May 25, 2021
DAC/アンプの切り替え盤を設えてみた
DAC2つ、アンプ2つになった。
切り替えて使いたいんだけど、市販のセレクターには手頃なものがなかなか無い。自作するにはケースの加工とかハードルが高い。
しかし、気付いた。
バランス接続はノイズに強いんだから、ケースなんかなくてもいいんじゃなかろうか。
そういうわけで、自分なりにセレクターを工面してみようという気になった。
最初は、スイッチが付いている方が使いやすそうだと思っていたんだけど、信号経路に接点が増える。
試しにDAC-アンプ間のXLRケーブルにサウンドハウスで扱っているXLRケーブル(classic pro)をつないで延長して聴いてみたら、若干だが劣化がある感じ。amazonで入手した7000円弱のセレクターを通したときほどではないけど、しかしこれは、劣化なしにセレクターを作るのは簡単ではないかもと感じた。
とりあえず、スイッチは使わずケーブルの抜き差しをしやすくするためのボードを作ることにした。抜き差しがしやすくなるだけでも、かなり使いやすくなるはずだ。
作るといってもどうするか。
既製品で何か使えないかな。
サウンドハウスの通販サイト内を探していたら、使えそうなものが見つかった。
TOMOCA ( トモカ ) / P-112N コネクターパネル
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/92117/
NEUTRIK ( ノイトリック ) / NC3MD-LX-B
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/113754/
TOMOCA ( トモカ ) / M3×8mm
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/239776/
これらを組んで、うちのオーディオラックに取り付けることが出来ないか。
うちのオーディオラックは20年以上前にホームセンターなどで扱っているフレームを組んで作ったものを、組み直すなどしながら今も使っている。昔はマンテンという会社が作っていたが倒産し、現在はキタジマ カラーアングルに引き継がれている、のかな?
https://www.kitajimasteel.com/shopbrand/C_karaanguru/
同じ規格?で作られているので、20年前に組んだラックを今でも拡張できる。
もっとオーディオラックらしいものにいつか替えたいと思いながら今まで来ている。ここまで来ると、多分もう替えないかなあ、便利だし。
トモカのパネルとカラーアングルとで、寸法は合うんだろうか。
とりあえず、やってみないことには始まらない。
部品を入手してみたら、ラックに組み付けることが出来そうだ。
コネクターパネルにノイトリックのXLR端子(オス)を専用ネジでネジ止め。ネジを締めても僅かにガタがあるので紙片を挿んで固定した(6月、追記。追加購入した端子はガタがなかったので紙片無しでネジ留めしている。ロットによってそういうことがあったのかも)。
この端子にDACにつなげるケーブルを半田付けする。配線には手元にあったBelden 88760を使う。数年前にXLRケーブルを作るつもりで入手したままになっていたものだ。これの先に、手元に余っていたXLR端子(メス)を付ける。88760は硬くて扱いにくかったが、何とか半田付けした。
これをラックにネジ止め。カラーアングル用のネジとコーナープレートが使える。
組み付け、出来ました。

裏はこんな感じ。半田付けしたまま剥き出しだが、まあ、いいかって感じ。

31日、追記。
エントリーを上げた後に気付いたんだけど、GNDとHOTの配線を間違えていた。電気は通るけどHOTとCOLDの線材が違うのは辛いので直した。これは直す前の写真。
写真の撮り直しは面倒なのでこのままにしておく。
音はどうかというと、最初はピアノの音が硬く特定の音域が強く響いて、こりゃ88760で失敗か?と思ったけど、数時間でエージングしたのか、自然に聴こえる様になった気がするが、どうなのかな。
DACなどにつながっているケーブルを直接差し替えるよりは、ずっと扱いやすくなった。
あとは音の変化だけど、これは簡単には可否を決められない。暫くは使いながら、時間をかけて判断したい。
May 21, 2021
Musician Pegasus R2R DACを入手した(12.01. 12.07. 追記)
ネット上にはR2Rで768kHz対応という自作DACの記事がある。
以前から気になっていたけど、自作は手に余る。
それが先日、既製品でNOS R2Rで1536kHz対応というのがあると知った。
DACは数台あるし、安価とは言えないので迷ったが、入手した。
そもそもNOSだからR2Rだからどんな音になるとか決定的なものではないとは思うんだけど、R2R方式のDACは所有したことも聴いたこともないので。
MUSICIAN Pegasus R2R DAC
http://www.musician-audio.com/en/col.jsp?id=122
中国白雲区広州市の企業らしい。香港のすぐ近くだ。広東省深圳市からも近い。
10数万円とかでこんなん作るのは反則業だと思う。
amazonで購入手続きした後で気付く。
USBで1536kHz、それ以外で192kHzまでとamazonに記載があるけど、それって300、700kHz台は対応していないってこと?いや、まさか、、、
届いたamazonの箱を開けると、ダンボール箱が出てきて、それを開けたら製品の箱が出てくる。三重の梱包だ。
本体はずっしり重い。
脚は3つで前2後1なので背面にXLRケーブルを刺すときに揺れやすいので注意。筐体デザインの関係で右XLRケーブルの着脱が若干やりにくい。これは直してほしいところ。
テスト環境につなぎ、mpdサーバーにコマンドを打つ。
tc@box:~$ cat /proc/asound/card0/stream0 MUSICIAN USB HiRes Audio at usb-0000:00:10.0-1, high speed : USB Audio Playback: Status: Stop Interface 1 Altset 1 Format: S32_LE Channels: 2 Endpoint: 1 OUT (ASYNC) Rates: 44100, 48000, 88200, 96000, 176400, 192000, 352800, 384000, 705600, 768000, 1411200, 1536000 Data packet interval: 125 us Bits: 32 Interface 1 Altset 2 Format: SPECIAL DSD_U32_BE Channels: 2 Endpoint: 1 OUT (ASYNC) Rates: 44100, 48000, 88200, 96000, 176400, 192000, 352800, 384000, 705600, 768000, 1411200, 1536000 Data packet interval: 125 us Bits: 32
とりあえず、よかった。まあ、変な心配しすぎだよね。
以下、レビュー等のアドレス。
Musician Audio Pegasus R2R DAC Review
https://soundnews.net/sources/dacs/musician-audio-pegasus-r2r-dac-review/
Measurements of Musician Pegasus R2R DAC
https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/measurements-of-musician-pegasus-r2r-dac.18786/
Musician Audio Pegasus R2R DAC Review
https://headfonics.com/musician-audio-pegasus-r2r-dac-review/
MUSICIAN Pegasus R2R DAC
https://audiophilestyle.com/forums/topic/59435-musician-pegasus-r2r-dac/
メーカーサイトによるとエージングに1週間(300時間)かかるとのこと。しばらく使いながら通電継続する。
電源コードをつないだらスイッチを入れなくてもスタンバイ状態になり、それだけでもエージングは可能らしい。多分、スタンバイでもクロックが温まるように出来ているんだろうと思う。
とりあえずメインシステムにつないで出力してみたNOS 768kHzの音は、ADI-2 DACよりも暖かく柔らかい肌触りなのにメリハリがある。エージング前だしアンプも違うので単純比較はできないが。
さて、1週間たった。エージングも進んだ筈。
音はどうか、、、
NOSの設定で、音源は768kHz32bit。アンプはSM-SX100。
それが、、、ADI-2 DACと区別がつかない(w;)。
なんとなくPegasusのほうがまろやかで、なんとなくADIのほうが清涼感がある、ような気もするが、ブラインドで当てろと言われたら全く自信がない。いや、ブラインドでなくても、あれ、、、今、どっちを鳴らしてたっけ?と思って確認を要するような、そういう感じ。
音が同じじゃ使い分けも出来ない。
どうしたものかと思っていたら、更に数日で、もう少しだけ音が変わった。
音場が、広く深く、拡大したような感触。見渡しが良くなり余韻の響きがより細やかになった。
空気感があるというのか、湿度感というのか、独特の雰囲気がある。音の実体感の違いと言う方がいいのか、注意して聴いたら耳当たり、聴こえ方に差がある。
Pegasusu (NOS)は空気感、湿度感があり柔らかい。羽毛で優しく撫でるような心地良さがある。これは、嵌る人は嵌るんじゃないだろうか。
ADI-2はクールで硬質な鳴り方で、こういうのはモニター的という表現が当てはまるのだろうか。
以前、ADI-2の音について珊瑚礁の海のようなと表現したことがあった。潜るときは息を詰める。冷たい水のように聴く者を覚まさせるような鳴り方をする。それに対してPegasusの音は暖かい空気だ。優しい空気で包まれていて、大息をついても寝てしまっても問題ない。音源の性格によって、どちらが似合うかが違うように思う。楽音の明瞭さ、情報量、スピード感は同等で、クオリティの差は聴き取れないように感じるが、音像にまとわり付く余韻の質が違うという感じ。それらがどうリアリティに結びついているのかが、判断できない。これはもう比較試聴のスキル、経験が足りないとしか言いようがない気がする。
NOS設定を解除すると音色の感触が変わる。若干、ADI-2の音に近付く。比べるとNOSのほうがまろやかな音がする(まろやかと言っても緩い訳ではなく、キレは良い)。
昔、ΔΣ方式でNOS(アップコンバージョンOFF)で使えるというDACを一時所有し聴いたことがある。そのときのNOSの音は刺々しさがあり、うちでは使えないかな、と思った。
PegasusはむしろNOSのほうがいい。
OS有りがいけないというわけではないけど、硬めの音色になったときにはADI-2のほうが説得力が高い。
NOSのほうがPegasusの持ち味を生かせるのではないかと思う。
今回の試聴では、途中からAmazonで入手したセレクターでDACを切り替えていた。入手自体は1年前。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07R1661QH/
DACとアンプをつなぐケーブルの接続変更には時間が掛かり、聴いた音のイメージが薄れてしまう。
セレクターを使ったら切り替えは迅速になるけど、若干だが音が劣化する。DACの本領が発揮されないが、高品位なセレクターで対応となると現状では難しい。ケーブルの抜き差しで比べるしかない。
そんなこんなで、あれやこれやとやっているうちに、聴き比べも飽きたというか、、、根気が尽きた。
ほぼ同等のDACが2台になったでいいんじゃないかな、という気分に。
いや、ほぼ同等だが、、、
もしかしたらだが、メインのDACは代替りするかもしれない。
というのは、Pegasusは時が経つに連れて更に良くなってるような気がするからだ。デジタル系コンポのウォーミングアップには数週間かかることもある。もう暫く使いながら様子を見る。
さて、一息ついて、確認しておいた方がいいことを確認しておく。
まず、1536kHz PPAPを試す。
ncmpcpp上で「paused」になり音が出ない。何処がボトルネックなのかも分からない。今後の課題。
PPAPなしで1536kHzなら出来るのか、その辺りから試してみることになるだろうけど。
次は、アップサンプリングなしでどうなのかを試す。
R2R NOS、44.1/16で聴いてみる。
ADI-2 DACと比較すると、Pegasusのほうが聴きやすい、、かな?
ADI-2の音は硬さが強調されがちで、ときに聞き辛いときがある(libsamplerateによる音源のアップサンプリングによってそういう聞き辛さは減っていくのだが)。
Pegasus (NOS)の音は、そういう硬さが少ないような。じゃあOS有りだとどうなのかというと、意外とこれも悪くない。硬くなりすぎずに透明感が出てくるのでピアノなどは音源によってはこっちのほういいかもしれない。NOSだと少しふんわりした感じになる。何れにしても、耳馴染みが良い音がする。
しかし、そうは言っても、うちでは768/32にアップサンプリングして使う。
その方がよりリアルで高品位な音がするのは、Pegasus R2R DACもADI-2 DACも同じだ。

