May 10, 2022
DVDドライブで聴くCDの音が良いような
うちではCDを聴くのにノートPCにUSB接続したDVDドライブを使っている。
ノートPCといってもTiny Core 64 / mpdをインストールしたPPAPフロントエンドだ。つまり音の出口はうちのメインシステム。
普段、CDはリッピングしてflacにしてNASに置いて鳴らしているんだけど、リッピングができていないときにDVDドライブを使って直接にCDから聴いている。
しかし使い始めた当初から、なんだかこれが音が良いような気がすると思っていた。
ブラインドで分かるとは思えないし、プラセボだろうと思っていたんだけど、その割には何時の間にかリッピング前にCDで聴いてみるということが増えてきた。単にリッピングが面倒だからという説明で納得していていいのか、、、そんなことを考えるようになった。
そういうわけで、ちょっと踏み込んで考えてみようという気持ちになったということだ。
差異があるのはPPAP Frontサーバーだ。
様相を表にしてみる。
mpdがどのように動いているのか、比較する。
strage plugin | input plugin | decorder plugin | output plugin | |
---|---|---|---|---|
Daphile / UPnP | curl | curl | pcm | pipe |
NAS / TCP IP | local | file | flac | pipe |
CD Drive / USB | udisks | cdio_paranoia | pcm | pipe |
mpdの前段の処理が三者三様で異なっていることが分かる。
plugin以外の要素も加えて図にする。

UPnPを使うときはupmpdcliが同時に動いている。topでみたらVSZ %VSZが大きくて、仮想メモリを1.5GBぐらい確保しているようだ。何に使っているのか分からないけど。
DaphileにUPnPのサーバーとコントロールポイントを宛てているのは、Daphileのコントローラーであるウェブブラウザがコントロールポイントというのはどうもしっくりこなかったからだ。ウェブブラウザとDaphileがUPnPでつながっているわけではないと思うので。
スマホアプリのSqueezerとか使ってコントロールする場合はどうなのかな、あれもUPnPとは違うのではなかったかと思うのだけど。

NASから鳴らす場合はnfsが働いているんだけど、昔の経験ではNASのマウントはけっこう重い。甘っちょろいNASはマウントの負担で動かなくなることがある。
UPnPを使う場合よりは図面がすっきりしている。

USB DVD/CDドライブを使う場合は、cdio、dbusあたりが働くのではないかと思うんだけど、よく分からない。しかし何が動いてるにせよ、アドレスの処理とかの負担が少ない分、たぶんLANを通すより軽いのではないだろうか。
mpcは軽いクライアントで殆ど無視できると思うので、LANはPPAP Middle Endへの出力にほぼ専念できるのではないか。
これだけ違ったら、音の良し悪しの判断はともかく、音が違っていたとしてもおかしくないということかな。、、、
いや、音が違っておかしくないということはない。
なぜ違うんだろうというのは疑問として残る。
同じデジタル音源で同じ再生機器であっても、OSで音が違う、再生ソフトで音が違うというのは、しばしば聞く話だ。
しかしデジタル信号としては同じものだ。
(うちはmpdでアップサンプリングするので厳密にいつも同じなのかと問われたら同じ計算してるとしたら同じ結果になるんじゃないかなとしか答えられないんだけど、ビットパーフェクトで鳴らす場合にも実際にそういうことであるわけで)
同じ信号でも音が違うというのは、アナログレコードだったら当たり前のことだと思ってしまう。
しかし、アナログ的に厳密に同じ環境にして鳴らした場合、音の聴き分けは難しいのではないだろうか。
デジタルのCDは、最初は同じCDは同じ音がすると言われた。
アナログはちょっとしたことで変わるけどデジタル信号は01で変わらないからと。
現実、そうは聞こえないと言ったら、機械が悪いとか聞く者の耳が悪いとか言われたものだ。
実際のところ、撲なんかは今でも、同じデジタル信号で同じ音がしないことに、どこか納得できない気分を抱えている。これは何なのか。若い頃に、デジタルは同じ音がしないはずが無いということを叩き込まれたせいなのか?
なんというかな、、、
あれだけ「同じ音だ」と言っていた人達は、今は何処で何をしているのか。
理屈は分からないけど同じ音がするはずがないんだよ、だってデジタル信号といったって電気っていうのはアナログな存在だからね、などと言っても、僕は何だかそれでは気が済まない。
そう、実際にすっかり同じ音が出るようにした上で、「ほら、ここまでのことをしないとデジタルで同じ音は出ないんだよ。あなたたちが言ってたことってすごく底が浅くていい加減で視野狭窄で考えも研究も足りなかったってことが分かったかい?」というふうに言ってやりたいのだと思う。
まあ、無理なんだけど。
デジタルだから同じなんて言ってたけど、今思えば底が浅くていい加減で視野狭窄で考えも研究も足りなかったと思う、と言ってるオーディオ関係者を見たことが無いので、そんな気分になるのかな。
今の状況は「コンポが良くないから音が同じにならないのだ」で済んでしまう。
ソフトで音が変わるなんて、どこかおかしい機械をお使いなんですね、とか。
それって昔と同じじゃんね?
いったいなにをうだうだいってるのか。
要するに、アプリだプラグインだを通すうちに音が変わるのは現実としてあっても理屈が伴っていなくて気持ちが悪いと言いたいのだろう。
ジッターが違うんだろうだけではいまいち足りない気がする。
アプリの違いによって、どのようなジッターが生まれ、どのようにして音に影響するのか、それが説明されないと分からない。
ここらはアナログ的な何かだろう。
というかデジタルな問題ではない。
ソフトウェアが動くことでコンピューターの中でアナログ的な何かが生じているはずだ。瞬間的にではなく、音に影響するぐらい持続的に生じていて、それがソフトウェアによって異なり、デジタル音声データに乗っかって転送され、DA変換の何処かに影響する。
そう考えないと、現実に起きていることの説明がつかない。
だってデジタル信号としては同じなのだから。
僕が思い付くのは、プラグインの動作に周期的に継続して現れる01の並びがあって、これに伴う周期的な電圧変動がクロックを揺らし周期的なジッターとなる、これがデジタル信号に乗って伝送される、周期的な変動だから音に乗る、とか。
まあ、僕なんかが出来るのはこんなふうに取り留めなく妄想じみた思考をすることばかりで、現実には研究できる人にしっかりやってもらうしかないわけだけど。
なんか、今回は要するに愚痴みたいな感じになった。どうなってんだろう。おかしいなあ、、、
May 08, 2022
DaphileでMQAデータをpiCorePlayerに転送再生する
今回はちょっとした小ネタというか。
DaphileでMQAを再生できるかという話、なんだけど、Daphileサーバー本体からの出力(USBとか)は試していない。
LAN経由でpiCorePlayerに送ったらできましたよという話だ。
システムの構成図。

うちではDaphileにNASをマウントして使っている。NASにMQA CDからリッピングしたMQAファイルを置いている。
下図が再生時のDaphileの画面。
というか、ウェブブラウザでの操作画面のスクリーンショットだ。
左上に、マウントされたNASの共有音楽フォルダが、階層化されている状況を含めて表示されている。
その下にフォルダに含まれているflac-mqaのファイル表示。
右のプレイリストに登録された曲が表示されている、、、のだけど、曲名はリッピング時にタグを入れるときに僕がサボったので、ちゃんとしていない。ちゃんと入れたらちゃんとした表示になる。

