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Nov 24, 2007

メモ

ついにレコードの時代が終わる(ココロ社)

ニコニコ動画がなくなれば、アニメ産業の未来は明るくなるのか著作権議論においてなぜ公益が軽視され、私益が重視されるのか(P2Pとかその辺のお話)

「ひこにゃん調停」に見る著作権問題、みんながハッピーになるためには「インターネットと著作権」を考えるカンファレンスユーザーが著作権侵害行為、プロバイダーはどう対応すべき?(internet watch)

議事録(川内議員)議事録(吉井議員)+付帯決議議事録(川合議員)(よっぱ、酔っぱ)

パブリックコメントは、意見提出後が大事だと思います(cnet japan)

著作権という魔物(壇弁護士の事務室)

初音ミク関連、メモ。MIDIの復讐戦としての初音ミクTBSがなぜ「初音ミク」を誹謗したか(カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記)
電通とマスコミは初音ミクが嫌いという話。

「冤罪と死刑」(ツァラトゥストラはこう言っている?)
2007/10/30 (火) 控訴棄却!(さるさる日記 - きっこの日記)
KSB 瀬戸内海放送 - 地域ニュース
恐ろしや、、。

「旧台帳」の年金記録の保管数確認出来ず、調査要求へ(保坂展人のどこどこ日記)

日本の医療制度が崩壊する?!(三重県医師会)
なかなか良くできたフラッシュ。
皮膚細胞から万能細胞:研究の原動力は政府の無能さに対する怒り:政府は迅速に経済的および人的支援を(★阿修羅♪)

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Nov 18, 2007

パプコメ出したけど

「文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会中間整理」に関する意見募集の実施について(e-Gov)
平成19年11月15日(木)必着(文化庁長官官房著作権課)

「文化審議会著作権分科会法制問題小委員会中間まとめ」に関する意見募集の実施について(e-Gov)
平成19年11月15日(木)必着(文化庁長官官房著作権課)

パブコメが終了した。自分のをさらす。
参考にさせていただいたのは、主にこちら。無名の一知財政策ウォッチャーの独言
他にもあちこち世話になった。

「私的録音録画小委員会中間整理に関する意見」

個人/団体の別:個人
氏名/団体名(団体の場合は、代表者の氏名も御記入下さい。):(abk1)
住所:×××
連絡先(電話番号、電子メールアドレスなど):(----)
該当ページおよび項目名:以下小見出しに記載
意見:以下、該当ページおよび項目ごとに記載


●100ページ「第7章第2節 著作権法第30条の見直しについて」について。
違法録音録画物や違法サイトからの私的録音録画を30条の範囲から明確に除外することに反対します。
同時に、適法配信事業者から入手した著作物からの私的録音録画を30条の範囲から除外することについても反対します。

30条の見直しの根拠は余りにも矛盾が多いものです。過去の小委員会議事録も読みましたが、これが議論かと驚き呆れるようなものでした。茶番をもとに提出される「私的録音録画小委員会中間整理」(以下、「中間整理」と記載)をもとに法制化が議論されることについて容認できません。
この「中間整理」は提出を中止すべきです。中止できないということであれば、日本のIT産業、文化、言論の自由の将来について大きな禍根を残すことになるでしょう。数十年後の未来、あのときに歴史の歯車が狂ったのだ、なんと馬鹿なことをしたのだろうと言われることでしょう。

●101ページの「(2)私的録音録画や契約の実態」の項目ですが、根拠となっている調査報告はダウンロード違法化を目的として、権利者という「議論の当事者」が行った調査です。このようなものを根拠に議論を進めること自体が恣意的な結論を導き出すための茶番だと考えます。
●102ページの「b レンタル店から借りた音楽CDからの私的録音」の項目について。
恣意的であり、過誤を含んだ報告です。
「貸与使用料の中にどのような利用に対する対価が含まれているかは、当事者間の意思解釈に係る問題であるが、当事者の認識として、私的録音の対価が含まれていると確認できる材料はなかった。また、レンタル店と利用者との契約(会員規約)では私的録音に関する条項は一般になく、レンタル業界としては利用者の支払うレン タル料には私的録音の対価は含まれていないとの認識であることが分かった。」とありますが、それは間違いであり、過去においてレンタル業者が「対価が含まれている」と主張したことがあります。このことは私的録音録画小委員会自体の議事においても記録されています。それがなかったかのように書かれており、さらに、需要 拡大協力金という形で実質的な補償金の上積み・使用料値上げが行われていることについても触れられていない事は、この「中間整理」が恣意的な要素を多分に含んでいる事の表れだと考えます。
消費者の権利について、消費者のいないところで、レンタル業界と権利者が勝手に決定した事実のみを行政が「あたかも法的な根拠があるものであるかのように」提示している様は、談合の事実を報告書として書いているようなもので、国民に対して詐欺行為を行っているものです。
こうしたことが刑事告発されないのは法の不備ではないかと思います。

●103ページの「(1)権利者に著しい経済的不利益を生じさせ、著作物等の通常の利用を妨げる利用形態」の項目について。
違法録音録画物や違法サイトからの私的録音録画を30条の範囲から明確に除外することに反対します。どのような利用形態であれ、第30条の適用範囲から除外することが適当と考えられる利用形態を特定し法制化してはならないと考えます。