画像ではLEDの光が白く飛んでいる。実際はもっと赤い光だ。
768kHzのデータを入力すると48k、x2、x8のLEDが点灯する。
DACとアンプが2×2になって此処からどう組んでいくか、使いながら考えていこうと思う。しかし、どちらの音も捨てがたい感じ。簡単には結論が出そうにない。
2021.12.01. 追記。
Pegasus DACにPPAPで1536kHzにアップサンプリングしたデータを送っても鳴らないので、少し調べた。
PPAP back-endにsshでログインしデータ受信の設定。
上流から再生指示しても音が出ない。そのとき表示されるエラーを下記に記載。
tc@box:~$ /usr/local/bin/ncat -kl 4444 -e "/usr/local/bin/aplay -D hw:0,0 -M --period-size=2048 --buffer-size=16384 -t raw -f S32_LE -r1536000 -c2" aplay: main:642: bad speed value 1536000 aplay: main:642: bad speed value 1536000 aplay: main:642: bad speed value 1536000 ^C tc@box:~$
bad speed value、って何?ということでネット検索したら、aplayのソースに記述が。
https://fossies.org/linux/alsa-utils/aplay/aplay.c Member "alsa-utils-1.2.5.1/aplay/aplay.c" (14 Jun 2021, 90204 Bytes) of package /linux/misc/alsa-utils-1.2.5.1.tar.bz2: *snip* 644 if (tmp < 2000 || tmp > 768000) { 645 error(_("bad speed value %i"), tmp); 646 return 1; 647 } *snip*
こんな感じ。「if (tmp < 2000 || tmp > 768000) { error(_("bad speed value %i"), tmp);(以下略)」と。
現状、aplayは768kHzまでしか受け付けないようだ。
aplayを使う以外で音声出力する方法はないのかとなると、調べてはみたけど見付からない。どうしようかなと思っている。
2021.12.07. 追記。
PPAPでダメならというので、MPDサーバーであるノートPCのUSB出力から直接つないでみた。
つまり、aplayがダメでもalsaなら通るんじゃないかな、ということ。
結果、音は出た。
しかし途切れ途切れな上にテンポが早くなって、まともな再生が出来ない。
設定等、以下のような感じ。
tc@box:~$ vi .mpdconf resampler { plugin "libsamplerate" type "Linear Interpolator" # type "Fastest Sinc Interpolator" } audio_output_format "1536000:32:2" # audio_buffer_size "65536" audio_buffer_size "130000" buffer_before_play "80%" tc@box:~$ cat /proc/asound/card0/pcm0p/sub0/hw_params access: RW_INTERLEAVED format: S32_LE subformat: STD channels: 2 rate: 1536000 (1536000/1) period_size: 32768 buffer_size: 131072 tc@box:~$
アップサンプリング設定の負担を減らしても、まともな音が出ない。実際、topコマンドで見た感じMPD自体への負担はそんなに大きくないようだ。
MPDのログに以下のようなエラーが出る。
エラーが出ても問題ないこともあるけど、今回は無理である。
Dec 07 10:15 : exception: OutputThread could not get realtime scheduling, continuing anyway: sched_setscheduler failed: Operation not permitted
Dec 07 10:15 : player: Decoder is too slow; playing silence to avoid xrun
May 04, 2021
mpdでCD再生に対応する(2022.03.29./.08.16./2025.04.08. 追記)
今回は備忘録。
うちのメインシステムにはCDプレーヤーがない。
でも、リッピングする前に聴きたいと思うこともある。そこを何とか出来ないかということ。
参考にした記事はこちら。
海上忍のラズパイ・オーディオ通信(10)ラズパイ・オーディオで音楽CDのダイレクト再生に挑戦!果たして使い物になるか?
https://www.phileweb.com/review/article/201602/12/1965.html
この記事にもあるけど、トラックの選曲が出来ないのでリッピングしたほうが便利に使えるしCDドライブがうるさいので、限局的な使用に留まるだろうとは思った。けどまあ、使えるようにしたよ、ということで。これはこれで楽しい。
今はテスト環境で運用中。
sshでサーバにログインし「mpc」でCDをmpdのプレイリストに登録して鳴らしている。CDからmpdが768kHzにアップサンプリングし、PPAPでメインシステムに送る。
リップしたファイルより音がいい?
これは、多分に気のせいだと思う。ブラインドでは区別不能だ。
手順をごく簡単に書いておく。Googleにアップしたアップサンプリングサーバーを加工する。
まず、tceでCD関係のtcz、以下をインストール。
libcdio.tcz libcdio-dev.tcz libcdio-paranoia.tcz libcdio-paranoia-dev.tcz
続いて、mpdを再インストールする必要がある。
mpdがcdio-paranoiaに対応していないからだ
tc@box:~$ mpd -V Music Player Daemon 0.20.20 Protocols: file:// http:// https:// alsa://
まず、インストールされているのをアンインストールする。
/mnt/sda1/tce/optional にあるmpd関係を削除。
続いて、/mnt/sda1/tce/onboot.lstのmpdの記載を#でコメントアウト(今回、行削除せずコメントアウトでも問題ないことを確認した)。
これで再インストール行程に入れる。
sudo ntpclient -s -c 1 -h ntp.nict.jp wget https://www.musicpd.org/download/mpd/0.20/mpd-0.20.20.tar.xz xz -dv mpd-0.20* tar -xf mpd-0.20* ls cd mpd-0.20* ./configure --enable-pipe-output --enable-cdio_paranoia-input make mkdir ../mpd sudo make DESTDIR=../mpd install cd mksquashfs mpd mpd-0.20.20.tcz md5sum mpd-0.20.20.tcz > mpd-0.20.20.tcz.md5.txt sudo mv *tcz* /mnt/*1/tce/optional sudo vi /mnt/*1/tce/onboot.lst sudo rm -rf mpd*
これで、mpdがCD-DAに対応。
tc@box:~$ mpd -V Music Player Daemon 0.20.20 Protocols: file:// http:// https:// cdda:// alsa://
.mpdconfにcd入力対応の設定したのを書き忘れていたので追記。
下記記載している。
input { plugin "cdio_paranoia" speed "1" }
2022.03.29. 追記。
上記の設定だと、ときにCDの読み込みが間に合わず音が途切れる。
speed "4" ぐらいにしておいた方がいいようだ。音質への影響はないように思う。
2022.08.16. 追記。
音が途切れるのはスピードの問題ではないようだ。
ドライブが正確に読み取れていないかもしれないと判断した時に、再読み込みを行うかどうかを設定できるようなんだけど、デフォルトはどうやら、しっかり読み込む設定になっているようで、繰り返し読み込むことで、音が途切れるらしい。
下記のように設定を書き換えたら、音が途切れなくなった。
input { plugin "cdio_paranoia" speed "4" ## mode "overlap" mode "disable" }
overlapという設定も出来るけど、これでも音が途切れる。読み込み速度を例えば32倍など設定し早くしても、再読み込みするほうが時間がかかるものらしい。
参考にmpdのマニュアルのアドレスと引用。
Music Player Daemon 0.24~git documentation » Plugin reference
cdio_paranoia
https://mpd.readthedocs.io/en/latest/plugins.html#cdio-paranoia
Setting
Description
default_byte_order little_endian|big_endian
If the CD drive does not specify a byte order, MPD assumes it is the CPU’s native byte order. This setting allows overriding this.
speed N
Request CDParanoia cap the extraction speed to Nx normal CD audio rotation speed, keeping the drive quiet.
mode disable|overlap|full
Set the paranoia mode; disable means no fixups, overlap performs overlapped reads, and full enables all options.
skip yes|no
If set to no, then never skip failed reads.
2025.04.08. 追記。
今更の追記になるが、音が途切れる原因は cdio_paranoia の設定ではなく、audio_buffer_size、buffer_before_play の問題と判明した。これらの現在の設定は下記の通り。環境によって調整が必要な可能性がある。
audio_output_format "384000:32:2" audio_buffer_size "32768" buffer_before_play "75%" input { plugin "cdio_paranoia" speed "4" ## mode "overlap" mode "disable" skip "yes" }
操作は「mpc」から行う必要があるので、インストール。
当初は最新のバージョン0.33をインストールしようとしたが、例によってmesonを使うので慣れないので0.28にした。
wget https://www.musicpd.org/download/mpc/0/mpc-0.28.tar.xz xz -dv mpc* tar -xf mpc-0.28* cd mpc-0.28 ls ./configure make mkdir ../mpc sudo make DESTDIR=../mpc install cd mksquashfs mpc mpc-0.28.tcz md5sum mpc-0.28.tcz > mpc-0.28.tcz.md5.txt sudo mv *tcz* /mnt/*1/tce/optional sudo vi /mnt/*1/tce/onboot.lst sudo rm -rf mpc*
これでインストール完了。
使うには、CDドライブを表すデバイスファイルのパーミッション変更が必要とのこと。
/opt/bootlocal.sh にコマンド追記し、OS起動時に変更するように設定しておく。
sudo vi /opt/bootlocal.sh chmod 666 /dev/sr0 filetool.sh -b sudo reboot
設定保存し、再起動。これでCDから音を出すことができる。
CDドライブが2つ以上ある時はどうなるかは検証していない。
CDをドライブにセットしsshから「mpc add cdda://」と打つことで、CDをmpdのプレイリストに登録。
続いて「mpc play」で、音が出る。
CD1枚が1つのファイルとして認識されるので不便だけど、通しで聴くとか、それでもいいならという感じ。
音量調整や再生停止程度のことはmpcで出来る。「mpc volume 70」「mpc stop」こんな感じ。
下記、操作説明書のアドレス。
mpc 0.34 documentation
https://www.musicpd.org/doc/mpc/html/
May 02, 2021
オーディオ状況報告(2021.05.02.)
最近のシステム構成は下図のような感じ。上流を若干整理した。

