May 14, 2023
TinyCorePure64で、UEFI対応のPCで動くTiny Core 64をUSBメモリにインストールする
前説
今回は、いよいよオーディオからは縁遠いので、pcのカテゴリーに入れている。
(17日の時点で、読みにくいな、分かりにくいな、と思ったところを多少書き直した。内容は変わっていない。)
前回、うちで使っているTiny Core 64-11.1をインストーラーに転用して、UEFI対応のTC64-14をUSBメモリにインストールした。
しかし簡単にインストーラーに出来るTCを持っている人はそういない。
Tiny Core Linuxのサイトからダウンロードできるものと最小限の機材で、UEFI対応のTCを作るにはどうするのがいいのか、今回はそういうことを考えてみた。
つまり、TinyCorePure64-14.0とPC1つと有線LANのネット環境で、どうしたらいいかということだ。
下記urlからTinyCorePure64-14.0.isoをダウンロードできる。
http://tinycorelinux.net/14.x/x86_64/release/
USBメモリなりに焼いて、ブートする。
HP ProBook 450 G9だとgrubのブート画面が出るんだけど、そこでenterを押したらモニターが真っ暗になる。
ここで「sudo reboot」を打つとPCが再起動するので、OSは起動していることが分かる。
しかしこれでは使えない。
http://forum.tinycorelinux.net/index.php/topic,25015.msg159414.html#msg159414
TCのフォーラムに似たような事例が上がっている。
BIOSの設定で解決した事例のようだけど、うちのケースはどうも違うようだ。
ここではgrub画面から設定変更して起動させる方法も書かれている。これも、うちでは効果は無かった。
結局、今までのところ、450 G9でTinyCorePure64-14.0を起動したときに正常に表示させる方法は発見できていない。
ProBook 450 G3だったら、BIOSのBoot Menuから「Legacy」を選択すると普通に起動できる。
実は450 G3、普通に起動できた後、ちょっとした手数で比較的簡単にUEFI対応のTC64をUSBメモリにインストールできることが分かった。こうして作ったTC64-USBメモリは、450 G9で普通に正常にブートできる。
だから今回は、ProBook 450 G3で、450 G9でも使えるTC 64-14.0を作る方法の記録、ということになる。
以下に記載。
インストールに使うTinyCorePure64-14.0を450 G3で起動
先ず、「TinyCorePure64-14.0」のisoファイルをダウンロードしUSBメモリに書き込みPC(450 G3)に刺す。
下記からダウンロード。
http://tinycorelinux.net/14.x/x86_64/release/TinyCorePure64-14.0.iso
今回は、インターネットに有線LANでつながる環境が必要。
TCのサーバーからダウンロードするものがあるからだ。
PC起動、escキー、f10キーからBIOS設定画面に移行。
Advanced画面を開く。
Secure Boot Configurationから、Configure Legacy Support and Secure Boot を「Legacy Support Enable and Secure Boot Disable」に設定。
Boot Optionから、起動優先順位でUSBを上げる。
Main画面を開き「Save Changes and Exit」を選択。「Yes」をクリック。
PCが再起動。
grubの起動画面が表示される。
(BIOSを設定済みであれば、f9キー、Boot Menuからだけで起動できる。)
今回、450 G3だからBIOS設定はこんな流れだが、当然他の機種なら違ってくる。

画像はスマホで撮った写真からトリミングしたもの。
ブートする方法が4つ選択できる。画像では「waitusb=5」を選択している。
そのほうがゆっくり慎重に起動するので無難、という感じ。
今回は、command line onlyではなく、GUIで操作するウィンドウマネージャを使う。
使えるPCが1台なので、sshで遠隔操作できない。
そうなると日本語キーボードを使えない。TinyCorePure64素のままでは設定できないのだ。USキーボードの設定のままで操作するので、キーボードを打つ操作は極力減らしたい。なしには出来ないが。
「enter」キーで、Tiny Core 起動。
ブート画面は以下。


上の画像は、OS起動後の画面キャプチャしたファイルなんだけど、実際の画像ファイルは、ブラウザ上の表示よりも縦尺が長い。
というか、実際のPCモニター上で、表示画面の縦を圧縮した表示になっているのだ。
だからスマホのカメラでとったBIOS画面と、OS起動後にデスクトップ(というのか?)をキャプチャした画像ファイルで、縦横の尺が違う。上下圧縮していない画像が、キャプチャ画像ファイルとして保存されるからだ。
今回、キャプチャ画像を、実際にPC上に表示された縦横比に近い感じで、ウェブブラウザ上で表示するように設定している。つまり、ブログ上ではキャプチャ画像ファイルの上下を縮めて表示している。
キャプチャ画像が大きすぎて読みにくいということもあったので。
インストールの準備 マウントツール、ターミナルを起動

まず、いくつかのソフトを起動。
上の画面、下の方、アイコンが7つ並んでいる。
右から2つ目、マウントツールをクリックしたら左上のカラフルな小さなウインドウが開く。これで、パーティションやドライブのマウント、アンマウントを管理できる。
OS起動の時点で、起動しているTCのディスク「sdb」が緑、マウントされていることが分かる。
sda1~3は、450 G3のHDDで、普段使っているOS(うちの場合Fedora。世間一般的なPCだったらWindowsが多いか)がインストールされている。
やろうと思えば、ここにTCをインストールできる。
もちろん、そんなことをしたら、HDDの内容はすっかり上書きされて消えてしまう。
つまり今回、ここは触ってはいけない領域、ということだ。
慎重を期すなら「fdisk -l」コマンドでドライブ構成を確認したほうがいいのだけど、今回は省略した。1~3があるのが普段使っているOSのドライブで、マウントされてるsdbで1しかないほうが現在起動しているTCだというのは分かるから。
画面の下、一番右の四角いアイコンで、ターミナルが起動する。上の長四角い灰色のウィンドウがそれだ。
ここからいろいろ操作する。
キャプチャ画面上、ターミナルに「tce」と入力している。入力後、enterキーで、ターミナル上でtceが動く。
tceは、Tiny Coreのソフトウェア管理・インストーラアプリだ。
インストールの準備 OSインストーラー(tc-install)と、grub2をインストール