piCorePlayerのUSB出力からM500に音声データが伝送されて、表示された様子。
MQA 352.8kHzと表示されている。MQAの音がする。

たぶんだけど、Daphileサーバー本体からUSB出力してもMQAを鳴らせるのではないかな。試してないから明言はできないけど。
May 03, 2022
古いRaspberry PiをUSB無線LANアダプターとRaspberry Pi OS busterでLANに接続する
うちには無線機能がない古いRaspberry Piが幾つか、使わないままになっている。
以前のエントリーで、これらにUSB無線アダプターを付けて、piCoreで使えるようにしようという話を書いた。
Raspberry Pi + USB WiFiアダプターで piCore 起動時に自動的に無線LANに接続させる
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/pc/20211109a.htm
その後、考えた。
piCoreに拘らなくてもいいのではないか。
そういうわけで、今回はRaspberry Pi OSで、あらかじめIPアドレス固定だ。
ただ、ネット上の他のサイトを読んでいたら、今回うちでやった手法は古いやり方であるらしい。とりあえず動いてるからいいのかな、という感じだ。
今年の4月にRaspberry Pi OSは以前よりもセキュリティが厳しくなって、初期設定のpiユーザーがなくなった。
An update to Raspberry Pi OS Bullseye
https://www.raspberrypi.com/news/raspberry-pi-bullseye-update-april-2022/
いろいろやり方が変わって面倒なので、使っているのは最新のBullseyeではなくてBusterだ。
以下、忘れるので備忘録。処置を列記。
まずraspberrypi.comで、「Raspberry Pi OS Lite (Legacy)」と書いてある処からBuster Liteをダウンロードする。うちではモニターを使うのは想定していないのでLiteを使う。
https://www.raspberrypi.com/software/operating-systems/#raspberry-pi-os-legacy
マイクロSDに焼く。
sshが使えるようにbootパーティションにsshファイルを作って、Raspberry Pi(B+と初期型の2)に刺す。
LANケーブル、USB無線アダプターも刺して、電源に繋いで起動。
IPを確認しsshでログイン(ユーザー:pi、パス:raspberry)。
sudo raspi-config で設定した項目は以下の通り。他は触らない。下手に触ると上手くいかなくなるようだ。うちだけか?、、。
1 System Options / Hostname 5 Localisation Options / L2 Timezone 6 Advanced Options / A1 Expand Filesystem
書き忘れていたが、どこかで sudo apt-get update、sudo apt-get upgrade している。
lsusb でUSB無線アダプターをラズパイがどう認識しているかを確認。
下記のように認識している内容が表示される。
pi@raspberrypi:~ $ lsusb Bus 001 Device 004: ID 0bda:8179 Realtek Semiconductor Corp. RTL8188EUS 802.11n Wireless Network Adapter Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Standard Microsystems Corp. SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Standard Microsystems Corp. SMC9514 Hub Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
1番目の行に「Realtek Semiconductor Corp. RTL8188EUS 802.11n Wireless Network Adapter」と詳細が表示されている。どうやら使えそう。
次に、無線LANルーター認証の設定ファイルを記述する。
まずPSKの生成。下記コマンド使用。
SSID(ネットワーク名)とPassphrase(パス/暗号化キー)は、ローカルの無線LANネットワークで決まっている筈である。
wpa_passphrase SSID Passphrase network={ ssid="Your_SSID" #psk="Your_Passphrase" psk=bca18993a64219d23b7b4cf1214d999d812b5... *snip* }
こんな設定の文面が表示される。
pskとは事前共有鍵(Pre-Shared Key)というもので、暗号鍵を事前に設定しておくということらしい。
これを「wpa_supplicant.conf」に追記記載する。
sudo vi /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf network={ ssid="Your_SSID" #psk="Your_Passphrase" psk=bca18993a64219d23b7b4cf1214d999d812b5... *snip* key_mgmt=WPA-PSK proto=RSN pairwise=CCMP group=CCMP }
更にkey_mgmt、proto、pairwise、groupも追加。これらは認証方式と暗号方式によって記載内容が変わる。
うちの無線LANルーターで設定を見たら「WPA2-PSKとAES(AES)」と書いてある。
これは、認証方式がWPA2-PSK、暗号方式がAES、という意味らしい。
記載をこれに合わせる。
次に下記ファイルに固定するIPアドレスなど設定を記載。
sudo vi /etc/network/interfaces auto wlan0 allow-hotplug wlan0 #iface wlan0 inet manual iface wlan0 inet static address 192.168.1.xxx netmask 255.255.255.0 gateway 192.168.1.1 # wpa-roam /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf iface default inet dhcp
sudo reboot で再起動、設定したIPアドレスで無線LANにつながるはず。
しかし有線LANのほうはつながらなくなる。
USB無線アダプターを外して有線LANをつないでも、つながらない。考えてみたら上記設定は無線しかしていない。
有線も使いたかったら、wpa-confの行をコメント化してwpa-roamで設定する方法もあるようだが、よく分かっていない。
Mar 16, 2022
コロナ日記 2
前回の日記から1ヶ月が過ぎた。
オミクロン(たぶん)は収束した!!!
長かった、、、
一時はどうなるかと思ったが、対応方法の改善をあれやこれや行って、特に3月に入ってからは新たな発症は全くなくなった。逆に言えば、それまでにうつる人には2月中に全部うつった、ということ。最終的に、うつらなかった患者さんは2割程だ。
それでも経過を見ないといけないので、収束宣言が直ぐには出ない。
医療スタッフはみんな防護服のままで、ゾーニングの解除も出来ないまま、対応継続していた。
最後の患者さんの病状が安定して経過しコロナ対応解除になったのが3月10日。最初の患者さんが出たのが2月11日だったので、きっちり4週間だ。
新たな患者さんが本当に出ないのかを確かめるのに、さらに数日。
その上で、未発症者(病棟の患者さんと職員両方)のPCR。
これで陽性が出なければ、収束宣言、となる。
いや長いよこれは。繰り返しになるけど。
オミクロン株というのは、発症者を2日だったか、動かさずにいたらフロア全体に広まるのは必発ということらしい。
そんな対応は、いつも簡単にできることではない。
うちでも最初の患者さんを検査陽性となったその日のうちに個室対応にしたが、結局は病棟全体に広まってしまった。
一旦広まったら次々に発症者が出るに合わせて治療対応していくしかない。
2月はそれで手いっぱいだった。
しかし、そういう最初の失敗があったので、他の病棟でたまたま新たなコロナ患者さんが出たとき、早急に広範に検査して陽性の患者さんをコロナ対応中の病棟に移動して、おかげでその病棟にはそれ以上には広がらなかった。つまり、経験を生かすことはできたということだ。
最初のうちは、感染対策の専門家から見て問題ないというレベルの感染対策は、やはり出来てなかった。実践がなかったところで机上で勉強したことだけでは、なんやかんやで追い付かないということを痛感した。
例えば防護服を着ての看護で、フェイスガードが凄く曇りやすい、患者さんに点滴するのに手元が見えなくなるので、ついつい無意識に手で触ってしまう。こうなると何のためにガードを付けているのか分からない。こうしたことを防ぐにはどうしたらいいのか。
やってみないと分からないことが、実際にやらないといけなくなってからどんどん出てくる。他にもぽろぽろと盲点があった。
そういう意味で、2月半ば過ぎに自治体の感染対策チームの助言が得られたのは大きかった。ゾーニングの見直しや防護服等の使い方の徹底など、大事なアドバイスを得ることが出来た。このチームのスピード感は凄かった。これは良しこれはダメと、こっちの背骨を叩きなおされた感じがする。
チームはとても忙しくて、休む間がないそうだ。
イレギュラーだったのは、コロナが完治した患者さんを他の病棟に移そうとしたところ、発熱した。移る先の病棟がコロナの再発を心配するので抗原検査をしたところ、陽性が出たので移れなくなってしまった。
発熱は褥瘡の可能性が高いと考えられ、褥瘡治療のために病棟移動を考えていたのだけど。看護師が防護服を着たまま処置を行うのでは、普段は簡単なことが簡単ではないこともあるからだ。
こういうことは、コロナが始まった頃にネットで読んだことがあった。
しかし知識としては曖昧で、今更自分のところで問題になるとは思ってなかった。
保健所に問い合わせたところ、完治して感染性が無くなっていても陽性が出ることはよくあることだそうだ。どの程度の頻度でそうなるのかのデータはないようだ。
だから最近は、完治の確認のためのPCRや抗原検査はしない。いつ陰性になるのかもはっきりしないということらしい。抗原は残ってるけど、ウイルスとしての増殖力や感染性は無くなっていて、再発したり他人にうつすことはない、ということだ。
どうも、こういうのは偽陽性とは言わないようだ。検査自体が間違えているわけではないからかな、、、
いずれにしても、まぎらわしくて困る。
いくら理屈では感染しない、心配ないと言っても、それでも不安になる人はいる。
そんなこんなで、ほとぼりが冷めるまで、その患者さんは病棟を移動できなくなってしまった。幸い、病棟を移らなくても治療ができているので、大事には至ってないのだけど。
しかし、こういうことについて「感染性がない」と保健所が言えるのも、多くのケースがあって知見の蓄積があってのことだと思う。
こうなるまでには、沢山の戸惑いや混乱があって、それを越えてきての現在があるのだ。
コロナが始まって2年になる。
その間にわかったこと、まだわからないことがあって、ウイルスは形を変えていくから、また分からないことも出てくるが、それでも人間側も知識や対抗する技術を蓄積して、そうしていくうちに、コロナが日常の病気として定着していくのだろう。いわゆるウィズコロナとかいうやつだ。
そのあたりを、とても丁寧に書いた記事があったので、下に揚げておく。コロナがない生活には戻れない。コロナとの戦いがどのようにして日常になるのか、ということだ。
BuzzFeed
「新型コロナの方がインフルエンザより致死率は高そう」 そもそも比べられない2つの感染症を無理やり比べる理由
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-influenza-suzuki
そんなこんなで、なんとか収束に漕ぎ着けた。
とりあえず、よかった、、、
そういうわけで、自宅での子供部屋への隔離生活は終了となる。
変化があったら何か書くつもりだったが、始めたときから大きな変化はない。
いちいち石けんで手洗いは面倒なので、アルコール消毒に置き換えたことと、3月に入ってからはN95マスクを止めて不織布マスクにしたぐらいだ。
マスクを替えたのは、2月末の無症状の人全員のPCRで僕が陰性になったからというのと、病棟で新たな陽性者が出なくなったのが大きいかな。病棟での運用で、リスクが大きい処置の時以外は不織布マスクでいいということになったので、それに準じたという形。但しマスクは間違った使い方をしないことが大事だ。N95は正しく装着したらかなり息苦しいので、感染リスクが少ない状況なら不織布マスクの方が仕事しやすくて負担や疲労が少ない。
実際、替えてからの方がうちでも過ごしやすくなっている。
なんのかんので気を紛らわせてはいたけど、家族と顔を合わせない生活は、やっぱり何となく味気ない。つまらない。
僕なんかは1か月ぐらいのもんだけど、コロナ治療専門の病棟では、こういうのがずっと続く人もいるのだ。ストレスが溜まってというのは分かる気がした。
オーディオは結局、ヘッドホンでは飽き足らず、アンプと小さなスピーカーを持ち込んで鳴らしていた。
アンプはTU-870、スピーカーはステレオ誌企画のフルレンジで型番は不明だ。
アンプの上流は以前と変わらず、Daphileをストリーミングオーディオサーバーにして、Raspberry pi 3b+、piCorePlayerからUSB出力、USB DACにRal-24192ut1を充てている。
音源はDeezer、Spotify、あとYoutubeなど。半分以上はポップミュージックを聞くようになった。クラシックもそんなに悪くはないのだけど。あと、ウクライナの戦争関連でYoutube動画の音声を鳴らしたりしている。
以前、音質が悪かったら僕は何を聴くんだろうかと書いたことがあるんだけど、こういう状況で試すことになった。
僕にはスピーカーから音が出る環境が必要だと分かった。
オーディオ的に十分にハイファイでなくても、ないよりはあるほうがいいようなのである。
無論、より良い音質で聴きたいというのはあるのだが、ないならないで、なんとかしようとするようなのだ。
そして音源は、以前に聴いたことがあるものよりも、新しい音源を選ぶ。
聴いたことがあって気に入っている音源を聴くということもあるのだけど、圧倒的に新しい音源を漁っていることが多い。そして気に入った音源は、プレイリストに入れたりお気に入りに登録したりしている。買えるだけCDを買っていた昔と同じである。結局、そういう聴き方が性に合っているのだろう。
聴くジャンルは、音質に合わせるようだ、、、
合わない音源は聴かなくなる。うちのフルレンジで特に合わないと思ったのは、バロック時代の管弦楽だ。とてもうるさい。意外に古典派以降の交響曲は違和感なく聞ける。細かい音の情報はつぶれてしまって、うるさい音として耳に届くことがないのだ。
あとはポップミュージック、ジャズなど。
何しろ、鳴らしてみて気持ち良くないと思ったら次の音源に行く、そういう聴き方だ。
昔、ロックにばっかり聴いていたのは、むしろそういう音質のコンポだったからというのも、あったのかもしれない。
小学生の頃はむしろクラシックの交響曲が好きだったのだ。それも考えてみたら、自宅で聞くより小学校の音楽室で聴くのが好きだった。当時にしては音響に配慮した作りの音楽室で、相応のオーディオコンポーネントが用意されていた。
家のラジカセでは、むしろ軽音楽、そこからニューミュージック、ロックに移行した。当時から音質に合わせて嗜好が変化していたというのは理屈に合っている、、、
しかし、そういうのもとりあえず終わりだ。
またコロナがうちの職場に入ってこないことを祈るけど、ないとは限らない。コロナだから。
でも、本当に入って来ないで欲しいと思っている。
そういうわけで、コロナ日記はここまで。
Feb 16, 2022
コロナ日記 1
さて、どこから書いたものか。
まず最初に、この記録は事象の終息後に書かれているものではない。
いま現在までに起きたこと、起きていることについて、忘れないうちに記録しておくために書いている。
人のためではなく、自分のためである。
何処に書くか迷っていたのだけど、取り敢えず、ここに書くことにした。
公開しなくてもいいんじゃないかと思ったんだけど、なんというかな、長年ブログなんて書いてきていると公開するのが自然ということがある。そういうのを隠すとなるとモチベーションが下がるようなのだ。病気である。
兆しは時々あった。
僕の職場の職員が、部署は違うけどコロナ陽性になったという知らせ。家族が陽性になって休んでるという知らせ。
そのまま、職場の中には侵入されることなく、時が過ぎる。
かなり心配したこともあったけど、ギリギリで持ちこたえていた。それが今回は違った。
今月上旬、職員が1人、職場で発熱し早退。その後、陽性の知らせ。
数日、何事も無く過ぎる。
11日、入院患者さんが1人、発熱。抗原検査で陽性。侵入された。
緊急会議招集。
感染拡大防止のため対応策を検討、病棟内のゾーニングを行っていく。
もともと、そういうことをするような作りに、うちの職場は出来ていない。建物の構造からして、そういうことには不向きにできている。そこを何とか区切りを入れて、危険区域と清潔区域を分けて、動線を作る。
1日目にやったことは、ほとんどそういうことだ。
一度ことが起きたら、総力戦になるというのが実感される。
最初の日は、いつかはあるかもと予想していたこと、覚悟していたこととはいえ、慌て焦る気持ちを押さえながら皆が動く。
前線兵士として動く看護師、指揮官たる医師、兵站を担う医療事務、ワーカー、薬剤師など。
各々が状況を伝達、共有し、知恵を出し合い、整理しながら、なんとか態勢をを確保する。
この時点で、どのように戦況が拡大していくかは予想が付かない。
ここまで書いてきて、思い出す。
僕はもともと、職場の状況を書くつもりでは、ないのだった。
個人情報だとか色々と最近は難しい。何でも書いていいことばかりじゃない。
僕は、自宅で起きていること、したことについて、書いておこうと思ったのだ。
そう最初に思ったのは、それこそ最初の患者さんが出た時だ。
日にちが開いたのは、多少の逡巡があったからだ。でもまあ、書いておくことにした。
後になったら書けない。忘れてしまうからだ。
最初の緊急招集は11日祝日。
そこから帰ってくるなり、女房が言った。
「あなたには、これからはYちゃん(長男)の部屋を使ってもらうから。Yちゃんとも相談して決めたから。」
なんとスピーディーなことか。
実は以前から、職場でコロナが拡大したらどうするか、女房と相談することはあった。うちは1人で籠れる空間は実質的に子供部屋しかない。ホテル住まいするかどうするか、などと話していたのだ。
帰ったら相談しなくてはと思っていたら、帰ったら既に結論が出ていた。すごい。
まず、以前からうちで行っていた感染対策について書いておく。
基本的に、家族全員で行っていたことだ。
外出を極力控える(外食は禁止、買い物の回数を減らし通販の有効活用、ストック食品利用など)。
必要な外出時には不織布マスク2重。
帰宅時には石ケンで手を洗うこと。
子供の登下校は、バス通学の感染リスクを避けるため、僕の出退勤に使う自家用車で送迎(出来ない日もある)。
ざっとこんな感じか。
以前は最も注意すべきリスクは中学に通う長男が他所からもらってくることだった。学校でもらうかバスでもらうか。実際、大事にはならなかったが学校のクラブで広まったことがあった。
その次のリスクは僕。
それが11日を境に逆転したということだ。
感染源に入って仕事しないといけないのだ。自宅に持ち帰る危険がある。
うちの11日からの新体制について書いておく。
生活空間のゾーニング。
子供部屋から必要な物品(教材やマンガ等々)を出して寝室に移動し積み上げる。寝室と言っても居住空間の中心に設えた畳空間で、リビングとそのまま空間を共有している。子供は其処やリビング、ダイニングで勉強するということだ。
子供部屋を僕の主な生活空間として借りる。
だから寝室空間にあった僕の布団を移動する。子供部屋のフローリングの床に敷いている。
移動ラインも出来る限り別にする。
僕は玄関から西側の子供部屋に至る廊下を移動。女房子供は東側からDK、リビングへの廊下を移動。
風呂は共有せざるを得ないので女房、子供の入浴後に僕が入る。
トイレも共有するので、全員使用前後に石ケンで手洗い。僕は手洗い等の後はペーパータオルを使うこと。
僕は自宅では、子供部屋以外ではN95マスクを使用。
子供の通学送迎に際しても、車内でN95マスクを使用し、換気する。
食事は子供部屋に運んで行う(食事は女房子供とは別ということ)。飲み水は、水筒に入れて子供部屋にもっていく。
子供部屋は、出勤する前に換気を行うこと。
僕が担当していた洗濯物干しを女房がすることになった。衣類を通じての感染を防ぐためだ。
他にも、みだりに家の中のものを触らない、ということになっている。
そんなこんなで、11日からこういう生活なのだ。
趣味のオーディオは我慢だ。
リビングに置いてあるスピーカーを鳴らす機会は殆どなくなった。
仕方がないので、Raspberry pi 3B+、piCorePlayer、USB DAC、ヘッドホンで組んだシステムを子供部屋に持ち込んで音楽を聴いている。
phile-webで日記にした奴だ。
こんなところで役に立つとは思わなかった。
https://community.phileweb.com/mypage/5010/
日記ではVolumioだけど、コンセント抜きだけで電源オフしたいのでpiCorePlayerになった。
24192UT1の電源からRaspberry Piの電源も取れるようにしたいと書いているが、日記をアップして暫くしてから工作して、出来るようになったのでコンセントは1つでよくなった。
Wi-FiでDaphileとつないでDeezerも自宅NASの音源も聴ける。
おかげで思ったほど不自由しない。
いや、不自由だけどさ。
当たり前のことしてるだけなんだよね。仕方ない。
そういうわけで、何か新しいことがあったら記録していこうと思う。
今は現状以上に感染拡大しないように願うのみ、なのだけど、オミクロンの感染力は桁外れだ、、、それを実感しつつある今日である。
Feb 08, 2022
Daphile 設定関係の覚え書き
Daphile – Digital Music Convenience for Audiophiles
https://daphile.com/
Daphileというのは非常によくできたディストリビューションだと思うのだけど、困るのは使い方が難しいことだ。
一見、感覚的に使えるように見えるのだけど、気付かないと使い方が分からないことが、ままある。Volumioより難しい。そして使い方のマニュアルがない。
https://daphile.com/download/FAQ.txt
FAQを読んでいて得心した。
Q5.
Hardware. Is Daphile compatible with ... DAC, wifi adapter, motherboard or any device?A5.
In general I can't answer these questions.
I have also decided that I will not collect and maintain any hardware compatibility information.
I don't want to take responsibility for possibly providing wrong information for anyone's purchase decisions.
割り切ったものである。
あれこれ説明がないのは、自己責任でも喰い付いてくるユーザーだけが使ってくれりゃあいい、ということなのだろう。
このFAQ.txtに書かれている内容は、興味深いと思うところもあるけど、実際の使用に関してはあんまり助けにならない。Daphileの使い方については、あちこちのサイトで書かれているので、ここで繰り返して書いても意味があまりないかも。だけど説明が面倒なことも多くて、書かれていないことも多いように思う。
そして、自分で過去にやったことを再インストールの際には忘れている、、、そういうわけで、覚え書きを作ることにした。
まず設定についてのメモ書きである。
思い付いたら適宜追記、修正していくつもり。なかなか読み易いものにできないから、気付いたときに直していく。
小さい修正の場合は、いちいち断りを入れないか、入れても時間が経ったら断り書きを消そうと思う。そのほうが読みやすいだろうからというのが単純な理由。
インストールに際しての注意
Daphileは、ダウンロードしたインストール用Daphileを使って、起動に使うメディア(HDD、USBメモリなど)にインストールして使う。
インストールについての基本的な手順は、下記アドレスのpdfに書いてある。
Daphile Installation
https://daphile.com/download/DaphileInstallation.pdf
動きさえすればどんなメディアにインストールしても構わないと思うけど(上記マニュアルによると最低2GB)、小さすぎるメディアは避けた方が良い。
というのは、使っていくうちにライブラリ(登録してある音源とか、お気に入りとか、プレイリストとか)が大きくなって来ると、運用上、メディアの容量が足りなくなるようなのだ。
そうなるとDaphileの挙動自体が危なっかしくなってくる。プラグインのアップデートや変更などの操作を受付けなくなる。そういう時には、再生音が途切れるようになったり、不具合も出てくるような印象がある。
うちでは2GBのUSBメモリにインストールして使おうとしたのだけど、あれこれやるうちにデータ収納スペースが足りないと表示され(スクショは撮り忘れた)動かなくなった。そこで4GBのを使っていたんだけど、再び挙動がおかしいので、32GBのに変更して様子をみていた。
ちなみに、うちではNAS音源をマウントして使っていたのだけど、うちのNASには8000枚以上のCDリッピングファイル音源が入っており、其々にcue sheetがある。音源データを読み込むとそこそこ結構なデータ量になる。
Daphileよりもmpdのほうがデータベースを作る速さはずっと速いのだけど、mpdはcue sheetの中に書かれたデータまでは、データベースに読み込まない。
しかしDaphileは、それも読み込んでいる。そのぶん、データベースとしてはずっと大きくなる。ハードのスペックにもよるだろうけど、数10分かかっていた。さらにストリーミングサービスのデータもこれに加わることになる。
しかしそれでも実際のところ、使っているUSBメモリの使用量は2GBより小さい。
だから、どうして容量が足りないと表示されたり不具合が出るのか、分からなかったのだけど。
最近はNASをマウントするのは止めてしまった。
というのは、やはり不具合が起きる心配と(実際に不調が多かったかというとそうでもないんだけど、気分の問題が大きいかな)、Daphileにマウントして鳴らすより、mpdサーバーにマウントしたのをmpdクライアントで操作して鳴らす方が、音が良いような、気がしたから。
うちではDaphileからmpdサーバーにデータを送って鳴らしているので、それよりはNASから直接にmpdサーバーに送る方が全体のデータ処理の負担が少ないのだろうと思う。ブラインドでは気付かないと思う。
次に気になるのは、マイクロSDカードとかで運用するのはリスクが高いかもしれないということだ。
基本的にシャットダウンする時はメディアへのデータ書き込みが行われるようで、使う音源の数が多いほど扱うライブラリのデータ量も増えて、シャットダウンに時間がかかっている。
うちでは基本、起動しっ放しなので大きな問題にはなりにくいけど、プラグインのアップデータの際には再起動が必要になり、ライブラリの再読み込みも行ったりしているようだ。
そういうわけで、書き込みの繰り返しに強いメディアを選ぶ方がいいだろうと思う。
使ってないときは電源を切るということなら尚のことだ。
インストール後の設定について
ウェブブラウザからDaphileにアクセスすると、操作画面が表示される。
左にボタンが並んでいて、上から4番目「Settings」をクリックしたら、設定画面が表示される。
うちで「Settings」で設定している項目について、ここでメモしていく。
操作画面で上から並んでいる順番に記載する。
ここに記載がない項目は、デフォルトのままで使っているか、記載する根気が無い項目ということだ。
前述した Daphile Installation のpdfファイルに、General、Audio Device、Storage の項目に付いては、基本的なことについての記載がある。