Daphileサーバーはオーディオシステムから離した。音質上の配慮ではなく使い易さの事情だ。音質上の変化もないと思う。
当初はDeezerの再生だけ想定していたんだけど、NASマウントの再生でも使用するようになった。流れというか、ついついというか、いちいちncmpcppを開くのが面倒で、Daphile画面からNASのディレクトリ階層構造をたどって鳴らしている。
本当は、ncmpcppから操作する方がずっと速いのだ。Daphileはいちいち表示に時間がかかる。サクサク快適なのはncmpcppのほうがずっと上だけど、、、
NAS音源再生の音は、Daphileからの操作とncmpcppからの再生では、わずかだがncmpcppのほうが勝る。upmpdcliとnfs、後者の方が負担が少ないということなんだろう。しかし、ふだん聴くのに神経質になるほどの差異ではないので、目の前で開いているDaphileのインターフェイスから操作してしまうということだ。朝三暮四というか怠惰である。
Deezerに置いてない音源もざらにあるので、未だにCDを購入することもあるし、リッピングしたファイルは捨てられない。
DaphileではYoutubeも鳴らすことが出来るらしいんだけど、なんだか手順が複雑で分かりにくく感じられて出来ていない。
そういうわけで、アップサンプリングサーバーのPulseaudioサーバーとしての機能も維持している。Youtubeの音声をサーバーに転送し上限384kHzにアップして再生する手法で、所謂空気録音の試聴とかで使うつもりなんだけど、まだ整備できていない。
FX-08miniを1台戻している。電源アダプターが壊れたので、過去にRaspberry Piに使って意外に好印象だったUSB電源を使って動かしている。
音楽信号が700kHz台の領域とそれ以外を100Base-Tで分ける形になっている。一応これは音質上の配慮なんだけど、おまじないレベルで留まっていて、音の変化があるかどうかの確認をしていない。たぶん、しないまんまになるんじゃないかなあ、、、なんとなく良くなってる気がするで済ませている。
アップサンプリングサーバーのディスクイメージをアップして半月だが、どの程度ダウンロードされているのか、分からない。まあ、それはGoogle Driveの仕様みたいなので仕方ないけど。
もう暫くツイッターのトップには掲示ツイートを留めておこうとは思っている。
柄にもなく今回アップしたのは、今回のイメージは比較的使い易くまとまったので、アップしておく意味もあるかな、と思えたというのが大きい。
数年前にイメージをアップしないのかと訊かれたことはあったんだけど、当時はしなかった。
有志の努力で広く公開され提供されているものを、此方でダウンロードして組み合わせただけで、作ろうと思えば誰でも作れるものを、自分で作ったもの?のようにアップする気にはなれなかったというのが大きかった。
加えて、自分が使っているのが一般的にみて使い易いシステムとは思えなかったというのもあった。使いにくいところに、大したフォローもできないということになれば、興味を持ってダウンロードしてくれた筈の人が興味を失うことになり、そういうのは残念なので。
しかし手前味噌だが、今回アップしたイメージのセットは使い易く出来ていて、アップしてもいいだろうと思った。
初心者でも左程困らずに動かせそうだし、多少マニアックな使い方にも耐えそうだ。
ただ組み合わせただけ、という意味では以前と同じだけど、かかる手間暇の軽減という意味も今回のはあるだろうし、まあ、いいか、という気になった。いろいろネットから世話になっているので成果物を置いとくというのもおかしいが、何処かしら、こっちの気が済むというのがある。自己満足に過ぎないといえば、そうなんだろうけど。
当初からの目的は、libsamplerateの音を実際に聴いてみてほしいというのがあった。
環境を整えた上で聴いたことがある人は、実は少ないのではないかと思うので。
充分にPCのスペックを上げて、300、700kHzとサンプリング周波数を上げてこそ、libsamplerateを使う本当のメリットが生まれてくるというのが僕の実感だ。そういう再生をしてもらって、どんなシステムだとどんな風に聴こえるのか、僕自身が知りたかったというのがある。
そんな手法では聴きたくないという人もいるだろうし、当然そういう人には薦めない。
しかし、どうなのかね、、、
この数年間で、音質改善するいろんな手法が技術的に生まれてきているし、ニーズも興味をもたれることも、あんまりないかもしれない。libsamplerateは使っても意味が無いということになっているようで、いろんな事情で廃れる技術というのはあるんで、それならそれで仕方ないということになるのかも知れないが。
Apr 25, 2021
アップしたイメージのPPAPへの転用についてPhile Webに記載した(2022.06.21. 追記:Phile Webサービス終了にて記載内容を転載した)
先日アップしたイメージをPPAPに転用する方法について記載した日記をPhile webにアップした。
いや、人に説明するというのは難しいものだ。こっちは分かってるから相手もある程度分かってるかのような気になってしまう。とりあえず、理解してもらう説明は後回しで(というか、それって大変すぎ)、動かせるようにということで書いている。それでも何かしら不備がある。
アップしたイメージのPPAPへの転用について
https://community.phileweb.com/mypage/entry/5010/20210425/67563/
PPAPでの使い方なので、バックエンドもアップした。
両方のイメージファイルを置いてあるGoogleのアドレスを書いておく。
20210418-TC64-mpd-pa-upnp-AutoStart.img
https://drive.google.com/file/d/1eZ-ijekRj-ond1OIa7aZXgLxjWYbsIPy/view?usp=sharing
tc64-11-1-base1z-2020-04-05-PPAP-BE.img
https://drive.google.com/file/d/1kHhCtR4WCWs3_8i32JrVgGFin-YK9KIZ/view?usp=sharing
2022.06.21.追記。
Phile Webが11月末にサービス終了になるということで、この日記の内容をこちらにサルベージしておくことにした。
若干、読み易いように修正など入れている。
アップしたイメージのPPAPへの転用について
post_date: 2021-04-25 11:59:42
先日アップしたUPnPレンダラー兼アップサンプリングサーバーのイメージですが、PPAPという手法のフロントサーバーとして機能させることが出来ます。
今回は、この件について記載しておきます。まずPPAP (Piped Pcm Audio Play)について。
過去にPhile Webで話題になっていた手法なので、知っておられる方も多いと思います。
通常は1台のmpd音楽サーバーが行っているデータ処理の流れを、ncatというソフトを使い2台に分割することで音質改善を狙うというものでした。![]()
フロントとバックエンド、2つのPCをLANで繋いで運用します。
扱う音楽信号はPCMのみです。
フォーマット固定の制約があります。つまり2つのPCで扱う信号のフォーマットを一致させる必要があります。
ここでいうフォーマットとは「44100 s16le」とか「384000 s32le」などというもので、Flac、WAV、DSDといったファイル形式のことではありません。PCM信号のフォーマットを合わせないといけないということです。バックエンドは、設定と異なるフォーマットの音声信号を受け付けません。
音源にCDリッピングファイルやハイレゾファイルなど、異なるフォーマットが混在しているような状況だと、合わないファイルを再生するときはフロント側でリサンプリングして合わせる必要があります。ビットパーフェクトでDACに信号を送り込むことができません。逆に言えば、ビットパーフェクトに拘らないのであれば大きな問題になりません。DACが対応できる最高のフォーマットにリサンプリングする設定にして運用する等すればいいということになります。当方ではそのようにして運用していました。
ここから、今回のセットをPPAPで使う方法について書いていきます。
運用に必要な設定をするにはsshでログインし、キーボードを打ってコマンド操作をする必要があります。設定ファイルの編集にはviエディタを操作していただく必要があります。まず、バックエンドについての説明です。
バックエンドは、フロントから信号が送られてきたらDACに伝送するようになっています。
イメージを、グーグルにアップしました。https://drive.google.com/file/d/1kHhCtR4WCWs3_8i32JrVgGFin-YK9KIZ/view?usp=sharing
フロント同様、x86-64対応、Tiny Core Pure64ベースのセットです。
ストレージに焼いて、起動ディスクとして使用してください。
USB-DACをつなぐことを想定しています。起動に際してBIOSでPC自体の音声出力をオフにしてください。LAN経由でsshでログインし設定します。
ユーザー「tc」、パスも「tc」です。USB-DACを繋いだ状態で、コマンドを打って確認、設定していきます。
当方での設定手順を提示してみます。● sshでログインします。
例では192.168.1.15になっていますが、バックエンドのローカルipアドレスを入れてください。[ab@fedora1 ~]$ ssh tc@192.168.1.15 tc@192.168.1.15's password: ( '>') /) TC (\ Core is distributed with ABSOLUTELY NO WARRANTY. (/-_--_-\) www.tinycorelinux.net● aplay -lで、USB-DACがどのように認識されているか確認します。
この例では、card 1、device 0 です。tc@box:~$ aplay -l **** List of PLAYBACK Hardware Devices **** card 1: IncRAL2496UT1 [RATOC Systems, Inc.RAL-2496UT1_], device 0: USB Audio [USB Audio] Subdevices: 1/1 Subdevice #0: subdevice #0● DACへの出力可能なフォーマットをコマンドで確認します。
この例ではDACは「card 1」なのでコマンドも「card1」で調べます。DACが「card 0」の場合は、「card0」で調べます。tc@box:~$ cat /proc/asound/card1/stream0 RATOC Systems, Inc. RATOC Systems, Inc.RAL-2496UT1_ at usb-0000:00:14.0-2, high : USB Audio Playback: Status: Stop Interface 1 Altset 1 Format: S32_LE Channels: 2 Endpoint: 1 OUT (ASYNC) Rates: 44100, 48000, 88200, 96000, 176400, 192000 Data packet interval: 125 us Bits: 24● 「/opt/bootlocal.sh」はOSブート時に起動するコマンド等を書き込む設定ファイルです。
ここに書かれているncatのコマンドを編集します。
card 1、device 0 なので「hw:1,0」、FormatとRatesの数値を参考に、下記のように設定します。tc@box:~$ sudo vi /opt/bootlocal.sh /usr/local/bin/ncat -kl 4444 -e "/usr/local/bin/aplay -D hw:1,0 -M --period-size=4096 --buffer-size=32768 -t raw -f S32_LE -r192000 -c2"● 「filetool.sh -b」で設定保存した上で、再起動します。
Tiny Coreではこのコマンドを打たなかったら設定した内容が消えて残りませんので必須です。tc@box:~$ filetool.sh -b tc@box:~$ sudo reboot再起動したら、バックエンドとして機能するはずです。
次にフロントについて説明します。
先日アップしたイメージを使います。https://drive.google.com/file/d/1eZ-ijekRj-ond1OIa7aZXgLxjWYbsIPy/view?usp=sharing
このイメージをPPAPフロントとして運用するには、設定を書き換える必要があります。
/home/tc/.mpdconfがmpdの設定ファイルとなっています。● sshでログインします。
例では192.168.1.15になっていますが、フロントのローカルipアドレスを入れてください。[ab@fedora1 ~]$ ssh tc@192.168.1.15 tc@192.168.1.15's password: ( '>') /) TC (\ Core is distributed with ABSOLUTELY NO WARRANTY. (/-_--_-\) www.tinycorelinux.net● /home/tc/.mpdconf のaudio_outputを編集します。
tc@box:~$ vi .mpdconf # audio_output { # type "pipe" # name "ppappipe" # always_on "yes" # command "/usr/local/bin/ncat 192.168.1.xx 4444" # } audio_output { type "alsa" name "My ALSA Device 0" device "plughw:0,0" # optional ### mixer_type "software" } audio_output { type "alsa" name "My ALSA Device 1" device "plughw:1,0" # optional ### mixer_type "software" }● outputの設定は上記のような記載になっていますが、下記のように書き直します。
alsa出力をコメントアウト。pipe出力をコメント解除してください。
pipe出力の「192.168.1.xx」の部分は、バックエンドのローカルIPアドレスに書き換えてください。audio_output { type "pipe" name "ppappipe" always_on "yes" command "/usr/local/bin/ncat 192.168.1.xx 4444" } #audio_output { # type "alsa" # name "My ALSA Device 0" # device "plughw:0,0" # optional ### mixer_type "software" #} #audio_output { # type "alsa" # name "My ALSA Device 1" # device "plughw:1,0" # optional ### mixer_type "software" #}● audio_output_formatの設定は下記のように「768000:32:2」が有効になっています。これをバックエンドで設定した数値に合わせてください。合っていないと音声出力自体が出来なくなります。
audio_buffer_size、buffer_before_playは、各自の状況、環境に合わせて調整してください。
● アップしたイメージは当方が試験運用したまんまになっていて、そのせいで設定の選択肢が複数記載されたままコメントアウトされています。これをそのままコメント解除したら設定が重複しエラーになります。
コメント解除する際に指示項目が重複しないように注意してください。audio_output_format "768000:32:2" # audio_output_format "705600:32:2" audio_buffer_size "65536" buffer_before_play "50%" # audio_output_format "384000:32:2" # audio_buffer_size "32768" # buffer_before_play "40%" # audio_output_format "192000:32:2" # audio_buffer_size "16384" # audio_buffer_size "32768" # buffer_before_play "40%" #audio_output_format "44100:16:2" #audio_buffer_size "512" #buffer_before_play "20%"● 「filetool.sh -b」で設定保存し、再起動します。
設定保存しなかったら、再起動で設定した内容が消えますので必須です。tc@box:~$ filetool.sh -b tc@box:~$ sudo reboot再起動したら、フロントとして機能するはずです。
.mpdconfのmusic directory等、他の設定は、各自の環境、使用目的に合わせて設定してください。UPnPレンダラーとして使用する場合は、上記に記述した内容の設定編集だけでよい筈ですが、NASをマウントするなど他の使い方をされる場合は、使用状況に応じての設定が必要になります。
ここにはそこまで記載する余裕がないので、割愛します。
Apr 19, 2021
イメージファイルをアップするにあたって、うちのセットからの変更点
先日、Google Driveにうちで使っているアップサンプリングサーバーをイメージ化したものをアップした。
Phile Webで記事にしている。
UPnPレンダラー兼アップサンプリングサーバーのディスクイメージをアップしました
https://community.phileweb.com/mypage/entry/5010/20210418/67519/https://drive.google.com/file/d/1eZ-ijekRj-ond1OIa7aZXgLxjWYbsIPy/view?usp=sharing
うちのシステムそのままだと不便だろうと思ったので、アップする前にいくつか改造を施した。
それらの点についてメモしておく。
1)OSブート時にmpd、upmpdcliが自動的に起動するようにした
うちではmpd、upmpdcliはsshでログインして起動するようにしている。 これを、OS boot時に同時に起動させるようにした。
sudo vi /opt/bootlocal.sh mpd /home/tc/.mpdconf adduser upmpdcli -H -D upmpdcli -D -c /home/tc/.upmpdcliconf vi .upmpdcliconf mpdhost = localhost logfilename = /home/tc/.upmpdcli.log loglevel = 2 friendlyname = MPD-SRC mpdport = 6600
これで、mpdはrootで起動する。 upmpdcliはrootでは起動できない仕様なので、ユーザーupmpdcliをboot時に作成し、これを依り代に起動させる。
うちのシステムでは何故こうしていないかというと、mpdがrootで起動していたら「mpd --kill」コマンドが効かないからだ。 mpd.confを書き換え設定変更することが多かったので、たびたびmpdを止める必要があった。いちいちps打ってプロセスidを確認してsudo killとか、面倒でやっていられない。 だから自動起動は不採用になった。
upmpdcliについては、そうした問題はないので採用してもいいんだけど、mpd起動のついでにupmpdcliもコマンド1発で起こせるので、ほったらかしになっているという感じ。この際だから、うちでも使うことにするかもしれない。
2)alsa出力設定を2つにした
mpd.confでalsa出力を設定している。 古いノートPCや、現在のうちのアップサンプリングサーバーでは問題なかったんだけど、新しいノートPC(といっても、10年近く前に発売だけど)でbootしたとき、BIOS設定でPCのサウンドカードをオフにしただけでは音が出ないことがあった。 aplay -lで確認したら、0,0ではなく1,0がUSB-DACに振られている。
tc@box:~$ aplay -l **** List of PLAYBACK Hardware Devices **** card 1: IncRAL2496UT1 [RATOC Systems, Inc.RAL-2496UT1_], device 0: USB Audio [USB Audio] Subdevices: 1/1 Subdevice #0: subdevice #0 tc@box:~$
BIOSでPCのサウンドカードをオンにしたままでPC起動したら、PCのサウンドカードが1,0、USB-DACが2,0になった。 つまり0,0が振られないのだ。
tc@box:~$ aplay -l **** List of PLAYBACK Hardware Devices **** card 1: PCH [HDA Intel PCH], device 0: ALC3228 Analog [ALC3228 Analog] Subdevices: 1/1 Subdevice #0: subdevice #0 card 2: IncRAL2496UT1 [RATOC Systems, Inc.RAL-2496UT1_], device 0: USB Audio [USB Audio] Subdevices: 1/1 Subdevice #0: subdevice #0 tc@box:~$
なぜこんな仕様になっているのか分からないけど、alsaを設定するのには困る。
対策が見つからなかったので、0,0と1,0、両方にalsa出力するようにmpd.confに記載した。 BIOSでオンボード音声をオフにして、USB-DACひとつだけ繋いだ状態なら、0,0か1,0、どちらかに引っかかって音声出力できるのではないだろうか。 うちにあるいくつかのPCで試した限りでは、問題なく機能した。 こんな感じ。
vi .mpdconf audio_output { type "alsa" name "My ALSA Device 0" device "plughw:0,0" } audio_output { type "alsa" name "My ALSA Device 1" device "plughw:1,0" }
3)alsa出力先サウンドカードの設定を変更しフォーマット変更に対応させた
alsaの出力先は、mpd.confで一般的には下記のように記載することが多い。
device "hw:1,0"
以前のエントリーで書いたが「hw:0,0」のような記載だと、mpd.confで指定されたフォーマットに出力が固定される。 うちではそれでいいが、他者が使う想定だと、個々のUSB-DACに設定を合わせないといけない。それには、mpd.confの書き換え、保存という手順が必要で、sshでログインして、viを使わないといけない、なんていうのは扱いにくいだろう。
device "plughw:0,0"
そこで、「plughw:0,0」に設定記載を変更した。 この記載だったら、USB-DACが対応しているフォーマットを、alsaが読み取って調整してくれる。DACが対応している最上限のフォーマットに自動的に合わせるはずだ。 mpd.confに書かれている768/32がセットが対応する上限設定ということになる。
Apr 18, 2021
UPnPレンダラー兼アップサンプリングサーバーのディスクイメージをアップした
下記内容の日記をPhile webにアップした。
https://community.phileweb.com/mypage/entry/5010/20210418/67519/
このたび思う処あり、ディスクイメージをGoogleにアップしました。
どなたでも使っていただいて結構です。https://drive.google.com/file/d/1eZ-ijekRj-ond1OIa7aZXgLxjWYbsIPy/view?usp=sharing
イメージについて説明します。
1)セット内容とコンセプト:
linux OS(Tiny Core Pure64 11.1)ベースで作成しています。
有線LAN経由でUPnP/DLNAサーバーから信号受信。mpd、upmpdcli、libsamplerate(SRC)で処理し、alsa経由でUSB-DACに出力することを想定しています。
この際にUSB-DACから処理できるフォーマットを読み取り、アップサンプリングします。例えばUSB-DACが対応しているフォーマットの上限が384/32だった場合、そのフォーマットにアップサンプリングしてDACに送るということです。768/32までのアップサンプリングに対応しています。つまり、このセットはlibsamplerateによるアップサンプリングの音を聴くためのシステムということです。
libsamplerateは以前はmpdのデフォルトとされていましたが、情報処理の負担が大きい割りにメリットが少ないと考えられたようで、最近はSoXによるアップサンプリングが主流です。
しかし、libsamplerateのほうがより正確な音声情報処理が行われ、44.1/16のデータからでもハイレゾファイルと同等の再生音が得られます。特に300、700kHz台で優位性が得られると考えています。処理の負荷は高いので、PCに要求されるスペックは高くなります。700kHz以上にアップサンプリングする場合、DDR3以上のメモリを積んだPCが必要です。2)使用方法:
イメージをusbメモリ等のストレージに書き込み起動ディスクとします。
Tiny Core Pure64ベースなので、AMD64、Intel64のPCで使用できます。
有線LANにつないでください。無線は対応できていません。PC起動に際し、BIOSでPC自体のサウンドボードをオフにしてください。こうすることでUSB-DACがalsaから最優先の出力先に選択され、細かい設定をssh経由で行う必要がなくなる筈です。
セットを書き込んだストレージから起動するようにBIOSを設定してください。
無事に起動したら、UPnP/DLNAのコントローラーから「MPD-SRC」を選択し音声出力できる状態になります。3)その他の機能:
sshでログインし設定など変更可能です。パスは「tc」です。
pulseaudioサーバー、PPAPフロントとして機能させることができます。04.20. 追記です。-------------
sshでログインに際して、ユーザーは「tc」です。書き忘れていました。
Tiny Core Pure64ベースのセットで、扱い方はTiny Coreそのものです。
mpd.confは、/home/tc/.mpdconfで設定しています。
追記終わり。-------------出来れば使っていただいた所感を、この記事のコメントで教えていただければ有難いです。
何分にも、このような試みは私自身初めてでもありlinuxのスキルも限られているため、トラブル等のフォローはできないと思いますので、自己責任でお使いください。質問等には可能な限り返信させていただきますが、出来ない場合もありますのでご容赦ください。以上、宜しくお願いいたします。
思う処あって、ということなんだけど、実際、迷ったけどアップしてみることにした。
どんな反応があるかは分からないが。
うちではlibsamplerate(SRC)なしではオーディオシステム自体が成り立たないというような重要なコーデックであるにも関わらず、世間では意味が無いとされている。世間と書いたが、少なくともpulseaudio界隈ではそうなっている。なるようになるしかないのかもしれないが、意味が無いということはないということを井の中の蛙のようなうちのサイトで書いてるだけではダメかなと思うことがあり、、、まあ、なるようになるだろうということで、イメージをアップしてみたということだ。
僕自身が井の中の蛙だということがある。
他のオーディオファイル諸氏の音を聴いたことがない。うちの音を聴いてもらったことがない。
コロナ禍でいよいよ困難になった。イメージでもアップして試してもらうしかないじゃないか。
そういうわけで、宜しければ使ってみてください。
レスはphile webか、twitter( https://twitter.com/flyingnote)で受け付けます。
Apr 13, 2021
DaphileにNASをマウントしてみる(cue sheetが使える!)
何が忙しいって、新譜を聴くのに忙しい。
正確には新譜ではなく、Deezerの「Top Charts」に上がってくるアルバムを聴くのに忙しいんだけど。
DeezerのWeb Playerには「最も再生されたアルバム」という項目があって、ここに上がってくるアルバムはDeezerが僕の嗜好に合わせてくれるようで、好みの音源が次々に上がってくる。アルバム100枚が1~数日?で入れ替わって表示されるようだ。
何で僕の嗜好に合わせているのが分かるかというと、僕以外の誰が再生するんだ?というような音源で、且つ僕が数日内に再生した音源が、いくつか混じっているからだ。僕と似たような嗜好のDeezer利用者が最近聴いている音源を集めてみました、ということらしい。
けっこう重宝して利用していた。
Daphileではこれが「Top Charts」の中の「Albums」という項目で表示される(僕の好みに調整されたチャートで、どうしてTopというのかとは思うけど)。
Web Playerでは100作品までが上がっているけど、どういう仕組みか分からないけど、Daphileだとさらに200作品が追加され、Web Playerの3倍のリストになる。とても全部は聴けないので、気になるものだけ聴いてるけど、それでも充分過ぎる量になる。
ちなみに「Top Charts」には「Albums」以外に「Tracks」「Artists」という項目もある。しかしTracksは雑然としすぎていて掴み所がない。Artistsは変化が少なく新鮮味に欠ける。
Albumsのチャートは日々変化し、聴いてみたら面白いと思うものが多く刺激的だ。
ネット配信で曲単位の時代と言われるが、アルバムのほうが僕みたいなのにはとっつきやすく分かりやすい。
なんというのかな、アルバムというのはコース料理なのだ。
前菜だけとかメインだけとかでは物足らない。シェフを並べられても困るのだ。コースを食うことで世界観を掴めるような気がする。まあ、1トラックで満足できる曲も勿論あるのだけど、最近の曲より昔の曲で多いような気がする。
2021.12.05. 追記。
いつからなのかは分からないけど、「最も再生されたアルバム」とTop Chartsの「Albums」は、同じ枚数が表示されるようになった。同時に表示される数がずいぶん減って、今日は40枚以下だ。正直こうなると面白みがないので、最近はほとんど使っていない。
そんなことはさておき。
うちのオーディオシステム構成図を見ていて気付いたことがある。