キャプチャ画面、ターミナルウィンドウの表示。
tceが、スタンバイモード(とでもいえばいいのか)で起動されている。
Search、Provides、Keywords、Quit、と表示されているが、キーボードのキーを打つことで操作する。
Search の「s」を入力。

tce が検索モードになる。「tc-install」と打って、enter。

TCのリポジトリ上で、検索に引っかかったソフトが表示される。
(マウスの操作でターミナルのウィンドウを大きくしている。)
1. tc-install-GUI.tcz
2. tc-install.tcz
tc-installは、TC-OSのインストーラ。これがないとOSをインストールできない。
ちなみに「tcz」は、TCで使うソフトウェアを個々にパッケージ化したもの。tczの形でリポジトリに置かれているのをダウンロードするということだ。
今回使うのは「2」、ターミナル上で操作していく。「1」ならGUIで操作できるはずだが、今回は使ってない。意外と、ターミナル上で操作するのも簡単で不便ではない。
2 を入力し、enter。

tc-install.tcz の簡単な説明が表示される。
このソフト説明表示画面は、しばしば重要な内容が記載されていることがある。

ここで「q」を打つと説明表示からスタンバイモードに移行する。「i」キーで、先に検索表示したソフトのインストールが始まる。
インストール作業が進むに連れて文字列が上に上がっていく。
必要なアプリやライブラリのインストールが終わると、スタンバイモードに戻るんだけど、キャプチャはしていない。

tc-installのインストールは終了し、tceスタンバイモードから「s」で検索。
上のキャプチャ画面は、tceから「grub2」を検索し結果が表示された場面。
検索で引っかかるのは「grub2-multi.tcz」だけなので、ソフト選択画面は表示されず、すぐに説明画面が表示される。
この説明画面の文面は、あとで使う。詳しくは後述。

「q」キー、「i」キーで、grub2-multiをインストール。
関連するソフトも同時にいろいろダウンロード、インストールされる。
インストールが終わったら、「q」で、tce を終了。
これで、USBメモリにTC-14をインストールするために必要なアプリケーション2つを、TC-14にインストールした(ややこしい)。
ターミナル一番下の「clear」はターミナル画面を埋め尽くした文字をクリアし掃除するコマンドだ。
これでenterを押したら、画面がまっさらになる。
インストーラを起動、TC-OSをダウンロード

PCに、TCをインストールするUSBメモリスティックを刺す。
キャプチャ画面上、左上、マウントツールに、自動的に「sdc1」が追加される。
「sdc」がUSBメモリスティック、「sdc1」がUSBメモリスティック上のパーティションということだ。
ターミナルから、OSインストールのコマンド「sudo tc-instoll.sh」を打つ。

キャプチャ画面、ターミナル上、tc-instollが起動している。
インストールの設定開始。
Install from [R]unning OS, from booted [C]drom, from [I]so file, or from [N]et. (r/c/i/n): n
今回、ネット上のTiny CoreのサーバーからOSをダウンロードしインストールする。
ターミナル上、「n」を入力し、enter。
ネットインストールを選択したら最新のOSが自動的に選択されるらしい。
古いのを使いたければ、isoファイルをダウンロードして、USBメモリに書き込んだ上でPCに刺し「i」を選ぶんだけど、キーボードから手打ちでisoファイルの場所を指定しないといけないので手間がかかる。今回はしない。
Running OSという選択もある。
今回、インストールに使っているOSはTC64-14で最新なので、もしかしたらこっちの方が手軽だったかもしれない。
(実際やってみたら、全く手軽ではなかった。ネットインストールがずっと楽だ。)

ネットインストールで、OSを32bitか64bitか選択できる。今回は「64」で、enter。

ネットインストールなので、OSがダウンロードされる。
TC-OSインストール設定、インストール

ダウンロード終了したら、インストール方法を設定していく。
説明が英語で表示されている。Frugal、HDD、Zipの3通り。
Frugalが通常のインストールらしいが、説明を読むと、HDDがUSB接続のデバイスにインストールする場合で、今回はこれを選択。
ちょっと、まぎらわしい。
「h」、enter。

インストール先をどこにするか設定。
ここは要注意。
前述したが、本来インストールすべきではないところにインストールしたらすっかり上書きされて失くしてはいけないものが消えてしまう。
sdbとsdcは「On a removable device.」と表示されている。
間違えないように注意換気しているようだ。
今回は「sdc」にインストールするので、「3」、enter。
そうしたら、下記表示される。
Install Extensions from this TCE/CDE Directory:
追加インストールするものを、動かしているTCから移行できるらしい(触ってないので実は知らない)。
過去に使ってきた資産から使えるようにという配慮なのだろう。ただ、インストールするOSが異なるバージョンだった場合、tczのバージョンも違う可能性があるので、すんなり使えるとは限らないと思われる。
今回は何もないので、enterキーでいい。

フォーマットの選択。
今回はTCをインストールしたUSBメモリを起動ディスクにするので、あとから「grub2」をインストールする。
そのためにはフォーマットが「vfat」でなければならないようだ。
前に「HDD」を選択しているが、説明書きに「A single FAT partition will be made」と書かれてあった。だから、ここでvfat以外を選択したらどうなるのか分からない。
4. vfatなので、素直に「4」、enter。
Enter space separated boot options:
Example: vga=normal syslog showapps waitusb=5
これは、ブートローダーの設定らしい。
入れておいた方が無難かな、と思って僕はこのままコピペして設定している。
入力後、enter。
今回、GUIでTCを操作しているのは、マウスでこうした文面をコピペして入力できるのが便利だからだ。
繰り返しになるが、USキーボード設定なので、日本語キーボードでは使いにくい。
コピー&ペーストで済むのはかなり楽なのだ。
ただし、「ctrl + c」「ctrl + v」ではコピぺできない。マウスのホイールボタン、中央クリックでコピペする。これは個別の環境によって違うかもしれない。
Last chance to exit before destroying all data on sdc1
Continue (y/..)?
「y」、enter。
これでインストール開始。

キャプチャは、インストール終了した画面。
Press Enter key to continue.とあるので、enter。
UEFIに対応できるGrub ブートローダーをインストール

キャプチャ画面、ターミナルウィンドウが2つに増えている。
下のターミナルウィンドウで、tceを起動。

「grub2」を検索。
何をしようとしてるかというと、grub2の説明画面を表示しようとしている。
そこに記載された文面が必要なのだ。

表示を拒否された。
「can't open '/tmp/select.aus': Permission denied」とある。権限が無いということだ。
一旦、「q」を打ってtceを閉じて、「sudo chmod 777 /tmp/select.aus」と打ち込んで権限を変更してから、再度、tceを起動しgrub2を検索したら表示されるようになる。
ここらはキャプチャし忘れた。
どうも表示を拒否される場合とされない場合があるようで、理由がよくわからない。
拒否された場合は権限を変更したら対処できる。