General
うちで設定しているのは「System name」と「Time zone」。
System nameはネットワーク上で使われる名前なので、好きに付けてやればいい。複数のDaphileを使う場合は違う名前にしておけば区別が付く。
Time zoneは「Japan」。
他はデフォルトのまま。
Audio Device
うちではBIOSで音声出力を止めてUPnPサーバーとして使っているので「No compatible audio devices」と表示されている。
USB DACなどつないだ場合は、ここに表示される筈。
Key Bindings、CD Ripping
うちでは触っていない。
リッピングマシンとして使うと便利という話を聞いたことがある。
Networking
うちではデフォルトのまま、Automatic (DHCP)にしている。DHCPサーバーからipアドレスが自動で割り振られる。
Power
ここではCPUやクロックの設定が出来る。CPU frequencyを若干高めに設定している(うちの機種の場合、2.2Ghz前後)。処理能力優先だ。
よく解らないというのもあって他はデフォルトのまま。
Storage
ここではストレージ音源の設定を行う。うちでは「Local drives」は無し。「Network drives」でNASの共有ディレクトリをマウントする。
NASのマウント方法については以下エントリーを参照。
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20210413a.htm
DaphileにNASをマウントしてみる(cue sheetが使える!)
Backup
ここは触っていない。
Backupは、Daphileのローカルに音源を保存する場合にバックアップできるみたい?
設定のバックアップも出来るようだ
しかし、使ったことがないので、よくわからない。
System Firmware
Daphileのアップデートがあると、ここに表示される。
接続したメディアにDaphileの新規インストールができたりもするようだ。

Advanced Media Server Settings
ちょうど上の画像を見てもらったらいいけど、「Settings」の表示画面、最下部左側に、暗灰色に白抜き文字のボタンが2つある。
「Save & Restart」と「Advanced Media Server Settings」だ。
後者のボタンをクリックすると、更なる設定用画面が表示される。
横に並んだタブについて、左から順番に記載していく。

Player
DACなど音声出力先のボタンと、設定のボタン(Basic Settings)が表示される。
上の画像では、テスト用システムで運用しているpiCorePlayerが表示されているのだけど、複数の出力先があるようなら、左上のプレーヤー名が表示されているプルダウンボタンから選択して、他のプレーヤーの設定もできるようになっている。
Basic Settingと表示されているボタンからプルダウンで、更に細かな設定を選べるのだけど、設定項目は非常に多い。
とても手が回ってないのだけど、「Alarm Clock」をOFFに。
他はデフォルトのままで使っている。
My Music
ここはデフォルトのままで弄っていない。
mysqueezebox.com
Daphileには多くのプラグインが用意されているのだけど、それらの3分の1がLogitechから提供されている。
うちではDeezerを聴くためにDaphileを導入したのだけど、DeezerプラグインもLogitechから提供されていて、使うには下記アドレスのサイト「Logitech Squeezebox」でアカウントを作る必要がある。
https://www.mysqueezebox.com/index/Home
Logitech Squeezeboxにアクセスして、簡単にユーザー登録、アカウントを作ることができる。
そのアカウント情報(メールアドレスとパスワード)を、ここで入力、保存する。
詳細については後述。
Deezerプラグインの使い方についての項に記載する。
Interface
ここではDaphileの表示を設定。「Show Artist with Albums」「Show Year with Albums」を「Enabled」にしている。
アルバム一覧を表示したときにアーティスト名などが表示されるということだが、ストレージで設定された音源(つまり自宅ローカルの音源)では機能するけど、ストリーミング音源の表示には適用されない。
その他、一度に表示される音源数とか、サムネイルサイズとか、設定できる。
Plugins
さて、Daphileでは多数のプラグインが動作している。
ここではリストが表示され、上から「Active plugins」、「Inactive plugins」、「3rd party plagins」と、ずらりとプラグインが並んでいる。
デフォルトで要らないものは外したいし、追加したいプラグインもある。
「Active plugins」にリストされているのが、有効化されているプラグインだ。
うちでデフォルトから外したのは、ネットラジオ関係をいくつか。プレイリストの曲が終わったら何か他の曲を鳴らしてくれるプラグインとか、アマゾンのCDストアにつながるプラグインとか、TIDALのプラグインなどだ。「Active plugins」のリストから外したいプラグインを選んでチェックボックスのチェックを外して、表示右下の「Apply」、「close」。
プラグインによっては、DaphileのOS再起動が必要になる。必要ないものもあるようだ。使いながら個別で確認していくしかないかと思う。
追加したプラグインはUPnP関係、Spotifyなど。
未使用のプラグインリスト(「Inactive plugins」と「3rd party plagins」)で該当するプラグインのチェックボックスにチェックを入れ、「Apply」「close」「Save & Restart」で、Daphileを再起動したら使用可能になるけど、ちょっと複雑。
以下、表にする。
UPnP |
UPnP関係では、「UPnP/DLNA Media interface」と「UPnP/DLNA bridge」を有効化する。
まず「inactive plagins」のリストにある「UPnP/DLNA Media interface」を、他のプラグイン同様の手順で有効化。
そうして待つと、UPnP/DLNA bridgeプラグインの最新版がプラグインリストの最上部に表示される。 この時点でプラグインが有効化され「Active plugins」に表示される(「Audio Player」の画面表示にすると、右下の灰色のボタンにUPnPレンダラーが表示されていて、Daphileからレンダラーに音声データを送ることが可能になっていることが分かる)。
リスト表示されたUPnP/DLNA bridgeプラグインの右端「settings」から細かい設定が出来るようになっている。 |
Spotify |
Spotifyは「3rd party plagins」の「Spotify for Squeezebox, Still Spotty」を有効化(Spotifyについては複数のプラグインがあるのだけど、どういうときにどれを使うのか詳細はよく分からない)。
有効になると「Spotty」にプラグイン名の表示が変わる。
SpotifyはWebプレーヤーではギャップレス再生ができない。 ![]() |
Deezer |
2024.04.22.追記。 新しいプラグインが導入されたので、下記の記述はやはり今現在には役に立たない。新しいプラグインの使い方は、そのうち余裕が出来たら記載するつもり。
2024.06.11.追記。 こまごまとここで説明しなくても、書いてあるとおりにしたら、そんなに難しくないと思う。
2024.01.29.追記。
https://forums.slimdevices.com/forum/user-forums/general-discussion/1668327-uesmartradio-com-and-mysqueezebox-com-servers#post1668327
要は、MySqueezebox.comのサーバー保守が終了になるのが原因、ということだ。
Deezer以外にも、Tidal、Pandoraが使えなくなる。
DeezerプラグインはLogitechから提供されていて、デフォルトで有効に登録されているが、そのままでは使えない。
https://www.mysqueezebox.com/index/Home ![]()
Logitech Squeezeboxのサイトに行き、ユーザー登録しアカウントを作る。 ![]()
リストの中に「Deezer」が表示されている。これをクリックし選択したら、説明の記載と「Install App」のボタンが表示されるので、ボタンををクリック。 ![]()
DaphileはLMSで動いているので、これでDeezerプラグインを使えるようになる。
DaphileでDeezerを使うメリットは、何よりギャップレス再生が出来るようになることだ。
下の画像はDeezerの使用画面をキャプチャしたもの。 ![]() |
Youtube |
Youtubeの音をDaphileで鳴らすことができる。
しかしこの時点では使えない。Youtubeの管理をしているGoogleで「API Key」というのをもらってこないといけない。 ![]() 訳してみた。
正直、これを読んだだけではなんのことかさっぱりわからない。 無事にキーを取得し、プラグインに書き込めたら、DaphileでYoutube動画の音を聞くことが出きるようになる。最近は48kHz/16bitとかCDと同等以上の音質のものもあるようで、思っていた以上に楽しめる。 ![]() |
Advanced
Advancedは弄っていない。
Information
各種情報が見れる。
Logitech Media Server Status、Library Status、などなどの項目がある。
うちではDeezer、Spotifyといった項目もあって、プレイリストに登録された音源データの数などをリストしている。
Cache FolderとかPlugin Folderとかパスの情報も表示されている。だから何ができるというわけではないのだけど。
Theme
右下、「Theme」という記載の後に2つ、グレーのボタンがある。これでブラウザ画面の表示を変更できる。
左側は「Default」の黒、「Light」の白を選択。
右側は「Wallpaper Toggle」と書いてあって、壁紙の使用、不使用を切り替える。