前回のエントリーで、Deezer/DaphileとNAS音源の比較は「僅かに違うような気もするんだけど、気のせいレベル」と書いたのだけど、もしかしたらNASの音は、DaphileにNASをマウントしたほうが、mpdアップサンプリングサーバーの負担が減って良くなるんじゃないのか。
つまり、DaphileにNASをマウントして鳴らさないと、厳密な比較は出来ないのではないか。
下図のような感じ。

以前、RAMメモリー再生という再生方式を採用していたことがあるのだけど、マウントしたNASの音源を再生するよりも音が良かった。UPnPも試したことがあったが、cueシートに対応できないので採用しなかったんだけど、その音は何処かRAMメモリー再生の再生音と通じるものがあると感じていた。
PPAPで鳴らしている現在、大きな変化はないかもしれないけど、簡単に試せるだろうし、と思ってやってみた。
問題は、うちのリッピングファイルはアルバム単位のflacで、Daphile/UPnPだとおそらくはアルバム単位でしか選曲できないということだ。しかし、ダウンロードしたファイルはトラック毎になっているので使えるかな。、、、と思っていたんだけど、、、
大きな番狂わせがあった。それは後述。
とりあえず、DaphileにNASの共有ディレクトリをマウントする。
最初のマウントには再起動の操作が必要で、数分かかることもあるようだ。
せっかくなので、手順を記載しておく。
Daphileの操作画面からSettings、Storageを開くと、「Network drives」という項目がある(画面上では既に「ariel」という共有ディレクトリが登録されている)。

新たにNASの共有ディレクトリをマウントするには「Add new」をクリック。
選択肢が出るので、うちでは「nfs」を選択。

入力項目が追加される。ここに必要項目(サーバーのip、共有したいディレクトリの名称)を記載していく。portは入れなくても良いようだ。「Local mount name」にDaphileに登録する名前を記入する(しなかったらどうなるかは試していない)。
記入後、下の「Save & Restart」で再起動。
再起動しないとマウント作業自体が行われないようだ。
うまくマウントできなかったら、赤丸のエラーマークが表示されるのだけど、スクリーンショットは撮り忘れた。

Daphileにマウントされた共有ディレクトリは、Home画面の My Music > Music Folder > Network Drives に表示される。
共有ディレクトリ内の音源のデータは、My MusicのAlbum Artists等の項目にも反映される。しかし、NAS上の全てのデータを取りこめてはいない。取りこぼしが多く充分には当てに出来ない。訂正。これは僕の勘違いだったっぽい。ちゃんと取り込んでるのかな、、、
アルバムのアートワークも何処からか引っ張ってくるようだ。これも正確ではないこともある。
「Network Drives」以下はNASの共有ディレクトリ自体の階層構造が反映されるようで、こっちのほうがAlbum ArtistsやAlbumsのデータよりも正確に見える。




共有ディレクトリの中の階層を下っていくとflacやcueシートが表示される。
だけどcueシートは機能しないはず。これはUPnPの仕様なので仕方ない、、、
と、思っていたら、、、
なんとcueシートが使える!
これはどういう仕組みなんだろう。僕のようなNASの音源にcueシートを多用する人間には朗報だ。


