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Oct 29, 2019

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その4:動作確認)

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その1:準備)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027a.htm

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その2:0.20 インストール)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027b.htm

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その3:0.21 インストール)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027c.htm

今回、Tiny CorePure64-10.1にmpd 0.20、0.21をインストールしたのでエントリーにした。
エントリーを分割して、これが最後、動かしてみてどうかという話を少しだけ。

テスト用に、700kHz台を受けることが出来るDACということでSMSL M100を入手して動作確認に使った。

tc@box:~$ aplay -l
**** List of PLAYBACK Hardware Devices ****
card 0: v10 [SMSL M100 v1.0], device 0: USB Audio [USB Audio]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
tc@box:~$ cat /proc/asound/card*/pcm0p/sub0/hw_params
access: RW_INTERLEAVED
format: S32_LE
subformat: STD
channels: 2
rate: 705600 (705600/1)
period_size: 32768
buffer_size: 131072
tc@box:~$ 

まず気付いたのは、768kHzにアップサンプリングしたら明らかに音が途切れるということ。
mpdのログを確認したら、下記の記載が多発。

Dec 07 05:21 : player: Decoder is too slow; playing silence to avoid xrun

デコードが追いついていないと。
705.6kHzだと今のところ問題ない。といっても、まだそんなに長く聴き込んだわけではない。
以前、現在のメインシステムであるTiny CorePure64-7.2、mpd 0.19.19で鳴らしていたときに、768kHzはごくごく稀にクリックノイズが聞こえるような気がする、と思ったことがあったけど、もしかしたら実際にエラーがあったのかもしれない。うっかり者で、そのときのログは確認していない。
新しいシステムの方が、原因はmpdなのかtiny coreなのか分からないが(v0.20、v0.21両方なので、tiny coreのほうだと思うけど)、データが大量になった時の処理が苦手なのかもしれない。これは今後どうなのかを確認しながら使っていく必要があるかな。tiny coreの処理能力については、インストールした環境に足りないものがあるかどうか調べる必要がある。

音質の比較はまだ出来ていない。
さらにリピーターハブの評価もしないといけないのだけど、暇もない。
SMSL M100の音は1万円しないDACだと思うと大したものだと思うが、さすがにadi2-DACには及ばない。
評価は、adi2-DACじゃないと出来ないと思うけど、新しいシステムをつないでみることすら、まだ出来ていない。今後、余裕ができたらということになる。

Posted at 14:59 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as: ,

Oct 27, 2019

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その3:0.21 インストール)

ここでは「mpd 0.21.16」のインストール手順を記載する。つまり、現時点での最新バージョンだ。

これは下記エントリーから続く。
apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その1:準備)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027a.htm

準備が出来たところで、mpdインストールを開始。
v0.21.16インストールの備忘録。
コマンドを時系列で羅列。

sudo ntpclient -s -c 1 -h ntp.nict.jp

wget https://www.musicpd.org/download/mpd/0.21/mpd-0.21.16.tar.xz
xz -dv mpd-0.21*
tar -xf mpd-0.21*
cd mpd-0.21*

mkdir ../mpd

まず、ntpクライアントを動かして、時刻を現在に合わせる。
これをしていないと、コンパイル作業自体が途中で停止する。

続いて、mpdのソースをダウンロードして展開。
ディレクトリを移動し、ホームにmpdディレクトリを作って、そこにインストールする。
ここはv0.20以前と同じ。

meson . ../mpd --buildtype=debugoptimized -Db_ndebug=true

ninja -C ../mpd
sudo ninja -C ../mpd install

Installing mpd to /usr/local/bin
Installing /home/tc/mpd-0.21.16/mpd.svg to /usr/local/share/icons/hicolor/scalable/apps
Installing /home/tc/mpd-0.21.16/AUTHORS to /usr/local/share/doc/mpd
Installing /home/tc/mpd-0.21.16/COPYING to /usr/local/share/doc/mpd
Installing /home/tc/mpd-0.21.16/NEWS to /usr/local/share/doc/mpd
Installing /home/tc/mpd-0.21.16/README.md to /usr/local/share/doc/mpd

v0.20以前は、./configure、makeでインストールしていた。
v0.21は、meson、ninjaを使う。
こんなん初めて使う。
上記のコマンドは、ダウンロードしたmpdソースの「user.rst」ファイルに記載してある、そのまんまである。

mesonは、必要な環境さえできていれば順調に進む。
ninjaも、順調に進むかに見える。
何処に何をインストールしてます、と最後に表示される。

v0.20以前のmakeだったら、tcホームディレクトリに作った「mpd」ディレクトリにmpdがインストールされて、その「mpd」ディレクトリをtczファイルに加工してoptionalに保存したらよかった。つまり、tczファイルに加工できる形に、makeがインストールしてくれていたのだ。
しかし、ninjaはそうはいかないことが分かった。ninjaの場合、上記に表示されたインストール場所にファイルが、一時的に、インストールされるだけ。「mpd」ディレクトリはインストールに使われる場所だけど、これをtczファイルに加工してoptionalディレクトリに移しても、今までどおりには動いてくれない。というか、mpdが起動しない。起動しない以前に「そんなコマンドはない」と蹴られる。 つまり、従来どおりのやり方ではインストールしたはずのものが消えてしまう、ということだ。
そこで、下記のような操作を行う。


cd

mkdir mpdx
mkdir mpdx/usr
mkdir mpdx/usr/local
mkdir mpdx/usr/local/bin

cp /usr/local/bin/mpd mpdx/usr/local/bin

ninjaによるインストール終了後、cdでtcホームディレクトリに移動。
ここで「mpdx」ディレクトリを作る。
つまり、これをtczファイルを作る元のディレクトリにするのだ。

何処に何がインストールされたのかは、ninjaが最後に表示している。
/usr/local/bin にmpd、/usr/local/share以下に書類とアイコンらしきもの。
ということで、「mpdx」ディレクトリ内に/usr以下の階層構造を構築、実際の構造を「mpdx」内にコピーする。
/usr/local/share以下にインストールされたものは、mpdの動作には関係ない資料で、捨ててしまっても問題ない。
だから、/usr/local/bin/mpd だけ、~/mpdx/usr/local/binにコピーする。


mksquashfs mpdx mpd-0.21.16.tcz
md5sum mpd-0.21.16.tcz > mpd-0.21.16.tcz.md5.txt

sudo mv *tcz* /mnt/*1/tce/optional

sudo vi /mnt/*1/tce/onboot.lst
(write : mpd-0.21.16.tcz)

mksquashfsコマンドで、mpdxディレクトリをtczファイルに加工する。tczファイルからmd5.txtファイルを作る。
これらを、optionalディレクトリに移動。
更に、onboot.lstを開き、一番下に「mpd-0.21.16.tcz」と記載。
これで、インストール完了、、、、

この手法は、v0.20以前のインストールでmakeが作る「mpd」ディレクトリの構造を確認して、思い付いた。うまくいくかどうかは分からなかったけど、やってみたら上手くいった。