今のところ、設定についてはこんな感じか。
かなり読み辛いけど、読み易くする余裕はないので、仕方ないかな。
Jan 20, 2022
オーディオ状況報告(2022.01.20.)
気が付いたら新年だ。今年は特に年越しの実感がなくて、お餅を食べても正月だという気がしなかった。
もうすぐ北京オリンピックだそうだ。
どうにもこうにも実感がないのは新型コロナの所為かもしれないけど、まあ、それでも新年だ。おめでとう。今年もがんばろう。
ブログ更新はちょっと滞っていたが、それというのもアップする話がなかったからだ。
以前にエントリーでアップしたRaspberry Piのアクセスポイント化については、能力が無く中断、寝かすことにした。僕のようなにわかlinux使いには難しい。
Pegasus DACに1.5MHzにアップサンプリングして入力出来ないかもやってはみていたが、alsa、aplayの対応上限が768kHzらしいということで、将来的な対応を待つほうが良さそうだと判明。
最近は、Daphileが不調になりサーバー機種を替えたけど、1つのエントリーにするほどの話でもなし。
システム構成説明のアップデートでもしとこうか、ということだ。
最近のシステム構成は下図のような感じ。

ほとんど変化がない。
まず、有線LANのハブがひとつ減った。
FX-08miniをもしかして外した方がいいかもしれない?と思って外している。取り敢えず、外して害は無いようだ。ここらは電源やGNDの状況で変わるかもしれない。
あと、さっき書いたけど、Daphileサーバーが変わった。
以前はCompaq 6730bという骨董品?といっていいか、そんなノートPCを使っていたんだけど、1月に入ってぶちぶち音が飛ぶようになった。
NAS音源やSpotifyだと問題ない。Deezerでおかしくなる。
DeezerをWebブラウザで聴いたら問題ないので、やっぱりDaphileとDeezerプラグインが不調なのだ。
原因として思い当たったのは、ひとつはRadio Paradiseを鳴らそうとしたこと。
MQAを鳴らすことが出来るかどうか試してみようと思ったんだけど、なんだかおかしなことになって、ついでにクライアントとして使っているノートPCのWebブラウザまでおかしくなり、DaphileからはRadio Paradiseのプラグインを削除、ノートPCのWebブラウザを再インストールということに。
その頃から、Deezerも不調になった。
Daphileを動かすサーバーを替えてみる。
OSが入ったUSBメモリを、HP Elitebook 2570pに刺して起動。スペックは上がった筈だが、状況は変わらず。OSが壊れている?
仕方ないので、Compaq 6730bでDaphile新規インストールし動かしてみるが、何故か変わらず。
そこで、新規インストールしたUSBメモリを2570pに刺して動かしたら、どうやら問題なく動いている。現在、そういう状況だ。古いOSとサーバーと、両方に問題があったのだろうか。
ネット上の掲示板でDaphileについて書かれたのを読むと、apu2だと重いという記述がある。6730bのスペックはapu2よりも下なので、そこそこ重い状態で使っていたということかも。Deezerを使うに当たって、ライブラリ構築するためにプレイリストやお気に入りを多用しているんだけど、登録数が増えてくるのに従い重くなってきたのかもしれない。
新しいDaphileサーバーにしたElitebook 2570pは、以前はmpdアップサンプリングサーバーとして使っていた機械だ。820 G2と2570p、どちらも其々の趣きがあったんだけど、820 G2のほうがモニター的でHi-Fiに鳴る。2570pは揺らぎが出る。Daphileサーバーの不調があって、2570pを転用することにした。
そんなこんなで、今はあれこれ弄らずオーディオを聴いている。ある意味、平和だが退屈でもある。
また何かあったら手を入れていくつもり。
あ、Brooklyn Ampをどうするかが残ってるな、、、
Nov 09, 2021
Raspberry Pi + USB WiFiアダプターで piCore 起動時に自動的に無線LANに接続させる
今回はLinuxの話になる。
前回のエントリーは、Raspberry Pi2をAP化、オーディオプレーヤー化しようとしたところ、なんだかよく分からないことになったという話だったんだけど、未だにどうなってるのか分からない。
とりあえずAP化の詳細は置いといて、初歩的なとこから、家庭内LANに無線でつなぐとこから始めよう、と思ったら、意外に嵌ったので備忘録化しておく。
まず使ったpiCoreは、piCore13.0.3 /armv7。つまりRaspberry Pi B2用の最新版。
うちで余っているRas Piは、B+、B2が多く、無線を使うならUSB WiFiアダプターを使うのが前提となる。入手しやすいのは最近の製品となるので、新しいOSじゃないと対応できないんじゃないかと思ったので、piCore7に拘るのは止めたということだ。
今回、それでもUSB WiFiアダプターはLinuxで使えないことが少なくないことを初めて知った。機材自体をpiCoreで認識できなかったり、Linux対応と書いてあってもドライバーをCDからインストールしないといけないのとかあって、ちょっと手間が掛かりすぎる。
何種類か試したけど、今のところ使えているのは、前回エントリーのBUFFALO WLI-UC-GNM、TP-LinkのTL-WN725N、エレコムのWDC-150SU2MBKだ。
Aigital AC600、Rich AC1200M、BUFFALO WI-U2-433DMSは、現在のところ使えていない。
環境構築のインストールに使ったコマンドは以下のとおり。
hostapd、dnsmasqはまだ使わないけど、今後の使用を考えて入れてある。関連があるtczも同時にインストールされる。
tce-load -wi ntp.tcz tce-load -wi wifi.tcz firmware-brcmwifi.tcz firmware-ralinkwifi.tcz firmware-rpi-wifi.tcz firmware-rtlwifi.tcz tce-load -wi wireless-5.10.16-piCore-v7.tcz wireless_tools.tcz tce-load -wi usbutils.tcz usbutils-doc.tcz libusb-dev.tcz libusb.tcz usb-ids.tcz tce-load -wi hostapd.tcz dnsmasq-doc.tcz dnsmasq.tcz
あれこれネット上で迷ったが灯台下暗しで、最終的に参考にしたのはtceコマンドで見ることができるwifi.tczの説明書き。
Comments: A console based tiny wifi scan access point tool. Select from menu or type sudo wifi.sh Creates wifi.db in HOME directory. Can auto connect to first db entry with use of -a flag, e.g., /usr/local/bin/wifi.sh -a 2>&1 > /tmp/wifi.log Add above to bootlocal or bootsync for quick auto connect. When mobile, use menu for select list of APs. wpa_supplicant driver is defined by /etc/sysconfig/wifi-wpadrv default is wext. Add it to backup if changed. Available drivers wext,nl80211
加えて「/usr/local/bin/wifi.sh」に書かれているwifi.shのヘルプ。
これはコマンド「sudo wifi.sh -?」でも見ることができる。
Usage: Default select AP from menu and request IP via DHCP. -a Auto connect to first wifi.db entry via DHCP. -p Select AP from menu and prompt for IP configuration type. -w Wait indefinitely until lease is obtained -? Displays this help message.
これらを参考にして実際に行った手順を、以下に記録しておく。
まず「/opt/bootlocal.sh」に無線LAN有効化のコマンドを書き込む。これで電源を入れたときに、無線LANが有効になる。
tc@box:~$ vi /opt/bootlocal.sh ifconfig wlan0 up
設定ファイルを書き換えたので保存のコマンド「filetool.sh -b」を打って保存。
sudo reboot で、再起動。
USB WiFi アダプター(今回はTP-Link TL-WN725N)を刺し、ハード認識確認のコマンドを打つ。
tc@box:~$ lsusb Protocol spec without prior Class and Subclass spec at line 23179 Bus 001 Device 004: ID 0bda:8179 Realtek Semiconductor Corp. RTL8188EUS 802.11n Wireless Network Adapter Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Microchip Technology, Inc. (formerly SMSC) SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Microchip Technology, Inc. (formerly SMSC) SMC9514 Hub Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub tc@box:~$ tc@box:~$ iwconfig lo no wireless extensions. eth0 no wireless extensions. wlan0 unassociated ESSID:"" Nickname:"" Mode:Auto Frequency=2.412 GHz Access Point: Not-Associated Sensitivity:0/0 Retry:off RTS thr:off Fragment thr:off Power Management:off Link Quality:0 Signal level:0 Noise level:0 Rx invalid nwid:0 Rx invalid crypt:0 Rx invalid frag:0 Tx excessive retries:0 Invalid misc:0 Missed beacon:0 tc@box:~$ tc@box:~$ ifconfig eth0 Link encap:Ethernet HWaddr B8:27:EB:39:F8:15 *snip* lo Link encap:Local Loopback *snip* wlan0 Link encap:Ethernet HWaddr 7C:C2:C6:1B:53:D2 UP BROADCAST MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:1000 RX bytes:0 (0.0 B) TX bytes:0 (0.0 B) tc@box:~$
こんな感じ。機材は認識されているけど、wifi (wlan0)は機能していない。
wifi.tczの説明書きに沿って設定していく。
sudo wifi.sh を打って、WiFiでローカルのLANに接続する。以下、流れを記載。
tc@box:~$ sudo wifi.sh Select Wifi Network ESSID Enc Qual Channel Type 1. ssssssssssss on 0 2 WPA 2. oooooooooooo on 0 5 WPA 3. AAAAAAAAAAAA on 0 12 WPA Enter selection ( 1 - 3 ) or (q)uit: 3 Enter password for AAAAAAAAAAAA (8 to 63 characters): zzzzzzzzzzzz Sending credentials to requested access point AAAAAAAAAAAA.. deleting routers adding dns 192.168.1.1 tc@box:~$ tc@box:~$ ifconfig eth0 Link encap:Ethernet HWaddr B8:27:EB:39:F8:15 *snip* lo Link encap:Local Loopback *snip* wlan0 Link encap:Ethernet HWaddr 7C:C2:C6:1B:53:D2 inet addr:192.168.1.42 Bcast:192.168.1.255 Mask:255.255.255.0 UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:19 errors:0 dropped:82 overruns:0 frame:0 TX packets:4 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:1000 RX bytes:89869 (87.7 KiB) TX bytes:3824 (3.7 KiB) tc@box:~$
こんな感じでLANのアクセスポイントにWiFiで接続できた。
アクセスポイントをセレクトし(上の例だとAAAAAAAAAAAA)、パスワードを入力(上の例だとzzzzzzzzzzzz)、「ifconfig」でIPアドレスを確認すると、wlan0に「192.168.1.42」が振られている。
こうして1回接続することで、接続設定ファイル「wifi.db」が、ホームディレクトリに作られる。このファイルにはアクセスポイントとパスワード、暗号化について記述されている。これを「filetool.sh -b」を打って保存。
wifi.tczの説明書きには、
/usr/local/bin/wifi.sh -a 2>&1 > /tmp/wifi.log
Add above to bootlocal or bootsync for quick auto connect.
とあるのだけど、、、
このコマンドをそのまま使うと、理由は分からないが上手くいかなかった。LANに接続できないままコマンドが指示を出し続け、ログが積み重なるような状況に至る。
そういうわけで、うちではbootlocal.shに下記のようにコマンドを書き込んだ。
tc@box:~$ vi /opt/bootlocal.sh /usr/local/bin/wifi.sh -a
保存のコマンド「filetool.sh -b」を打って、sudo reboot で、再起動。
これで、Ras Pi電源オン、piCore起動と同時に、wifi.dbに記載されたアクセスポイントに自動的に無線でつながる。
これで、OS起動と同時に自動的に無線LANにつながるpiCore13ができた。といっても、アクセスポイントは予め設定されていて変更するには再設定する必要があるので、いつでも何処でも使えるというのではないけど。あと、USB WiFiアダプターを替えたら設定し直ししないといけないようだ。
ともあれ、これでうちで余っているRaspberry Piを無線でつないで、オーディオ以外でも活用することができるかもしれない。
Oct 31, 2021
カーステレオにRas Pi2+piCore7+MPD+i2s DAC (追記 10月31日、11月03日)
早々に追記。
このエントリーに書かれていることは、再現性がない。
何がどうなっているのやら、、、
もはや自分でもどうやって作ったのかわからないので、バックアップをGoogleに上げておく。
うちのHDDが飛んだりしたら紛失してしまうことになるので。
どうなってるのか見たいという人がおられたら、好きなようにしてくださればいいと思う。
https://drive.google.com/file/d/13eVisGZTRs3syI9z7cQ-2pC7SebC2f0Z/view?usp=sharing
うちのカーステレオ用音楽プレーヤーとして使っているBlackberry Bold 9000が最近あやうい。
というのは、内蔵電池が膨れてきている。
そのせいで本体の蓋が閉まらない。それでも使えて音も出るけど、じきに使えなくなるだろう。
交換用の電池は一応ネット上で売っているけど、何時売られなくなるか分からないし、過去には使ったら本体を壊した電池もあった。別の意味で危ういのだ。博打である。
当時、本体が壊れたので、普通の音楽プレーヤーで代替になれる製品を探したんだけど、試聴できた範囲ではいいのがなかった。音が良くないのと、操作性が良くないのと。
音が良いのになると高価になる。Bold 9000の中古が8千円で手に入るのに、数万以上で使いにくいプレーヤーを買う選択枝はなかった。
9000は物理キーから触覚で操作できるので、カーステレオ用として非常に使い易い。
必要となれば、ボタン1つで鳴っている音楽の曲名なども液晶画面に表示出来る。曲のランダム再生も、本体の電源を入れて諸々の操作で5秒以内で音楽が流れ出す。物理キーとトラックボール、いちいち目で見て確認しなくても出来てしまう。
しかし今や、9000は中古も売ってない。
あと、入手してもOSのバージョンアップが出来ないかもしれない。昔はなんとかしてやっつけたが、やり方を正確には覚えていないのだ(うちのサイトに備忘録があるんだけど、殆ど役に立たなかったんだよね、、)。
使い易くするにはバージョンアップしないといけないんだけど、これが出来ないかもしれないとなれば、、、
そういうわけで、代替機を作ることにした。
引き出しの奥で眠っているRaspberry Pi 2と、i2s DAC、piCore7 + MPD 0.19.9、追加投資はバッテリーぐらいで、なんとかしようというのだ。
少々梃子摺って、問題もないではないが、なんとかなった。
11月3日、書き忘れていたのに気付いたので追記。Raspberry Pi 2には無線機能がないので、USB HiFi アダプターにバッファローのWLI-UC-GNMを使っている。10年前の機材だ。
https://kakaku.com/item/K0000115107/
コンセプトはこんな感じで。
1.車のRCA入力端子につなぐ
2.電源オン・オフはコード(USBケーブル)の接続で行う
3.操作はWiFiでスマートフォンから行う(piCoreをAPモードで動かす)
4.USBメモリに収めた音源をランダム再生する