どうもflacファイル自体に対しては再生操作は出来ず、cueシートのほうから再生などの操作が出来るようになっている。

これは、「Albums」のリストから音源を表示した画面。
Album ArtistsやAlbumsからの操作では、CD1枚で1つのflacになっているはずの音源が、曲別での操作が可能になっている。
うちのNAS上の音源自体はCD1枚のflacとcueシートだが、あたかも個別の曲ごとのファイルに分かれているかの様に、曲選択や再生ができるということだ。
Daphileというのは、すごいディストリビューションだと改めて思った。
しかし、本当に上手く機能してるのかな、、、
暫く使いながら確認していく。
音質の話。
Daphileマウントとmpdマウントで、音を比較。
比較に使った音源は下記。
CD1枚のflacファイルを試聴に使うので両方1曲目だ(分かりにくいので追記。試聴していた時は、cue sheetが使えることに気付いていなかったので、こんな文面になった。直し忘れていたということ)。
ヘンデル:オラトリオ「時と真理の勝利」(ユンゲ・カントライ/フランクフルト・バロック管/マルティーニ)
HANDEL: Trionfo del Tempo e della Verita (Il)
Part l: Sonata dell'Overtura, HWV 46a (Allegro) - Adagio - (Allegro); Sinfonia, HWV 46b - Allegro - Adagioハイドン:バリトン三重奏曲全集 1 (エステルハージ・アンサンブル/ピッコロ・コンチェルト)
HAYDN, J.: Baryton Trios (Complete), Vol. 1 (Esterházy Ensemble, Piccolo Concerto)
Baryton Trio No. 1 in A Major, Hob. XI:1: I. Adagio
正直、ほとんど区別が付かない。
僅かにDaphileマウントのほうが滑らかでmpdマウントのほうが強いような気がするが、気のせいで片付くレベルだ。
ここで、Deezerからストリーミング音源と比較する。
上記の音源はDeezerでも聴くことができる。リマスターとかこちらにとって不都合なことは多分してないだろうと思われる。
https://www.deezer.com/ja/track/83013464
https://www.deezer.com/ja/track/84850231
(これらはDeezerにログインしていないと表示されないことに後で気付いた)
正直、これも区別が付かない。
mpdマウントの音に近いのか?気のせいで片付くレベルだ。明日には評価が変わりかねない。
PPAPを止めたら違いが出るのかも知れないけど、そこまでしなくていいかと思っている。
今回は、すごい発見があった。僕にとってはすごい発見なのだ。
引き続き、取り組んで行きたい。
Apr 04, 2021
オーディオ状況報告(2021.04.04. もうちょっと整理したい)
昨年度末までに、Deezer用にDaphileをUPnPサーバー、Tiny Core/mpdをUPnPレンダラーとして使うことで、ストリーミングサービスの音も768/32にアップサンプリング、PPAPで再生できるようになった。
いやー、いいですよこれは。
音が良いのも勿論だけど、上流2系統を切り替えて使うことが、以前よりもずっと容易になった。
手元のPCで音源再生する操作自体で切り替わる。
以前のDeezer再生システムは、時期によってpulseaudioだったり、piCorePlayerだったり、Daphile自体だったりしたけど、ずっとNAS音源再生のシステムとは音声信号の処理方法が違っていた。だからUSBケーブルを物理的に繋ぎ変えることでしか、上流の接続を切り替える方法がなかった。
USBセレクターの自作まで考えたが、結局できていない。
現在、上流はNAS用とDeezer用、2系統のPPAP Front。
中流以降はADI-2 DAC/SM-SX100系とM500/Brooklyn Amp系、2系統をそれぞれのPPAP Back endが受ける。
それらが両方がPPAP 768/32になった。
PPAP Back endは、常に768/32のデータが来るのを待っている状態なので、そこにデータを流し込む操作さえすれば、その音が出る。
データを流し込むだけでいいのだから、手元のノートPC上で音を出す操作をするだけで切り替えが出来る。具体的には、ウェブブラウザからDaphileを操作するか、ncmpcppからNAS音源再生の操作をすると、操作した方の音が出る。セレクターに類するものは弄らない、というか、ない。
感覚的には切り替え操作自体を意識する必要が殆どなくなる。
ただ、上流両方から出力しないように気をつける必要はありそうだけど。
ストリーミング音源とCDリッピング音源の差異は、殆ど無い。
聴き分けは僕の耳では不可能だ。僅かに違うような気もするんだけど、気のせいレベルだと思う。
Frontのハードの差異か、LANへの繋がり方の違いはあるんじゃないかと思うのだけど、同じ条件でストリーミング音源とCDリッピング音源を比較したら、違いがあるとは言えない感じだ。upmpdcliが動いているかどうかも、差異を生むとは言い難いと思った。
出力先の変更は、もう少し面倒だ。
PPAP Frontの出力先の設定を書き換えることでPPAP Back end-USB DAC-アンプを選択し、mpdを再起動することで、変更する。
DAC、アンプがセットで切り替わるので、スピーカーから音が出るようにアンプセレクターのところまで歩いて行って切り替える必要がある。
今のシステムでは、DACとアンプの接続を切り替えるには両者をつなぐXLRケーブルを抜き差ししないといけないので少し面倒だ。結果、SM-SX100はADI-2 DACと繋ぎっぱなしだし、Brooklyn AmpはM500と繋ぎっぱなしということになる。
市販のセレクターはRCA用だと選択肢が多いけど、XLRケーブル用で上下2系統というのは、なかなか手頃なのが無い。
しかし今後、切り替えが出来るようにしたい。検討中。
それにしても、現在のシステムはこんな感じ。

上流が、ごちゃごちゃしていて分かりにくい。もっとすっきりさせたい。
どうするかこれも検討中。
一応、RatocのDACを残しているのは、youtubeなどの音源をウェブブラウザ-pulseaudioの経路で聴くため。とかいいながら、使う機会がないんだけど。
Mar 21, 2021
DaphileとTiny CoreでDeezer hifiを768kHzにアップサンプリングする(ついでにPPAPで飛ばす - たびたび追記あり)
前回に引き続き、UPnPでデータを飛ばしてレンダラーに組み込んだlibsamplerateでアップサンプリングするプラン。
DebianやFedoraなどではリポジトリから読み込みが出来る様なんだけど(訂正。今のFedoraではソースからのインストールが必要。リポジトリからのインストールが出来たのはv30、31の頃のようだ)、今回は、Tiny Core Pure 64での試み。ソースからのインストールが必要になる。
これが本丸だ。
相当梃子摺るかと思ったが、案外順調にできてしまった。順調と言ってもPulseaudioと比べたら、だけど。
以下、経過を記載しておく。
今回、打ち込んだコマンド等、過程の詳細な記載は省略した。要点だけ書いている。
いつもはこまごまと書くんだけど、長くなりすぎるので。
Daphileの操作画面キャプチャ画像。
右下にTiny Coreのmpdがレンダラーに選択されているのが見える。MPD-90というのはipアドレスだ。
Daphileサーバーはcompaq 6730bに戻している。有線LANに繋がらない2570pは返品、返金となった。

準備
最初からTiny Core Pure 64を組んでいくのは面倒なので、以前にmpdを組み込み、Pulseaudioを組み込みして、昨年10月にバックアップしたイメージを使う。
ストリーミング音源をpulseaudioで転送しアップサンプリング再生する(10月15日、追記)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20201011a.htm
ハードはapu2c4。
以前はこれで768kHzへのアップサンプリング再生をしていたけど、最近は使っていなかった。
apu2c4で768kHzへのアップサンプリングに取り組む
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20181208a.htm
SDカードにイメージを書き込み、apu2c4に刺して起動。 sshでログイン。
まず、upmpdcliの説明サイトから引用。
Upmpdcli and associated libraries downloads
https://www.lesbonscomptes.com/upmpdcli/upmpdcli-manual.html#UPMPDCLI-PACKAGESFor building from source, you will need a C++ compiler with full C++11 support, and the development packages for the supporting libraries: libcurl, libmicrohttpd, libmpdclient, and libexpat.
Also the Python modules for streaming service support use the python-requests package, so you may need to install it (it is only needed at run time).
If you are using the source from the git repository, you will also need the autoconf, automake, libtool trio. Use the autogen.sh script to set things up.
この説明サイトは膨大で目が回りそうだけど、今回は要所だけ読んでなんとかした。
ライブラリとして、「libcurl, libmicrohttpd, libmpdclient, and libexpat」が必要と書いている。あと、python-requests、「autoconf, automake, libtool trio(トリオなんだ)」が要るような。
Tiny Coreの状況を確認。
curl expat2 expat2-devは既にインストールされている。
tceで、以下インストール。
# tce curl-dev.tcz libmicrohttpd.tcz libmicrohttpd-dev.tcz
libmpdclientはリポジトリにtczがないので、ソースからインストール。
最新のはインストールにmeson-ninjaを使う。
敢えて面倒な事はしたくなかったので、以前のバージョンを選択。
wget https://www.musicpd.org/download/libmpdclient/2/libmpdclient-2.11.tar.xz # tce doxygen automake
doxygenがないよ、と指摘される。そうだったっけ?
一応、確認したらautomakeもない。既にインストールされてるとばかり思っていた、、、
更に、作業の前には時計を合わせておかないと、エラーになるので合わせる。
sudo ntpclient -s -c 1 -h ntp.nict.jp
./configure、makeの過程で以下警告あり。今回は気にせず進む。
/home/tc/libmpdclient-2.11/include/mpd/connection.h:98: warning: explicit link request to 'MPD_HOST' could not be resolved /home/tc/libmpdclient-2.11/include/mpd/connection.h:98: warning: explicit link request to 'MPD_PORT' could not be resolved /home/tc/libmpdclient-2.11/include/mpd/connection.h:99: warning: explicit link request to 'MPD_TIMEOUT' could not be resolved sudo make DESTDIR=../libmpdclient install libtool: error: '../libmpdclient/usr/local/lib' must be an absolute directory name sudo make DESTDIR=/home/tc/libmpdclient install
make installから、tczファイルを作って、/mnt/*/tce/optionalに保存する。
ここらへんで、python-requestsをインストールしとく(インストールし忘れていた)。
# tce python3.6-requests.tcz
upmpdcliをインストール
下記のソースコード配布ページからソースをダウンロード。
Upmpdcli and associated libraries downloads
https://www.lesbonscomptes.com/upmpdcli/pages/downloads.htmlCurrent version (tar files):
libnpupnp-4.1.1.tar.gz
libupnpp-0.21.0.tar.gz
upmpdcli-1.5.11.tar.gz
sc2mpd-1.1.8.tar.gz
順次、インストールしていく。
sc2mpdはOpenHome関連で、うちの環境とは関係ないのでインストールしていない(後でインストールしとけば良かったかなと思ったけど、動く環境作る方が優先なので)。
これらのソース、あちこちファイル読んでもインストールの手法が見つからない。
./configure、make、make--install、tcz保存、通常の流れでインストールできる。
wget https://www.lesbonscomptes.com/upmpdcli/downloads/libnpupnp-4.1.1.tar.gz ./configure make checking whether build environment is sane... configure: error: newly created file is older than distributed files!
時計を合わせるのを忘れたらこんな警告が出る。
sudo ntpclient -s -c 1 -h ntp.nict.jp
順次、インストール。
wget https://www.lesbonscomptes.com/upmpdcli/downloads/libupnpp-0.21.0.tar.gz wget https://www.lesbonscomptes.com/upmpdcli/downloads/upmpdcli-1.5.11.tar.gz
途中で足りないライブラリがあると指摘され下記インストールしている。
# tce jsoncpp-dev.tcz
mpdを再インストール
さて、これで動くかというと動かない。下記、mpdの状況を確認。
tc@box:~$ mpd -V Music Player Daemon 0.20.20 Database plugins: simple pi@volumio:~$ mpd -V Music Player Daemon 0.19.1 Database plugins: simple proxy upnp Storage plugins: local smbclient nfs Neighbor plugins: smbclient upnp
Tiny CoreとVolumio 1.55のmpdの状況を比較。
使えるプラグインの表示が違う。Tiny Coreのほうはupnpの表示がない。
再インストールだ。
sudo ntpclient -s -c 1 -h ntp.nict.jp wget https://www.musicpd.org/download/mpd/0.20/mpd-0.20.20.tar.xz ./configure --enable-pipe-output
mpdインストールのいつもの工程で再インストールしたが、それだけでは動かなかった。
./configureのオプション指定を変える。
./configure --enable-pipe-output --enable-upnp configure: error: UPnP client support: libupnp not found # tce libupnp.tcz libupnp-dev.tcz
なんと、、ここでlibupnpがないと指摘された。
実は、tczリポジトリにはupnp関係のtczは沢山あって、でも何が要るやら分からなかったのでインストールしてなかったのだ。
tceでインストール。
その後は順調に進んで、インストールできた。
tc@box:~$ mpd -V Music Player Daemon 0.20.20 Database plugins: simple proxy upnp Storage plugins: local curl Neighbor plugins: upnp
インストール終了時点 概要
インストール終了時点でのonboot.lstは下記の通り。
sudo vi /mnt/*1/tce/onboot.lst openssh.tcz i2c-5.4.3-tinycore64.tcz alsa-modules-5.4.3-tinycore64.tcz alsa.tcz gcc.tcz boost-1.65-dev.tcz pkg-config.tcz bison.tcz autoconf.tcz libtool-dev.tcz bc.tcz cmake.tcz compiletc.tcz squashfs-tools.tcz ntpclient.tcz libsamplerate.tcz libsamplerate-dev.tcz lame.tcz lame-dev.tcz libmad.tcz libmad-dev.tcz nfs-utils.tcz nmap.tcz libcap-dev.tcz alsa-plugins-dev.tcz alsa-config.tcz alsa-dev.tcz gudev-lib.tcz dbus-dev.tcz pulseaudio-13.0.tcz libmicrohttpd.tcz libmicrohttpd-dev.tcz curl-dev.tcz doxygen.tcz automake.tcz libmpdclient-2.11.tcz python3.6-requests.tcz libnpupnp-4.1.1.tcz libupnpp-0.21.0.tcz jsoncpp-dev.tcz upmpdcli-1.5.11.tcz libupnp.tcz libupnp-dev.tcz mpd-0.20.20.tcz
upmpdcliを動かす
mpdを起動(うちではssh経由で起動するのがデフォルト)。
DaphileにUpNPレンダラーとして認識されたら、ウェブブラウザ操作画面のプレーヤー表示部に出てくるはずなんだけど、出て来ない。
upmpdcliがインストールしただけでは動いてないので、起動しないといけない。
Upmpdcli
https://www.lesbonscomptes.com/upmpdcli/upmpdcli-manual.htmlIn most situations, upmpdcli will be run as follows:
upmpdcli -D -c /etc/upmpdcli.confThe -D option tells upmpdcli to fork and run in background. The -c option specifies a configuration file. See the upmpdcli(1) manual page for more information about the command line.
マニュアル、膨大なんだけど。
わけが分からないと言いながらあれこれ、、、
tc@box:~$ upmpdcli --help upmpdcli: usage: -c configfile configuration file to use -h host specify host MPD is running on -p port specify MPD port -d logfilename debug messages to -l loglevel log level (0-6) -D run as a daemon -f friendlyname define device displayed name -q 0|1 if set, we own the mpd queue, else avoid clearing it whenever we feel like it -i iface specify network interface name to be used for UPnP -P upport specify port number to be used for UPnP -O 0|1 decide if we run and export the OpenHome services -v print version info -m <0|1|2|3|4> media server mode (default, multidev|only renderer|only media|embedded|multidev) Upmpdcli 1.5.11 libupnpp 0.21.0 tc@box:~$
試行錯誤するうちに、こんなんが表示された(実は --help 以外でも、例えば --x とかでも表示される)。
ここから起動コマンドを考える。
upmpdcli -D -m 1 -f MPD-90 -d /home/tc/.upmpdcli.log -l 2 -O 0
sshから上記コマンドでupmpdcliを起動。
出来ました!
Daphileにupnpレンダラーとして認識された。これで、音が出る筈。
本当は、upmpdcli.confで設定して運用するほうがスマートなんだけど、当面はこれで動かすことにする。
upmpdcli.confの原本は下記に保存されている。コピーして使えばいいのだろうか。
まだ使い方が分からない。
/usr/local/share/upmpdcli/upmpdcli.conf-dist
PPAPで音を出す
実はこのTiny Core Pure 64、もともとのイメージファイルがPPAP Frontとして機能するように作られている。
768kHzにアップサンプリングして、PPAP Back-Endに送る設定がこの時点で既に出来ている。
USB DACを繋いでmpd.conf再設定とか面倒だったので、いきなりそれで使ってみることにした。
PPAP環境は常日頃から使っていて出来ているので、Daphileから音を出す操作をしたら、そのままPPAPシステムに繋がる筈ということだ。
こんなイメージ。