●104ページの「i 第30条の適用範囲からの除外」の項目で、除外の理由がア、イ、ウ、エの項目で記載されていますが、これらを根拠に法制化しようということであれば納得できません。違法録音録画物や違法サイトからの私的録音録画を30条の範囲から明確に除外することに反対します。
アの項目について。
「権利者側としては容認できる利用形態ではない」ということですが、容認できないから権利として法制化しましょうというのでは、権利者の言いなりの委員会です。理由にならないと考えます。ドイツで違法複製されたコンテンツのダウンロードを違法化したということですが、これは過剰な権利の拡大であり日本が追随する必要はありません。
イ、ウの項目について。
ともに利用者の良識を期待した上での意見ですが、いつも「利用者は権利侵害をしている」と主張している権利者がこのような二枚舌の意見を述べることは奇妙です。そもそも一般的なユーザーが、違法コンテンツか合法コンテンツかを区別してネットにアクセスすることは出来ません。
現在、一部の権利者団体(日本レコード協会)が「適法マーク」で合法サイトの指定を行っていく方針を取っているようですが、もし私がサイトを開設し、私が作詞作曲した音楽をアップロードしたとしても、権利者団体からの指定は受けられません。違法の可能性があるから私のサイトにアクセスしてくれる人はいなくなるでしょ うか。もしもアクセスしてくださって私の音楽をダウンロードしたいと希望する人がいたとして、その人は私のサイトが合法であると確信してダウンロードするのでしょうか。私のサイトが将来、権利者から起訴されるかどうか、その人に予測判断が出来るでしょうか。
情を知って、という判断基準は極めてあいまいであり「適法マーク」がないサイトからのダウンロードをユーザーが恐れるようになるとしたら、これはネット上の音楽文化を日本レコード協会が独占する、ということになります。
文化を独占したいが為の法制化は認められません。
権利者が利用者に期待することが、権利者による市場独占の支援であるということであれば、行政はこうした動きに歯止めをかけるべきです。共に法制化に邁進するなど愚の骨頂です。
エの項目について。
「効果的な違法対策が行われ違法サイトが減少すれば、」と仮定の話が出ていますが、これは現行法規で十分対応可能なことです。新たに「第30条の適用範囲からの除外」を法制化する根拠はないと思います。
105ページに上述の項目を根拠に「第30条の適用を除外することが適当であるとする意見が大勢であった。」とありますが、この決定自体が権利者が多数を占める委員会であり、ユーザーの意見を締め出しているのだから当然の結果です。
日本の将来を左右する審議について、委員会で挙がった意見は権利者の近視眼的で一方的な主張ばかりだった、と報告しているに等しい「中間整理」の文面は「この委員会の人選は行政の指針を作成するには不適切であった」ということを吐露していると思います。
そのような文面の中、105ページに「違法対策としては、海賊版の作成や著作物等の送信可能化又は自動公衆送信の違法性を追求すれば十分であり、適法・違法の区別も難しい多様な情報が流通しているインターネットの状況を考えれば、ダウンロードまで違法とするのは行き過ぎであり、インターネット利用を萎縮させる懸念も あるなど、利用者保護の観点から反対だという意見があった。」との記載がありますが、このような意見こそが将来を見越して重視されるべき意見であり、今後の行政に生かされるべきだと考えます。
また、104ページの注釈51に「なお、視聴のみを目的とするストリーミング配信サービス(例 投稿動画視聴サービス)については、一般にダウンロードを伴わないので検討の対象外である。」とありますが、委員会で両者の明確な区別は審議されておらず、技術的にもあいまいで区別が困難なものについて違法・合法の区別を行うことは無理があると考えます。
●105ページの「ii 第30条の適用範囲から除外する場合の条件」について。
「利用者保護の観点から、次の点について法律上の手当が必要であるとされた。」とのことですが、ア、イ、ウの項目に記載された内容だけでは利用者保護には不十分であり、違法録音録画物や違法サイトからの私的録音録画を30条の範囲から明確に除外することに反対します。
「ア」の項目に「違法サイトと承知の上で(「情を知って」)録音録画する場合や、明らかな違法録音録画物からの録音録画に限定する」とありますが、情を知ってという判断基準はあいまいで弊害が多いと思います。
アメリカでの事例では、権利者が利用者を告発し多額の賠償金を利用者が支払わされる場合があるようです。日本でも権利者が告訴する可能性があると小委員会席上で発言していますが、情を知らずにダウンロードしたにも係わらず「情を知っていただろう」と追求された場合、証拠を示すことは困難だと思われます。 結果的に、ネット利用の萎縮効果を来たすだけであり、ネット文化・産業の発展の芽を詰む結果に至ると思われます。
また「利用者が明確に違法サイトと適法サイトを識別できるよう、」と記載がありますが、こうしたことは、既存の権利者による文化の独占、ひいては自由な発展の阻害を生むということは、104ページの項目について述べた内容のとおりですが、「利用者が明確に違法サイトと適法サイトを識別できるようにする」ことは、インターネットの自由な文化的利用を認める限りにおいて不可能だと思います。先に述べましたが、私が作詞作曲した音楽を自らのサイトにアップロードしたとして、私のサイトが違法か合法かを利用者が判断する術は現在はありません。私が「僕の曲は自由にコピーしたり歌ったりしてくださっていいですよ」といってサイトを開設したと仮定して、そこにレコード協会が認定する「適法マーク」がなかったら 、私のサイトは「違法サイト」ということになるのでしょうか。
そのようなことを決め付けられる謂れはありません。「中間整理」で違法サイトという言葉が何を意味しているのかは非常に曖昧だと思います。
もしも利用者が明確に違法合法を判断出来るようにしようとしたら、個人のインターネット利用に大きな障壁が生まれます。個人が音楽を作曲してネット上で公開したいと思ったら必ず何らかの著作権管理団体に登録するようにしなければいけなくなるでしょうし、もし利用者がその音楽を利用したいと思った場合には著作権管理団体の規約 に沿わなくてはならなくなります。私が「僕の曲は自由にコピーしたり歌ったりしてくださっていいですよ」と希望したとしても、著作権管理団体はそれを許さないかもしれません。
そのような縛りをインターネットに持ち込むことは文化発展の阻害です。権利者団体は自由に利用出来るコンテンツの流通を阻害できて喜ぶかもしれませんが、長期的には日本の文化は破壊されるでしょう。
「イ」の項目に第30条から除外する行為は「権利者の不利益が顕在化している『録音録画』に限定すること」とありますが、録音録画に限定する根拠はきわめて薄く、書籍やその他の権利者からもダウンロード違法化の適用を求められるのが自然の成り行きと思われます。
適用されれば、表現の自由・言論の自由・知る権利について、著しい問題が生じることになると思われます。
そして106ページの「ウ」の項目には「罰則の適用を除外している」とありますが、権利者が民事訴訟を起こすことは可能です。そして利用者には違法・合法の判断が出来ないですから、日本中のインターネット利用者は、違法行為を意図せずに行うリスクを背負うことになります。インターネット利用の萎縮効果は非常に大きくなります 。
現在の著作権制度では、既存のコンテンツを原作として利用する2次創作、例えばパロディのような批評的な視点を含む作品は、権利者から起訴された場合は、司法から違法と判断される場合がほとんどです。海外では法制化されたフェアユースの概念をもってこうした作品の利用が認められていますが、日本では「権利者の裁量」 によって、こうした作品を楽しむ文化が維持されています。
今後、ネット上のコンテンツが第30条の適用範囲から除外された場合、そうした作品をダウンロードした人も起訴されるリスクを背負うことになります。2次創作の締め出すような法制化は多様な文化の発展を阻害するものです。過剰な権利の拡大であり、反対です。