下のターミナル画面、grub2-multiの説明が表示されている。
ここから、上のターミナル画面に、ブートローダーのインストールコマンドをコピペする。
前述したが、コピペはマウスの中央クリックで行う。
コピペしたコマンドはこれ。
sudo grub-install --target=x86_64-efi --boot-directory=/mnt/sdc1/EFI/BOOT --efi-directory=/mnt/sdc1 --removable
コマンドには「--target=x86_64-efi」と記述されている。
これは「UEFI」に対応するブートローダーをインストールする設定だ。
今回は、Legacy BIOSに対応しない、UEFIでしか動かない新しいPCで起動できるTCを作るのが目的なので、対応できるブートローダーをインストールする必要がある。
コマンドの文面には、インストール先が「/mnt/sdc1」と記載、設定されている。
今回、ブートローダーのインストール先はOSインストール先の「sdc1」なので、コマンドの文面を書き換える必要がない。当然、違うのであれば書き換える必要がある。
さて、enterキーでインストール開始する前に、sdc1をマウントする必要がある。
キャプチャ画面左上、マウントツールで「sdc1」をクリックし、緑に。
これでsdc1が「/mnt/sdc1」にマウントされ、インストールが可能になる。
これをしなかったら、インストールできないので注意。

enterキーで、インストール。
警告は表示されるが、「Installation finished. No error reported.」で、問題ない。
これでブートローダーがインストールできた。
しかしまだやることがある。
grub.cfg を設定
grub.cfg を設定しておかないと、ブートしてもうまくいかない。
新規OSインストールした「sdc1」にはgrub.cfgがないので作る。これも「sdb」のgrub.cfgから可能な限りコピペしていく。
一般的にはgrub.cfgはユーザーが弄るものではないようなんだけど、Tiny Coreの場合はユーザーが作る。

下のターミナルは、「sdb」側を表示。lessでgrub.cfgの内容を表示。
less /mnt/sdb/EFI/BOOT/grub/grub.cfg
上のターミナルは、「sdc1」側を表示し、ここでgrub.cfgをviエディタで作る。
vi /mnt/sdc1/EFI/BOOT/grub/grub.cfg

下から上に、コピペできるところはコピペして作る。
(viの使い方はここでは触れない。
と言いながら、書き忘れ。USキーボードなので「:」は「; + shift」で入力する。これで「:wq」が打てる筈。)
しかし実は、後で気付いたのだけど、vfatのフォーマットで作っているので、ふつうにUSBメモリをWindows PCとかにでも刺してファイル作成、編集が出来る。
viを使ってやるよりも、そっちのほうが楽な場合もあるかもしれない。
インストールに使ったTCをシャットダウン、インストールしたUSBメモリスティックから起動