早々、追記。こうしたやり方についてどこかに書いてないかというので確認した。
http://tinycorelinux.net/book.html
Tiny Coreのサイトから、解説pdfがダウンロードできる。
このファイルの85ページにtczの構造について記述がある。
間違ったやり方ではなかったということで安心した。予め読んでおけということなんだろうけど、英文でなかなか読めない。

vi .mpdconf

music_directory                "/mnt/music"
playlist_directory             "~/.mpd/playlists"
db_file                        "~/.mpd/database"
log_file                       "~/.mpd/log"
pid_file                       "~/.mpd/pid"
state_file                     "~/.mpd/state"
sticker_file                   "~/.mpd/sticker.sql"
auto_update     "no"
#auto_update_depth "3"
mixer_type      "software"      # optional
audio_output {
        type            "alsa"
        name            "My ALSA Device"
        device          "hw:0,0"        # optional
# mixer_type      "software"
}
filesystem_charset     "UTF-8"

resampler {
plugin "libsamplerate"
type "Fastest Sinc Interpolator"
}
audio_output_format "705600:32:2"




mkdir .mpd
mkdir .mpd/playlists

sudo rm -rf mpd*
filetool.sh -b

sudo reboot

あとは、mpdの設定。内容は各自必要な感じで。
「samplerate_converter」の項目はなくなって、代わりに「resampler」の設定が追加になっている。これは使い方に注意が必要。
https://www.musicpd.org/doc/html/plugins.html#resampler-plugins
こちらmpdのサイトに設定法が書いてあるが、なんだか分かりにくい。 libsamplerateの場合、「type」で"Fastest Sinc Interpolator"等の設定をするようになっている。

設定ファイルに合わせて、必要なディレクトリを作成。

インストールに使って、いらなくなったファイルをまとめて削除。
設定保存のコマンド「filetool.sh -b」を打って、OSをリブート。

以上でmpd 0.21.16インストール終了。
meson、ninjaにはだいぶてこずったけど、なんとかなった。

Posted at 18:59 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as: ,

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その2:0.20 インストール)

ここでは「mpd 0.20.20」のインストール手順を記載する。

下記エントリーからつづき。
apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その1:準備)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027a.htm

準備が出来たところで、mpdインストールを開始。
v0.20.20インストールの備忘録。
コマンドを時系列で羅列。

sudo ntpclient -s -c 1 -h ntp.nict.jp


wget https://www.musicpd.org/download/mpd/0.20/mpd-0.20.20.tar.xz
xz -dv mpd-0.20*
tar -xf mpd-0.20*

cd mpd-0.20*
./configure --enable-pipe-output
make
mkdir ../mpd
sudo make DESTDIR=../mpd install

まず、ntpクライアントを動かして、時刻を現在に合わせる。
これをしていないと、コンパイル作業自体が途中で停止する。

続いて、mpdのソースをダウンロードして展開。
ディレクトリを移動し、ホームにmpdディレクトリを作って、そこにインストールする。

cd

mksquashfs mpd mpd-0.20.20.tcz
md5sum mpd-0.20.20.tcz > mpd-0.20.20.tcz.md5.txt

sudo mv *tcz* /mnt/*1/tce/optional
sudo vi /mnt/*1/tce/onboot.lst
(mpd-0.20.20.tcz)

cdコマンドでtcホームディレクトリに戻る。
mpdがインストールされているディレクトリ「mpd」をmpd-0.20.20.tczファイルに加工。そこからtcz.md5.txtファイルを作成。
これらのファイルを、貯蔵庫のoptionalディレクトリに移動。
onboot.lstを開き、一番下に「mpd-0.20.20.tcz」と追記。
これで、インストールされたmpdがSDカードに保存され、OS再起動後にも使えるようになった。

vi .mpdconf

music_directory                "/mnt/music"
playlist_directory             "~/.mpd/playlists"
db_file                        "~/.mpd/database"
log_file                       "~/.mpd/log"
pid_file                       "~/.mpd/pid"
state_file                     "~/.mpd/state"
sticker_file                   "~/.mpd/sticker.sql"
auto_update     "no"
#auto_update_depth "3"
mixer_type      "software"      # optional
audio_output {
        type            "alsa"
        name            "My ALSA Device"
        device          "hw:0,0"        # optional
# mixer_type      "software"
}
filesystem_charset     "UTF-8"

resampler {
plugin "libsamplerate"
type "Fastest Sinc Interpolator"
}
audio_output_format "705600:32:2"




mkdir .mpd
mkdir .mpd/playlists

sudo rm -rf mpd*

filetool.sh -b
sudo reboot

mpdの設定ファイルを作成。内容は各自必要な感じで。
ただ、「samplerate_converter」の項目はなくなって、代わりに「resampler」の設定が追加になっている。これは使い方に注意が必要。
https://www.musicpd.org/doc/html/plugins.html#resampler-plugins
こちらmpdのサイトに設定法が書いてあるが、なんだか分かりにくい。以前のように「quality "Fastest Sinc Interpolator"」と設定したら読み込まれなくて、もしかして、と思って上記のように「type "Fastest Sinc Interpolator"」と書いたら機能した。
上記ページの設定法説明の記載、書いた人は分かりやすいつもりらしいが、ぱっと見、分からんよこれは。
フォーマットの指定をどこにしたらいいのかも書いていない。以前と同じにしていたら機能するみたいだけどさ。

設定ファイルに合わせて、必要なディレクトリを作成。

続いて、インストールに使っていらなくなったファイルをまとめて削除。
設定保存のコマンド「filetool.sh -b」を打って、OSをリブート。

以上でmpd 0.20.20インストール終了。
時間設定をしないとインストールできないこと以外は、tiny corePure64-7.2、mpd 0.19の場合と大差ない感じ。

Posted at 18:56 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as: ,

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その1:準備)

Tiny CorePure64-10.1にmpd 0.20、0.21をインストールしたので以下、備忘録。
今回はエントリーを分割する。

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その2:0.20 インストール)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027b.htm

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その3:0.21 インストール)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027c.htm

まず、準備編。
といっても、ほとんどは以前のエントリーからの引用コピペだけど。
読み易くまとめておきたいというのはある。

SDカードにTiny CorePure64-10.1を焼き込むところから。
準備するものを列記。

1)CorePlus-current.iso:
Tiny Core Linuxのサイト(http://tinycorelinux.net/downloads.html)からダウンロードしたインストーラーOSのイメージファイル。「CorePlus」から落す。うちではCD-ROMに焼いたけど、条件が合うならusbメモリに書き込んで使ってもいい。

2)64bit PC:
インストールの母艦。
CorePlus-currentからの起動、SDカードへのOS書き込みと、SDカードにインストールしたTiny Coreからの起動を行う。だから、まず必要な機能はCorePlus-current.isoを書き込んだメディアからの起動と、SDカードからの起動ができること、だ。内蔵DVDドライブとかusb接続のカードリーダー、何でもいいから、使うことになるメディアから起動できる機械を用意する。且つ、CorePlus-currentから起動し、そこからSDカードに書き込みを行うので、2つのメディアを同時に使えるほうがいい(Tiny Coreはメモリ上で動くので、実はCorePlus-currentを起動した後はメディアは外せるんじゃないかと思うんだけど、試していない)。64bit OSを動かすから、当然64bit PCである必要がある。最近の機械なら大抵大丈夫だと思う。あと、sshで遠隔操作するのと、インストールするOSをダウンロードするので、ネットにつながる家庭内有線LANが使えること。無線で出来ないのかというのは、やってできないことはなさそうだけど、僕は面倒なのでしない。
うちではhp compaq 6730b、サブマシンのノートを使った。内蔵DVDドライブとusb端子4つとSDカード端子が付いていてSDカードからの起動もできて扱いやすい。usbカードリーダーからの起動も使おうと思えば使える。