●106ページの「(2)音楽・映像等のビジネスモデルの現状から契約により私的録音録画の対価が既に徴収されている又はその可能性がある利用形態(契約モデルによる解決)」の項目について。
適法配信事業者から入手した著作物からの私的録音録画を30条の範囲から除外することについて反対します。

106ページの「 著作権保護技術の普及やビジネスモデルの新たな展開と第30条の適用範囲の見直し」の項目ですが、議論されている内容は一部の大手コンテンツ配信企業の採用しているDRMを使った配信形態についてであり、DRMを採用しない配信形態や、アマチュアによる小規模なコンテンツ配信については言及されていないように思わ れます。
107ページには「第30条以下の権利制限規定が定めている自由利用の態様や範囲を契約により「オーバーライド」する(ひっくり返す)ことが可能かどうか等について(中略)等の見解をまとめ、権利制限規定を維持しつつ、契約によって対象行為の対価を徴収することは、原則として認められるとした。また、同報告書 では、オーバーライド契約に基づく私的録音録画の対価と補償金の二重取りの懸念が指摘されているところであり、第30条の適用範囲を上記のように見直すことは、このような懸念を解消する意味もあることに留意すべきである。」と記載されています。
二重取りの懸念を解消するために、権利者の権利を拡張するというのは、俄かには納得しがたい説明です。
そもそもCDDAではDRMは存在しませんでした。ネット配信に際して権利者の利益を確保するためにDRMを権利者が採用しており、そのために私的録音録画補償金(利用者の過剰な不利益)が問題になっているというときに、その問題を解消するために権利者の権利を拡張(30条の範囲から除外)して補償金を正当化すると いう考え方が、成立しうるということが理解できません。
利用者が一方的に不利益を被ってもいいという考え方が、容易に正当化され法制化されるのは納得できません。
108ページの「a 適法配信事業者から入手した著作物等の録音録画物からの私的録音録画」の項目で、「前述した利用実態から、配信事業者の一定の管理の下で私的録音録画が許容されており、また、それに伴う対価には私的録音録画の対価も含まれうるとすれば、契約による解決に委ねる趣旨から第30条から除外するのが適当であるという意見 が大勢であった。」ということですが、根拠となる利用実態自体が偏った内容であり、インディーズやアマチュアによる小規模などによる無料の配信、プロモーションのための配信、DRMなしの配信、コピーフリーを謳う配信や黙示の許諾により提供されている配信など様々な形態のことが考慮されていません。
30条の範囲から除外するのに十分な検討がなされていない状況であり「適当であるという意見が大勢であった。」と結論付けるには、審議不十分と考えます。このような根拠で法制化を行うのは反対です。

問題は手違いで16日未明の発送となったことだ。
手違いっつうか、日付を間違えていたんだけどね。
書きながら、締め切り日を過ぎつつあることに気が付いたときには、ちょっと気が遠くなりましたよ、えぇ。
落ち込みのあまり、法制問題小委員会の方は出すのを忘れちまった。許してくれよ。

つうわけで、発送の報告もこんなに遅くなったってわけさ。
パブコメ担当の役人さんが受け付けてくれるといいのだが。多分、大丈夫ではなかろうかと気を取り直して、このエントリを書いているわけです。こうして晒してるのは少々やけっぱちな感じではあります。

皆様、おつかれさまでした。

Oct 29, 2007

MiAUのパブコメ対策

MiAUにパブコメ対策がアップされたのでリンク。
大いに参考にさせていただく。

パブリックコメント案
ダウンロード違法化に反対するパブコメ素材
パブリックコメントへの意見提出方法(MiAU)

関連リンク。
MIAUのパブリックコメント案(ものがたり)
MIAU のパブコメ案を読んだ読み終わったあとのマインドマップ(狐と学ぶ空想猫力学入門)

ちょっとすごいのでリンク。参考にさせていただこう。
2007-10-25-木
2007-10-26-金
2007-10-27-土
2007-10-28-日(風のはて)

他にもパブコメ関係でリンク。

「ダウンロード違法化」問題:中間整理の検討中(ICHINOHE Blog)

ダウンロード違法化の流れ。(Electric Cafe)

先進ユーザーについての個人的見解lawful good, lawful evil, chaotic good, chaotic evil(ものがたり)
引用。僕もそう思う。

ダウンロード違法化って、その目的はもっと泥臭いところにあって、要はRIAJその他が合法マークとか自分たちに従わないサイトを「違法サイト」呼ばわりすることで、自分たちの市場力を競争原理以外の方法で強化することが目的なんだろう、と僕は思っている。

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Oct 28, 2007

青空文庫がDVDを全国の図書館に無料配布

青空文庫を図書館の書架に! 『青空文庫 全』寄贈計画のお知らせ(青空文庫)
寄贈計画に寄せて(そらもよう:青空文庫)

これはすごいことだ。
そらもようから引用。

青空文庫では、著作権の切れたファイルの利用には制限を設けていない。自由に利用してもらって構わないとしてある。理想は、全ての人が利用したいと思った時に利用できる、という状態になることだろう。インターネットは、その理想を実現するために効果的に機能したと言える。しかし、インターネット環境そのものの普及は完全ではなく、それを補う為に、青空文庫では一時期、「ドットPC」などのアスキー発行のいろいろな雑誌の付録に収録作品を収めたCDをつけてもらっていたことがあった。現在では、年に一度作成されるCD、DVDを除いて、公開されたファイルを利用するにはインターネットを用いなければならない。利用してみると便利だけれど、インターネットへの接続環境がないと、知る事さえ出来ない、こういった状況では理想に近づくことが難しい。だからこその寄贈計画なのである。全国の公共図書館、そして高校図書館で、青空文庫を収めたDVDを貸し出ししてもらえれば、利用者はさらに増えることだろう。この冊子は、DVDを含めてコピーをすることは自由である。必要ならば、図書館でDVDを焼いて増やしてもらってもいいのだ。

うちの地元の図書館には来るのかな?
僕はネット環境からダウンロードして使うことが多かったが、こうなったら記念に1枚コピーが欲しいなあ♪
どうなんでしょうね?図書館で焼いてもらうサービスって。
ハードがない?
あと、経費ってどういう扱いになるんだろうねー。