これで一通り、作業終了。
上のキャプチャ画面下、一番左のアイコンをクリックするとPCをシャットダウンできる。

上の写真は新規インストールしたOSから起動したところ。
しかし、本当に出来るようにしたいのは、450 G9によるTC64インストールだ。
起動画面表示の方法は、今後、暇なときに探していきたい。
May 03, 2022
古いRaspberry PiをUSB無線LANアダプターとRaspberry Pi OS busterでLANに接続する
うちには無線機能がない古いRaspberry Piが幾つか、使わないままになっている。
以前のエントリーで、これらにUSB無線アダプターを付けて、piCoreで使えるようにしようという話を書いた。
Raspberry Pi + USB WiFiアダプターで piCore 起動時に自動的に無線LANに接続させる
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/pc/20211109a.htm
その後、考えた。
piCoreに拘らなくてもいいのではないか。
そういうわけで、今回はRaspberry Pi OSで、あらかじめIPアドレス固定だ。
ただ、ネット上の他のサイトを読んでいたら、今回うちでやった手法は古いやり方であるらしい。とりあえず動いてるからいいのかな、という感じだ。
今年の4月にRaspberry Pi OSは以前よりもセキュリティが厳しくなって、初期設定のpiユーザーがなくなった。
An update to Raspberry Pi OS Bullseye
https://www.raspberrypi.com/news/raspberry-pi-bullseye-update-april-2022/
いろいろやり方が変わって面倒なので、使っているのは最新のBullseyeではなくてBusterだ。
以下、忘れるので備忘録。処置を列記。
まずraspberrypi.comで、「Raspberry Pi OS Lite (Legacy)」と書いてある処からBuster Liteをダウンロードする。うちではモニターを使うのは想定していないのでLiteを使う。
https://www.raspberrypi.com/software/operating-systems/#raspberry-pi-os-legacy
マイクロSDに焼く。
sshが使えるようにbootパーティションにsshファイルを作って、Raspberry Pi(B+と初期型の2)に刺す。
LANケーブル、USB無線アダプターも刺して、電源に繋いで起動。
IPを確認しsshでログイン(ユーザー:pi、パス:raspberry)。
sudo raspi-config で設定した項目は以下の通り。他は触らない。下手に触ると上手くいかなくなるようだ。うちだけか?、、。
1 System Options / Hostname 5 Localisation Options / L2 Timezone 6 Advanced Options / A1 Expand Filesystem
書き忘れていたが、どこかで sudo apt-get update、sudo apt-get upgrade している。
lsusb でUSB無線アダプターをラズパイがどう認識しているかを確認。
下記のように認識している内容が表示される。
pi@raspberrypi:~ $ lsusb Bus 001 Device 004: ID 0bda:8179 Realtek Semiconductor Corp. RTL8188EUS 802.11n Wireless Network Adapter Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Standard Microsystems Corp. SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Standard Microsystems Corp. SMC9514 Hub Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
1番目の行に「Realtek Semiconductor Corp. RTL8188EUS 802.11n Wireless Network Adapter」と詳細が表示されている。どうやら使えそう。
次に、無線LANルーター認証の設定ファイルを記述する。
まずPSKの生成。下記コマンド使用。
SSID(ネットワーク名)とPassphrase(パス/暗号化キー)は、ローカルの無線LANネットワークで決まっている筈である。
wpa_passphrase SSID Passphrase network={ ssid="Your_SSID" #psk="Your_Passphrase" psk=bca18993a64219d23b7b4cf1214d999d812b5... *snip* }
こんな設定の文面が表示される。
pskとは事前共有鍵(Pre-Shared Key)というもので、暗号鍵を事前に設定しておくということらしい。
これを「wpa_supplicant.conf」に追記記載する。
sudo vi /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf network={ ssid="Your_SSID" #psk="Your_Passphrase" psk=bca18993a64219d23b7b4cf1214d999d812b5... *snip* key_mgmt=WPA-PSK proto=RSN pairwise=CCMP group=CCMP }
更にkey_mgmt、proto、pairwise、groupも追加。これらは認証方式と暗号方式によって記載内容が変わる。
うちの無線LANルーターで設定を見たら「WPA2-PSKとAES(AES)」と書いてある。
これは、認証方式がWPA2-PSK、暗号方式がAES、という意味らしい。
記載をこれに合わせる。
次に下記ファイルに固定するIPアドレスなど設定を記載。
sudo vi /etc/network/interfaces auto wlan0 allow-hotplug wlan0 #iface wlan0 inet manual iface wlan0 inet static address 192.168.1.xxx netmask 255.255.255.0 gateway 192.168.1.1 # wpa-roam /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf iface default inet dhcp
sudo reboot で再起動、設定したIPアドレスで無線LANにつながるはず。
しかし有線LANのほうはつながらなくなる。
USB無線アダプターを外して有線LANをつないでも、つながらない。考えてみたら上記設定は無線しかしていない。
有線も使いたかったら、wpa-confの行をコメント化してwpa-roamで設定する方法もあるようだが、よく分かっていない。
Nov 09, 2021
Raspberry Pi + USB WiFiアダプターで piCore 起動時に自動的に無線LANに接続させる
今回はLinuxの話になる。
前回のエントリーは、Raspberry Pi2をAP化、オーディオプレーヤー化しようとしたところ、なんだかよく分からないことになったという話だったんだけど、未だにどうなってるのか分からない。
とりあえずAP化の詳細は置いといて、初歩的なとこから、家庭内LANに無線でつなぐとこから始めよう、と思ったら、意外に嵌ったので備忘録化しておく。
まず使ったpiCoreは、piCore13.0.3 /armv7。つまりRaspberry Pi B2用の最新版。
うちで余っているRas Piは、B+、B2が多く、無線を使うならUSB WiFiアダプターを使うのが前提となる。入手しやすいのは最近の製品となるので、新しいOSじゃないと対応できないんじゃないかと思ったので、piCore7に拘るのは止めたということだ。
今回、それでもUSB WiFiアダプターはLinuxで使えないことが少なくないことを初めて知った。機材自体をpiCoreで認識できなかったり、Linux対応と書いてあってもドライバーをCDからインストールしないといけないのとかあって、ちょっと手間が掛かりすぎる。
何種類か試したけど、今のところ使えているのは、前回エントリーのBUFFALO WLI-UC-GNM、TP-LinkのTL-WN725N、エレコムのWDC-150SU2MBKだ。
Aigital AC600、Rich AC1200M、BUFFALO WI-U2-433DMSは、現在のところ使えていない。
環境構築のインストールに使ったコマンドは以下のとおり。
hostapd、dnsmasqはまだ使わないけど、今後の使用を考えて入れてある。関連があるtczも同時にインストールされる。
tce-load -wi ntp.tcz tce-load -wi wifi.tcz firmware-brcmwifi.tcz firmware-ralinkwifi.tcz firmware-rpi-wifi.tcz firmware-rtlwifi.tcz tce-load -wi wireless-5.10.16-piCore-v7.tcz wireless_tools.tcz tce-load -wi usbutils.tcz usbutils-doc.tcz libusb-dev.tcz libusb.tcz usb-ids.tcz tce-load -wi hostapd.tcz dnsmasq-doc.tcz dnsmasq.tcz