音は出ました。
Frontの状況。
CPU0: 45.8% usr 3.5% sys 0.0% nic 50.0% idle 0.0% io 0.0% irq 0.5% sirq CPU1: 10.7% usr 3.3% sys 0.0% nic 85.9% idle 0.0% io 0.0% irq 0.0% sirq CPU2: 9.9% usr 2.5% sys 0.0% nic 87.5% idle 0.0% io 0.0% irq 0.0% sirq CPU3: 43.7% usr 0.3% sys 0.0% nic 55.2% idle 0.0% io 0.0% irq 0.5% sirq Load average: 1.09 0.97 0.56 3/386 3852 PID PPID USER STAT VSZ %VSZ CPU %CPU COMMAND 6776 1 tc S 507m 12.8 0 26.5 mpd 2841 6776 tc S 16480 0.4 2 1.4 /usr/local/bin/ncat 192.168.1.89 4400 3637 6742 tc R 4016 0.1 1 0.2 top 15901 1 tc S 1743m 44.2 3 0.1 upmpdcli -D -m 3 -f MPD-90 -d /home/tc/.upmpdcli.log -l 2 -O 0
Back-Endの状況。
tc@box:~$ cat /proc/asound/card*/pcm0p/sub0/hw_params access: MMAP_INTERLEAVED format: S32_LE subformat: STD channels: 2 rate: 768000 (768000/1) period_size: 4096 buffer_size: 32768 tc@box:~$ Mem: 103904K used, 3925992K free, 18384K shrd, 5676K buff, 34188K cached CPU: 0.2% usr 2.1% sys 0.0% nic 97.1% idle 0.0% io 0.0% irq 0.5% sirq Load average: 0.06 0.04 0.00 3/113 17254 PID PPID USER STAT VSZ %VSZ CPU %CPU COMMAND 17204 1213 root S 15484 0.3 3 1.0 /usr/local/bin/ncat -kl 4400 -e /usr/local/bin/aplay -D hw:0,0 -M --period-size=4096 --buffer-size=32768 -t raw -f S32_LE -r768000 -c2 17205 17204 root S 4608 0.1 1 0.5 /usr/local/bin/aplay -D hw:0,0 -M --period-size=4096 --buffer-size=32768 -t raw -f S32_LE -r768000 -c2 30 2 root IW 0 0.0 1 0.1 [kworker/1:1-eve] 17254 17226 tc R 4016 0.1 2 0.0 top 1213 1094 root S 15484 0.3 1 0.0 /usr/local/bin/ncat -kl 4400 -e /usr/local/bin/aplay -D hw:0,0 -M --period-size=4096 --buffer-size=32768 -t raw -f S32_LE -r768000 -c2 17222 1211 root S 5872 0.1 0 0.0 sshd: tc [priv]
音の方は、NASの音に比べてDaphileからのほうが固いような気がする。NASが絹のような感触だとしたら、Daphileからのほうはガラスのような感触というか。
そもそもアップサンプリングサーバーがHP Elitebookとapu2c4で違う機械だとか状況が違うので、音も違うのが当たり前だと思う。
もう少しだけソフトだったらいいかなと思うけど、768kHzじゃないと出ない音が出ている。
運用しながら調整していきたい。
24日、追記。
apu2c4で768kHzは、限界を超えるということを忘れていた。
以前は705.6kHzで主に運用していた。
今回、しばらくして音が途切れ始めたので705.6kHzで運用開始し始めている。
Raspberry Pi 3B+をBack-Endにしている。
何とかなる筈だけど、どうだろうか。
更に追記、3B+、700kHz台のBack-Endには力不足だ。
さあ、どうすっかね、、、
27日、追記。
現状、PPAPは難しいのでapu2c4から384kHzでUSB DACに出力している。
悪くはないけど、物足りない。若干、pulseaudioからの方が良く聴こえるのはハードの差によるものだろうか。
31日、追記。
apu2c4とras pi3B+では無理なのでハード変更。
現在はHP Elitebook 820G2とapu2c4の組み合わせにしている。
820G2はスペック自体は問題ないんだけど、なんだかbiosが危なっかしいんだよね、簡単に入れなくて操作を繰り返すことがある。中古だしなあ、、、あんまり困るようなら買い替えるかも。
音の方は、これですっかり安定した。
CD品質相当のストリーミング音源を、768kHzにアップサンプリング、PPAP再生出来るようになった。
NAS音源と比較したら若干軽い音色だけど(これはハード的な違いによるものかな?)、同等の音が出ている。
Mar 16, 2021
DaphileとVolumio 1.55でDeezer hifiをアップサンプリングする
UPnPでデータを飛ばしてレンダラーに組み込んだlibsamplerateでアップサンプリングするプランだけど、いくらか試みた中で、めぼしいところを書いておこうと思う。
途中経過報告だ。
実は、Daphileでアップサンプリングが出来る(いきなり逆走してるが、時系列上仕方ない)。
アップサンプリングして、Daphileがオーディオデバイスとして認識しているUSB DACに出力することは可能だ。
設定項目の表記からの推定だけど、使われるライブラリはSoXらしい。
piCorePlayerに送るLMSからの出力は、アップサンプリングできない。
この際なので、Daphileのアップサンプリングも試してみようと思ってやってみた。だけど、どうも思わしくない。
44.1/16を整数倍していって、88.2kHzから352.8kHzまで試してみた。しかし音が滲んだ感じになり、締りがなくなりぼんやりしている。アップサンプリングなどしない方がいい。
加えてアップサンプリングさせたらギャップレス再生が出来なくなった。こちらも大きな問題で、Daphileを使う意味がなくなる。
Daphileを動かしているのはCompaq 6730bでハードとして古いので強化したらどうだろうかとか、64-bit x86か、32-bit x86を使ったらどうだろうとか、思うところもあるんだけど、取り敢えず直ぐに使えるハードがないし、想像以上に上手くいかなかったので最早あんまり期待していない、、、
しかし手持ちの古いハードで遣り繰りしていくのにも、そろそろ限界を感じている。上を目指す気があるなら、新しいハードがもう少しあった方が余裕があるよね、、、ということでアップサンプリングサーバーとして使っているHP EliteBook 2570pを、もう1台、入手することにした。
それにしても、新しくすると言っても2012年頃の製品だ。6730bは2008年頃の製品だから、4年ぐらい新しくなる。
4年新しくするって、意味ないかな、、、
そんなこと思いながらも、安いのがあったので注文してしまった。
さて、次の作戦はUPnP、Volumioだ。Volumioといっても、懐かしのv1.55を使う。構造がシンプルで扱いやすいし、UPnPクライアントとしての機能も内蔵している。
しかもリサンプラーはデフォルトでlibsamplerate派生と思われるlibresampleだ。
考えてみたら、これは使ってみない手はない。
下記サイトからSourceForgeのダウンロードへのリンクが貼ってある。
Volumio 1.55 for Raspberry Pi & Raspberry Pi 2
https://community.volumio.org/t/volumio-1-55-for-raspberry-pi-raspberry-pi-2/2393
ディスクイメージを焼いて、Raspberry pi2に刺して起動、ipアドレスを確認しウェブブラウザからアクセスすると操作画面が表示される。
右上の「MENU」から「Playback」、MPD Configuration の「Audio Output」からDACへの出力を設定する。
どうも、繋ぐDACによって表示がまちまちな様子なので、適宜その時の状況で合わせる。
UPnPレンダラーの設定は4年前にしたことがある。
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20170102a.htm
右上の「MENU」から「System」に入る。
Services managementの「UPNP Control」と「UPNP\DLNA Indexing」をON。「APPLY」。
再起動が必要だけど、volumio 1.55はブラウザからの操作で上手く再起動しないことがよくあるので、シャットダウンして電源を入れ直した方が確実だと思う。

Daphileのほうは、下記サイトに操作画面のキャプチャ付きで詳しい説明がある。多謝。
PCで音楽: Daphileのメディアサーバー化
http://asoyaji.blogspot.com/2019/07/daphile.html
Settings、Advanced Media Server Settings から「plugins」の中の「UPnP/DLNA bridge」「UPnP/DLNA Media Interface」を有効にする。
「3rd party Plugins」のプラグインリストから選んでチェックボックスにチェックを入れ、右下のapplyをクリック、再起動。選択したプラグインが「Active Plugins」のリストに移動する。
「UPnP/DLNA bridge」の「settings」をクリックし、「Start the Bridge」にチェックを入れ、「Restart」をクリック。
こんな感じで「Audio Player」の画面に戻ると、UPnPレンダラーがプレーヤーとして表示されるようになる。
うちでの「Audio Player」画面のキャプチャ。
この画面から操作したら音が出る。