ニュースにリンク。
Googleニュース
6500作がDVD1枚に 青空文庫、図書館に無料配布(asahi.com)
6500作品DVDで無料配布 青空文庫が8000図書館に(中国新聞)
青空文庫、6500作品収録のDVDROMを全国の図書館に寄贈(知財情報局)
青空文庫、漱石や芥川など6,500作品収録のDVDを全国の図書館に寄贈 著作権の保護期間延長への反対活動の一環で(internet watch)
青空文庫、収録作品6500点を収めたDVD-ROMを8000の図書館に寄贈(ITpro)
青空文庫、6500作品入りDVD-ROMを図書館に寄贈(ITmedia)

ブログにもリンク。
青空文庫が快挙図書館は青空文庫のDVDをどう活用するか(Copy & Copyright Diary)
引用。

工夫次第で、様々なサービスに展開できる。
逆に言うと、図書館は試されているのだと思う。
6500作品のデジタルデータをどのように活用するのかと。
全国の図書館に寄贈されるので図書館間の競争と言ってもいいかもしれない。
知恵を絞って、どのように活用するかを競い合って欲しい。

「青空文庫 全」どう活用するか(DORA-LOG)

このような、デジタルアーカイブを所蔵資料として提供する時代はいづれやって来るという事は、10年ぐらい前にはわかっていた筈?なのだから、システム自体対応できるようなものでなければ仕様がないのに...今の図書館システムときたら、固定媒体の資料を貸出する事しか眼中にないのだから、ブツブツブツ(>_<)

著作権の軛から解かれた「青空文庫」だから出来たことだと思う。
逆に言えば、現代のコンテンツはそれだけ著作権で「使えなく」されているということだ。法律からなんとかならないと難しい。
ちょっと関連でリンク。
改正著作権法の施行で、びぶりおネットの提供録音図書が倍増(Current Awareness Portal)
英国図書館、著作権法の改正を訴え--デジタルコンテンツ規定の盛り込みを要請(cnet japan)
cnetの記事は1年前のもの。Current Awarenessのほうは先月の記事。コンテンツをデジタルで扱うのに著作権法規が壁になるというのは世界的な話で。

青空文庫を図書館の書架に!(サブミハリータ)

今回「快挙」などという表現まで飛び出たDVD化。もちろんDVD化がすごいのでなく,プロジェクトとしてこれに載せられて運ばれる希望の重みというものが「快挙」なのだけれど,その辺が理解されているのかしら。
図書館への無料配布を行うということだ。うちの学校にも来るかしら。使い方は利用者が積極的に考えなくてはね。

青空文庫によると「10月27日からの読書週間に合わせ、公共図書館、大学、短大、高専付属図書館計約3000には10月末に、高校図書館5000には11月20日ごろ届けます。」とのこと。

報道によると、寄贈に要する費用約300万円は、青空文庫トップページの広告収入から支出されるとのこと。全国の図書館は、紛失したり破損したりすることのないよう、きちんとバックアップ、コピーして管理してほしい。
ひょっとしてねつ造じゃないのかと疑ってるのだけど(自分ひどい)、最近はこんな話もあるようだから。

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Oct 20, 2007

パロディとかって楽しいのにね

騒動もなんとやらの華とばかりにもりあがっています、初音ミク。
短期連載:企業にとってのニコニコ動画 第1回:「初音ミク」に注目すべき理由を考えてみた(1/2)(ITPro)

ほんの数年前に,アニメや楽曲が顔も名前も知らない会ったこともない複数人のコラボレーションによって生み出されることを誰が予測しただろうか。ネットワークを生かした集合知の活用はまだ始まったばかりである。

なんか、わけわかんないダイナミズムを感じるミクなわけですが、気になる話が海外から。

気になる話:米メディア大手がCGMに関するルール作りに着手(what's my scene? ver.7.2)

どうやら、米メディアの大手企業が協力してCGM(米国での一般呼称は「UGC:User Generated Content」)に関するルール作りに着手した模様。同ルールに関する提案は「User Generated Content Princeples」として公開されており、参加企業リストには、Viacom、Disney、News Corp.、NBC Universal、CBS、Microsoft等の名前が連なっている。

ルールって、しかし、権利者主導でいくのかね?アメリカ。現状は「提案」ということらしいけど。
日本は二次創作が基本的に黒に近いグレーゾーンだから即影響を受けるということはないかもしれない?だろうけど、フェアユースの国アメリカでユーザーの権利が縮小させられるのは、周り周ってこっちにも影響する、かもしれない。のか?

一見関係ないようなエントリーだけどリンク。

「初音ミク」事件について(たけくまメモ)

特に俺の場合「パロディ」をやりますしね。これ、日本の著作権法では厳密にいえばアウトの可能性があるんです。それなのに、なぜそういうことを何十年も続けてこられたのかといえば、一番の理由は「著作権侵害は親告罪」だからです。要するに、告発マニアがなんと言おうと、パロディもとが「気にしない」なら、それですべてOKなわけです。俺は、この「著作権は親告罪である」ことに、ずいぶん助けられてきた気がします。

非親告罪化というけど、考えてみたら基準が要りますよね、今まで「親告罪」だったのが、非親告罪となれば罪かどうかを決めるのが権利者以外の第三者になるわけだから。
そこで基準が曖昧だから、どうなることやらと言われてる訳で、、、

でも、だったら基準が出来ればいいんじゃないかというと、そういうもんでもなさそうですね。
窮屈この上ない、楽しくない状況に至りそうです。
多分、ミクで遊べなくなるー。

そしてこんなことも。高校の文化祭で劇をやるのも大変。
権利制限の意味(Copy & Copyright Diary)

著作権料を払うようにとの連絡をした著作権管理会社のインターナショナル・ミュージカル新社の西村英方社長がインタビューに答えていて、文化祭では上演時間の関係でオリジナル作品を短縮版に改変している、「同一性保持権を侵害しているので、教育目的であっても著作権料を支払うべきだ。払えないというのなら、あきらめてもらうしかない」という趣旨のことを述べていた。