3)sshクライアントPC:
ssh経由でOS、mpdのインストール操作からmpd起動までのほとんどを行うことになる。sshが使えたら普段使いのPCで構わないと思う。

4)apu2、SDカード:
apu2c4は現在は販売は終了しapu2d4が売られている。

準備ができたら、64bit PCを、CorePlus-current.isoを書き込んだメディアで起動する。
起動画面が表示されるので、下の方、「No X/GUI」と書いてあるのを選択し起動する。CUI画面で起動するので、以下、流れを羅列。

##################    (boot 64bit PC CorePlus-current.iso CD-ROM No X/GUI : install openssh)

sudo passwd tc
tce
s
ssh
7 : 7. openssh.tcz
q
i
q
sudo /usr/local/etc/init.d/openssh start

CorePlus-currentが起動。ユーザーは「tc」になっている。
sshでログインできるように、passwdコマンドで「tc」のパスワードを設定。

tceコマンドで、opensshをインストールする。
「s」を打って「enter」、検索語入力になるので「ssh」、1からずらっと来て、7. openssh.tcz、と表示されるので「7」と打ち込むとopen.sshの説明が表示されるので「q」で閉じて、「i」でインストール。関連したものも含めてスイスイとインストールされる。「q」でtceを閉じる。
この「7」というのは、Tiny Coreのバージョンやリポジトリ?の状況で変るので、確認しながらインストールしていく。

「sudo /usr/local/etc/init.d/openssh start」と打ち込むと、sshサーバーとして起動する。
これで、他のパソコンからsshでログイン、コントロールできる。

2020.03.20. 追記。
上に、コマンドを打ち込むとsshサーバーとして起動すると書いたが、CorePlus-current.isoのバージョンによっては、それだけでは起動できないことが分かった。
このエントリーの下の方に書いているような、面倒な手順が必要になる。

sudo cp sshd_config.orig sshd_config
sudo /usr/local/etc/init.d/openssh start

こんなコマンドを打ってsshd_configを作らないと、opensshを起動できない。
日本語キーボードには対応していないので「shiftキー」+「-キー」で「_」を入力してコマンドを打ち込む必要がある。

##################    (change machine : ssh login 64bit PC : install tiny core OS installer)

ssh tc@192.168.1.xxx

tce-load -wi tc-install.tcz
wget http://tinycorelinux.net/10.x/x86_64/release/CorePure64-10.1.iso

cp `which tc-install.sh` .
sed -e 's/vmlinuz/vmlinuz64/g' -e 's/core/corepure64/g' tc-install.sh > tc-install64.sh

おもむろに腰を上げて、sshクライアントとして使うPCに向かう。うちでは普段使いのノートPCを使った。sshでCorePlus-currentが動いているインストール母艦にログイン。ユーザー「tc」、パスは先刻設定したはず。ipアドレスは環境によって変わるので各個で確認のこと。

インストーラである「tc-install.tcz」をダウンロード、インストール。CorePlus-currentはインストールに使うOSなんだけど、なぜかインストーラをここでインストールしないといけないみたい。続いて、インストールするOSのイメージファイル「CorePure64-10.1.iso」をホームディレクトリに落とす。インストールスクリプト「tc-install.sh」をホームディレクトリにコピー。そのスクリプトの書き換え。これをしないと、インストールできないということらしい。

##################    (insert SD card : OS install)

fdisk -l
sudo sh ./tc-install64.sh

i :iso-file
/home/tc/CorePure64-10.1.iso
f :frugal
2 :partition
4 : 4. sdb1
y : Would you like to install a bootloader?
Press Enter key : (Install Extensions from this TCE/CDE Directory)
4 : 4. ext4
y : Mark sdb1 active bootable? y/n
vga=normal syslog showapps waitusb=5 : Enter space separated boot options
y : Last chance to exit before destroying all data on sdb1

Installation has completed
Press Enter key to continue.

sudo poweroff

一旦、インストール母艦の64bit PCのところに戻って、SDカードを刺して、sshクライアントPCに戻る。「fdisk -l」と打つと、64bit PC上のメディアの状況が一覧表示される。その中からSDカードのデバイス名を確認(うちではsdb1だった)。この確認を間違えると、母艦のOSが上書きされたりする大事故につながるので要注意だ。

「sudo sh ./tc-install64.sh」で、インストールスクリプトを走らせる。
「i」で、isoファイルからのインストールを選択。次にファイルのアドレスを打ち込む。 「f」はfrugal。zipの「z」やHDDの「h」でもいいみたいだけど、今回は「f」。画面には説明が英文表示されている。 パーティションにインストールするかどうか訊いてくる。パーティションでいいので「2」と応答。 インストールするパーティションを選択。今回は表示された中からsdb1を探して「4」。この数字はどこにインストールするかによって変わる。 ブートローダーをインストールするかどうか訊いてくる。「enter」で先に進む。 ファイル形式を訊かれるので「4」でext4を選択。 インストールするデバイスで起動可能にするかどうか訊いてくる。起動しないと困るので「y(yes)」。 オプションを訊かれるので、提示された例をコピペ。 「Last chance to exit before destroying all data on sdb1」と訊かれる。OSインストールするのでsdb1のデータが消えるのは仕方ないので「y」。

10秒ぐらいでインストール終了。これでSDカードに「CorePure64-10.1」が書き込まれた。
「sudo poweroff」でインストール母艦をシャットダウンする。

##################    (change machine : boot 64bit PC SD card : install openssh, nfs)
uname -a
sudo passwd tc
tce
s
ssh
6 : 6. openssh.tcz
q
i

s
nfs
3 : 3. nfs-utils.tcz
q
i

s
i2s
 : i2c-4.19.10-tinycore64.tcz
q
i

q

cd /usr/local/etc/ssh
ls
sudo cp sshd_config.orig sshd_config
sudo /usr/local/etc/init.d/openssh start

インストール母艦の64bit PCのもとに移動。SDカードのCorePure64-10.1から起動する(必要ならBIOSで起動ディスクの優先順位を調整する)。これからSDカードに書き込まれたCorePure64-10.1を使えるように設定していく。

sshでログインできるように、passwdコマンドで「tc」のパスワードを設定。

tceコマンドで、opensshをインストールする。「s」を打って「enter」、検索語入力になるので「ssh」、1からずらっと来て、6. openssh.tcz、と表示されるので「6」と打ち込むとopen.sshの説明が表示されるので「q」で閉じて、「i」でインストール。関連したものも含めてスイスイとインストールされる。続いて、うちではNASをマウントして使うつもりなのでnfsもインストールしておく。