あれこれネット上で迷ったが灯台下暗しで、最終的に参考にしたのはtceコマンドで見ることができるwifi.tczの説明書き。
Comments: A console based tiny wifi scan access point tool. Select from menu or type sudo wifi.sh Creates wifi.db in HOME directory. Can auto connect to first db entry with use of -a flag, e.g., /usr/local/bin/wifi.sh -a 2>&1 > /tmp/wifi.log Add above to bootlocal or bootsync for quick auto connect. When mobile, use menu for select list of APs. wpa_supplicant driver is defined by /etc/sysconfig/wifi-wpadrv default is wext. Add it to backup if changed. Available drivers wext,nl80211
加えて「/usr/local/bin/wifi.sh」に書かれているwifi.shのヘルプ。
これはコマンド「sudo wifi.sh -?」でも見ることができる。
Usage: Default select AP from menu and request IP via DHCP. -a Auto connect to first wifi.db entry via DHCP. -p Select AP from menu and prompt for IP configuration type. -w Wait indefinitely until lease is obtained -? Displays this help message.
これらを参考にして実際に行った手順を、以下に記録しておく。
まず「/opt/bootlocal.sh」に無線LAN有効化のコマンドを書き込む。これで電源を入れたときに、無線LANが有効になる。
tc@box:~$ vi /opt/bootlocal.sh ifconfig wlan0 up
設定ファイルを書き換えたので保存のコマンド「filetool.sh -b」を打って保存。
sudo reboot で、再起動。
USB WiFi アダプター(今回はTP-Link TL-WN725N)を刺し、ハード認識確認のコマンドを打つ。
tc@box:~$ lsusb Protocol spec without prior Class and Subclass spec at line 23179 Bus 001 Device 004: ID 0bda:8179 Realtek Semiconductor Corp. RTL8188EUS 802.11n Wireless Network Adapter Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Microchip Technology, Inc. (formerly SMSC) SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Microchip Technology, Inc. (formerly SMSC) SMC9514 Hub Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub tc@box:~$ tc@box:~$ iwconfig lo no wireless extensions. eth0 no wireless extensions. wlan0 unassociated ESSID:"" Nickname:"" Mode:Auto Frequency=2.412 GHz Access Point: Not-Associated Sensitivity:0/0 Retry:off RTS thr:off Fragment thr:off Power Management:off Link Quality:0 Signal level:0 Noise level:0 Rx invalid nwid:0 Rx invalid crypt:0 Rx invalid frag:0 Tx excessive retries:0 Invalid misc:0 Missed beacon:0 tc@box:~$ tc@box:~$ ifconfig eth0 Link encap:Ethernet HWaddr B8:27:EB:39:F8:15 *snip* lo Link encap:Local Loopback *snip* wlan0 Link encap:Ethernet HWaddr 7C:C2:C6:1B:53:D2 UP BROADCAST MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:1000 RX bytes:0 (0.0 B) TX bytes:0 (0.0 B) tc@box:~$
こんな感じ。機材は認識されているけど、wifi (wlan0)は機能していない。
wifi.tczの説明書きに沿って設定していく。
sudo wifi.sh を打って、WiFiでローカルのLANに接続する。以下、流れを記載。
tc@box:~$ sudo wifi.sh Select Wifi Network ESSID Enc Qual Channel Type 1. ssssssssssss on 0 2 WPA 2. oooooooooooo on 0 5 WPA 3. AAAAAAAAAAAA on 0 12 WPA Enter selection ( 1 - 3 ) or (q)uit: 3 Enter password for AAAAAAAAAAAA (8 to 63 characters): zzzzzzzzzzzz Sending credentials to requested access point AAAAAAAAAAAA.. deleting routers adding dns 192.168.1.1 tc@box:~$ tc@box:~$ ifconfig eth0 Link encap:Ethernet HWaddr B8:27:EB:39:F8:15 *snip* lo Link encap:Local Loopback *snip* wlan0 Link encap:Ethernet HWaddr 7C:C2:C6:1B:53:D2 inet addr:192.168.1.42 Bcast:192.168.1.255 Mask:255.255.255.0 UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:19 errors:0 dropped:82 overruns:0 frame:0 TX packets:4 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:1000 RX bytes:89869 (87.7 KiB) TX bytes:3824 (3.7 KiB) tc@box:~$
こんな感じでLANのアクセスポイントにWiFiで接続できた。
アクセスポイントをセレクトし(上の例だとAAAAAAAAAAAA)、パスワードを入力(上の例だとzzzzzzzzzzzz)、「ifconfig」でIPアドレスを確認すると、wlan0に「192.168.1.42」が振られている。
こうして1回接続することで、接続設定ファイル「wifi.db」が、ホームディレクトリに作られる。このファイルにはアクセスポイントとパスワード、暗号化について記述されている。これを「filetool.sh -b」を打って保存。
wifi.tczの説明書きには、
/usr/local/bin/wifi.sh -a 2>&1 > /tmp/wifi.log
Add above to bootlocal or bootsync for quick auto connect.
とあるのだけど、、、
このコマンドをそのまま使うと、理由は分からないが上手くいかなかった。LANに接続できないままコマンドが指示を出し続け、ログが積み重なるような状況に至る。
そういうわけで、うちではbootlocal.shに下記のようにコマンドを書き込んだ。
tc@box:~$ vi /opt/bootlocal.sh /usr/local/bin/wifi.sh -a
保存のコマンド「filetool.sh -b」を打って、sudo reboot で、再起動。
これで、Ras Pi電源オン、piCore起動と同時に、wifi.dbに記載されたアクセスポイントに自動的に無線でつながる。
これで、OS起動と同時に自動的に無線LANにつながるpiCore13ができた。といっても、アクセスポイントは予め設定されていて変更するには再設定する必要があるので、いつでも何処でも使えるというのではないけど。あと、USB WiFiアダプターを替えたら設定し直ししないといけないようだ。
ともあれ、これでうちで余っているRaspberry Piを無線でつないで、オーディオ以外でも活用することができるかもしれない。
Jan 03, 2019
HP Compaq 6730bでFedora 28以上を使うときの注意点
うちの主力パソコンはCompaq 6730bなんだけど(そこそこ古い機種だね、、)、Fedoraをインストールして使っている。
これがFedora28以降にバージョンアップできなくなった。
クリーンインストールしても「TPM Error 2」と表示されて起動しない。
外付けHDDからだったら起動できるんだけど、そんなのでは扱いにくい。