そんな感じで、DaphileとVolimioを繋いでみた。
まず、アップサンプリングなし。問題なく音楽が再生できる。
アップサンプリングを設定。
まずDACの状況を確認する。
sshでVolumio 1.55にログイン、ユーザーはpi、パスワードはraspberry。
コマンド「cat /proc/asound/card0/stream0」でUSB DACの入力対応を確認。s32leなので32bitで周波数を上げていくことにする。
以下、ウェブブラウザの画面から設定。
右上の「MENU」から「Playback」、MPD Configurationの項目。
Audio buffer sizeはアップサンプリングするなら増量していく必要がある。
Audio output formatで、サンプリング周波数とビット深度を設定。
Sample rate converterは「Fastest Sinc Interpolator」で固定。Best、Mediumの設定も出来るが、Raspberry Pi2には負担が大きすぎて、まともに再生できないこともあるので使わない。Fastestがもともとmpdではデフォルトだし、それで十分にアップサンプリングによる音質向上効果が得られる。
話が逸れるが、個人的にはlibsamplerateのFastestの方が、SoXのVery Highよりも正確な処理をしているのではないかと思う。
正確というのは、もとのデジタル信号から理想的なDA変換をして得られるアナログ波形から、異なるサンプリング周波数とビット深度で理想的なAD変換を行ったときに得られるデジタルデータに、より近いデータに変換される、という意味だ。ややこしいけど。
過去に、ハイレゾ音源の音と、その音源から作られたCD相当の音源をlibsamplerateでアップサンプリングした音を、聴き比べたことがあるのだけど、殆ど差異がないという印象だった。
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20170625a.htm
以前のエントリーの文面としては「結果はというと、44.1のアップサンプリングよりハイレゾ音源の方が繊細で耳あたりがいい鳴り方をする。アンプのボリュームが上がっていきやすい。ある意味、順当な結果になって良かった、という感じ。」と書いているが、、、
実は、差を「盛って」書いている。
今更こんなこと言うのはあれだけど「ここまで差が無いなら、アップサンプリングでいいじゃん」と思ったのが本音だった、、、
しかし当時は、それを弩ストレートに書く気になれなかったので、5mmを5cmぐらいに読み取る感じで書いた(ちょっと追記。普段、聴いているときよりもアンプのボリュームを上げたときに若干だが聴きやすいのはハイレゾ音源の方だった。通常の音量では聴き分けは難しいと思ったので、音量を上げて聴いたという経緯だ)。
その後のうちのオーディオのやり方は、やっぱりハイレゾ音源の方がいい、ではなく、CD音源でlibsamplerateによるアップサンプリング一辺倒で768kHzに至っている。結局、そういうことしか、うちではしていない。多分、4年前に聴いた300kHz台ハイレゾ音源の音は、700kHz台へのアップサンプリングになった時点で越えている。聴き比べしたわけじゃないので、多分だけど。
あと、SoXとlibsamplerateの音の違いを確認したこともあった。
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20180318a.htm
SoXはソースのサンプリング周波数の整数倍へのリサンプリングと、非整数倍へのリサンプリングで、再生音の定位が違う。libsamplerateは大きくは違わない。多分、libsamplerateの方が正確なのだ。正確さは音質にも影響している。
僕が700kHz台までやってみようと思えたのは、音質が確実に良くなったからだ。SoXしか弄ってなかったら、そんなことはしていないだろう。
話を戻す。
192kHzまでは安定して再生。
しかし300kHz台では途切れて音楽にならない。
これは、想定内、、、過去の経験からも、300kHz台以上はRaspberry Pi2にはきつい。それでapu2に移行した経緯がある。
ここで、EliteBook 2570pが届いた。
USBメモリでDaphileを動かしているCompaq 6730bをシャットダウンし、2570pに刺し替えて起動。
トラブル発生。一応、ipアドレスが振られている?のにDaphileの起動画面にアクセスできない。
そしてpingすら通らない。
あれこれと試した末、有線LAN端子の接点がひとつ折れているのを発見する。
なるほど、有線は使えないってことね、、、1万4千円だからな、、、返品は面倒だな、、、
Compaq 6730bで起動し直し、Wifi接続に設定し直して、再度、2570pで起動。
今度は、LANにつながった、、、
無線でも速度は確保出来ているようだ。
これだったら384kHzはいけるだろうか。6730bに比べたらましな感じだが、、、
結果からいえば無理だった。クロックアップしてみたり、sshでVolumioにログインして/etc/mpd.confを書き換えて352.8kHzを設定もしてみたけど、どうしても音が途切れ不安定になる。
192kHzで使用継続する意味があるかどうか。
web player、pulseaudio、libsamplerateで384kHzにアップサンプリングするほうが音はいい。実在感といえばいいか、音色の深み、輝きに差が出る。どうしても192kHzでは見劣りしてしまう。
しかしそれでも、Volumioを使って192kHzに上げた方が、Daphileに直接、USB DACを繋ぐよりはいいようだ。
当面、使ってみることにした。
使用上の問題で、何故かVolumioの音量が勝手に変わるということがある。音が出ないな、と思ったらボリュームが0とかになっている。何か理由があるんだろうけど確認できていない。
今回いくつか、普段使わないディストリビューションを使ったけど、うちでは何だか不具合が出て上手くいかなかった。
そういうわけで、いずれはTiny Coreベースでなんとかしたい。Tiny Coreはうちでは比較的安定している。少々荒っぽいことをしても動くタフなディストリビューションだという印象がある。
直ぐには出来ないだろうが、当面はWeb Player-Pulseaudio-384kHz、Daphile-Volumio 1.55-192kHzで凌ぐつもり。
Mar 03, 2021
DaphileとpiCorePlayerでDeezer hifiを聴いてみる
最近は、web player、pulseaudio、libsamplerateを使って、Deezerなど音楽ストリーミングサービス音源をアップサンプリングして聴いている。しかし、もう少しスマートにやれないかな、という気持ちはあった。
そんな気持ちでいた時に、Daphile(https://www.daphile.com/)が今年1月のアップデートでDeezer hifiに対応したのを知って、取り敢えず使ってみた。
以下、その経過をメモ。
まずハードを用意。
処分しようと思いながら置いてあったノートPC、Compaq 6730bを使う。HDDは外してある。
Daphileをインストールするusbメモリスティック。
普段使いのPCに、Daphileのサイトからイメージファイルをダウンロード。64-bit x86、32-bit x86、64-bit x86 with realtime kernel、3種類用意されている。今回はrealtime kernelを使用した。
usbメモリにイメージを書き込み。
6730bにそれを刺し、有線LANケーブルを接続、usb DACを繋ぐ。biosでusbメモリから起動するように設定し起動する。
Daphileのipアドレスを確認しLan経由でウェブブラウザからアクセス。
2023.02.22.追記。
今更気付いたが、このエントリーにはDaphileをインストールする下りが欠落している。
USBメモリにイメージを焼いて、そのメモリから起動して、この時点でDaphileは起動しているんだけど、そこからDaphileを日常的に使えるようにインストールする必要がある。
何処にインストールするか。
それが、起動イメージを焼いたUSBメモリ、そのものにインストールできる。うちではそのようにして使っている。
インストール方法の詳細は、下記pdfで読める。
Daphile Installation
https://daphile.com/download/DaphileInstallation.pdf
起動画面のキャプチャとかあれば気が利いてていいんだけど、撮っていない。
画面左側に並んだボタンの中から「settings」をクリック。
設定画面の一番下に「Advanced Media Server Settings」というボタンがあるので、クリック。
上に並んだタグの中から「plugins」をクリック。
ズラッと並んだプラグイン一覧から「Deezer(v1.0)」を探しチェックボックスにチェックして有効化。再起動の操作が必要だったかな。
これだけではまだ使えなくて、一覧表のDeezer(v1.0)表示の右の方、「Logitech」という表記のリンクをクリックし「Logitech Squeezebox」のサイトに飛んで、ユーザー登録する必要がある。手順は忘れたが、登録したらSqueezeboxサイトの「My Apps」にDeezerが登録される。
これで、DaphileでDeezerを使えるようになる。
Deezerの会員じゃないのに登録を試みたらどうなるかは試していない。そんなことする人はいないだろうとはと思うけど。
Daphileの画面に戻って、操作画面左上のボタン「Audio Player」をクリック。
Player操作画面の「My Apps」の中にDeezerのアイコンが表示されるので、そこをクリックしたらDeezerの操作画面に入れる。
このアイコンは直ぐに表示されないことがある。暫く待つうちに表示されるようだ。
大雑把だけどこんな感じ。
Compaq 6730b、Daphileで、Deezerのストリーミング音声データをusb出力からDACに出力。
音質は、44.1/16レベルのちゃんとした音質、そこそこ良好な印象だ。
しかし、web player + pulseaudio + libsamplerateで384kHzにアップサンプリングした音には及ばない。比較したら情報量が少なくて粗っぽい。
しかしギャップレス再生してくれる。
これは大きい。
web player-384kHzは音はいいんだけど、楽曲によってはトラック間で途切れるのは音楽的じゃないし、改善する目途も立っていない。
Daphileの音質を改善して使いたいと思うには十分な理由だ。
libsamplerateでアップサンプリングできるだろうか。
しかしDaphileはそれ自体で完結した音楽用ディストリビューションで、sshによる外部からのアクセス等は出来ないようになっている。つまり、ウェブブラウザからの操作しか基本的に受け付けないので、libsampleratのインストール操作自体が出来ない。
ベータ版ならsshでログイン出来るらしいが、それで弄って使うというのは気乗りしない。Daphileのアップデートに際して困るだろうし、sshでログインできたとして簡単にlibsamplerateが使えるようになるとは限らない。
ならば、LMSレンダラーでやるか。
DaphileはLMS(Logitech Media Server)として機能している。
piCorePlayer(https://www.picoreplayer.org/)をレンダラーにして音声データを送ることができる。
つまり、piCorePlayerにlibsamplerateをインストールするという案。
そんなわけで、まずpiCorePlayerをLMSレンダラーにしてみた。
まず、Raspberry Piを用意。今回使用したのは3B+。
現在、piCorePlayerのバージョンは7.0.0。せっかくなので64Bit Kernel版をダウンロードしmicroSDカードに焼いて3B+に刺す。
LANとusb DACを繋いでusb電源で起動。
この段階では、まだ音は出せない。DACの設定をする必要がある。
ウェブブラウザからpiCorePlayerのipアドレスにアクセス。
操作画面上に表示されたタグ「squeezelite settings」をクリック、Choose audio outputの項目で「USB audio」を選択し「Save」をクリック。続いてpiCorePlayerを再起動。これで音声出力の設定が変更、保存される。
他にイヤホン端子出力を止める設定とかあった気がするが今回は省略。
ここからはDaphileを操作。
操作画面右下で、プレーヤーにpiCorePlayerを選択。
音楽再生の操作をしたらpiCorePlayerに繋いだusb DACから音が出る。
というわけでCompaq 6730b、DahileでLMSを介してDeezerの音声データをpiCprePlayerからusb出力。
音質は悪くない。
しかし、Daphileのusb出力から音出しした時と比べて、意外に大きな向上はないかな、、、
せっかくRaspberry Piを使っているんだから、i2s DACを使うほうが賢いのかもしれない。
そうこうしながらpiCorePlayerにsshでログインして中を見てみたんだけど、libsamplerateをインストールして、というような細工は、僕にはちょっと出来そうにない。
これはお蔵入りか、とも思ったが、試しに電源やusb端子に簡単なノイズ対策をしてみたら、なんだか結構、良くなってきた感じ。
情報量は少ないままだけど音色はいい。粗さが気にならなくなってスムーズになった。
これなら、web player-384kHzと併用しても良さそうだ。なにしろギャップレス再生ができるんだから。
しかし、こうなると残る選択枝は、libsamplerateをインストールしたupnpレンダラーをDaphileに繋ぐ案だ。
Daphileをupnpサーバーとして運用する。
出来るかな、upnpは随分昔に弄ったことはあるけど、、、
まだ手が付いていない。後日、もしも出来たらエントリーにする。
ちょっと余談だけど、Daphileで表示されるDeezerは、web playerのDeezerの表示とは若干違っている。
お気に入り登録の扱いとか、Daphileで再生した曲は、web playerの「最近再生した曲」には表示されないけどアカウントから入る「再生履歴」には表示されるとか、なんだか色々分かっていないことがある。
使ううちに分かっていくだろうと思うが、今の段階では使い勝手はweb playerのほうが良い感じだ。
Feb 16, 2021
PulseaudioによるLan経由音声データ転送のデータ量が大きすぎる(未解決案件)
Pulseaudioによる音声データ転送は快適で、サブスクストリーミング音源を聴くのにすごく重宝している。
だけど、どうにも気になっているのが、pulseaudioサーバーへのデータ転送量が余りにも大きいことだ。
過去にアップしたエントリーから引用してみる。
Pulseaudioを使ってRaspberry piにAmazon Prime Musicを転送再生する(9月8日追記)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20200906a.htm6730bのネットワーク出力をモニターしてみたら、400KiB/s前後でデータ転送されている。
youtubeの音源だとどうなるか確かめたら、s32le 48000。サイトや音源によって変化するようだ。
DACをRAL-2496ut1に換えると、s16leにフォーマットが変わる。こういう調整はRaspberry Pi2がやってくれているみたい。
最初にRaspberry Piで試みた時には「400KiB/s前後」の転送量だったようだ。
それが現在は「3 MiB/s」で転送されているのが、通常の運用だ。
3 MiB/s、って、動画じゃないのかという容量だ。
いつのまにそんなことになったのか、、、
最初は、メモリ使用量も気になる程ではなかった筈。
それが注意していないとクライアントPCのメモリがウェブブラウザのキャッシュで溢れて、PCのシステム自体が不安定になるようになった。そういった理由で、昨年秋にクライアントPCを変更したのだ(前の機種は既に古すぎたという理由もあったのだけど)。
今はそういうことはなくなったけど、、、
Deezerを使った場合の音声データ量は音楽データはCDと同等。
1秒あたりのデータ量を計算してみる。
44100×16×2 = 1411200 bit =「176.4 KiB」
s32leだったらx2で、350 KiB前後のデータ量になる。
3MiB/sは、その10倍近い。なんでこんな大量のデータ量を転送しているのか全く分からない。
たぶん音楽データだけではなくてブラウザ表示の画像表示データなんかも一緒くたにして送っているんだと思う。pulseaudioサーバーでは、そのデータの中から音声データだけを抽出して処理しているのではないだろうか。
ほんとうは、音声データだけ送るほうがサーバーの負担も小さくなるのではないか、と思うのだけど、、、
さて。
ものは試しだと思って、クライアントPCのHDDに保存してあったflacファイルをウェブブラウザで開いて、再生、転送してみた。
その結果をキャプチャ。
なんと、、
データ転送量は「1.7 Mb/s」、200 KiB/s前後で、CD相当の音楽データ+α、で納得できるデータ量になった。