CorePure64-7.2と違うのは、ここで「i2c-4.19.10-tinycore64.tcz」をインストールしておかないとipアドレスが振られなくなりsshでログインできなくなること。tceから「i2c」で検索すると説明表示されるので、「q」で閉じて、「i」でインストール。
最後は「q」でtceを閉じる。

sshサーバーとして動かすために、/usr/local/etc/sshディレクトリに移動。sshd_config.origをコピーしてsshd_configを作る。ここで問題になるのは「_」の入力が日本語キーボードの表示のままに出来ないこと。CorePure64は英語キーボード配列しか認識していない。日本語キーボードからだと「shiftキー」+「-キー」で「_」を入力できる。キーボードが英語キーボードだったら、こんな面倒はないかもしれない。コピーができたら、opensshを起動。

##################    (change machine : ssh login 64bit PC : basic setting SD card)

vi .ssh/k*
ssh tc@192.168.1.xxx

sudo vi /opt/bootlocal.sh

/usr/local/etc/init.d/openssh start
/usr/local/etc/init.d/nfs-client start
mkdir /mnt/music
mkdir /mnt/music/ariel
mkdir /mnt/music/titan
chmod -R 777 /mnt/music

vi /opt/.filetool.lst

etc/shadow
etc/passwd
usr/local/etc/ssh/sshd_config
usr/local/etc/
etc/fstab
etc/securetty
etc/inittab
sbin/autologin

vi .ashrc

alias titan="sudo mount -t nfs 192.168.1.80:/titan /mnt/music/titan"
alias ariel="sudo mount -t nfs 192.168.1.120:/ariel /mnt/music/ariel"

filetool.sh -b
sudo poweroff

##################    (change machine : boot apu2 SD card)

おもむろに腰を上げて、sshクライアントPCに向かう。sshでCorePure64-10.1が動いているインストール母艦にログインするんだけど、アクセスする前に「vi .ssh/k*」で.ssh/known_hostsファイルを編集する必要がある。母艦にはdhcpサーバーからipアドレスを割り振られているんだけど、CorePlus-currentとCorePure64-10.1に同じアドレスが割り振られた場合(そうなる場合が多いと思うけど)、CorePlus-currentからもらった鍵はCorePure64-10.1には合わないのでログインを蹴られるのだ。予めknown_hostsファイルに保存されているインストール母艦のアドレスの行を削除し、その上で母艦にアクセスする。ユーザーは「tc」。パスは先刻設定した奴。

ログインしたら「/opt/bootlocal.sh」の編集。
「openssh start」の設定は必須。これを設定しておかないと、起動したあとでログインできないSDカードが出来てしまう。
「nfs-client start」は、nfsなんて使わないという人には要らない。
「/mnt/music」ディレクトリに関する記載は、OS起動時にmpdのmusic_directoryとNASのマウントポイントを作るという当方固有の設定だ。music_directoryを他に設定する場合は不要な記載。

次に「/opt/.filetool.lst」の編集。シリアル接続できるようにする設定も保存できるようにしている。
sshで継がるなら必要ないといえば必要ないのだけど。設定方法は下記エントリーを参照のこと。
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191010a.htm
(apu2d4でTiny CorePure64 10.1を動かす)

「.ashrc」の編集、これはうちに固有の設定。うちではNASのマウントやmpdの起動はsshから行うのがデフォルトなのでalias設定している。

「filetool.sh -b」でSDカードに設定を保存、poweroff。これでインストール母艦の役割は一応終了。SDカードを母艦から抜き、apu2に刺して起動する。

##################    (change machine : ssh login apu2 : setting)

ssh tc@192.168.1.yyy

tce-load -wi \
libsamplerate.tcz libsamplerate-dev.tcz alsa-config.tcz \
alsa-plugins.tcz alsa-modules-4.19.10-tinycore64.tcz \
alsa-dev.tcz alsa.tcz lame.tcz \
lame-dev.tcz libmad.tcz libmad-dev.tcz \
flac.tcz flac-dev.tcz curl.tcz

tce-load -wi gcc.tcz meson.tcz ninja.tcz boost-1.65.tcz \
pkg-config.tcz bison.tcz binutils.tcz autoconf.tcz \
libtool-dev.tcz bc.tcz cmake.tcz compiletc.tcz

tce-load -wi boost-1.65-dev.tcz
tce-load -wi squashfs-tools.tcz
tce-load -wi ntpclient.tcz

SDカードをapu2に刺して起動、apuのipアドレスを確認、sshクライアントPCからユーザー「tc」でログイン。

libsamplerateやalsa、flacなど必要なライブラリやプラグインをインストール。ここの項目は各々ユーザーのニーズに合わせて選択。
続いて、mpdインストールに必要な環境をインストール。mpd 0.21は、インストールにautotools、makeの代わりにmeson、ninjaを使う。0.20以前とはやり方が違っている。0.20のインストールには要らないんだけど、今回は環境が同じの方が手間がかからなかったので一緒にインストールしている。
boostは、boost-1.65.tczだけで事足りるかと思ったら、boost-1.65-dev.tczも必要。しかしこれをインストールしたら一緒にXシステムもインストールされるんだよね。。。ヘッドレスなのにいらんのではないのかと思うけど、なしでは何でかmpdのインストールと起動自体ができないので入れている。

squashfs-tools.tczがないと、ソースからインストールしたソフトをtczに加工できないのでインストール。
さらに、システムの時間を合わせないままだと「インストールに使うファイルがコンピューターの時間より新しいよ」みたいな警告が出てインストール作業ができない。ので、ntpクライアントをインストールする。セキュリティか何かの関係なんだろうか。これはCorePure64-7.2と違うところ。

ここらで、準備完了かな、、、
この段階でSDカードをイメージファイルにバックアップしておくと、あとあとmpdのインストールで失敗しても大丈夫。

mpdインストールは続きのエントリーで。

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その2:0.20 インストール)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027b.htm

apu2で、Tiny CorePure64-10.1にmpd(0.20、0.21)をインストールする(その3:0.21 インストール)
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20191027c.htm

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Oct 23, 2019

LANに機械をつなぐということについて

前回のエントリーアップで一息ついてベートーベンのピアノソナタなど聴いていたところ、どうもおかしい。
なんだか、こもった音がする。
スピードがなくて埃っぽい。

思い当たる原因は、新たにLANに継がって起動しているapu2d4。
シャットダウンして暫くして(1分ぐらいで?)、失われていた音が戻ってきた。
なんとしたもんかね、、、700kHz台ともなれば少々のことでは音質変わらんのじゃないかと前々回のエントリーで書いたけど、さっそく怪しくなってきたよ。
ひょっとしてDSDファイルぐらいのサンプリング周波数になってきたら影響が少なくなるんだろうか。

apu2d4が家庭内LANに継がる前は、こんな悪影響は無かったように思うのだ。つまり、LANケーブルは継がっているけどipアドレスがなくて、シリアル接続であれこれと操作していた段階では、音質の劣化に気付かなかった。ipアドレスが振られシリアルケーブルを外した後で、劣化に気付いた。
これはノイズ源ということなのか、イーサネットハブへの負担なのか、、、