うちの車は、運転席左後ろの収納ボックス内にカーステレオのRCA入力端子が付いている。
9000は、専用のケーブルを自作して、イヤホン端子からRCA端子につないでいた。
ふつうのケーブルだと太すぎて、9000本体を収納ボックスから出せないのだ。出せなかったら操作できない。収納ボックスの蓋を開きっぱなしにしていたら運転の邪魔になる。そんなわけで、極細のRCA-イヤホン端子のケーブルが必要になったということだ。
Ras Piはスマホから操作するので、収納ボックス内に置いてかまわない。i2s DACと普通のRCAケーブルでつなげばいいということになる。
piCoreは電源コード抜去で電源を落としても大丈夫なOSなので、今回はなんとしてでも使うことにした。
車から降りるときにプレーヤーをシャットダウンする必要があるんだけど、raspbianベースのOS(例えばVolumioなど)だと、OSにログインしてシャットダウンの操作をしなければならない。手順を踏んでシャットダウンしないとOSが壊れるからだ。
その場で電源を落とせるほうが使い易い。piCoreはこういった用途に適している。
音声再生の操作はスマホからWiFiでアクセスして行う。
piCoreを所謂APモードで起動するのだが、過去に何回か手を付けたけど、分からなくて途中で投げてばかりだった。ネット上にはpiCoreでやってるケースは見つけられなかった。Raspbianベースで同様のことをやってる作例はあるのだけど、それでも随分参考になった。
操作性は、9000と比べたら低下している。
WiFiでRas Piとつなげて(これはスマホに自動設定できるけど)、MPDクライアントを起動し、音楽フォルダを選択してプレイリストに登録して再生、ランダム設定、、、
画面を見ながらじゃないとできないことがあれこれとある。たぶん操作に慣れても30秒はかかるのではないか。
あとアートワークを表示しない。これはMPD 0.19の仕様上、仕方がないのだけど。
うだうだ書いてきたけど、実際に行った建付けは右往左往だったけど、出来た結果を整頓して分かりやすく備忘録にしておこう。
参考にさせていただいたサイトは下記。多謝。他にも参考にしたけど忘れた。
https://itmedia.co.jp/news/articles/2008/14/news042.html
https://qiita.com/JhonnyBravo/items/5df2d9b2fcb142b6a67c
https://katona.hatenadiary.org/entry/20071101/p2
http://flac.aki.gs/bony/?page_id=1085
https://wiki.archlinux.jp/index.php/Music_Player_Daemon
http://kitatokyo2013.blogspot.com/2014/02/picoreplayerip.html
http://soramimi.jp/raspberrypi/mpd/
https://qiita.com/hoto17296/items/2e638fa28597b18505cd
https://gadget-live.net/raspberry-pi-self-made-router/
https://raspida.com/wifi4raspbian
https://herb.h.kobe-u.ac.jp/raspiinfo/raspiAP.html
https://armadillo.atmark-techno.com/blog/615/1830
piCore7はここからダウンロードした。
http://tinycorelinux.net/7.x/armv7/releases/RPi2/
piCore7を使う理由は、MPDのインストールが楽だから。
うちで余っているRas PiはB+と初期型の2なので、B+だったらarmv6、初期型2だったらarmv7となる。
3B+も1台予備があるんだけど、piCore7は対応していない。新しいバージョンのpiCoreだとMPDをソースからインストールしないといけないので、けっこうな手間なのだ。
ダウンロードしたイメージをマイクロSDカードに焼いて、i2s DACの設定を書き込み、Ras Piに刺して家庭内有線LANにつないで起動。パーティションを拡張。
ここら詳細は過去のエントリーを参照のこと。
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20180103a.html
piCore7にmpdをインストールする方法
今回、完成後のonboot.lstは下記。
mc.tcz openssh.tcz wifi.tcz firmware-rtlwifi.tcz firmware-ralinkwifi.tcz usbutils.tcz net-usb-4.1.13-piCore_v7+.tcz net-usb-4.1.20-piCore_v7+.tcz hostapd.tcz dnsmasq-doc.tcz dnsmasq.tcz rfkill.tcz libmpdclient.tcz libmpdclient-dev.tcz mpd.tcz alsa.tcz alsa-config.tcz alsa-dev.tcz
このリストにあるtczを、tceでインストールしていけば、関連のライブラリ等も含めて同等のものが出来る筈だ。
mc.tczとopenssh.tczは最初からインストールされている。それ以降のtczをインストールしていけばいい。
MPDをインストールしたらalsa関連も一緒にされるものと思い込んでいたら、されなかったので最後に追加でインストールしている。実際にi2s出力で必要かどうかは分からないが、一応入れている。
APモード関連
まずAPモードの設定から。
起動時にAPとなるRas PiのIPアドレスを固定するには、/opt/bootsync.shに「wlan0.sh」の設定をしておく必要がある。
下記、記載。
/home/tc/wlan0.sh &
/home/tc/wlan0.sh に、wlan0の設定を記述する。
下記の記載で、RasPi-APが「192.168.2.1」になる。
pkill udhcpc ifconfig wlan0 192.168.2.1 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.2.255 up route add default gw 192.168.2.1 echo nameserver 192.168.2.1 > /home/tc/resolv.conf
/home/tc/resolv.conf に下記記載。
(このファイルを削除したら、有線LANにつながらなくなる。どういう挙動なのかよく分からないが、、、)
nameserver 192.168.2.1
USB無線LANアダプターを刺して、認識しているかどうかを確認。
tc@box:~$ lsusb Bus 001 Device 004: ID 0411:01a2 BUFFALO INC. (formerly MelCo., Inc.) WLI-UC-GNM Wireless LAN Adapter [Ralink RT8070] Bus 001 Device 005: ID 0bda:0109 Realtek Semiconductor Corp. Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Standard Microsystems Corp. SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Standard Microsystems Corp. SMC9514 Hub Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub tc@box:~$
ハードの認識はしている。しかし設定をしていない段階では認識していても動いていない。
/opt/bootlocal.sh にiwconfigでスイッチを入れるように設定。
iwconfig wlan0 power on
bootlocal.sh には、hostapd起動の設定も記載。
今回は、tcディレクトリに置いた設定ファイルをhostapdで読み込むようにする。
hostapd /home/tc/hostapd.conf -B
tcディレクトリに置いた設定ファイル、/home/tc/hostapd.confには、下記を記載。
interface=wlan0 ssid=RasPi-AP hw_mode=g channel=7 wmm_enabled=0 macaddr_acl=0 auth_algs=1 ignore_broadcast_ssid=0 wpa=2 wpa_passphrase=abcdefghijkl wpa_key_mgmt=WPA-PSK wpa_pairwise=TKIP rsn_pairwise=CCMP
細々したことはよく分からないんだけど、無線LAN(wlan0)を「ssid=RasPi-AP」で動かす設定。
wpa_passphraseは、スマートフォンからRasPi-APネットワークにログインするためのパスワードだ。
dnsmasqでDHCPの設定。
/home/tc/dnsmasq.conf に下記記載している。
interface=wlan0 dhcp-range=192.168.2.2,192.168.2.99,255.255.255.0,24h
udhcpcのdefault.scriptが何処にあるのか探したら、/usr/share/udhcpc/default.scriptが見つかった。中をみたら「RESOLV_CONF="/etc/resolv.conf"」と。
今回はtcディレクトリにresolv.confを置いているので、それを設定してやらないといけないのかな。
/home/tc/udhcpc.script を設定。「RESOLV_CONF="/etc/resolv.conf"」の記述を「RESOLV_CONF="/home/tc/resolv.conf"」に書き換えて設置、、、
実はこの辺り、、、なんでこんなことしたのか記憶がない。何を参考にしたのかもよく分からない。
しかし、/home/tc/udhcpc.scriptを外したらうまく動かなくなる。無線は動いてログインできるんだけど、有線LANがつながらなくなる(まあ、有線LANはカーステレオ使用には無用なんだけど、使える方がメンテしやすい)。なので、何かしているんだとは思うんだけど、、、
よく分からないところもあるが、これでRas PiのAPモードが動く。
APモードなんだけど、同時に有線LANの方も稼働しているので、LANケーブルをつなげばそっちからの設定変更やMPDクライアントでのアクセスも可能だ。
しかし、dnsmasq、udhcpc周りには問題があって(設定がおかしいからだと思うが、、、)、APからクライアントにアドレスが配布されない。クライアント側のスマートフォンで固定IPにすれば運用上の支障はないので、当面このままで使うつもり。
MPDの設定
MPDは、Ras Pi起動と同時に自動起動させる。
これがなぜか、今までのうちでのやり方で上手くいかなかった。ネット上にはrootでは起動しないと書いてあったり(そうなの?!、、、)。
なので、/home/tc/.profile の末尾にコマンドを記載することで起動させるようにした。
/usr/local/bin/mpd /home/tc/.mpdconf
mpd.confは/home/tc/.mpdconfで設定。下記の通り。
music_directory "/mnt/music" # playlist_directory "/mnt/music/mp/mpd/playlists" playlist_directory "/home/tc/.mpd/playlists" log_file "/home/tc/.mpd/log" pid_file "/home/tc/.mpd/pid" state_file "/home/tc/.mpd/state" sticker_file "/home/tc/.mpd/sticker.sql" db_file "/usr/local/share/mpd/database" auto_update "yes" #auto_update_depth "3" audio_output { type "alsa" name "My ALSA Device" device "hw:0,0" # optional mixer_type "software" # optional ## mixer_device "default" # optional ## mixer_control "PCM" # optional ## mixer_index "0" # optional } samplerate_converter "Fastest Sinc Interpolator" audio_buffer_size "8192" buffer_before_play "20%" audio_output_format "192000:24:2" filesystem_charset "UTF-8" id3v1_encoding "UTF-8"
カーオーディオの使用でライブラリを保存する操作は基本的にはしないので、MPD起動と同時にライブラリのアップデートを行うように設定。
auto_update "yes"
データベースファイルをMPD起動と同時に作るので、filetool.sh -bに記載されていない場所に設定した(これは工程作業の都合で使用上には関係ないけど)。
db_file "/usr/local/share/mpd/database"
/opt/bootlocal.sh に下記記載し、OS起動時に/mnt/musicやデータベースファイルを置くディレクトリなどを作る。
音源となるUSBメモリ/マイクロSD+USBアダプターをOS起動時に認識、マウントポイント「mp」にマウントさせる。
mkdir /usr/local/share/mpd chmod -R 777 /usr/local/share/mpd mkdir /mnt/music mkdir /mnt/music/mp mkdir /mnt/music/ram touch /mnt/music/ram/dummy.cue chmod -R 777 /mnt/music mount -w /dev/sda1 /mnt/music/mp
以上で、MPD関連の設定は完了。
スマートフォンの設定
インストールと設定を終えたRas Piは、電源を入れて起動したらAPモードで動いている。MPDも自動的に起動し音源データを読み込みライブラリを形成し、クライアントからの指示があれば音声再生が可能な状態になっている。
MPDクライアントを動かすスマートフォン(当方はAndroid 11)を設定する。
WiFiからアクセスポイントRasPi-APを選択。
前述したとおり、Ras Piの方から自動的にIPアドレスを振ってくれない。
Ras PiのDHCPサーバーが問題なく動いていればスマートフォンに自動的にアドレスを振ってくれるはずなんだけど、これが機能していないのだ。
できないものは仕方がないので、スマートフォンのほうでIPアドレスを設定。IPアドレス固定で設定する。
APモードのRas Piが「192.168.2.1」でネットマスクはnetmask 255.255.255.0 なので「192.168.2.xxx(xxxは2から254の間の任意の数でいける筈)」でスマートフォンを設定。
インターネットに繋がりませんと警告?が出るけど、繋げなくてもいいということで設定する。
これで接続、MPDクライアントから操作ができるようになる。
うちではM.A.L.P.を使っているけど、クライアントソフトによって設定や使い方は違うと思うので、これ以降は省略。
そんなこんなで、取り敢えずRaspberry Piベースでカーオーディオ用のポータブルMPDプレーヤーが出来上がった。
音の方は、試しに車のシガーソケットからUSB電源をとって試聴したところ充分過ぎる音が出たので(シガーソケットでこの音か?と驚いた)、問題があるとか何とかは置いといて速やかに日常使用に移行させようという感じ。
接続が問題かな、RCAケーブルとか電源ケーブルをどうするかとか。
当初はバッテリー駆動するつもりだったが、シガーソケットから電源をとれるようにすることも検討している。