だから金払えってか?、高校生が文化祭でただで客に見せてるのに。
短くしたからって何だというのか。

でもこういうことって、JASRACとかのやってることとかも見てると、管理団体てのは歯止めがないとどこまでもエスカレートするんだなあ、って思う。
そりゃー好意的に見れば彼らは仕事してるだけー。
でも常識的なアタマがないかのように見えるところが何ともJASRAC。
管理団体ってない方がいい?、そうもいかないかなー。

ちょっと、どこに落としどころを見つけたもんだか、考える必要もあるかな。

メモ。
CGMとは、Consumer Generated Media(消費者生成メディア)の略ということらしい。覚えとこ。

Oct 18, 2007

例によってメモ

誰のための独禁法なのか?(企業法務戦士の雑感)

「初音ミク」の画像が検索できない〜発売元は「削除は依頼していない」(internet watch)
【圧力?】「初音ミク」でイメージ検索かけてもヒットせず。さらにwikipediaからも削除【TBS?】(⊂⌒⊃。Д。)⊃カジ速≡≡≡⊂⌒つ゚Д゚)つFull Auto)

電波な話:初音ミクは検閲されている?(what's my scene? ver.7.2)
引用。

about 3,040,000 for 初音ミク(Google.com)
初音ミク の検索結果 約 462,000 件(Google.co.jp)

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ずっと待っていた(追記あり)

MIAU : 公式サイト

こういうことが起きるようになったんだなあ。。。

著作権問題でネットユーザーの声を集約、津田大介氏らが団体設立(internet watch)
ネットユーザー団体「MIAU」設立 まず「ダウンロード違法化」反対へ(ITmedia)

つうわけでリンク。

MIAU設立について(音楽配信メモ)
MIAU設立のお知らせ(mhatta のジャーナル)
津田さん・小寺さん・白田先生たちと明日記者会見を開きますMIAU設立発表会に行けないという方へ朗報(半可思惟)
MIAU launched(ものがたり)
集え猫の御旗のもとに(コデラノブログ 3)

いつか、こういうことが実現してほしいといつも思っていた。
自分が動くことが正直、なかなか出来ないので、お願いしたり助けられたりすることの方が多いだろうけど、でも協力は惜しまず行きたいと思います。
他にもリンク。

インターネット先進ユーザーの会(MIAU)設立(The Casuarina Tree)
インターネット先進ユーザーの会設立(Copy & Copyright Diary)
MIAU、誕生(真紀奈のメモ帳)

言い方悪いけど、いよいよ面白くなってきました。

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パブコメ関連(追記あり)

津田氏コメントによる解説記事。
第7回 日本の著作権はどう変わる──「6つの論点」のまとめ(ASCII.jp)

他にもリンク。
私的録音録画小委員会中間整理について、要点をまとめる努力をしてみた(あかさたの日記)
箇条書きで簡単な説明があります。
実際、161枚のpdfを隅々まで読むのは大変な作業です、、。

著作権分科会(第23回)・意見募集(zfyl)
議事録あり。

そして、知りたいことを教えてくれそうなフォーラム。
複写と著作権メーリングリスト 第2回オープンフォーラム 「無許諾コンテンツのダウンロード違法化を考える -パブリックコメントに向けて-(仮)」

関連リンク。
10月28日(日)に「複写と著作権メーリングリスト 第2回オープンフォーラム」で講演します(音楽配信メモ)
パブコメに向けてのアクション(Copy & Copyright Diary)
オープンフォーラム 「無許諾コンテンツのダウンロード違法化を考える -パブリックコメントに向けて-(仮)」10月28日(日)14:00-16:00(MAL Antenna)

19日、いちいち追記。
ダウンロード違法化の中間整理にパブコメしよう(OTO-NETA)
著作権保護期間の延長について(1)(2)(3)+α(【宅録】 自宅録音で大切なこと★ 【DTM】)

あと、業界団体もここに来て補償金の見直しを主張。
「録音録画補償金、抜本的な見直しを」とJEITA(ITmedia)

エレクトロニクスメーカーの業界団体・電子情報技術産業協会(JEITA)はこのほど、私的録音録画補償金制度について検討してきた文化審議会著作権分科会の「私的録音録画小委員会」が発表した中間整理について「議論が尽くされていない」とし、補償金制度について抜本的な見直しを求める意見書を「協会の見解」として公表した。

意見書では(1)補償の必要性に関する議論が尽くされていない、(2)制度の維持・対象機器の拡大を前提とした議論は問題、(3)DRMなどでコピー制限されているコンテンツは、補償の対象とする必要がない——と主張している。

また「消費者が広くこの問題に興味を持ち、率直な意見を表明することを期待する」としている。とのこと。

Oct 17, 2007

メモ

六ヶ所村でトリチウムを検出(壊れる前に…)
stop-rokkasho.org/information

最近の著作権業界って××だよ、って話をまとめて。

Yahoo! Music VPによる痛烈な音楽業界批判 あるいは「失われた8年」(B3 Annex)
YahooのIan Rogers、音楽産業に苦言 「不便の押し付けはいいかげんにしろ」(TechCrunch Japanese)

着うた配信を考える:Webとケータイ、2つのパラレルワールド着うた配信から考える音楽のこれから(1/2)(2/2)(P2Pとかその辺のお話)

先週を越えてどこまでも…。10月14日のテレビ放映に関しましてご報告とお詫び(メディアファージ事業部 ブログ)

Blu-rayのコピープロテクト強化で再生に問題(ITmedia)
この懲りない感じはなんとかならんか。

公共性って、まだまだ遅れている部分。
アクセシビリティと権利は表裏一体アクセシビリティはJISから法律化へ時代遅れの文化庁に物申す!(げんくろうの小ブログ2)

著作権者側の勝手な言い分に怒る 責任を果たすべきだ(難聴者の生活)

このやり取りは、まだ、情報を隠すことに快感と優越感を感じている省庁の姿とでも言うんでしょうかね。(Sasayama’s Weblog)

他、いくつか覚え書きメモ。
コミック貸与権についてちょっと(てくてく糸巻き)

「イギリスの刑事司法制度に見られる幾つかの特徴について(要旨)」

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1日が過ぎて(追記付き)

「ダウンロード違法化」「iPod課金」──録音録画補償金問題、意見募集始まる(ITmedia)

16日からパブコメです。1ヶ月あるぞ、余裕だぞ(嘘。

すなおにリンク。
パブコメ(The Casuarina Tree)

それと、余り周知されていなかったように思いますが今回のパブコメはかねてから告知されている私的録音録画小委員会分(著作権課企画調査係担当)だけでなく法制問題小委員会分(著作権課法規係担当)の2種類が実施されています。