うちの家庭内LANネットワークを図にしてみる。

家庭内LAN配線図

音の変化に気付いた時点では、図の表示だと「Hub 2」のGS105Eにd4を繋いでいた。
DACに繋がっているc4から2つめのハブで、少し離れたところにある。

これを外して、c4の傍のハブ、「Hub 3」のFX08-miniに継ぎ変えて起動。
かなり音が劣化する。シャットダウンすると、今度は意外にもすぐに改善する。10秒ぐらいだろうか。影響の度合いはd4がLANのどこに刺さっているかよって違うようだ。
次にLANに継がらないように設定した(つまりipアドレスが割り振られない)tiny coreで、d4を起動してみる。、、
音は劣化しない、かな。微妙だ。

次にd4を少し遠くに持って行ってみる。「Hub 1」、LSW4-GT-8NSにd4をつないで起動、、、
あんまり影響がない?、、、いや、少し劣化してるのかな、、、明確には分からない。d4をシャットダウンしてみても、変化ははっきりしない。
どうも、c4に近いところに繋がっていたら影響が大きく変化も早いような。
遠く離したところに継いだほうが影響が少ない。

ちょっと整理。

LANケーブルが繋がっていても単にd4が起動しているだけなら影響は少ない。ipアドレスが振られネットワークに繋がることで音質が悪化する。
つまり、単純なPCの電気的ノイズの影響ではなく、ネットワーク上で認識されることが大きな悪化につながるのかな。

ネットワーク上に複数のハブがあるんだけど、どのハブにd4を継ぐかによって悪化の程度が異なる。
DACに繋がっているc4の近くのハブだと影響が大きい。遠くのハブだと影響は小さくなる。
ネットワーク全体に影響は及ぶのだろうけど、c4から遠くに継いだほうが、d4のノイズが他からのノイズに埋もれたり減衰したりて目立たなくなる、と考えていいのかな。ことはd4だけの話で済むことではなく、他の機械もネットワーク上のノイズ元であり、c4に影響を与えているのだろう。それらを極力、c4から離すほうがいいということだろうか。

一方、そんなこんなとは関係ないところでFX08-miniの代替機はないかと思っていた。
というのは、現在「Hub 3」の場所で使っているFX08-miniは、100Base-Tなので700kHz台のPPAPに対応出来ないのだ。将来的に700kHz以上でPPAPを試みるとなると、データ量が多過ぎて100Base-Tでは音が途切れてしまう。1000Base-Tで使える良質なハブが必要なのだ。
apu2なんだから直結したらいいじゃないかって?、それはそうなんだけどね。

世の中には音が良いハブというのがあって、FX08-mini、FX05-miniは定評がある。
以前、Hub 3のFX08-miniをGS105Eに置き換えてみた事があったんだけど、音質劣化があって結局はFX08-miniに戻したという経緯がある。
GS105Eも悪いハブではないらしいんだけど、スマートなハブなんだよね。ハブ自体にipアドレスが割り振られてウェブブラウザからアクセスしてあれこれ設定を弄ることが出来る。つまり多くの機能が動いている機械であり、それだけ負荷やノイズが多いということで、FX08-miniに比べたら分が悪いということなんだろう。
オーディオ用ということならM12 SWITCH IE GOLDみたいな強力なのとかJS PC AudioのHFS1150(今見たら売り切れみたい)みたいな専用ハブもあるようだけど、うちではプアオーディオなりの工夫で何とかできるものならしたい。

そんな感じでPLANEXのサイトを見ていて、ちょっと変わったハブがあるのに気付いた。
Gigabitリピーターハブ、FXG-05RPTだ。

https://www.planex.co.jp/products/fxg-05rpt/

FXG-05RPT

リピーターハブというのは昔はバカハブ(ひどい呼び名だねえ)と言われていたハブで、今ではほとんど生産されていない。
しかし、更なる昔にはハブといえばリピーターハブのことだった。現在、主に使われているハブはスイッチングハブというもので、データの送信先をMACアドレスでチェックして、どのポートに転送するかを分別して送り出している。リピーターハブはそんなことはしない。全ての送り先にデータを送り込み(つまりデータをコピー複製して送るんだと思う訂正。複製とかではなく、同じ信号を複数のポートに送るらしい。考えてみたら簡単に出来そうだ)、送られた先で受け取るかどうかを判断する、という仕組みらしい。
接続している機器が多くなりテータ量が増えるとネットワーク上がデータで飽和して不具合を生じるようなこともあって、スイッチングハブが安価に入手できるようになった現在、日常的には全く使われなくなった。しかし今でもネットワークの検査用にエンジニアが使うことがあるらしく、持ってる人は持ってるというような機械なのだそうだ。

リピーターハブは、スイッチングハブよりも仕事が少ないはず。
オーディオに使った場合、音が違うのではないか。
でも、普段使いの家庭内LANでは、むしろ使えない機械だよね、、、
中古でリピーターハブって売ってないかと探したけど、見当たらない。新品で買うしかないんだな、、、
音がいいとは限らないよな、、、
そもそも、700kHz以上でPPAPに使えるの?、、

そんなこんなで、通販で購入することになった。

しかし注文した後で5ちゃんねるの書き込みで知ったのだけど、FXG-05RPTは本当の意味でのリピーターハブではなく「リピーター機能」を持っているハブということらしい。正体はスイッチングハブということらしいのだけど、スイッチングハブとしての機能はないようだ。
まあ、使ってみるさ。
そういえば、無線LANで使われているのはリピーターだ。訂正。リピーターは信号を強化して遠くに送る装置のことなので全く意味が違ってしまうことに気付いた。無線LANでの送信はリピーターハブによる送信と似ている、とでも言い直せばいいのかな、、、
電波で送信するので、MACアドレスで送信元を選択することはできない。受信側で選択して自分宛てのデータを拾っている。無線で継ぐ方が音がいいという話がどこかにあったが、どうなんだろう。

とかなんとか考えてるうちに現物が到着。使ってみた。
上の図の「Hub 3」に使用。
付属のACアダプターはFX08-miniと共通で、そういう意味で簡単にセッティングが出来た。
1000Base-T用の自作LANターミネーターを2本刺して、1つポートが空いている状態。
音は、、、これは、少なくとも悪くない。
つうか、繋いで音が出た瞬間に悪くないと思える時点で、これは期待していいだろう?
暫くの間、ウォームアップしてどうなのか使ってみよう。、、と思ってるうちに、更によくなってる気がする。
やばい。
即断は危険。もう暫く様子をみる。

遅くなったけど、12月21日、追記
何回かハブを付け替えては比較してきたんだけど、現在、FX08-miniからFXG-05RPTに変更している。
どちらの音がいいかというのは、明確には言えないんだけど、印象としては同等。ただ、FX08-miniは大人しくFXG-05RPTのほうが押しが強い音が出る。

比較の条件・状況は、ともにつなぐ機器は2つで片方はPCトラポのapu2、もう片方は他のスイッチングハブを介してネットワークにつながる。空いているポートは全てlanターミネータで塞ぐ。FX08-miniはDMJ-100BTを上流下流ともに使用、FXG-05RPTは1000Base-Tなので使わない。という感じ。
いずれ700kHz台でPPAP運用するつもりなので1000Base-Tは必要になる。FXG-05RPTの音質が悪くないという結果を踏まえて、使うことにしたということ。以上、報告だ。