そこで、、、同じそのウェブブラウザで、Deezerウェブプレーヤーを開いて再生、転送してみた。
なんとまあ、、、データ転送量は「1.7 Mb/s」のままだ。設定を引き継いでいる、ということなのか、、、

ウェブブラウザを閉じて、再起動して、Deezerウェブプレーヤーを開いて再生、転送。
データ転送量は「26 Mb/s」つまり、3 MiB/s強になった。
ウェブブラウザを閉じたら、設定を引き継いでいない。

先刻とは逆の操作も試してみた。
つまり、Deezerウェブプレーヤーを開いて再生、転送した後、HDDのflacファイルをウェブブラウザで開いて、再生、転送。
データ転送量は「26 Mb/s」、3 MiB/sで変わらず、設定を引き継いだ。
ブラウザ画面にはflacを意味する横棒が表示されている。いったい、どんなデータがサーバーに転送されているんだろう、、、
Deezerウェブプレーヤーを開く前にflacファイルを開く操作をしておけば、その後で開くDeezerウェブプレーヤーからもほぼ音楽データだけを転送できるかもしれない。ウェブブラウザを閉じない限り出力の設定を引き継ぐということは、何処かに設定保存している一時ファイルがあるということだ。そのファイルを見つけられたら、何か手掛かりが得られるかも、、、
しかし、ことは簡単ではなかった。
繰り返し試してみた結果、この挙動には再現性がないことが分かった(おい、ここまで書いてきてそれかよ)。
いつも転送量を減らせるとは限らない。
転送量を減らせるのは、ターミナル端末画面に「××が拒否されました」という感じのエラーが表示されるときのようなのだ。
拒否されてるときに、上手く行ったら音楽データのみの伝送が出来る、という感じ。拒否られて音が出ないときもある。こんなんじゃ使えない。
せっかくなので、表示されるエラーを追記しておく。
[128966:128966:0217/195040.344216:ERROR:alsa_util.cc(204)] PcmOpen: plug:default,接続を拒否されました
こんな感じ。
エラー表示されたまま音が出るのは不思議だ。
書き忘れていたが、使っているウェブブラウザは「chromium-freeworld」。普段使用のfirefoxと音楽再生用のブラウザは分けた方がいいのかな、ということで。音質の問題ではなく、その方が使い勝手がいいのではないかということだ。
転送量が3 MiB/sだろうが200 KiB/sだろうが、音質は変わらないみたいだ。
十分使える。
だったら、もういいんじゃないかなあ、って感じ。
Pulseaudioは、Pipewireというサウンドサーバーシステムに移行が検討されているようで、うちで使っているFedoraにはいつの間にかインストールされていた(たぶん、アップデートの告知に僕が気付かなかったんだと思うけど)。
うちの現状のシステムはいつまで使うことになるのか分からないけど、将来的にはPipewireに移行することになるのかな。
Pipewireはもう少し扱いやすかったらいいと思う。
Jan 03, 2021
Deezer Web Player使用をサポートするデータベースを運用してみる
Deezer Web Playerを使うことがめっきり増えた。主に聴いたことのない音源を追いかける役割を担っている。
これはつまり、最近は一つの音源を繰り返しじっくりという聴き方をすることが減ったということを意味する。
これは実は昔の聴き方に近い。
CD音源を買うことは殆ど無くなった。
今やDeezerはうちのメイン音源になっていて、768kHz-PPAPを鳴らすことが減ってしまっている。
それでもストリーミングだけに一本化はしたくない。
理由の一つは音質。
たまにNAS音源の768kHz-PPAPをSM-SX100で鳴らすとやっぱり良いので、外すわけにいかない。
普段はDeezer-384kHzはM500、Brooklyn Ampに継いでいるが、ときに入れ替えてADI-2 DAC、SM-SX100で鳴らしてみることがある。音質は若干良くなるけど、768kHz-PPAP音源のほうが更に良さそうな感じ。
将来的にpulseaudioで768kHzまでアップサンプリングできるようになったら、どうなるか分からないけど。
もう一つの理由は、音源の保証だ。
ストリーミングサーバーに置かれた音源が、何かの拍子に無くなったら聴けなくなる。
僕は音源提供元への信用が薄いとでもいうのか、いつ何時どんな理由によってか知らないが、特定の音源が消えないとも限らないと思っている。そもそもストリーミング元に音源を置くように契約している著作権保持者がいるはずだ。どういう契約なのか知らないけど、著作権者の都合でストリーミングを止めるとなれば、それまで聴けていた音源が無くなってしまうことになる。
そんな理由で、Deezerで聴けても気に入った音源はCDかダウンロードかで買おうと思っている。
音質の向上と音源確保の保証、両方が理由だ。
そういう運用をしているDeezerだけど、1回聴いた音源をまた聴きたいと思うことも多々ある。
僕の場合、あれって何だったかな、となるのが困る。
音源のイメージだけはあるけど固有名詞が出てこない。こうなると再発見するのが難しい。
Web Playserやアプリの機能を使って「お気に入り」にしておくという手もあるが。登録数が100件ぐらいならなんとかなるけど、今後、数100件以上とかになったらアートワークを見て探すというのは困難になってくると予想する。スクロールも大変だし、検索機能も探せるデータが限られているので、便利とは言い難い。
そういうわけで、自前のデータベースを用意してみようと思うようになった。Deezer音源のWebアドレスをデータベース登録して、そこからDeezerを開くようにしたら、Deezer自体のインターフェイスを使うよりも便利になるのではないか。
まず試したのは、うちで借りているレンタルサーバーでサービス提供されているデータベースを使うというアイデア。
phpMyAdminというソフトが使える。
データの登録をDeezer Web Playerが動いているウェブブラウザからできる。
手始めに、長岡鉄男のA級外盤のデータベースを作ってみた。
参考にしたのは、共同通信社から出版されている本2冊と、まとめサイト、Discogs、といったところ。
紹介されているディスク200枚のうち、Deezerには4割強の音源がアップされていることが分かった。長岡A級外盤はレアな音源も多いけど、意外なものがDeezer上にあったりする。
データベースを作りながら同時平行で使って、という感じだったんだけど、使いながら、どうもこれは違うなという感じになってきた。
しっかりした業務用にも使えそうなデータベースで(多分、本来はそういう用途で使うものなのだろう)、見た目は固い感じで、使い方もきちんとしないと上手く使えない。慣れてないのもあるんだろうけど、帯に短し襷に長しという感じなのだ。
もっと気軽、手軽に使いたい。
そこで、うちのブログに使っているblosxomでなんとかならないかと思い付いた。
blosxomというのは手軽で柔軟なのが持ち味だ。
1から構築するのは無理なので「blosxom starter kit」を使う。
https://github.com/blosxom-fanatics/starter-kit/wiki
細かいことは、オーディオとは関係ないし、ここでは省略(後日、気が向いたら別エントリーにでもしようと思う)。
あちこち設定に手を入れて、データベースらしい体裁に整える。
こんな感じ。
http://blown-lei.net/raisin/blosxom.cgi
かなり大雑把でデータの記載もいい加減にしているが、僕が個人的に使うには十分な感じ。
もともとブログキットなので、データ登録をウェブブラウザ上からできる。
検索はデータベース上のデータ全体を広範にカバーするので、細かい指示指定が必要なphpMyAdminの検索よりも手軽に使える。
加えて今回、タグがどのくらい使えるかを試してみようと思っている。ブログではいまいち上手く運用できないと感じたけど、データベースだとどうだろうか。ちなみに、phpMyAdminにはタグはない。
本当は、Roonあたり導入したらこういう悩みは少ないのかもしれないけど、うちのようなイレギュラーな運用の中でどういう納まり方が出来るのか見当も付かない。そもそも使えないかも知れないし。2週間の無料試用期間があるというが、うちで試すには期間が短すぎると感じるのもあって、手を出しにくい(個人的には最低2ヶ月欲しい。甘い?)。
そのうち飽きるか投げ出すか、しばらく運用してみようと思う。
Dec 22, 2020
曲順変更でインスタントに新譜アルバム
今回も定額ストリーミングサービスの謎について。
忙しいので多くは書かない。
ケニー・ドーハムというジャズアーティストの音源がDeezer上でストリーミングされている。
彼のアルバムのディスコグラフィは、2020.12.22.現在、こんな感じ。

https://www.deezer.com/ja/album/62001562
Kenny Dorham「Inta Somethin'」 | 1962 | CM BLUE NOTE (A92)
上記はオリジナルアルバムのストリーミングアドレス。
Discogsのデータは下記アドレス。
https://www.discogs.com/master/239468
ケニー・ドーハムの他のアルバムについてアドレスをいくつか貼ってみる。
- https://www.deezer.com/ja/album/145612572
Live Through This | 2020 | LTT brothers music - https://www.deezer.com/ja/album/166529442
Salon | 2020 | More Wings in Hell - https://www.deezer.com/ja/album/149134452
Out Of Mind | 2020 | OOM 1-20 - https://www.deezer.com/ja/album/136594252
Time To Relaxe | 2020 | fsp analog 2be - https://www.deezer.com/ja/album/151288632
Cheaper Tricks | 2020 | tricki masters mind - https://www.deezer.com/ja/album/146346482
Back In The Game | 2020 | the music game companys - https://www.deezer.com/ja/album/131128892
A Happy Easter | 2020 | Archive & Catapulte - https://www.deezer.com/ja/album/116419792
Xmas Angel | 2019 | xmas angels 11
これら8つのアルバムは「Inta Somethin'」の曲順を変えただけだ。
つまり、オリジナルの1枚のアルバムの曲順を変えた8枚の新譜?が作られて、確認しないと分からないような形で登録されているのである。
タイトルを見たら、なるほど、クリスマスとかイースターとかリラックスとか、そういうニーズで検索して引っかかりそうな名前が付けられている。以前のGigazineの記事にあったような話だ。
ケニー・ドーハムのアルバムには、これってオリジナルじゃないだろ、というようなのが他にもある。
上の画像に載っているアルバムのほとんどがそうなっている。
登録しているレーベルというのか著作権保持者というのか、BLUE NOTEじゃないけど、関連会社なのだろうか。
Live Through This | 2020 | LTT brothers music、ということなんだけど、LTT brothers musicってなに、ってことでグーグル検索。
結果、見つかったアドレスが以下。世界中のamazonだ。
- https://www.amazon.co.jp/dp/B087Z36XCH
Live Through This - ケニー・ドーハム - https://www.amazon.co.jp/dp/B087YPDWNX
Live Through This - ケニー・バレル - https://www.amazon.it/dp/B087ZCX5QD
Live Through This - Hugo Montenegro & His Orchestra - https://www.amazon.es/dp/B087Z7JMTF
Live Through This - Toots Thielemans - https://www.amazon.de/dp/B087YKYQQC
Live Through This - The Dave Brubeck Quartet - https://www.amazon.fr/dp/B087YTC9YL
Live Through This - Dizzy Gillespie
ご丁寧に、アルバム名だけではなくアートワークも同じである。
いろんなアーティストがいる。
ここでLTT brothersのLTTというのはLive Through Thisをリリースするということかと気が付く。なんだかなあ、、、
Qobuzでは、こんな感じになっている。
https://www.qobuz.com/fr-fr/label/ltt-brothers-music/download-streaming-albums/1080879
他のレーベル?も、おそらくは似たような感じなのだろう。こういうお金儲けって何なんだろうか。
流れていくお金の透明性って確保されてるんだろうかとか、心配になる。
それとユーザーから見たら、こういう偽造再生リスト紛いがオリジナルと同列で表示されてるのは、紛らわしいこと、この上ないんだけど。
Discogsなどで何がオリジナルなのか調べながら聴かないといけない。