「文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会中間整理」に関する意見募集の実施について
「文化審議会著作権分科会法制問題小委員会中間まとめ」に関する意見募集の実施について

前者が、文化庁と日本レコード協会が何が何でも血眼になって通そうとしている違法複製物のダウンロード禁止関係です。私的録音録画補償金に関しては、本来こちらが小委員会におけるメインの議題であったはずにも関わらず議論がまとまらなかったということで継続扱いになっています。
(中略)
もう一つの法制問題小委員会中間報告では、一時期かなり危険な状態に在った著作権法違反の非親告罪化が見送られる方向となっていますが、まだ安心出来ない人は非親告罪化を名実共に抹殺すべく意見を出すべきでしょう。

他にもリンク。
パブコメ募集開始:私的録音録画小委員会中間整理 10/16〜11/15(MAL Antenna)

いよいよ来週火曜から著作権パブコメ開始(SEEDS ON HATENA)

著作権分科会、法制問題小委員会と私的録音録画小委員会から中間報告(星のつぶやき)

現在,文化庁が,「文化審議会著作権分科会法制問題小委員会中間まとめ」及び「文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会中間整理」に関する意見を募集しています(人力検索はてな)

追記。話題の本が発売になった。
精神的支柱たりうる一冊(企業法務戦士の雑感)

健全な議論を期待する筆者としては、「パブコメを書く前に、まず中山著作権法テキストを読め!」とここで強く訴えかけておくこととしたい。

そこまでいうか!、つうか多分自分は読む暇ない。予約したけど。。。
まぁ、自分なりに考えて書くさ>パブコメ

Oct 14, 2007

メモ

アニメ:制作現場から悲鳴 労働環境改善求め協会設立へ(毎日jp)
JAniCA(Japan Animation Creators Association)
アニメは大変な業界。

日経メディカルでトンデモ医療裁判の特集(NATROMの日記)
こっちも別の意味で大変な業界だ。

地デジ録画の新ルール名を「ダビング10」に統一 −アナログ出力は「コピー可」に。JEITA発表(AV Watch)
ダビング10の読みは“ダビングテン”。だそうだ。20世紀のテレビのクイズ番組の名前みたいだ。

自分のCDをコピーしても窃盗?(海外速報部ログ ITmedia)
こういう主張を続けているのが音楽業界。

連載 音楽業界38年の足どり連載 目次(2002年,2003年レコード業界のできごと) (tokushin music report)
ちょっと昔まで遡れる。

「消費生活用製品安全法の一部を改正する法律案」及び「電気用品安全法の一部を改正する法律案」について(経済産業省)
改正案FNN NEWS(よっぱ、酔っぱ)

7月のパブコメの結果はまだ公表されていない。

ミュージシャンは音楽業界から逃げるのか

これももう、リンクだけで。
NIN、ポール・マッカートニー、レディオヘッド、シャーラタンズときてマドンナ。

マドンナはレコード業界を捨てるのか(池田信夫 blog)
アメリカでも遂に始まった本格的なレコード会社離れ(what's my scene? ver.7.2)

捨てられ始めるレコード会社(MAL Antenna)

誰がレコードレーベルを必要としているのか?それでもレコードレーベルは必要だ、少なくとも今は(P2Pとかその辺のお話)
ちょっと脇道。
NBC Universal CEO:「我々は著作権侵害との戦いに負けつつある」(P2Pとかその辺のお話)
弱気なんだかずうずうしいんだか分かんね。

Posted at 10:01 in NoCCCD | WriteBacks (0) | Edit

パブコメ明後日から(追々記あり)

えーっと、ようやく書ける訳で、今更ですがリンク。つうかリンクするのみ。

著作権分科会、「ダウンロード違法化」などについて16日から意見募集 法制問題小委と私的録音録画小委が中間報告を提出(internet watch)
著作権法の非親告罪化は「一律は不適当」 小委員会中間まとめ公開(ITmedia)
internet watchから引用。

文化庁の文化審議会著作権分科会は12日、第23回会合を開催した。分科会では、法的課題について議論してきた「法制問題小委員会」と、私的録音録画補償金制度などについて議論してきた「私的録音録画小委員会」から中間報告が行なわれ、10月16日からそれぞれの中間報告に対してパブリックコメントを募集することが確認された。

ほかにもネットニュースにリンク。

こちらは5日、12日に著作権分科会開催前にアップされたインタビュー記事。
津田大介さんに聞く(前編):「ダウンロード違法化」のなぜ ユーザーへの影響は (1/3)
津田大介さんに聞く(後編):「ダウンロード違法」の動き、反対の声を届けるには (1/4)(ITmedia)

12日の著作権分科会に前後して、thinkcopyright.orgではシンポジウムが行われていた。
著作権保護期間延長問題を考えるフォーラム 公開トークイベント vol.5 シンポジウム「著作権保護期間延長の経済効果 − 事実が語るもの」(著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム)

演題のタイトルを引用しよう。
「インターネット時代の著作権制度−−再創造のための環境整備」
「本の滅び方−−保護期間中に書籍が消えてゆく過程と仕組み」
ほかにも興味深い演題がいくつも。しかも今回は各演題に資料がリンクされている。時間を作ってぜひ読みたい。

他、ブログにメモリンク。
そろそろ著作権の延長問題について一言いっとくか(につき(はてな))

現代美術って延長されてメリットを得られる作家なんて数パーセントにも満たない分野なんですよ、そもそも。よって延長は不要、もっといえば現代美術においては死後50年でも長いというのが私の意見です。

もいっちょ。
私的録音録画小委員会中間整理(案)(企業法務戦士の雑感)

いろいろと突っ込みどころはあるのだが、一番ヒドイな・・・と思ったのが、統計データの使い方のいい加減さ。

またですか?
データいい加減っていうのは本当に悪しき伝統ですなあ。

15日未明、追記。
私的録音録画小委員会での著作権法第30条の議論の流れを整理してみた適法配信からの私的録音録画が違法化される(picasの日記)

