JBL 4425mk2/4

低音の問題

さて、室内に飽和する低音はセッティングだけでは如何ともし難いようです。
音量を下げればましにはなりますが、かなり小音量になってしまいます。

現在の部屋は、音量を上げられること、床が頑丈なことを条件に選んでいます。
入居した時何もない部屋で手を叩いてみました。
ピィーン、、と張りつめた高音の残響が響きました。
所謂、フラッターエコーとか竜鳴といわれるもので、高音域の定在波です。
しかし、家具を持ち込むと改善しました。

しかし低域の音響は家具ぐらいでは対策できません。
テンモニを使っていた頃はさほど問題にならなかったので放置していましたが、、
4425mk2になってからは、低域の定在波も激しく出てくるようになりました。
60〜70Hz辺りの音が他の音より極端に膨張するのです。
ベースのメロディーが、、、〜〜〜
もちろん定在波以外の低音も響きあって、どうにもなりません。
ちょっと室内音響をいじらなくては、使えません。

そこで、東京防音の高密度グラスウールの音響ボードに白羽の矢を立てました。
まぁ、ボードというよりも塊といったほうがよさそうな感じですが。
見てくれは良くない。全く色気のないネズミ色の大きな直方体です。
現在の製品は、ベージュでちょっときれいです。
しかし、ただの直方体というのは同じです。
ユーザーが見てくれについては工夫してくれということなのかな?
しかし、なにしろ安い。
低域吸収のグラフが雑誌の宣伝に出ていて、分かりやすい。

高松のオーディオ店に、このボードが無造作に転がしてありました。
店員さんに訊くと、効果ないよとの返事。
しかし、みれば多くのスピーカーが林立する試聴室です。
他のスピーカーのウーファーに吸収されちゃうんじゃないかな。
激しい定在波も生じる余地がないような。

そこで、展示されていたJBL4344mk2の傍にボードを移動しました。
4344の低音に変化はあるかどうか。
離れて聴くと分からないので1m足らずのニアフィールドリスニングです。
変化は、ちょっと聞こえました。使ってみることにしました。

宅配便で運ばれてきたGAC-1150は、店で見たものより大きく感じました。
オーディオ機器というのは、店頭では小さく見えるものが多い気がします。
4425mk2自体、来たときは「でかっ!」と思いました。
宅配便の人が「大きいのに軽いですね、何ですか?」といいました(w

リスニングルームに持ち込みます。
大きい、、、すごい違和感(w

しかし、、、静かだ(!!

ボードを無音の部屋に入れただけで、ぐっと静かになるのがわかりました。
ボードを縦に立てずに、横にして立てても効きます。
部屋の空気が変わる感じ。広くなった感じ。
こんなに風に効くものとは。いや、問題は低音です。
スピーカーの後方外側の部屋の隅に置くのが定番らしいのでそうします。
さっそく、音を出してみます。

正直、オーディオを今までやっていてこれ程まで効果があったものはないです。
部屋の音響環境が悪すぎたのかもしれませんが。
充満していた低音がかなり失せました。
定在波は残っていますがかなり減弱し、前のように聴けない程ではありません。
あちこち動かしてみましたが、スピーカーの後ろの隅がやはり良いようです。

これに気を良くしてGAC-1010(確か現行品はGAC-600)も購入しました。
GAC-1150よりも薄手で、面積が広くなっています。
これをスピーカーの外側に設置しました。
最初に5001150を入れたとき程の大きな効果はありませんが、効いています。

あれこれ動かし、スピーカーの前方外側に斜めに設置することにしました。
(現在こんな感じになっています)
両サイドの壁からの反射波を根こそぎ吸収遮断してしまおうという魂胆です。
これで、かなりすっきりした感じに音がまとまりました。
定位した音声がスリムになり、実在感が増しました。
聞こえてなかった音がたくさんあったことに気付かされました。

しかし、僕はもう慣れましたが、初めて見る人にはかなり違和感がある光景です。
リスニングルームの室内音響は非常に重要な要素であるにも拘らず、これでは、、。

他のメーカーからは、もっとルックスのいい違和感の少ない製品が出ています。
しかしかさばったりなんだか良く分からないオブジェが部屋の中にあるのは、、。
それにけっこう高価です。
室内の状況によって効くかどうか分からないものに大枚はたくのは、、。

リスニングルームは生活空間としても使うことが多いです。
家族の意見もあって導入しにくいこともありそうです。
一人暮らしで容易に導入できた僕はオーディオマニアとしては恵まれているのでしょう。