無理になんとかしようとしたら、どこをどう間違えたやら内蔵HDDから起動できなくなったり。
仕方がないので27のままで使っていた。
どうしたものかと思っていたんだけど、対策がアップされていたのでメモしておく。
Fedora 28 Workstation Install Guide - Comment Page: 1
https://www.if-not-true-then-false.com/2018/fedora-28-workstation-install-guide/comment-page-1/Andre Gompel
27th July 2018, 3:49 am4) Post-install boor exhibited a GRUB bug (TPM error, etc…), so you need to disable the TPM to be able to use F28 !
On HP Notebooks, the TPM menu is grayed: enable the BIOS password, to enable it and be able to disable TPM !
上記引用の通り、BIOSにパスワードを設定したらTPMによるOS管理をしないように設定できるようになる。
一旦、管理しないように設定したら、BIOSのパスワードなしに戻しても構わないみたい。
これで「TPM Error 2」とか表示されなくなり、内蔵HDDにFedora28以降をインストールできた。というか、もはや28の季節は過ぎていて27から29へのアップデートをしたんだけど。
なんか、問題が。「tracker-store」というのがCPUを100%消費するのだ。ファンが唸りっぱなしになっている。
参考にさせていただいたサイトを列記。
CentOS7/SL7でtrackerを起動しないようにする方法
http://carpediemjournal.blog.fc2.com/blog-entry-39.htmltracker-storeが暴走
http://benzaiten.dyndns.org/roller/ugya/entry/tracker_store%E3%81%8C%E6%9A%B4%E8%B5%B0GNOMEのtrackerによってCPU負荷が高くなりPCが重くなる時の対処法
https://www.archlinux.site/2018/07/gnometrackercpupc.html
こんなの27まではいなかったぞ。
と思ったけど、確認したら27でもインストールはされてるようだ。どういう事情で挙動が変わったのかね、、、
27のtrackerのキャッシュは35.9MBしかない。不調にした6730bに代わって中古購入した機体で、運用を始めてから半月も経っていない。
片や、29にアップデートしたばかりのマシンは数年に渡り使っていてtrackerのキャッシュは1GB。CPU100%でファン回りっぱなしが続いている。どうなってるんだろうと見ているうちに、キャッシュが増えていないのに気付いた。
このtracker-storeは何をしてるんだろうか。
上記のサイトを参考に「journalctl -xb」コマンドを打つ。
これは起動時からのログを表示してくれるらしい。下記のようなエラーが繰り返されている。
起動プロセスが終わっていないのか?
-- The start-up result is done. 1月 03 16:40:46 fedora2 tracker-store[2394]: Cannot initialize database: error in view fts_view: no such table: main.nie:InformationElement_nie:keyword_TEMP (s> 1月 03 16:40:46 fedora2 systemd[1481]: tracker-store.service: Main process exited, code=exited, status=1/FAILURE 1月 03 16:40:46 fedora2 systemd[1481]: tracker-store.service: Failed with result 'exit-code'. 1月 03 16:40:46 fedora2 systemd[1481]: tracker-store.service: Service RestartSec=100ms expired, scheduling restart. 1月 03 16:40:46 fedora2 systemd[1481]: tracker-store.service: Scheduled restart job, restart counter is at 25. -- Subject: Automatic restarting of a unit has been scheduled -- Defined-By: systemd -- Support: https://lists.freedesktop.org/mailman/listinfo/systemd-devel
「Cannot initialize database」って、dbファイルは1GBのがそのままあるよ? これを初期化できないってか?
ということは、、、これ捨てたらいいの?
というわけで、、、「~/.cashe/tracker」ディレクトリ内のファイル10個ばかりあるのをまとめて「rm」で削除。
たちまち、ファンが静かになった、、、
リブートしてみる、、、
tracker-storeとtracker-extractが動いているが、CPU消費は大きくないしファンもそんなに激しくは回らない。
そのうち600MB弱のdbファイル、その他諸々ファイルが出来て、パソコンは静かになった。
以上、備忘録まで。
Jul 27, 2014
備忘録:blackberry bold 9000にOS5をインストール
未だにbbb9000を使っているんだけど、故障したので代替品で新しいのをドコモからもらってきた。
新品をもらえたのはいいんだけど、以前に行ったOSのアップデートのやり方を忘れてしまった。
なんとか出来たので忘れないうちに残しておく。
bbb9000をUSBケーブルでWindowsパソコンにつなぐ。
ドコモのサイトにいく。
Device Software(デバイスソフトウェア)(OS5.0) | お客様サポート | NTTドコモ
本ツールのインストールには、Research In Motion社が提供するDesktop Softwareをインストールする必要があります。必要な環境については、BlackBerry Desktop Softwareをご覧ください。
ということらしいのだけどリンクが変なので探す。
BlackBerry Bold(TM) | お客様サポート | NTTドコモ
ここから下記にリンクがある。
http://global.blackberry.com/sites/apac/ja_jp/software.html
ここから最新版らしきものを落としてインストールしとけばいいんだろうと思う。
それからドコモから落としたOS5(9000jAllLang_PBr5.0.0_rel1682_PL5.2.0.93_A5.0.0.1036.exe)を起動して、まずパソコンにインストールしておく。
つまりWindowsじゃないと出来ない。
ここからが問題なんだが、BlackBerry Desktop Softwareを使うんだろうと思ってやろうとしたら(実際、インストールのためのボタンとか表示される)、デバイスの空きメモリが足りない、みたいな表示が出てインストール不可だと言われる。
それ以上ドコモのサイトを見てもどうやればいいのか分からない。
ほかの方法を探さないといけない。
前もネット上あちこち探してインストールしたのだ。めんどくさかった、、、
C:\Program Files\Common Files\Research In Motion\AppLoaderにあるVendor.xmlを削除する。
これにはどういう意味があるのか分からないが、ネット上では書いてあるところが多い。
次に、C:\Program Files\Common Files\Research In Motion\AppLoader\Loader.exeを起動する。
これがパソコンにインストールしていたデータをbbb9000に転送してくれる。
いらない言語とかのチェックをはずすなどして順次進めていけば、OS5のインストールが始まる。
途中で「数分かかります」など表示されるが、数10分待つ感じでインストールが終わるとbbbが再起動する。
これでOS5をインストールできた。
Dec 31, 2010
Linux入れてみたけど難しいなあ
dynabook SS2000MだけどCDドライブからOS起動できるようになったんでLinuxを動かしてみようと思いついた。
心配だったのは、Windowsでも専用のドライバを入れないと画面の動作が遅すぎてストレスフルだったことだけど。
最初に動かしてみたのはUbuntu10.10。
結論から言うと、予想通りの問題で難しかった。スクロール遅い。ソフト起動に時間がかかる。どうなってるのかと思ってシステムを管理するソフトを起動してメモリの使用状況を見てみたら、それだけで70%以上に達していた。これではおいそれとエディタも起動できない。
これは無理だと思った。
軽いOSじゃないといけないと思ってPuppy Linuxを動かしてみた。
モニター解像度が800x600になって、モニター画面上に黒枠が出来てる。ネットで調べて解像度変更したら全画面に1024x768で使えるようになった。
まあまあ、使えるレベルに近づいたけど、やっぱり画面の描写は遅い。Windows用のドライバをLinuxで使うなんてことは出来ないんだろうか。無理だろうなあ。