前者のエントリーは関連リンク表もついていてしっかりしたまとめです。後者のエントリー、これはちょっとぎょっとするような話が書いてある。

Oct 08, 2007

「改めて、CCCDから今まで」の追記

えーと。
ちょっと頭を冷やして、前回の自分のエントリーを読み返してみました。

読み返してみると、「現在の音楽シーンを見て乱世のシーンだな、貧しいなと感じている。」というのは、ちょっと言い過ぎだったかなと感じています。いい作品は今でもあちこちで作られていて、自分も買ってたりするので。
音楽業界全体が、メジャー・インディーズ関係なく規模縮小せざるを得ない状況で、そんな中で作品をリリースしていく苦労はすごく大きいと思います。
できれば潤ってほしいのですが。
そのほうが楽しそうですからね。

なんというか、「豊穣」とか「貧しい」とか、漠然とした言い方は感覚的にすぎたかな、と反省しました。
しかし、僕はそういう風に感じているんですね。
僕が何を感じてそんな言い方を選んだのか、もう少し考えてみると、多分、現在のシーンには「こういうのが面白いから皆に伝えたい、リリースして世に出そう」というのが薄れて、「こうしたら安く作れて売れるはず、リリースして元は取れるかな」というのが濃厚な雰囲気があって、それが音楽なら、音から感じられるというか。
ちょっとネット上の記事から引用します。

着メロ・着うたという巨大音楽メディア〜烏賀陽弘道コラム(10)(OhmyNews:オーマイニュース)

CMタイアップがメガヒットを大量生産していた90年代には、テレビCMの時間=15秒に合わせて、楽曲も「目立つ15秒」ばかりが大げさな、ある意味ちぐはぐな曲が増えた。「曲のこま切れ化現象」である。

私が取材した前述の着メロ会社社長は、着メロ向きの曲として「耳に残るさびのメロディーが5秒あればいい」と断言した。その理論が正しいなら、またさらに15秒から5秒へと「曲のこま切れ化」が進むのだろうか。

さび15秒の勝負なんて、、、
そんなんではフィッシュマンズのブレイクはなかったと思うのですね。

こういうことは、業界に金がないということだけでは収まらない。
ニコニコ動画のコンテンツが、たとえボロボロであっても(失礼!)聴かせる音楽的テンションを持っているのは、そこにかけられた自由な情熱の違いです。多分、そういうのは、音楽が好きな音楽ファンには、聴いたら分かることなんだと思います。それを「豊かさ」と感じる音楽ファンは少なくないと思います。

前のエントリーでは、そういったテンションによって感じられる豊かさと、人材や資産によって生まれる音楽の豊かさが、ゴッチャ混ぜになっていて、分かりにくくなっています。
音楽の制作環境の違いや人のつながりによって、テンションが上がって面白い作品が生まれることがありますから、全く無関係ではないでしょうけど、意味合いとしては別のことですから、これはエントリーの文章がよくないです。

フィッシュマンズが注目される作品を作り得たのは、専用スタジオをポリドールから提供されたことや、ZAKやHONZI(ご冥福をお祈りします)といった人材との出会いがあったことなどが、大きいと思います。
業界の萎縮は、そうした効果、機会が失われていくということです。

津田さんが念頭に置いている「豊かなコンテンツ状況」はそういったことだろうと僕は解釈していて、そうした資産がスポイルされるのは僕も残念だと思っています。

あと、もう一つ。
どうして今の音楽シーンが魅力的に感じられないのか。

やはり、ネットの可能性について、最初から否定し「知ろうとしない」ことは大きいと感じています。
なぜ知ろうとしないのかというと、著作権の方が優先事項だからでしょう。
ネットの可能性やメリット、そこに展開されているエネルギーを自分たちの音楽のエネルギーに取り込みたいと思ったら、今まで行使してきて当然と思ってきた、今まで多くのファンに侵害されて自分たちが被害を受けながら我慢してきていると思い込んでいた「著作権」が及ぶ範囲を「自己規制」せざるを得ない。
だから否定する。
そんな不自由なところで作られる音楽は、多分、お金をかけてもテンションが上がらない。

過去においてシーンを活性化してきたのは、より開放的に音楽ファンの欲望を取り込んで自由に表現したジャンルでした。
本当は、ネットを拒絶したポップシーンというのは、今の時代にあり得ないと思う。
実際、「著作権」を「自己規制」しはじめたミュージシャンや音楽関係者も出てきています。彼らが才能を生かせる環境が整っていけばいいと思うのですが、、。逆にインターネットを使って、今までの業界のしがらみに捉われない繋がりや豊かさを実現できる環境が作れるのではないかとも、業界の外から妄想したりします。

音楽業界トップの著作権への偏愛は、ポップシーンのみならず、クラシック音楽やジャズなどの流行に左右されないシーンにも悪影響を及ぼしています。非常に害悪が大きいので、考え直してほしいと思っています。
しかし、前回のエントリーは「無理だろうなあ」という気分に偏重?しているので、もうちょっと自分は前向きに行きたいなあと考え直したところがありました。

まあ、ともかく、がんばっていきましょう。
1ユーザーの分際で無責任ですまん。

Oct 04, 2007

改めて、CCCDから今まで

今更ではあるけど、津田氏のブログから引用。
私的録音録画小委員会の議論がほぼ決着しました(音楽配信メモ)

俺は前に書いたことの繰り返しになるけどDRM厳しくなって人々がコンテンツに興味失っちゃうような世の中にはしたくないので、そうではない方向で権利者も利用者も納得できるような落としどころを探る努力は必要だろうと思ってるわけです。「別にいいよ。買わなくなるだけだから」って人は、豊かなコンテンツ状況がなくても生きていける人だろうけど、俺はそういう世の中は寂しいし殺伐としてしまうだろうし、ネット的だったり、商業世界とは違うところで生まれるコンテンツには限界もあると思っているので、もうちょっと良いやり方はないものかな、と思っているわけですね。

僕は以前のエントリーでDRMにも補償金にも反対、と書きました。
DRM、そんなに要るなら勝手にかけろ。不買してやるから。と書いたのは私です。

実はあのとき、どう考えるべきなのか迷いがなかったというと、嘘になる。
結局、本能のままに書いた。
これは、後付けの理由付けのエントリーです。
妄想的なので、すまない。

「DRM厳しくなって人々がコンテンツに興味失っちゃうような世の中にはしたくない」という津田氏のコメントには、あのCCCDに対して不買運動をした者として、複雑な思いがあります。