話は変わるけど、Tiny CorePure-64 10.1へのmpdインストールに手を焼いている。
mpd v0.21は、ようようインストール出来たかと思ってOSを再起動したら、なぜかmpdを起動できない。これは一体どうしたものかと思っている。インストールの手法が以前とはかなり違っている。
v0.20は、なんとかなりそうかな、、、いったんv0.21を諦めて、取り組んでいるところ。
こんなに梃子摺るとは思わなかった。無理せずにやっていこう。

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Oct 10, 2019

apu2d4でTiny CorePure64 10.1を動かす

今回はオーディオの話は出てこない。
何でオーディオのカテゴリにアップするのかといえば、オーディオに使うハードの話だから。
ここらはちょっと迷うとこだ。

うちではTiny Core Linux 7.2(x86-64)でapu2c4を動かし、音楽サーバーとして運用しているんだけど、なぜか上位バージョンのTiny Coreは使えずに来ていた。なんとか使えるようにしたんだけど、その辺りの顛末について備忘録として書いておく。
ちなみに一連の試行錯誤はサブ機として入手したapu2d4で行った。

使えない、とはどういうことかというと、Compaq 6730bを使って、SDカードに「TinyCorePure64-10.1」をインストールして(手法は過去のエントリー「apu2c4で768kHzへのアップサンプリングに取り組む」のとおり)、それをapu2に刺し起動させてsshでログインして操作したいのに、ipアドレスが割り振られないので、できない、という意味だ。
v7.2は問題なく使える。
それ以上のバージョンでは使えない。x86、x86-64両方とものようだ。
Compaq 6730b、Dell Inspiron11で動かす分には問題ないSDカードであるにも関わらず、apu2に刺して起動したときにはipアドレスが振られない。ということはsshでログインできないしpingすら打ちようがなく、どういう状態なのかも全く分からない。
LEDが光っているので、通電はしているようだけど。

では、問題がなく動いているv7.2の「vmlinuz」と「core.gz」を、v10.1のものに置き換えてみるのはどうか。簡単なバージョンアップの手法としてTiny Core Linuxのサイトにも挙げられている手法だ。
Compaq 6730b、Dell Inspiron11は、これで動く。
しかしapu2で起動したら、やはりipアドレスが振られない。

あれこれ試して、もう仕方がないので、シリアル接続を試みることにした。
シリアル接続って何?という感じなんですが。
シリアルケーブルというものを使ってapu2を他のコンピューターに直接継いで操作する、ということだ。
使うケーブルはこんな感じ(これはamazonの写真)。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01N0F91GH/

シリアルケーブル

片方はusb端子。もう片方はRS-232Cという規格の端子。
usbの方を、操作に使うマシンに刺す。
RS-232Cの方をapu2に接続する。
シリアル通信ソフトを起動したら、データやコマンドの送受信が可能になる。
おおざっぱに言うと、こんな感じ。

参考にしたサイトは下記。他にもあちこち見たけど忘れた。
http://flac.aki.gs/bony/?p=3155
https://netwiz.jp/linux-usb-serial/
http://enotyama.hatenablog.com/entry/2014/03/03/232305
https://qiita.com/miyabisun/items/73bb2e0b75c30fba9f3c

まず、ケーブルの入手。USBシリアルケーブルでネットショップ上を検索して入手。USB-RS232C変換ケーブルというらしい。「RS232」と「RS232C」があって何が違うのか迷ったりしたが、どうやら基本的に同じと思っていいらしい。クロスケーブルかどうかの表記かと思ったら、そうではない、らしい。
apu2に使えるのはクロスケーブルで「null-modem cable」と言われる物。なかなか分かりにくいんだけど。

https://pcengines.ch/howto.htm#serialconsole

The most common mistake people make is not using a null-modem cable: If you have a multimeter, check that the pins 2 and 3 are crossed. Do NOT use gender changers!
The default baud rate for alix boards is 38400,8n1 and for apu boards 115200,8n1.

なんか、シリアルケーブルの規格は複数あって、実際のところ、継いでみて使えるかどうかはやってみないと分からないことがあるらしい。詳しくはwikipediaあたりを読んで欲しい。読んで僕はちょっと驚いた。

SDカードにインストールしたTiny Core10.1に設定変更書き込み。

sudo vi /etc/securetty

# For people with serial port consoles
ttyS0
sudo vi /sbin/autologin

exec /sbin/getty 115200 ttyS0
#exec /sbin/getty 38400 tty1
sudo vi /etc/inittab

ttyS0::respawn:/sbin/getty -nl /sbin/autologin 115200 ttyS0
#tty1::respawn:/sbin/getty -nl /sbin/autologin 38400 tty1
sudo vi /opt/bootsync.sh

echo “booting” > /etc/sysconfig/noautologin

これでヘッドレス化。シリアル通信できるはず。

操作に使うPCを準備する。うちでは6730bノートPC、OSはFedora。
シリアル通信に使うソフトは、とりあえず参考にしたサイトに倣い「cu」にした。
最初からは入ってないので「dnf」でインストール。
シリアルケーブルのusb端子を刺す。
ここで「dmesg」コマンドを打つと、仕組みはよく分からないけど、シリアルケーブルがFedoraに認識されていると表示されるので確認。かなり大量の行数が表示されて、下の方にちょこっと表示されるので分かりにくいが。

[1864782.993734] usb 6-1: pl2303 converter now attached to ttyUSB0

こんな感じ。スタンバイできてるということかな。

RS-232Cの方をapu2に接続し、apu2の電源を入れる。
「cu -s 115200 -l /dev/ttyUSB0」とコマンドを打つが「cu: ttyUSB0: Line in use」というエラー表示で繋がらない。
誰が使ってるんだ?

これは最初は良く分からなかったんだけど、結局、表示されてないけど「Permission denied」で蹴られているということらしい。
「sudo chmod 666 /dev/ttyUSB0」と打ってパーミッションを変更。
改めて「cu -s 115200 -l /dev/ttyUSB0」。
これで接続成功した。

なんだか大雑把な流れの記述なんだけど、シリアルケーブルというのはapu2が起動していようがいまいが関係なく何時に刺してもよくて、刺して「cu」コマンドを打った時点でやり取りされているデータを字面に表示するようだ。
ある意味、緊急時には融通が利いてありがたい通信手段なのだろう。

v10.1でapu2を起動し、シリアル接続したら下記のような字面が表示された。

[ab@fedora2 ~]$ cu -s 115200 -l /dev/ttyUSB0
Connected.