音楽CDの再生を試みたら、ノイズが乗って音が途切れる。1秒おきで無音時間のほうが長いので、音楽なのかどうかすら分からないレベル。これは解決策が見つからなかった。
次にVine Linuxを試してみた。
やはりモニター解像度が800x600。今ここ。
なかなか大変だ。
Nov 18, 2010
dynabook SS2000MのBIOSについて2
先日、dynabook SS2000MのBIOS設定で、PERIPHERAL Hard Disc Modeを初期設定のEnhanced(Normal)からStandard IDEに変更したら、それまで認識しなかった外付けDVDドライブを認識してWindowsXPのインストールが出来た、というようなことを書いた。
自分でもこれは何がなんだか分からないと思ってて、ちょっと調べたのでメモ書き。
結局よく分からないのだけど。
まず、Standard IDEって何だと思って検索。
@IT:PCメンテナンス&リペア・ガイド:第8回 増設前に知っておきたいハードディスクの基礎 1. 標準インターフェイス規格「IDE」の現状
8年前の記事だ。引用。
もともとIDEというのは、CompaqとWestern Digitalが共同で開発したハードディスクのインターフェイス仕様だったが、そのあと、米国の標準化団体であるANSI(American National Standards Institute)がATA(AT Attachment)という規格に標準化した。現在ではEnhanced IDE(E-IDE)やUltra ATA/100などと記されているハードディスクが多いが、これらはすべて「ATA規格」に従っている。
ANSI規格名 通称 最大データ転送速度 ATA IDE 8.33Mbytes/s ATA-2 Enhanced IDE 16.6Mbytes/s (以下略)
http://ja.wikipedia.org/wiki/Advanced_Technology_Attachment
ここからも引用。
IDE HDDには、504Mバイト(512×1024×16×63 = 528,482,304バイト)を超える容量が認識されないという問題があった。
EIDE (Enhanced IDE) とは、一般にIDE HDDの504MBの壁を超えるための規格として認識されているが、実際は以下のようなさまざまな拡張規格の総称である。Western Digitalが提唱した。
これらがBIOSの「Enhanced(Normal)」と「Standard IDE」って奴でしょう。
マニュアルの
「Standard IDE.....Enhanced IDE に対応していないOS を使用する場合に選択する
この場合、528MB までが使用可能となり、残りの容量は使用できません。」
というのは、504MBの壁のことだろう。
Standard IDEは別件もヒットした。
http://www.dosv.jp/other/0612/07.htm
ここでいうStandard IDEはまったく意味が違うみたい。Serial ATAに関する言葉。
紛らわしかったので引用、メモしておく。
「Standard IDE」の「Enhanced」で利用すればよい。RAIDを利用するなら「RAID」だ。
Enhancedモードは、ICHがサポートしているIDE、Serial ATAポートをすべて有効にする設定で、製品によっては「Native IDE」などと表記されることもある。
Standard IDEのほかのモードは何のために用意されているかと言うと、MS-DOSのように、レガシーなIDEのプライマリ/セカンダリしか認識できない古いOSで利用するためのもの。
検索していて、興味深い事例を読んだ。
HDD交換顛末(Linux/Win95 dual boot) - TOSHIBA NoteBook Tecra780DVD(Incomplete Code)
このマシンのリカバリCDは:
1. Fat32へのインストールは拒否する(元々DOSベースなので、できない)
2. Fat16で最大サイズなパーティションを作成してそこにリカバリする
というもの。問題は、20G HDDをこのリカバリCDが16MのHDDとしか認識しないことにある。当然、リカバリ開始早々にアボートする。当たり前だ。DOSじゃあるまいし、Win95なプリインストールイメージが16Mで納まる訳はない。
解決策はBIOSの設定だった。通常、「Enhanced IDE」なのだが、これを「Standard IDE」にすると、リカバリCDは20G HDDを503Mとして認識してくれる。
うちの事例とは事情が異なるけど、興味深い。
なんで、BIOS設定がEnhanced IDEだとリカバリCDが20G HDDを16Mだと思うんだろう。
「#まぁBIOSの作りとHDDのファームの作りとの相互作用で決まった偶然の産物でしょう。今回はたまたまうまく行ったと思ってます。」と書かれてるんだけど、、。
うちのSS2000Mのハードディスクがどうなってるのか気になる。
BIOSを初期設定のEnhanced(Normal)にしたら、読み込めず起動しない。
Standard IDEでWindowsXPをインストールした結果、何が起きてるのだろう。
まったく問題なく動作してるように見えるんだけど。
このエントリーも、そのSS2000Mで書いてアップするんだけどね。
SS2000MのBIOSが何やってるのか調べている。覚書メモ。
10年前の記事。
BIOS設定講座/Intel i815E編 (EnjoyDOS/V)
ここをみると、SS2000MのBIOSが非常に単純なことが分かる。ふつうのBIOSってこんなに沢山の設定項目があるのね。
引用。
3. IDE Primary Master ~ IDE Secondary Slave : 実装済みのHDDのパラメータ設定です。(CD-ROMは自動検出)
このBIOS(と言うか最近のBIOS)は、【IDE AUTO DETECT】と言う項目が無く、起動時に自動的に認識するものがあります。このBIOSも、このタイプです。
パラメータなど、自動的に認識し、表示します。
何らかの理由で、変更をし、そのパラメータを保存をしたい場合は、この項目で、Enterを押すことで、変更できますが、AUTO/LBA/Large 程度でしょう。
※参考:
EIDEの為の(528MB以上の容量を持つハードディスク)設定を行います。 これは論理ブロックアドレス(LBA:LogicalBlockAddress)モードと呼ばれるアドレス変換方式を用います。
ハードディスクドライブのパラメータとしては、容量/シリンダー数/へッド数/プリコンペンセーションの開始シリンダー番号/待機時ヘッド位置 (へッド・ランディングゾーンのシリンダー番号)/トラック当たりのセクター数などをが設定出来ます。
デフォルトの設定はAutoです。これによって、BlOSがインストールされているハードディスクのパラメータ群を 電源投入時の自己診断(POST)で自動的に検出できるようになります。通常は、このAUTOの設定で使用した方が良いです。
AUTOなんて項目、SS2000Mには無いんですけど。
EnhancedがそもそもAUTOなのか?
あとEnhanced IDEの場合、LBA:LogicalBlockAddressというのがあるらしい。
IDE ディスク容量の壁について(tadachi-net.com)
引用。
■504MBの壁
最も初期に存在した容量認識の壁は,504MBの壁です.これは,C/H/S が BIOS,IDEのそれぞれの値の上限である,1024/16/63 の値を取ったときの容量です.つまり,
1024*16*63*512(1セクタの容量) = 528,482,305 [Byte] = 504 [MB] から導き出される容量です.
この壁を越えるために,BIOS側でのIDEディスクの認識に際し,SCSIコントローラで使用されているLBAアドレッシングという手法が採り入れられました.LBA アドレッシングとは,ディスクメディア上の最内周と最外周のセクタ数が異なることを利用し,全てのセクタに対して通し番号を付けて管理しようという手法です.
なるほど。
ということは「Standard IDE」で認識されてるHDDにはLBAが設定されてない、ということなのか。だからBIOS設定を「Enhanced」にすると、SS2000Mから内蔵HDDが見えなくなる。
不思議なのは、LBAがない?HDDでWinXPが動いてるということなんだけど、まあ、動くものなのかもしれない。
FreeBSD QandA 1508
引用。
1. IDE のハードディスクのセクターをアドレス指定する方法は、
CHS 変換とLBA 変換の2種類があります。
2. CHS 変換の場合は3つパラメーターがありますが、
それぞれの最大値は16383、16、63です。
3. そのため CHS 変換の場合の最大容量は 8.4GB になります。
(16383x16x63x512 = 8.4x10^9)
4. ハードディスクベンダーは、CHS 変換では 8.4GB までの使用しか
保証していないようです (実際に動作するかどうかは別)。
8.4GBを超える容量を使用するには LBA 変換を推奨しています。
CHS変換というのはCHSトランスレーション(いわゆるLARGEモード)のことだと思う。
(参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/Advanced_Technology_Attachment)
BIOSの「Standard IDE」がLARGEモードだったらXPがインストールできる説明になる?
しかし、説明書と矛盾してしまうけど。
さらに追記。
今、HDDを確認したら9.08GB使用している。LARGEモードで8.4GB以上使えないわけではないらしいが。
あとファイルシステムがNTFSというのも矛盾しないのか?と思う。
さらに追記。