CCCDの騒ぎの中で、本来だったら得られたはずの評価が得られなかった作品がある、というのは1音楽ファンとしても感じていたし、歯がゆい思いもした。音楽業界の中にいて、僕なんかより一層それを強く感じた人はいただろう。
CCCDを不買したとき、好きで不買と言ったわけじゃなかった。
買いたい作品はいくらもあった。
でも、再生に不具合があるのは知っている、ユーザーには御理解いただきたい、とまで言われて買うのには納得しようがなかった。

あの頃は、本当に寂しくて殺伐としていた。
はっきり言って楽な戦いじゃなかったんだよね、「CCCD不買」って。
ホント、あれはなくなってくれて良かった。

そして輸入権法制化のときの国会では、役人と著作権権利者主導でペテンが行われるのを目にした。
まぁ、国会とかに限らず世の中なんていつもペテンが横行してるのに今更カマトトぶるなと言われたら、大人になり切るのは大変ですねとしか言いようはないが、実際、そんな大人になる必要があるのかねと思ったり。関係者じゃないから言えるのかもしれないが。

でも、輸入権は全く効いてないらしいが。
J-POPはアジアで売れなくなっている(Copy & Copyright Diary)
あれだけ苦労したんだから、ちゃんとアジアで売れっていう。
多少なりとも潤えば、日本国内の状況も変わるだろうに、とか思っていたらこんな話も。
なぜJ-POPはアジアで売れていないんだろう?/ああ、「やっぱり駄目だった」って感じなのかも。(万来堂日記2nd)
きつい話だなぁ。
力の入れどころを間違って、今も間違えつづけているとしか思えない。

話を戻す。

また音楽を取り巻く状況があんなことになるようなことは避けたい、という考えは理解できる。

実際、レコード会社に蓄積されている文化的資産って代え難い部分もあるんじゃないかと思いますし。業界が潰れてしまってからでは取り返しがつかないものも多々あるだろう、と。
資本や人材を投下することでしか生まれ得ない作品もあると思うから。
そういう作品が今後は聴けなくなるのは文化的には損失。

補償金オーケイ、ただしDRM無しを保証してね、という案。
僕としては、津田氏が委員会の場で案として提案する分には全く問題は感じていなかった。
補償金もDRMも無しというのがユーザーにとってベストというのは分かり切っていることで、そこからどこまで歩み寄れるのかということになるだろうから。しかもダウンロード違法化も絡んでいたわけだから。

でも僕のような末端にいる者が言うことは他にあるだろう、というのがあって。
僕の本音は、補償金反対、DRMも反対。
だったら、そう言うしかない。
しかも「ダウンロード違法化/iPodの補償金対象化」がほぼ決定、とあっては、なおのこと。

補償金をDRM排除の担保に、という考え方だけど、音楽業界の文化的資産、特に人材やスタジオといった代え難いものを保護するために補償金を使う、ということなら受け入れやすかったかもしれない、と個人的には思う。
しかしそういったアイデアは具体的にどう資金を運用するのかという時点で壁にあたると思われるし、現場に資金が下りるというよりも、どこか関係ないところで使われてしまう可能性を危惧してしまう。

補償金オーケイただしDRM無し保証案は、何より現実に、権利者団体側、行政サイドに、そういう考えに耳を傾けようという姿勢が微塵もなかった以上、結果論だけど、難しかったんだなと思う。
ITmediaの記事には「DRMと契約をうまく組み合わせれば、補償金制度が不要になる可能性がある——という意見も盛り込まれた。DRMと補償金制度の併存も可能性として挙げ、DRMの影響を補償金額に反映させるなど、状況に応じて補償金額を調整していくことなども記載された。」とある。

さらに個人的に考えたこと。
今の状況は、どうやったって殺伐とせざるを得ないんじゃないか、と。

だって権利者は、とんでもなく頭が固い。時代に逆行することが「文化的に正しいことだ」と思っている、本気で。
世界はどんどん先に行く。
僕らは権利者が心変わりするのを待っては居られない。

権利者が僕らを放っておいてくれないなら、対立せざるを得ない。

音楽制作に必要な人材や資産は音楽業界が持っているという現実。
音楽業界が潤わなければ、そこにいる人材も潤わないという状況。
にも関わらず、業界のトップに時代を読んで困難な状況を舵取りする器量を期待することは全く出来ない。しかも国を挙げて出来ない。

個人的妄想だが、日本の著作権業界は、著作権を巡る乱世を生き抜くことが出来ないだろう。自滅の道を辿るだろう。
そして、貴重な人材の業界からの流出は止めようがないだろう。
受け皿はどこにあるのだろうか。

つまり、今は乱世で。
だから今まで当たり前だった「豊穣」を守る事自体が、悲しいけど期待できない。
乱世とはそういうもんだと思うし、僕は1音楽ファンとして現在の音楽シーンを見て乱世のシーンだな、貧しいなと感じている。
いつからなのかは分からないけど。

過去の音楽文化の豊穣が、今後に継承されるのかどうかは、わからない。
多少のお金や、業界への支援があればなんとかなるのか、というと、分からない。
国や業界トップの意識が大事だとも思うけど、、、僕は期待はしない。

そうなってくると、むしろ個々のミュージシャンや音楽関係者が、どこまで今までの業界の枠に縛られずに活動していくことが出来るか、この時代を乗り切ることが出来るか、に左右されるんじゃないかと思っている。そこに幾ばくかの継承があるだろうと。

今、現れてきているのは、過去の「豊かな時代の豊穣」とは違う多様性だと思うのだけど。
そして乱世が過ぎたら、多様性の中から新たな豊かさが生まれるはずだと思う。

そんな時に、著作権権利者は、法をもって、現在の多様性を潰しにかかっている。
彼らは自覚していないかも知れないけど、時代遅れな考え方、過去の遺産、現在のクリエーター・ユーザー、そして未来もろともに、心中するつもりでいる、としか思えない。

日本の末端のユーザー・クリエーターのバイタリティの受け皿は、著作権保護強化によって失われていく。
末端のクリエーターは、ガンガン初音ミクで音源つくってニコニコ動画にアップしている。
あそこには、どれだけ僕たちが「飢えているか」が現れている。

だから、寝ぼけ眼の国や自暴自棄な権利者団体に対して、駄目出ししてやる必要がある。
訳分かってない連中に「目を覚ませ、さもなくば邪魔者は去れ」と。
ダウンロードの違法化なんて法律になってしまった後でひっくり返すのは大変なことだから。
この際、あちこちで殺伐するのもやむを得ないと思っています。

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