DHCPの問題は、今後あせらずに対処していこうと思う。
Sep 05, 2021
オーディオ状況報告(2021.09.05.)
パラリンピックが終わりますね。世の中いろいろだなあ、、、
最近のシステム構成は下図のような感じ。

6月のときと比べると上流が幾分変わっている。
うちではメインのオーディオシステムをPPAP方式で鳴らしているが、以前はFront-EndとBack-End、2台タンデムで運用していた(といっても、Back-Endが2台だったので3台なんだけど)。
これを3台タンデムで運用するようにした。
前回エントリーの説明ではFront、Back-End 1、2としていたけど、分かりにくいのでFront-End、Middle-End、Back-Endと呼ぶことにした。ソフトウェアやPCのタンデムシステムでそういう呼び方をすることがあるようなので、それに合わせた。
以前にはBack-Endとして使っていた2台のapu2を、Middle-EndとBack-Endに振り分けたことになる。
結果、USB DACへの出力は1系統になった。
2台のUSB DACへの出力切り替えは、ケーブルの接続自体を切り替えて行うようにした。音質上の不都合は特に感じられない、と思う。
追々、余裕がある時にちゃんと確かめて見ようとは思うけど、現状に不満がないので何時になるか分からない。
音質の変化について少し。
2台だとDeezer/DaphileからUPnP経由でmpdにつなぐ音が、NASマウント音源から直接にmpdにつなぐ音に及ばなかったんだけど、3台だと同等の音質で鳴るようになった。
同等になったといっても、どちらの鳴らし方も2台の時より向上しているようで、SM-SX100は以前より更に音源の音質にピーキーになった。優秀録音だと思っていた音源の中に、ここに来て振り落されるのがあるのだ。粗が見えてくる。
そういうときには、Brooklyn Ampがいい塩梅に鳴らしてくれるので助かる。
書き忘れていたけど、Front-Endの2570pと820G2、僅かだが音が違うようだ。2570pのほうがややアメージングな方向に音色が振れている。なんだかわからないが。
各サーバーの配置も変更した。
以前はオーディオシステム周囲に複数のサーバーが集まっていたんだけど、現在は極力、PPAP Back-End以外はオーディオシステムから離すようにしている。
Daphile、PPAP Front-End、Middle-Endは、オーディオシステムとは別系統の電源から給電している。NASも移動させた方がいいのかもしれないが以前と変わらない場所にある。これはスペースの都合で移動できていないからだ。
現状のオーディオLANネットワークの状況は下図の通り。

PPAP Back-Endの前段に4台のハブがカスケードになっている。これは何れかを外してみたら音が劣化するの繰り返しで、結局、何れも外さないままということになった。
様子を見ながら、減らせるようなら減らしたいけど、このままになるかも。
PegasusとADI-2の比較は、44.1/16音源をlibsamplerate(SRC)で768kHzにアップサンプリングした音源での比較しか出来ていない。それも大雑把なものだ。
以前はADI-2の方が良いのか?と思っていたが、電源の条件を合わせないと比較できない。
アンプの電源タップ(BP500-2)につないでいたPegasusを、ADI-2をつないでいるBY50Sにつなぎかえてみたら、すっかり同等になった。
Pegasusは本来AC110-240V対応なので、100Vで使うなら安定している電源が必要なのかも。
Pegasusのほうが鮮やかで絵画的、ADI-2のほうがクールでモニター的に鳴る。
当面、気分によって切り替えながら使うつもりだ。
Aug 24, 2021
PPAP Back-Endをタンデム化
まず、前のエントリーから引用する。
- 1)NAS音源 > 2570p > apu2
- 2)NAS音源 > Daphile > 2570p > apu2
- 3)Deezer > Daphile > 2570p > apu2
- 4)NAS音源 > 820G2 > apu2
- 5)NAS音源 > Daphile > 820G2 > apu2
- 6)Deezer > Daphile > 820G2 > apu2
3)< 2)≦ 1、5、6)< 4)、こんな感じ。
引用内容から導かれる仮設。
- 2570pよりも、820G2のほうが音が良い
- mpd/upnpサーバーを、LANの経路上、PPAP Back-Endから離した方が音が良い
- upnp(upmpdcli)を使うより、使わないデータ伝送の方が音が良い
さて、その後どうだったか。
まず、Back-Endの近くにあった2570pを、820Gの傍に移動して音を比較。
結果、両機種の音に僅かな差異はあるような気がするものの、音質は同等と結論した。
こうした過程で、移動した2570pの音が改善したことが分かった。
一つ目の仮説は否定され、二つ目の仮説は正しいと思われることが分かった。
さて三つ目の仮説は、一つ目の仮説が反証され二つ目の仮説が実証される過程で再検証された、といっていいのかな?
どうもやはり、upnp/upmpdcliを経由するよりも、NASやCDから直接(と言っていいのか?)、mpdの入力プラグインに音声データを入力する方が音が良い。
PPAPでは、mpdサーバーから、DACに信号を送る機能を分離している。
DACに信号を送る機能はPPAP Back-Endが受け持っているが、Front以前の状況によって音が変るということは、遠く家庭内LAN経由で複数のハブを介して離れていても、Frontの負担がBack-Endに影響しているということだ。
僕としては、upnp経由の音(Deezer hifi / Daphileの音源)を、mpd単体の音と同等にしたい。
upmpdcliといえば、過去にはpolipoを組み合わせて高音質化する手法を見たことがあった。
polipoは「キャッシュウェブプロキシ」というもので、キャッシュや負荷を制御することでmpdの負担を減らす、ということだった?と思う。
当時、よく分からず、今もよく分かっていない。
簡単にできたというネット上の書き込みもあるのだけど、よく分からないのでこの手法は使いにくい。
そこで思い付いたのは、PPAP Back-Endを2連直列、タンデム化するというアイデアだ。もともとPPAP自体がタンデムシステムなので、Back-Endがタンデムということは三人乗りになるわけだけど。
前回、ノイズ源を減らすとか言いながら、また増やしている。
下図のような感じに。
出来るだろうか。

最初は、Back-End化したraspberry pi B+ / piCore7で試した。
設定ファイル「bootlocal.sh」には、「/usr/local/bin/ncat -kl 4400 -e "/usr/local/bin/aplay -D hw:0,0 -M --period-size=1024 --buffer-size=16384 -t raw -f S32_LE -r768000 -c2"」というようなコマンドが書き込まれていて、OS起動時に読み込み実行され、PPAP Back-Endとして機能する。
これを下記のように書き換える。
sudo vi /opt/bootlocal.sh /usr/local/bin/ncat -kl 4400 -e "/usr/local/bin/ncat 192.168.1.89 4400" filetool.sh -b sudo reboot
こんな感じに、中継機として設定してみる。
コマンドの記述は思い付きである。
ちょっと思い付きというのは乱暴なので書き直し。Frontのmpd.confのpipe出力に記載している内容を参考に、というか、そのまま引用して書き加えている。
要は、ncatで受けてaplayに送ってDACに出力していたのを、ncatで受けて再度ncatから送り出すようにした。上の例だと、ipアドレス「192.168.1.89」のPPAP Back-End、つまり2台目のBack-Endにデータを送るということだ。
PPAP Frontのほうも、中継機のipアドレスにデータを送るようにmpd.confを書き換え、mpdを再起動。
これで動かしてみたら、、、普通に音が出た。我ながらびっくりした。
さて、44.1/16のデータ転送では音が出たが、Ras pi B+ではスペックが足りない。192kHzでは使えなかった。音が途切れるしクライアントの操作から出音が5~6秒以上遅れる。
そこで、前回エントリー時にシステムから外して余っていたapu2c4を復帰させた。もともとBack-Endとして動かしていた機体なので、再設定も簡単。
ハードのスペックが上がったら、前述のような問題は全くなくなった。768kHzでもストレス無く使える。
音はどうか。
結論から言えば、目論見どおり、upnp経由のDeezer hifi / Daphileの音を改善できた。
S/N、階調が深まり、弦楽器の倍音、余韻が細やかに減衰する。パーカッションの基音が聴き取りやすい。環境音の鳥の声や、録音時に紛れ込んだノイズのリアリティがアップする。一皮剥けて見通しが良くなった。
mpd単体の音と比較して差異が全くなくなったとは言えない感じだけど、かなり差が縮まった。ブラインドで区別する自信はない。
mpd単体再生で、Back-Endが1台のときと2台のとき、変化はどうなのかということになると、かなり難しい。差異を聴き取れない。
しかし、こんなところに改善を目指せる余地が残っていたということに驚いた。
やってみるものである。
あとは、追加したBack-Endを何処に設置するのがいいかの検討が残っている。追々やる。
今日からパラリンピックが始まる。まったく世界はカオスだ。感染回避を心掛けるのみならず、可能な限り身辺安全を確保し、病院のお世話になるような怪我や体調悪化を、ひたすら回避する。命に関るようなことがあっても、現状、病院が守ってくれる余力は限られているのだから。
諸兄も頑張ってください。ご自愛を。
Jul 31, 2021
ネットワーク上のサーバー運用を再考する
世の中はオリンピックで盛り上がっている。
何よりも大過なく終わっていただくこと(中止含む)を祈るばかりだが、非常に危うい。
パラリンピックはやるんだろうか。
コロナ禍は各自で身を守るしかないのだろう。医療崩壊のリスクが高い今、感染回避を心掛けるのみならず、可能な限り身辺安全を確保し病院のお世話になるような怪我や体調悪化を回避する必要がある。頑張ろう。
以前に「mpdでCD再生に対応する」というエントリーを挙げたことがある。
テスト用システムのhp Elitebook 820G2で設定したままになっていて、時々、CDを鳴らすのに使っていた。
820G2につないだUSB-DVDドライブでCDのデータを読み込み、768kHzにアップサンプリングする。PPAPフロント機能でLAN経由でメインシステムのPPAPバックエンドにデータを送る。これで、メインシステムでCDを聴くことが出来る。
そうこうするうちに、気付いたことがある。
昔、オーディオ用のLANネットワークを100Base-Tで組んでいた頃、700kHz台にアップサンプリングしたデータと768kHzのハイレゾファイルのデータを転送出来なかった経験がある。
当時はFX-08miniを使っていた。FX-08miniは音がいいスマートハブだけど通信速度は100Base-Tだ。768/32では音が途切れて使えなくなったので、ハブを替えて、768/32のデータが通る回線は1000Base-Tでつないで、以降は問題なく音声再生できるようになった。
そうした経験から、768kHzのPCMデータを100Base-Tで転送することは出来ないと思っていた。
しかし現在、テスト系の820G2とPPAPバックエンド(apu2)の間には一部、FX-08miniを使っていて100Base-Tの区感がある。それにも関わらずデータの転送が出来ている。

現在のPCオーディオのLANネットワークを図にしてみた。
以前のアップした図にテストシステムの820G2も描き加えて整理している。820G2はメインシステムからはかなり離れたところ、Daphileサーバーとして運用しているCompaq 6730bの隣に置いてある。
さて、どういうことだろう、、、
バックエンド直前のハブが1000Base-Tである必要があるのか?と思って、試しにADI-2 DAC直前のFXG-05RPTを外してFX-08miniに替えてみたところ、問題なく音が出る。これは違う、、、
他に考えられることといえば、以前と変わっているのは普段使いのノートPCのスペックが上がっていること。Compaq 6730bから、Probook 450G3に替えている。オーディオシステムから遠く離れた場所につないだPCでも、負荷が大きくなると音に悪影響がある。しかし、それが原因で768/32が100Base-Tで通るようになるというのは、考え難いかな、どうだろう、、、
以前から感じていたんだけど、テストシステムで再生するCDの音が意外に良い気がする。DVDドライブでガンガンCDが回っているからノイズだらけなはずなのに、音は悪くない気がするのだ。
音がいいと感じるのは、テストシステムのアップサンプリングサーバー(820G2)がPPAPバックエンドから離れているからではないのか。加えてテストシステム、Daphileサーバーの電源と、PPAPバックエンドを含むメインシステムの電源は、分電盤上で分離されている。820G2のノイズはメインシステムに伝わりにくいかもしれない。
Daphileで聴いているときはどうなのか。
このときはDaphileから44.1/16のデータを、PPAPバックエンドのすぐ傍にあるPPAPフロント兼アップサンプリングサーバー(2570p)に送ってアップサンプリングしている。つまり、バックエンドにノイズの影響が及びやすい場所でアップサンプリングしていることになる。
テスト系とメインシステム系、どちらサーバーのほうが音がいいのか。そもそもサーバーに使っている機種が違うので単純に比較できない面もあるけど、比べてみた。
ブラインドでは、まず分からないと思う。
しかし繰り返し切り替えて比較したら、テスト系の方が僅かに音がいいのが分かる。雑味が少ないのだ。
これは僅差でも戻れない差異か、と思いながらテスト系を継続して使っていたら、普段の日常的用途に使っているノート(450G3)を操作したときに音が途切れることが時々あった。
テスト系と450G3は電源タップを共有している。
アップサンプリングサーバーをノイズが多い環境に置くのは望ましくないということか。
こういう場合、経験的には暫く使ううちに不具合が増えて上手くいかなくなっていくことが多いように思う。
そこで、メイン系アップサンプリングサーバー(2570p)をつなぐハブを変えてみた。
FX-08miniでつないでいる場所よりPPAPバックエンド側のGS105Eにつないでいたのを、手前のLSW4-GT-8NSのところに持ってきた。
これまでバックエンド側に置いていたのは768/32の信号は100Base-Tを越えられないと思っていたからで、伝送できて越えられると分かったからにはバックエンドの近くににつなぐ必然性はない、という判断だ。

