットだ)。
それが、客席の位置、つまり僕のリスニングポイント近傍で鳴るようになったので、気付いたということだ。
気付いてしまえば、楽曲の中で楽器が奏でるフレーズとしては不自然だ。

そんな顛末を経て、僕はこの音源に集録されている雑音を、リスト化したいという気持ちになった。
そんなのおかしいよ、とか言うなかれ。
なにか意味があるに違いない。

と、思ってリッピング音源を効き始めたが、思った以上に、やたらいらない音が多い気がする。もともとそういう音源というイメージだったんだけど、それにしても多い。いつもそういうのを追いかけて聴いてるわけじゃないから気付いてなかったのが多いのだろう。
トラックによっては、やたらと何かがゴソゴソしてるというときもあって、逆にあんまり雑音が感じられないトラックもあり、時間によって差がある。

さて、以下に表にしていく。
CD番号、トラックNo、分秒、どんな音かと、その他メモ。
分秒の後に、大きい音は「L」、小さい音は「S」、簡単に聞こえるのは「E」、聞こえにくいのは「D」を付けている。但し適当でいい加減な評価だ。

cd No. track No. min : sec 聴こえ方 付記
cd1 01 00:05 SD ステージ方向で何かがゴトンという。
LE
00:37〜 01:06〜 etc.
繰り返し、誰かが息継ぎする音が断続的に続く。 これは、他のトラックでも目立つときは目立つようだが、このトラックが一番目立つ。上記の時間以外にもたびたび聞こえる。
02:15頃 SD なにかざわざわする。
05:30 SE 咳。
07:09 SE ステージ方向で何かが、ピシ、ゴトン、という。
02 02:08 SD 息継ぎ?、繰り返しある。 コーラス
「そうまとめ、始まりましたかぁ」という空耳が聞ける。
02:34 頃 LD 携帯電話の呼び出し音。ピョピョピョピョピョピョピョ(?)、とリスニングポイント近く左側で1秒間ぐらい聞こえる。 ピョの回数は正確ではないかもしれない。
04 03:18 LD 息継ぎ? この後にも間欠的にみられる。聞こえにくいが前にもある。
10 03:20前後 SD 何かがゴトゴトいう。
12 00:12 頃 SE 何かぐしゃぐしゃいう音。
13 コーラス
15 00:15以降 LE ごそごそ音
05:24 SD 右方、何かがガシャンという音、その後、ごそごそ
05:42 SD また何かあったような
17 SD 小さな雑音が断続的に聞こえる。
01:36 SE 何かがゴトンという。
20 コーラス
cd2 01 SE 随所に息継ぎあり。
02 コーラス
08 05:04 SE 何かの音がする。
11 01:27 LD コーラスに被るようにバシャ、という。 コーラス
17 00:01 LE 何かがゴトっという。
18 00:04 LE 何ががゴソゴソいう。楽譜をめくるような感じか。
20 00:00〜20 SE 何ががゴソゴソいう。
21 00:19 LE ステージ右奥で何かゴトンという。
05:29 LE
23 SE ごそごそ騒がしい感じが続くトラック。
00:42 LE
24 00:00〜 SE ごそごそ音がする。
25 00:00〜 SE ごそごそ音がする。
01:23 SE ざわざわなにかの音がする。
28 00:00〜 SE ごそごそ音がする。
00:20 LE なにかがパタっという。
29 03:46 SE 曲の終わり、ガターン、という。
30 00:02 LE ガタッという。前トラックからの続きか。
00:22 SE ガタッという。
32 コーラス
cd3 04 SH
00:55 01:22~32
02:02~10 03:22~36
右寄り、ゴオオオ、、と低音が入る。 断続的に続いている感じ。
50~60Hz前後?か。トラックが走るような。何の音なのだろう。
03:01 SH 何かがカラン、、という。
03:27 LE
05 00:25 LE 発声練習?と思われる声が入る。 HWV 46a の Lascia la spina。ふつうはステージ上で発声練習などしないと思うが、本編外の余興という位置付けだとしたら、そういう雰囲気もありかも。
02:43 LE パシャン、と何か異音が入る。
06 00:00~ SE ごそごそ音が続く。
07 00:00~ SE 咳払、ガサガサいうのが続く。
09 01:32 LE 咳?にしては大きいような。何かが落ちたような音。
10 00:16~17 SD なにかガタガタ、その後、ゴソゴソ音がする。
11 SE
00:06 01:25
02:50 04:10 など
随所でゴソゴソ、ガタガタする音が聞き取れる。
03:35 LE 何かが起きたらしくガタタン!という音がする。
13 00:15 SE 何かカサカサ音がする。
00:40 SE 咳?
02:09 SE
02:35 etc.
右方で咳?の音、くりかえし。
14 00:07 SE パタンという音。
00:11〜 SE 咳?、いくつか連続する。
16 00:16 LE ステージ奥?でゴトン!と音がする。
17 SE
00:40 01:28 03:53
05:10 etc.
ステージ方向で何か雑音。
18 00:17〜 SE 暫くごそごそ雑音あり。 コーラス隊が移動する音なのかも。中には声らしきようなのも聞こえる。
04:30〜 LE 咳がいくつか。
19 コーラス
エンディング、Alleluja.

ざっとこんな感じ。
時間の表示は、多少のズレがあるかもしれない。
一般的なライブ録音によくある小さなノイズと判断したケースは記載していないものもけっこう多い。咳は迷ったけど、目立つもの、気になったものは記載したつもり。

まあ、どうなのかな。
ライブ録音ってこんなもんでしょうと、言って言えなくはないかな。
それにしても、やっぱり多い、かな。
しょっちゅうゴソゴソしている雰囲気なので、気に入らない人は気に入らないだろうという気はする。

Lascia la spina (46a) の発声練習だけど、昔は今よりも大きい声量で明瞭に聞こえていた。
今よりも狭い部屋で、CDプレーヤーを使っていた頃、20年以上前は、今の3倍ぐらいの音量で、右側の舞台袖で発声しているかのように聴こえていた。今も右側から聞こえるのは同じだが、音量が小さくなっている。右を向いて発声して反響音が響いている感じだろうか。
再生環境によって、聞こえ方はそれほどまでも変わる。

それぐらい変わっても、同じ音源で楽しむことはできる。オーディオが良くなって、昔よりもオラトリオ全体を音楽として楽しめるようになった。
明瞭に聞こえる雑音は増えた気がする。そこは良し悪しなのか。しかし雑音が明瞭に聞こえない昔のシステムでも、なんとなく演奏会場の雰囲気は聴き取れていた気がする。

今回はこんなところだ。

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