ちょっとメモ。
Windows系フォーマット情報:起動用について(2003/05/15)(ROMーWin産業機器向け総合案内ページ)
引用。きれいに表示されるかな、
と思ったがやはり見づらいのでタグ使って表に書き直した。
表4 フォーマットとBIOSのアクセスモードの関係 OS 95/98/Me系 NT/2K/XP系 FORMAT種類 BIOS Mode CHS Large LBA CHS Large LBA FAT16/[FAT32] CHS ◎ × × ◎ × × Large × △ × × △ × LBA × × △ × × △ FAT16X CHS *2 ◎ ○ ○ ◎ ▲● ×● Large *2 ○ ○ ○ ▲● △● ×● LBA *2 ○ ○ ○ ×● ×● △● FAT32X CHS *2 ◎ ○ ○ ◎ × × Large *2 ○ ○ ○ × △ × LBA *2 ○ ○ ○ × × △ NTFS CHS - *3 ◎ × × Large × △ × LBA × × △
注) *1: 記号は、
◎は、常に起動可。
○は、BIOSが拡張INT13対応の場合。
△は、PC(BIOS)が異なると起動しない場合もあります。
(CHSの値がフォーマット時とBIOS設定で異なる場合)
▲は、BIOSに依っては起動する場合あります。
●は、W98系MBRを入れた場合、起動可能。*2: FAT16X/FAT32Xは、
・BIOSが拡張INT13に対応している場合のみ。
・Windows 95(初期版)、Windows NT4は除外。*3: NTFSは、Windows98系は除外。
つまり、NTFSフォーマットでXP proインストールの場合、CHSの値がフォーマット時とBIOS設定で異なる場合は起動しない可能性があると。
うちのケースに当てはまるのか。
Nov 11, 2010
dynabook SS2000MのBIOSについて
ちょっと気になることがあった。
今回、HDDを交換しWinXPをインストールしたのだけど、思いのほかスムーズに事が進んだ。
ネット上では、SS2000の純正外付けCD-ROMドライブが入手できない、そのせいでOSインストールに困っているという書込がみられる。
なんで、僕のところではこんなに簡単だったのか。
以前、今回の作業で参考にしたサイトを挙げた。
http://jbkqb550-bu-nn.at.webry.info/201003/article_10.html
ここのサイトに気になる描写がある。
BIOSを弄っている。
PERIPHERAL Hard Disc Modeを初期設定であるEnhanced(Normal)からStandard IDEに変更します。
SS2000のマニュアルには、Standard IDEにすると「528MBまでが使用可能となり、残りの容量は使用できません」とある。
しかし、実際にはそんなことはない。
HDDを交換する数ヶ月前、僕は前述のサイトの記述を読んで興味を持ち、手元のSS2000MでBIOSの設定をEnhancedからStandardに変えて起動してみた。何の変化も起きなかった。
20GBのHDDがちゃんと認識されて、今まで通り動いている。
謎だ、と思ったまま、BIOSは「Standard IDE」で放置。
しばらくして職場の事情でWin2000は使えなくなることに。
記憶があいまいだが、ずいぶん前、SS2000を中古で購入した頃に、付属していたWin2000リカバリーCD-ROMで起動を試みたことがあった。外付けドライブから起動はできず、使えねー、と頭を抱えた。起動用フロッピーまで作ってみたけど駄目だった。散々ひねくり回した末、フロッピードライブが純正じゃないから駄目なのか?それともDVDドライブの問題?などと考えた。
ネットで情報を集め、諦めてそれきり、どんなことをしたか忘れてしまった。
だから今回、SS2000Mを諦める前にもう一度リカバリーCD-ROMの読み込みを試みて、自然に外付けDVDドライブから起動したのをみて、僕はとても驚いた。
「これならWindowsXPのインストールが出来るかも。」
何でそんなこと試みたのかっていえば、前述のサイトを見てたからだ。
BIOSをいじったらインストールできるのか?
可能性はあると思った。
検討しHDDを交換することに。
外付けDVDドライブからWinXPのDVD-ROMを読み込みインストールできた。
先刻、再度BIOSを弄ってみた。
Standard IDEだったのを、Enhanced IDE (Normal)に戻して起動してみる。ついでに外付けDVDドライブDVRP-UM8Dも繋いでWinXPのDVDディスクからの起動も試みた。
結果、DVDからの起動は出来なかった。
内蔵HDDからの起動も出来なくなった。
BIOSの設定をStandard IDEに戻すと、どちらからも起動できるようになった。
どうも、BIOSの設定によって外付けドライブを読み込むかどうか違ってくる可能性があるような。
ちなみにBIOSのバージョンは1.20。アップデートしていない。
アップデート後にも同様なのかははっきりしないけど、前述の参考にしたサイトの画像でみられるBIOSは1.50にアップデートされている。
確信は持てないのだけど、DVDやCD-Rからインストールできないことをお嘆きの向きには、BIOSを弄ってみることをお勧めしてみる。
お勧めしながら悪いけど、自己責任でお願いします。
マニュアルはここからpdfがダウンロードできる。
http://dynabook.com/pc/catalog/ss/02061820/index_j.htm
Nov 07, 2010
dynabook SS2000Mの延命計画 2
追記するといいながらエントリーで経過報告。
HDDが届いたので入れ替え。非常に簡単だった。#1ドライバーで蓋のネジをあけてHDDを付け替えるだけ。適合するHDDの厚さが気になってたけど5mmでも8mmでも問題ないようだ。
DVRP-UM8Dという外付けDVDドライブからWinXPをインストール。
このドライブ、Win2000ではどうやっても認識してくれなかった。
が、OSインストールに際しては特に問題なく認識された。
どうやらWin2000特有の問題らしい。
もともと、Dynabook SS2000では専用のCD-ROMドライブじゃないと認識できないという話だった。
実際のとこ、どうなのか、、。
専用ドライブでなくても使えるならニーズがありそうな。
しかし、東芝の専用ドライブじゃないと使えないという話なら、Win2000の問題とは関係ないんだよな、、、
さて。さくさくWinXPをインストールした。
使ってみてまず思ったのは、スクロールが遅い。
スクロールボタンを押すと1〜2秒に1cm動く。反応も遅い。
メモリ増設することにした。
ネット通販を探したが、特殊な仕様で新品は入手困難な上に高価。中古も見当たらない。
ヤフオクにいったら売ってた。しかも数千円と安い。
出品者をチェックしていて気付いた。付属品のネジが付いていない。
しかも、国内に在庫がない場合は海外から発送されるようだ。
中国から、場合によっては数週間かかるらしい。
たぶん、ジャンク品のSS2000を集めて、ばらして部品を売ってる業者なんだろう。
1件、国内から発送するという出品者がいた。
国内なら数日で届く。
ネジも付いている。
ネジなしで機能するのかどうかはっきりしないので、買っとく必要があるだろう。
この出品者から購入。数日後に届いた。
ちょっと戸惑ったのは、メモリ本体にマニュアル参照と書いてあるのにマニュアルがないこと。中古だし仕方ないな。
そのまま取り付ければいいのかしら。
#00ドライバーでSS2000の蓋を開けて差し込んで蓋を閉める。
問題なく動作した。
WinXPの挙動はというと、スクロールは若干速くなった。
0.5秒に1〜2cm動く感じ。
Win2000ではストレスなく動いていたので多少ギャップがあるが、かなりマシになった。
ソフトの挙動自体はかなり速くなった印象。
当面、これでやってみよう。
11月10日追記。
東芝のサポートからディスプレイドライバをダウンロードしたら、ずいぶん快適になった。
こんなに変わるものなのね。
0.5秒に1〜2cm動く感じというのは訂正。Win2000のとき同様にストレスなく動いてます。
Oct 28, 2010
dynabook SS2000Mの延命計画
職場で使ってるSS2000M DS75P/2にはWindows2000がインストールされてるんだけど、職場のセキュリティソフトがWin2kのサポートを止めたという事で、これ以上使うのはどうかね?ということになった。
しかし代替になり得るPC手持ちはないし、じゃあ買う?
Macbook Airが8万円台で買えるらしい。これにWineを入れて?、、、
とか思ったんだけどWindowsXPだったら継続して職場で使えるということなので、迷った挙句、XPマシンにして延命を試みることにした。メモリが256MBなのでちょっときついかもしれないけど。Type-Zという特殊仕様のメモリで高価なので造設は今回は見送る。
使ってみて考える。
この為だけに通販でWindowsXPを購入。
当初は2kを上書きするつもりだったんだけど、現在の環境を消すのも抵抗があったので、HDD自体を替えることにした。
HDDが残れば現在の環境も残る。必要になったらHDDを戻せばいい。
SS2000の内蔵HDDの交換は、比較的容易らしい。
1.8inch ADAの内蔵HDDは東芝から販売されている。他のメーカーで互換性があるのもあるらしいが見つけられなかったので東芝のでいいや、と購入する。
参考にしたサイトはこちらなど。
http://blog.nabe.jp/dynabook_ss2000/
http://jbkqb550-bu-nn.at.webry.info/201003/article_10.html
このエントリーはメモ書きなので追記していく予定。
今時Win2kで仕事かよという向きもあろうけど気にしないで欲しい。