音の違いは、テスト系を使った時より少ない。しかし極めて僅差だが、良いような気がする。
普段使いの450G3であれこれしていても、音は途切れない、かな?
と思っていたら、再生音が途切れるようになってきた。
Daphileを再起動したら一旦は落ち着いた。しかし以前には無かったことであり、結局は768/32で100Base-Tを通すのは難しいということになるのだろうか。100Base-Tで768/32を通すのは、送信側にも負担になるのだろうか。Daphileは44.1/16を送信しているだけなのだけど、受信側が上手く動いてなかったら送信側にも負担は生じるかもしれない。
それとも、他に原因が?、、、
取り敢えず、2570pをつなぐハブを変更前のGS105Eに戻して様子を見る、、また音が途切れる。
Deezer、休日は人気がある曲はつながりにくいのか?、、、
Daphileサーバーの6730bの温度を確認したら80℃以上と。
熱すぎる(Daphileはウェブブラウザインターフェイスからサーバー温度を確認できるのだ)。
一旦シャットダウン、本棚の下から引っ張り出す。
使っていない内蔵HDDが熱くなっている。これが原因ではないとは思うが取り敢えず外す。ついでにメモリも4x2GBだったのを1枚に減らす。風通しが良くなったら違うかもしれない。DVDドライブは使ってないのでbiosで止める。
置き方も変えてみる。底板が熱くなりやすいので上下を逆さまにセッティングしてみた。多少は冷えやすくなるんじゃないだろうか。
本来、加熱するから冷やすじゃなくて加熱しないように使うべきだと思うが、仕方ない。
家庭内LANの状況とか、Deezer側の状況?とか、なんだかいろんな要素が複合的に作用しているようだ。
その後、サーバーの温度が安定したので、再び2570pをLSW4につないで様子をみているけど、、、どうだろうな、、、
そんな感じであれこれやっていく中で、音の比較もしてきている。
うちではCDリッピング音源をNASに置いているんだけど、Deezerにも同等の音源がある場合、6通りの再生方法が考えられる。
以下の通り。
- 1)NAS音源 > 2570p > apu2
- 2)NAS音源 > Daphile > 2570p > apu2
- 3)Deezer > Daphile > 2570p > apu2
- 4)NAS音源 > 820G2 > apu2
- 5)NAS音源 > Daphile > 820G2 > apu2
- 6)Deezer > Daphile > 820G2 > apu2
比較したところ、3)は他と比べたら良くない。
1)5)6)は若干の音色の違いはあるようだが、ほぼ同等だと思う。
難しいのは2)で、差があるようで無いようで、明確に言いにくい。
一番いいのは、4)だ。
3)< 2)≦ 1、5、6)< 4)、こんな感じ。
テスト系で鳴らしたCDの音が良いと感じたのは、順当だったということらしい。
サーバーを何処に置くかよりも、サーバーに使っているハードの違いのほうが影響が大きい可能性もある。
今後、確認していきたい。
もう一点気になってきたことが。
以前は、PPAPバックエンドが2台あって、USB DACへの出力切り替えは使用するバックエンドをssh経由で切り替えることで変更するようになっていた。しかし、それが面倒な時には物理的にUSBケーブルの抜き差しで切り替えることがあった。それどころか、いつの間にか切り替えに便利なようにUSBケーブルに中継アダプターが入っている。

こんなことをして音質に影響があるかと思ったら、特に問題を感じない。
だったら、ケーブル抜き差しの切り替えでいいんじゃないか、と。
どうせ上流を切り替えたら下流もXLRケーブルやアンプセレクターなど切り替える必要があるので、手間としては大して変わらない。
そうなると、apu2を1台に出来る。ノイズ源を1つ減らすことが出来る。
現在、ADI-2 DACにつながっているapu2d4の前にはFXG-05RPTを入れている。過去の経験からは、ここに音の良いハブ1台をかませたほうがいい。所謂ハブのカスケード接続だ。
Pegasusにつながるapu2c4のほうは、これが入っていない。
前述の100Base-T伝送の関連で一時、FXG-05RPTをFX-08miniに戻してみたんだけど、ウォーミングアップが足りないせいかLANターミネーターを刺してなかったせいか理由は分からないが、音質が低下した。以前には散々聴き比べてFXG-05RPTにしたけど、今回は差が大きいと感じたのだ。
2台のapu2の条件を合わせようとするならFXG-05RPTをもう1台購入する必要がある。しかし今購入するなら以前の倍の価格で売っている。というか、前に買った時が安売りだったのだ。
apu2を1台にするなら追加購入を考える必要はなくなる。
そういうわけで、apu2を1台にした。
余ったapu2でDaphileを運用するというのも考えられるかと思う。
現状、そんな感じで細々したところを弄っているけど、取り組みは気まぐれな感じなので、セッティングが確定して落ち着くにはもうしばらく時間がかかりそうだ。
Jul 06, 2021
pulseaudioでMQAデータを転送再生する
以前のエントリーで、pulseaudio経由の音声信号伝達について書いていた。
現在は、ras pi2とM500(USB-DAC)をつないでシステム化している。piCore7にalsaとpulseaudioだけ組み込んだ簡素なサーバーだ。
Youtubeなどの再生に使うんだけど、実はもうひとつ他に目的があって、MQA再生環境が必要な時にM500を使おうと考えていた。
今回、普段使いのノートPCでmpdを動かして、MQAデータをpulseaudio出力しpulseaudioサーバーに転送、M500で再生したところ、MQAを認識し再生した。
MQAはpulseaudio経由で転送することも可能なことが分かった。
大したことはしていない。
ノートPC(OSはFedora)の.mpdconfに下記のようにpulseaudio出力を設定、サーバーのipアドレスを設定し、mpdでMQAファイルを再生しただけだ。
audio_output { type "pulse" name "My Pulse Output" ## server "remote_server" # optional server "192.168.1.77" ## sink "remote_server_sink" # optional }

MQAの音は、綺麗だと思う。
うちではメインの音源は主にCD相当のデータをlibsamplerateでアップサンプリングして鳴らしていて、これはこれで高音質なんだけど、なんというか、MQAの音には無理がない軽やかさがある。スムーズで余裕があり歌心がある鳴り方をする。
MQA対応のハードというのは「オーダーメイドの服」みたいな理解を僕はしていて、つまり、MQA音源とハードウェアがあつらえた服のように合っている、というイメージだ。
従来のPCM再生はハードウェアがPCM音源に合わせないといけないが、限界があるというイメージ。
MQAはハードウェアの合わせ方が予め決まっていて、ハード側がそれに沿って合わせるように作られているので、PCMの限界を越えるというイメージ。
うちでやっているPCM768kHzへのアップサンプリングは音源をハードに合わせる努力であって、だから良質な仕立て(libsamplerate)が必要なんだけど、確かに音質改善があって楽音の情報量としても多いけど、何処かしら頑張ってる音という感触がある。これはハードのスペック向上によって改善するのかもしれないけど。
MQAの音は、そういう野暮ったさがない。スマートな音がする。
今回はpulseaudioで転送したけど、一般的なUPnPでも転送は可能だと思う。そもそも、UPnPで転送してMQAだと読めなくなるようなら、使いものになってない筈だ。
うちではUPnPで転送するなら、転送先にmpd、upmpdcliをインストールしないといけない。他にUPnPレンダラーの作り方を知らないからだ。
そうそうMQAは使わないし、当面は現在のシステムでいいと思っているけど。
Jun 23, 2021
DAC/アンプの切り替えケーブルによる音質変化ついて
タイトルの「切り替えケーブル」って何?という感じだけど。
5月頃からDACとアンプの接続を切り替えるのに、コネクターパネルをオーディオラックに設えて、ケーブルをつなぎ替えることで対応している。
セレクターも考えたけど、既製品で良さそうなのだと、どうやっても7万円以上かかることになってくるし、スイッチが介在することで回路上の接点も増える。まずはケーブルのつなぎ替えをしやすくなるようにしながら、なるべく接点が少なくなるようにと考えた。
当初、DAC側にインターコネクトケーブル(classic pro:CXX003)を延長用に追加することで、DACとアンプの切り替えをしやすくしようとしたんだけど、音の情報量が減ってしまった。最初は安価なケーブルの所為かとも思ったが、考えてみたらBrooklyn Ampとmonitor1の間に同等と思われるケーブルを使っていて、こっちは問題がない。
何が違うんだろうと考えて、もしかしたらケーブル間の接続部位を揺れないように固定したら、情報量が減るのを防げるのではないかと思い付いた。
そこで、ケーブル間をつなぐのにコネクターパネルを使ってみることにしたということだ。
最初はコネクターパネルの上流下流ともに通常のXLRケーブルでつなぐように考えていたんだけど、それだと接点が2ヶ所増えることになる。
上流のケーブルをコネクターパネルのXLRコネクター(オス)に半田付けしてしまえば、接点を1ヶ所に減らせる。ケーブルを交換したくなったら、XLRコネクターごと交換すればいい(これが手軽じゃないと知ったのは組んだ後だ)。
そんなふうに考えた結果、下図のようになった。
便宜上、上流側のケーブルを切り替えケーブルと呼んでみた。

まずは手元にあったBelden 88760で作ってみた。
細くて硬いのと慣れないのとで作業自体は難儀したけど、とりあえず使えるものは出来た。
音はというと、クリアで情報量の低下も少なく、コストパフォーマンスが高いと言われて評判が良いのも分かると思った。しかし若干中高域が強く中域が引っ込む印象。これで決定とするのではなく、他にも試してみようと思った。

次に試したのがキャブタイヤケーブル。3芯入っているのを入手しやすく作業もしやすい。
前のエントリーにも書いたが、1.25sqは個性が少なく嫌味が無いけど主張がない。聞きやすいけどオーディオ的には緩く、出て然るべき情報が表に出て来ないような印象だ。
2sqは若干ふんわりした感触の音になるが、比較的、情報量は保持している感触だった。
もう少しメリハリがあってもいい。
次にVVFケーブル。
スピーカーコードで使うにはコスパが高いという定評があるようで、うちでもアンプとアンプセレクターの間に使っているけど、インターコネクトに使ってるのはあんまり聞いたことがない。
この際だから使ってみることにした。
ケーブルの先だけ被膜を剥いで、コネクターに半田付けした。

VVFケーブルの被膜は、剥いだのを叩くとカチカチ音がする。
だからというわけじゃないかもしれないけど、音は平べったい感じ。ぺたーっとスピーカー間のライン上に貼り付いた感じで立体感、奥行きがない。
スピーカーで使うときにはそんな違和感ないんだけど。
そういうわけで、シースを外して捻ってみた。
多少、ましになった。
ましになったけど、依然として音が硬い。音像が棘を纏っていてSNも悪く潤いがない。

どうしたものかと考え、布を巻くことにした。物理的対策だ。
古くなったワイシャツを切って端切れにして保存していたものを、包帯ほどの幅に裂いて、少しきつめに巻いて養生テープで留めた。
ワイシャツともなれば肌触りがいい方向に音が変わるのではないか、、、