高音の問題

JBLのホーン型2wayというのは、超高音域は苦手です。
分割振動で出しているのか、あるいはホーンの限界なのでしょうか。
スキッと抜けきらないというか、やや濁りが混じる渋い感じ。
そこが唯一?の欠点です。

対策として、スーパートゥイーターの追加がよく行われているようです。
最近のJBLのホーン型は、大抵スーパートゥイーターが最初から追加された3way構成になっています。
うちでもかなり効果がありましたが、その話はこちらで。

2021.10.03. 追記。
なんだか勿体ぶった書き方になってますが、当時は大っぴらに書くのはあんまり良くないみたいな意識があったんですね。今になって読み返すと少々痛いですね、、、
スーパーツイーターのネットワークに、JBLのチャージカップルドネットワーク方式を採用して、現在も使用継続しています。
効果は無いという向きもありますが、ツイーター領域に使う分には充分意味があると思っています。安価な部品を使って高音質を引き出せます。
こういう書き方しか出来ないのは、高価なオーディオ用素子を使用した一般的な形式のネットワークとの比較が未だに出来ていないからですが、今更そうした比較をする気は無くなってしまいました。

さて、これからどうしよう

現在の不満として、、
これも定在波だと思うのですが、100Hz前後の音量が減弱しています。
どうも怪しいと思っているのが天井と床との間です。
これをなんとか対策できないかと思っています。

天井に吸音ボードを使えればと思うのですが、GACシリーズは大きすぎ。
案としては、
1)東京防音に特注で薄目で小さいボードを作ってもらう。
2)ミスティックホワイトなどの吸音材を使用して自作。
を考えています。
どんな構造にしたらいいんだろう。
まぁ、追々です。

あと、部屋の後ろ側の左右差も気になるところです。
左後ろ側は空間が空いていて、右後ろ側は閉鎖されておりラックがあります。
中高音域の不安定さにつながるような気がするのですが、対策は十分とはいえません。
実際、ボーカルなどが10cm程、右に寄る時があります。

まずは、せめてラックを何とかすべきだと思っています。
これについては、もしかしたら想像以上の問題を生じているのでは?と予感がしています。
そこでこういう感じにしようか、とか考えます。
縦長のラックに全て詰め込もうという案です。しかしラックの硬性の問題がありそう。
もっとも現状を考えたら悪くなりようがないという考えもありますが。
ついでに、右後方にも吸音ボードを押し込んで、とか。

スピーカー自体についての課題とはいえないですね。
スピーカーについて何かやるとしたら、まずは
スピーカーケーブルの変更。
インシュレーターの再検討。
バスレフの処理? でしょうか。

ケーブルは、現在は5.5mmのキャブタイヤでバイワイヤで接続しています。
1本、5mの長さがありますから×4で20m。
これを他に変えるとして、、いいものは多いんでしょうが、、、

最近、低インダクタンスを徹底したケーブルが北欧から輸入されると聞きました。
ちょっと気になるんですが、価格が気になります。
バイワイヤは出来そうにないな。
現在考えているのは、いっそこういう配置にしてしまおうか?という案2です。
メインのコンポと、録音やアナログディスク関係を分けてしまう。
間はバランスケーブル(RCA/XLR変換バッファーアンプ経由)や光ケーブルで繋ぐ。
スピーカーケーブルが短ければ、いろいろ試せます。
しかし、spの間に置くのは音響的に問題あるし、本棚がいよいよ使いづらい。。。

インシュレーターはスピーカーと台の間ではなく台と床の間を考えたいです。
現在、TAOCにもともと着いているスパイク→MDF板→床となっています。
これは、そのうちなんとかしたい。
ちょっとしょぼすぎなので、良いのにしたら何かいいことあるかな?と時々考えます。
クリプトンあたりがいいだろうか。弁慶ベースってまだ売ってるのかな?

しかし、あんまり現状に不満がないのでモチベーションが上がりません(汗
もっと低域を引き締める?、、
自分としてはもう充分だし、これ以上絞めると逆にきつすぎになる気がします。
低域を引き締めずにレスポンスだけ上げるインシュレーター、、うーん。

それに、100Hzを何とかする方が優先、か。
そうでないとインシュレーターの効果も出ないような気がします。

バスレフについては、
これを塞いだ方が音質の改善がある、という可能性を以前指摘されました。
より低域まで伸びて、引き締まった音になるのではと考えます。
これは塞ぐ栓の材質によっても違うでしょうし、中音域まで影響がありそうです。
インシュレーター同様、今後の課題です。

2003.01.16. 現在    

1(スペック)に戻る

3/4

システム紹介に戻る →◆

to Audio Room Top
to Home