「Connected.」が表示されて止まるので、enterキーを叩く。
すると「box login:」が表示される。
「tc」でログイン。

Core Linux
box login: tc
Password: 
   ( '>')
  /) TC (\   Core is distributed with ABSOLUTELY NO WARRANTY.
 (/-_--_-\)           www.tinycorelinux.net

tc@box:~$ 

ちゃんとTiny Core 10.1は起動していることがわかった。
「ifconfig」と打つと下記の表示。

tc@box:~$ ifconfig
lo        Link encap:Local Loopback  
          inet addr:127.0.0.1  Mask:255.0.0.0
          UP LOOPBACK RUNNING  MTU:65536  Metric:1
          RX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:1000 
          RX bytes:0 (0.0 B)  TX bytes:0 (0.0 B)

「eth0」がない、、、
apu2にはイーサネットポートが3つあるので、eth0、eth1、eth2が表示されるはず。それらが表示されない。つまり有線LANが機能しない状態で起動している。「ping 127.0.0.1」と打つと応答が帰ってくる。ということは、TCP/IP自体は機能している。
なるほどだ、、、

ハードは認識できてるのか?
lspciを使えば分かるみたいだがインストールされていない。
「pciutils」というパッケージをインストールしたら使えるらしい。
6730bにSDカードを刺し替えて、家庭内LANからネットに継がる環境でインストールする。
インストールできたら、apu2に刺し直して起動して、シリアル接続から「lspci」と打ち込む。

tc@box:~$ lspci
00:00.0 Host bridge: Advanced Micro Devices, Inc. [AMD] Device 1566
00:02.0 Host bridge: Advanced Micro Devices, Inc. [AMD] Device 156b
( 略 )
01:00.0 Ethernet controller: Intel Corporation I210 Gigabit Network Connection (rev 03)
02:00.0 Ethernet controller: Intel Corporation I210 Gigabit Network Connection (rev 03)
03:00.0 Ethernet controller: Intel Corporation I210 Gigabit Network Connection (rev 03)

「Ethernet controller: Intel Corporation I210 Gigabit Network Connection」と表示。
これは問題なく動いているTiny CorePure64-7.2と同じ結果だ。
つまり、イーサネットのデバイスは10.1でも認識されている。

ドライバはどうなっているのかな、、、

tc@box:~$ ls /lib/modules/4.2.9-tinycore64/kernel/drivers/net/ethernet
3com/          cadence/       fealnx.ko.gz   natsemi/       sis/
8390/          cavium/        fujitsu/       neterion/      smsc/
adaptec/       chelsio/       hp/            nvidia/        stmicro/
agere/         cisco/         icplus/        packetengines/ sun/
alteon/        dec/           intel/         qlogic/        tehuti/
altera/        dlink/         jme.ko.gz      rdc/           ti/
amd/           dnet.ko.gz     marvell/       realtek/       via/
atheros/       ec_bhf.ko.gz   mellanox/      samsung/       wiznet/
broadcom/      emulex/        micrel/        sfc/           xircom/
brocade/       ethoc.ko.gz    myricom/       silan/
tc@box:~$
tc@box:/$ ls /lib/modules/4.19.10-tinycore64/kernel/drivers/net/ethernet
3com/          broadcom/      fealnx.ko.gz   netronome/     stmicro/
8390/          brocade/       fujitsu/       nvidia/        sun/
adaptec/       cadence/       hp/            packetengines/ synopsys/
agere/         cavium/        huawei/        qlogic/        tehuti/
alacritech/    chelsio/       intel/         qualcomm/      ti/
alteon/        cisco/         jme.ko.gz      rdc/           via/
altera/        dec/           marvell/       realtek/       wiznet/
amazon/        dlink/         mellanox/      samsung/       xircom/
amd/           dnet.ko.gz     micrel/        sfc/
aquantia/      ec_bhf.ko.gz   myricom/       silan/
atheros/       emulex/        natsemi/       sis/
aurora/        ethoc.ko.gz    neterion/      smsc/
tc@box:/$

7.2と10.1、「intel」は両方に入っている。

もう少し奥に。

tc@box:~$ ls /lib/modules/4.2.9-tinycore64/kernel/drivers/net/ethernet/intel
e100.ko.gz  e1000e/     i40e/       igb/        ixgb/       ixgbevf/
e1000/      fm10k/      i40evf/     igbvf/      ixgbe/
tc@box:~$
tc@box:/$ ls /lib/modules/4.19.10-tinycore64/kernel/drivers/net/ethernet/intel
e100.ko.gz  e1000e/     i40e/       ice/        igbvf/      ixgbe/
e1000/      fm10k/      i40evf/     igb/        ixgb/       ixgbevf/
tc@box:/$

もう少し調べて、、、

tc@box:~$ lspci -vvv
( 略 )
01:00.0 Ethernet controller: Intel Corporation I210 Gigabit Network Connection (rev 03)
	Subsystem: Intel Corporation Device 0000
	Control: I/O+ Mem+ BusMaster+ SpecCycle- MemWINV- VGASnoop- ParErr- Stepping- SERR- FastB2B- DisINTx+
	Status: Cap+ 66MHz- UDF- FastB2B- ParErr- DEVSEL=fast >TAbort- SERR- 
	Kernel driver in use: igb
( 略 )
tc@box:~$ lspci -vvv
( 略 )
01:00.0 Ethernet controller: Intel Corporation I210 Gigabit Network Connection (rev 03)
	Subsystem: Intel Corporation Device 0000
	Control: I/O+ Mem+ BusMaster- SpecCycle- MemWINV- VGASnoop- ParErr- Stepping- SERR- FastB2B- DisINTx-
	Status: Cap+ 66MHz- UDF- FastB2B- ParErr- DEVSEL=fast >TAbort- SERR- 
( 略 )

7.2では「Kernel driver in use: igb」と表示される。
10.1では表示されない。「Control: BusMaster-」とはどういうことか?
ともあれ、igbが機能してないらしいのは分かった。

tc@box:~$ modinfo igb
( 略 )
depends:        ptp,i2c-algo-bit
vermagic:       4.2.9-tinycore64 SMP mod_unload 
tc@box:/$ modinfo igb
( 略 )
depends:        i2c-algo-bit
intree:         Y
vermagic:       4.19.10-tinycore64 SMP mod_unload 

10.1はmodinfo igbの「depends」に「ptp」が表示されない。どうなんかね、これは。
vermagicには、カーネルバージョンと主要なConfigオプションが記載されるという。
SMP mod_unloadってどういうことかな、、、

「igb」でtiny coreのフォーラムを検索してみる。

Topic: modprobe: can't load module igb (kernel/drivers/net/ethernet/intel/igb/igb.ko.gz
http://forum.tinycorelinux.net/index.php/topic,22744.msg142319.html

Is the i2c-KERNEL extension loaded?

$ tce-load -i i2c-KERNEL

Topic: Network Ports are not detected - IntelR I210IT GbE LAN
http://forum.tinycorelinux.net/index.php/topic,18469.0.html

I took a shot in the dark and appended the file name to the URL like this: http://tinycorelinux.net/6.x/x86/tcz/i2c-3.16.6-tinycore.tcz and pasted it into my browser; it worked!
I put the file in /mnt/sda1/tce/optional.
I edited onboot.lst and put i2c-3.16.6-tinycore.tcz right after glib2.tcz (about 1/3 of the way down the file).
Now it works!