結果は、何と、期待したとおりの改善が得られた。
刺々しさが消えて、空間もかなり綺麗に表現できるようになった。
しかし、若干潤いに欠ける。ワイシャツって濡れてもすぐ乾くからね、乾きやすいんだろうかね。
これは許容範囲で収まるのかな、、、
https://www.amazon.com/Donnergrollen-und-Rotbauchunken/dp/B00KAYSSAA
この音源。
雷鳴や小鳥の声、雨音などが以前よりもリアルになった気がするんだけど、アブが近くに飛んで来なくなった。
これはいいのか悪いのかよく分からない、と最初は思っていたけど、そのうち気付く。、、飛んでいるアブの動線が、以前より明確に分かる。嵐で雷鳴が鳴る中、遠くの何処かでアブが飛んでいるのが聞こえたりもするのだ。雷鳴も以前より良くなっている。
https://www.amazon.com/BOULEZ-CONDUCTS-BART%C3%93K-Wooden-Multi-channel/dp/B08BTL9YRZ/
この音源、ブーレーズのwooden Prince、NYP。CDからリッピングして、以前から試聴用に使っていた音源だけど、序曲の弦を弾く音がより鮮明に聴こえる。鮮明になったらいいとばかりも言えない筈だが、とりあえず凄いと思った。大音量にしたときの見通しも以前より良いような。
どうもケーブル1本でDAC/アンプをつないだ場合より、改善している面がある様子。
単純に考えたら、音声信号の経路に介在物が増えた分、劣化するほうが自然なのだと思うのだけど、何がどうなっているのか。
理由として思い付いたのは、硬いVVFケーブルを介してオーディオラックとDACがつながることで、DACとXLRケーブルの接続部が補強された結果、音に改善面がみられたのではないか、ということ。VVFというのは本当に硬くて、たるむということがない。ラックにDACを固定して動かなくするような感じになっている。
物理的な変化が音に影響しても不思議はない。
ここで気になったのがDACによる違いはどうかということだ。というのは、Pegasus R2RのXLR端子は丈夫な筐体にがっちり固定されていて、ADI-2 DACはそうではなく緩い感じなのだ。だからADIのほうが音質変化が大きいのかな、と思ったら、どうも単純には言えないような感じ。細かい確認はしていないが、両方とも其々に相応の改善がある気がする。
数日経って養生テープは剥がれることに気付いて、テーピング用のテープに貼り替えた。貼り替えついでにワイシャツ布を二重にしている。
潤いに欠ける感じが少しだけ解消された?気もするが、気のせいかもしれない。
聞こえ方が変わるので、音源によっては良くなるばかりではないのがあるような。これは仕方がないかもしれない。
6月27日、追記。
音が鮮明なのは良いんだけど、マイルスのsomeday my prince will come、トランペットが終始サディスティックで聴き辛い。
そこで、ワイシャツ布2枚の間に、概ね1cm巾のひも状にしたセーム革を巻いてみた。
つまり「Y布-セーム革-Y布」の三重巻だ。
これで、マイルスのペットもやさしさ、甘さの表現が出てきてプロフェッショナルな音になった。一方、ドイツの森の雨嵐は若干大人しくなった。
このケーブルはこれで良し、かな。
とりあえず、今のところそんな感じ。
そこそこの音質になったので取りあえずは良いのだけど、こうなるともうちょっと手を入れてみたいという気持ちも出てくる。
余裕がある範囲でやっていく。
Jun 14, 2021
オーディオ状況報告(2021.06.14. 06.18. 追記あり)
最近のシステム構成は下図のような感じ。
なんだかごちゃごちゃしてるけど、これでいいかって感じ。

前回のエントリーで上げたDACとアンプの切り替え板だけど、切り替えは非常に簡単になり便利になった。
DACにつなぐケーブルの種類が増えている。キャブタイヤとかVVFとか、そんなんでいいのかなというようなケーブルでインターコネクトをつないでいる。
最初はベルデンの88760でつないだのだ。
情報量の低下は許容範囲。
ケーブル2本で普通に延長して垂らすより、板で補強を入れてつないだ方がしっかりするからだろうか、音の劣化が少ないように感じる。気のせいかな、、、
しかし、88760は若干特性が変わるような気がして(やや中高域が強く中域が引っ込む?)細身になるような気がしたので、他のケーブルも試してみようと思ったのだ。
オーディオ用も考えたけど、まずキャブタイヤでつないでみた。
1.25sqは個性が少なく嫌味が無いけど主張がない。
2sqの太さがぎりぎり使えた。若干ふんわりした感触の音になったけど悪くない印象。
次に1.6mm VVF。硬くて難儀した。
音はやや平面的かなと思ったので、シース(爪で叩くとカチカチ音がする)を剥いでケーブルに軽くツイストを入れた。これが両端を半田付けした後だと大変だということを知ったが、これで改善した?かな。シースを外したのと撚りを入れたのと、どっちが効いてるのか分からないが。
そういうわけで、前段後段で違うケーブルをつないで音を出している。
1本のケーブルでつないだ方が当然いいだろうと思っていたんだけど、どうも、意外にそうでもない。1本でつなぐと個性が強く出る弊害があるのだろうか、単純に接続部が少ない方が良いとも言えない感じだ。
何をどうしたらいいのか試行錯誤中だ。
Raspberry Pi2 / piCore7 でPulseaudioサーバーにした。
以前はUPNPレンダラー兼mpdサーバーのElitebookで相乗りさせていたんだけど、どうもssh経由で指示を打ち込む際にコマンドの種類が多すぎて使いにくい。
Pulseaudioで転送する音声データはYoutube、らじるらじる(英語講座を鳴らしたりとか)等を想定している。アップサンプリングしてオーディオ的な高音質を狙う必要性は少ないだろうとも判断して、幸い上流の切り替えも以前より楽になったことだしと思って、別建てにした。
最初はpiCore13で考えたんだけど、初期設定ファイルの書き方が変わっていたせいか上手くいかなかったので、早々に見切りを付けて7で作ってしまった。今から思えば13で作っておけば良かったかもしれない。まあ、追々必要になってからにする。
現在、上流の構成は、Deezer HiFiとDaphile、UPnP、mpd、PPAPの連携。自分的には最強仕様だ。自画自賛である。
サブスク44.1/16のデータは音源のデータ量としては十分。これをDaphileによりUPnPでmpdに転送、libsamplerate(SRC)でアップコンバートしPPAP方式で転送出力しUSB-DACに送る。
これ以上の音も世の中にはあるんだろうけど、自画自賛状態なので無いも同じである。
メインの音源はDeezer HiFiのストリーミング音源に移ったんだけど、それでもちょくちょく、NASのCDリッピング音源も鳴らしている。
操作は主にはWebブラウザで、Daphileの操作画面から行うことが多いんだけど、NAS音源へのアクセスなどの操作が早いのでncmpcppも使う。
Deezer内の検索は、DeezerのWeb Player画面から行うことが多い。「お気に入り」などへの登録もそこから行う。
DaphileからDeezer内を検索したりも出来なくはないんだけど、ちょっと操作画面が煩雑で使いにくい面がある。
Deezerで聴ける音源が少ないという不満は言って言えないこともないけど、日本の著作権周りが悪いんだからと思うとあんまりそこに文句言う気にもなれないし、音源が少ないったって膨大だ。Spotifyは音質的にはやや不足だけど、それで補完してもいいし、どうしても高音質で欲しければCDやダウンロードで買えばいい。
正直、ストリーミングに頼りっきりになるのは個人的には不安がある。
そんなこんなで、いよいよ不満らしい不満が無くなっている。
というか、PCオーディオ的には、今の自分にできることはほぼやり切って、これ以上手を入れる余地も少なくなっている。現状の音質を維持出来たら言うことはない。
Pegasus R2R DACは1MHz以上のサンプリング周波数を入力可能なので、うちのシステムで試してみたんだけど、途切れ途切れで再生速度も合わず上手くいかなかった。
たぶんハードのスペックをもっと上げるとか、リサンプリング方法を負担が少ない方式に変える必要があるのだ。以前だったら何とかやってみるか、とか考えたんじゃないかと思うのだけど、どうも今の自分にはそこをやるモチベーションが無いんだな。
PCオーディオは日進月歩の上、今日自分のとこで出来てることがハードが変わるだけで再構築しないといけないなんてこともあったり、今日提供されてるソフトウェアやディストリビューションが何時までもあるとは言えないので、スキルは維持しないといけないと思っているけど、とりあえず、オーディオを聴きながら、何をしようかと考えていこうと思っている。
18日、追記。
PCオーディオ周りの説明が何が何やら分かりにくい。
そこでもう少し詳細をエントリーに追記しておくことにした。

構成図のPCオーディオ周りだけ抜き出してみた。電源ラインは省略。
左から右にデジタルデータが流れていく感じかな。
まず左上がDaphile サーバー。
古いノートPC(Compaq 6730b)をUSBメモリから起動し使っているが、不具合は感じない。
左下にHP Probook 450 G3。普段使いのPCでOSはFedora。
ここからウェブブラウザ(Daphileのコントローラーでもある)、ncmpcpp、sshなど使って、データの流れをコントロール、設定する。
右に寄ると、Webにつながっている。
Deezer、Spotifyの他にも、YOutube等のストリーミングや日常的なウェブの使用、アップデートなどインターネットからのデータはここから降りてくる。
図の中央に来たら、NASがある。
収録音源の殆どはCDリッピングのflac + cue sheetだ。幾何か購入したハイレゾもある。
中央下にRaspberry Pi2。
Pulseaudioサーバーとして使っている。OSはpiCore7。
Probook 450 G3をPulseaudioクライアントとして使い、そこからのデータを受ける。
更に右に行くと、右上にHP Elitebook 2570p。
OSはTiny Core pure 64。
mpdサーバーであり、UPnPレンダラー、PPAPフロント、libsamplerate (src)を使ったリサンプリングサーバーでもある。
送られてきたデータを768/32にアップサンプリングして、右下のPPAPバックエンドに送る。
右下にApu2が2台。ともにOSはTiny Core pure 64。
PPAPバックエンドとして機能する。
2台のうち、どちらにデータを送るかは、右上Elitebookのmpdサーバーに設定する。左下のProbookからsshを介してアクセスし、mpdの設定ファイルを書き換える操作が必要で、ちょっとだけ手間がかかる。
使用状況に合わせて、図にデータの流れを書き込んでみる。

まず、Elitebook(mpdサーバー)にマウントしたNASの音源を、Probookからncmpcpp(mpdクライアント)で操作して鳴らす場合。
Daphileを導入する以前は、これが中心的な使い方だった。
操作指示の信号は赤い点線で表示。
図の左下、Probookからmpdクライアントのncmpcppで、右上Elitebookのmpdに指示を送る。
音声のデータは、赤い実線で表している。
図中央上のNASから、右上mpdサーバー兼PPAPフロントのElitebookにデータ送信。
Elitebookで768/32にアップサンプリング処理し右下のApu2に送信。

次に、Daphileの操作で運用するときの流れ。
Probookでウェブブラウザ上のアクセス画面からDaphileに指示を送る。
ウェブブラウザは、Daphileの操作をするだけではなく、Deezer自体も開いて検索や登録等に使用したり、ネットで情報確認するなど、あれこれと同時に使っている。
Daphileの役割は、サブスク(主にDeezer、サブにSpotify)のデータ、NASのデータを、UPnPに載せてmpd サーバーに送ることだ。
最近はNAS音源をDaphile経由で送ることも多い。
DaphileはTidal、Qobuzにも対応していて、Deezerと同じように使えるのではないかと思うんだけど、うちでは契約していないので確認は出来ていない。Apple MusicやAmazon Musicには対応していない筈?だがAirPlayプラグインを使えばiPhoneから転送可能、ということらしく、これもうちでは確認していない。もしも使えるようなら、音質上、運用上のメリットがあるかもしれない。
音声のデータの流れは、まずWeb、NASから、Daphileに。
DaphileはそのデータをUPnPによってElitebookに送信。
Elitebookで768/32にアップサンプリング処理され、Apu2に送信。

最後に、Pulseaudioサーバー。
Youtubeの音声など主にウェブブラウザの音声をメインのオーディオシステムで再生するのに使う。
pulseaudioの操作は、慣れないと煩雑だと感じるかもしれない。
まずProbook、ターミナルソフト上でPulseaudioのクライアントを設定。そこから音声出力するソフト(主にウェブブラウザソフト)を起動する。
更にProbookからsshでRaspberry Pi2にログインし、Pulseaudio起動の指示を送る。
これで設定終了。
バックグラウンドで常時動いてくれるというものではないようなので(何処かで設定できるのかもしれないが、出来ていない)、使用の度にこうした操作が必要になる。
設定した上で操作すれば、クライアントの音声出力ソフトを操作することで、音声のデータがRaspberry Pi2に送られる、という仕組みだ。
図では、ウェブからのデータをProbookでpulseaudioに乗せてraspberry pi2に送る流れを表示している。
さて、ここまで書いて、読み返してみて、やっぱり面倒に見えるだろうな、、、と思った。
サブスク周りは、手を付けようと思ったら本当に分かりにくくて面倒だ。
じゃあ、製品を買えばいいのかといえば、どうもそっちも面倒くさそうだ。
最近、オーディオ関連の雑誌社からサブスクに関するムックが出たり、他の某誌の誌面でも特集されていたりする。しかし件のムックを読んでも、結局は何をどうしたらいいのかは簡単には分からないことが分かるという感じだし、特集を組んでる某誌ではDeezerは名前が出てこない(!)。まあ業界雑誌だからそういう推す推さないのメリハリがはっきりしてるということだろうけど、そういう雑誌はあんまり信用できないってことになるんじゃなかろうか。余計なお世話か。
レコードだ、CDだと言ってた頃は、何でもいいからコンポを選んで鳴らしたら音が出た。
今はそうはいかない。どこから音楽を買うのかとか、何を使って再生するのかというとこまで、考えないといけないことが多過ぎると思う。スマホとイヤホンだけで取り敢えず済ませるのは簡単だ。そこから拡張しようと思ったら、わけが分からなくなる。
どのコンポは何に対応してるとか確認するだけでも一苦労する。
上記で取り上げた誌面とか、軽く見ただけだが、なんだか対応状況が間違ってるとこがあったり。専門で仕事する人が誌面を作っていても間違えが出てくる、それぐらい分かりにくい。もうスマホでいいや、と思う人は多いのではないだろうか。
そういう意味では、、、うちのシステムなんか簡単な方かも知れないな、、、
使ってるOSはすべてタダだし、PCも安価に間に合わせているし、、、それは難しさとは関係ないか。
まあ、ともかく、これからサブスクとオーディオの状況がどうなっていくのか、、、付いていくのがやっとになるかもしれないが、、、