なんかいきなり参考になりそうな事が書いてあるじゃないの。

6730bにSDカードを刺し替えて起動、「tce」でi2cを検索。
「i2c-4.19.10-tinycore64.tcz」があるので、これをインストール。
SDカードをapu2に戻して起動。
「ifconfig」を打つ。

tc@box:~$ ifconfig
eth0      Link encap:Ethernet  HWaddr 00:0D:B9:50:86:58  
          inet addr:192.168.1.89  Bcast:192.168.1.255  Mask:255.255.255.0
          UP BROADCAST RUNNING MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RX packets:88 errors:0 dropped:4 overruns:0 frame:0
          TX packets:43 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:1000 
          RX bytes:35816 (34.9 KiB)  TX bytes:3813 (3.7 KiB)
          Memory:fe600000-fe61ffff 

eth1      Link encap:Ethernet  HWaddr 00:0D:B9:50:86:59  
          UP BROADCAST MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:1000 
          RX bytes:0 (0.0 B)  TX bytes:0 (0.0 B)
          Memory:fe700000-fe71ffff 

eth2      Link encap:Ethernet  HWaddr 00:0D:B9:50:86:5A  
          UP BROADCAST MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:1000 
          RX bytes:0 (0.0 B)  TX bytes:0 (0.0 B)
          Memory:fe800000-fe81ffff 

lo        Link encap:Local Loopback  
          inet addr:127.0.0.1  Mask:255.0.0.0
          UP LOOPBACK RUNNING  MTU:65536  Metric:1
          RX packets:2 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:2 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:1000 
          RX bytes:140 (140.0 B)  TX bytes:140 (140.0 B)

tc@box:~$ 

行けました! ipアドレスが振られている!
いやー、長かったなあ、、、sshで接続して操作するのも可能です。
これで多分、将来的なalsaやmpdのバージョンアップにも対応できます。

このエントリー書き上げてから気付く。 「serial experiments Lain」のserialって、これのことだったのね、多分。

シリアル接続からのログアウトの方法を書き忘れていた。

tc@box:~$ exit

Core Linux
box login: ~[fedora2].
Disconnected.
[ab@fedora2 ~]$ 

tcでログインしている状態から「exit」。
「box login:」が表示された状態になるので「~」、[fedora2]が表示されるので「.」を打つ。これで、Disconnected.

下記は、シリアル接続しているpcにsshで他からログインして操作している場合(ややこしい)。

tc@box:~$ exit

Core Linux
box login: Connection to 192.168.1.64 closed.
[ab@fedora1 ~]$ 

tcでログインしている状態から「exit」。
「box login:」が表示された状態になるので、「~」続いて「.」と打つ。
これで、Connection to 192.168.1.64 closed.
つまり、ssh接続もログアウトする。

ここらは環境によって表示が違うかも。

Posted at 17:27 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as: , , ,

Sep 18, 2019

だんだん秋になってくる

前回のエントリーから早2ヶ月になる。
ケーブルインシュレーターは、前回以降、電源タップの電源ケーブルの接続部位と、アンプの電源ケーブルの接続部位にも使用している。心持ち緩かったのが、かなり頑丈に保持されるようになって、音もしっかりした。
思った以上に効いている。

最近は、apu2c4、tiny CorePure64-7.2、mpd + libsamlerateで、705.6kHzへのアップサンプリングで聴いている。

課題はないこともない。700kHz台でのPPAPだ。
しかし、これがなかなか、試すというとこまでいかない。
aplayのバージョンが1.1.7以上である必要がある。
というか、そういう条件を満たせば出来るんじゃないかと思っているんだけど。

https://www.alsa-project.org/wiki/Changes_v1.1.5_v1.1.6

aplay/arecord
aplay: Fix wav file not being split on 32 bit platforms
aplay: Adjust sample rate limits to support newer hardware

https://alsa-project.org/wiki/Detailed_changes_v1.1.6_v1.1.7

aplay/arecord
- aplay: add missing block brackets
- aplay: Fix invalid file size check for non-regular files
aplay tries to check the file size via fstat() at parsing the format headers and avoids parsing when the size is shorter than the given size. This works fine for regular files, but when a special file like pipe is passed, it fails, eventually leading to the fallback mode wrongly.
A proper fix is to do this sanity check only for a regular file.

最新のTiny Core 10.1はなぜかapu2で動かない。というか、動かせていない。
しかも動く環境で確認したら、aplayのバージョンが若干古いので使えない。
じゃあ他のOSでとなるとfedora、arch linux、、、fedora30のaplayは1.1.9だけど、どうやってapuで動かすんだ?とか。
なかなか現状、そこまで手が回らない。まとまった時間がとれない。

Ras piはどうか。
今年の6月からリリースされている「Raspbian Buster」のalsa-utilsのバージョンは1.1.8-2だ。
これが使えないかということなんだけど。

以前、beagle kickのSummer Vibeという曲の768kHz WAV音源をNASに置いてapu2c4で鳴らしてみたことがあるんだけど、LANの途中に100BASE-Tのハブが挟まっていて鳴らなかった。それを外すと問題なく音が出た。つまり768kHzのハイレゾデータ転送は100BASE-Tでは速度が足りない。ras pi2のLanは100BASE-Tなので、バックエンドにできないということだ。
しかし3B+なら「maximum throughput 300Mbps」なので使えるかもしれない。

Raspbian Busterで、ras pi3B+を動かしてみる。
ダウンロードしたイメージファイルの時点で、既にnmapはインストールされている。しかし特殊な仕様?みたいで、netcatの-e オプションが「invalid option」とされて跳ねられるのだ。代替で-c オプションの使用も試みたが同様。
そんなわけで、使えない。

piCoreを使う?
3b+以降には、未だpiCoreは正式対応していない。
しかしベータ版の10beta12以上で動くらしい。piCore-10.1beta1aを落としてきて動かしてみる。

aplay: version 1.1.7 by Jaroslav Kysela 

これは使えるかもと思ったけど、nmapがlibpcapがないとかでインストールできない。
ソースからインストールは手に余る。

そんなこんなで、あんまり焦らず現状維持を主体で当面はやっていくかな、と思っている。
果報は寝て待てだ。

しかし実際のところ、700kHz台でPPAPで、どの程度の変化があるのか、やってみないと分からないといえばそうなんだけど、ここまできたら大きな変化は望めないんじゃないかと思っている。
根拠は薄弱だが。

https://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1710/31/news092_4.html
MQAの音が良い理由 ニューロサイエンスが解き明かした聴覚の“真実” (4/5)

2012年に神経科学研究者のMichael S. Lewicki准教授、翌年にJacob N. Oppenheim氏などが相次いて論文を発表しました。これによると、人間は時間に対して“超”敏感なのだそうです。音響心理学的な視点の従来論では、人間の時間的な分析力は50μsとされていましたが、そこで見過ごされてきたものをニューロサイエンスの視点で分析した結果、従来の5倍、つまり10μsで反応を示したとのことです。音楽家はさらに上回り5μs、指揮者はもっと上で3μs。それだけ人間の感度というのは繊細だということを、ニューロサイエンスは示唆しました。

ここで簡単な計算をしてみる。
1 (sec) / 368000 (kHz) = 0.00000271739...(sec)
つまり、300kHz台のハイレゾで、指揮者の分析力(3μs)に追いつくということ。
素人は10μsということだけど、オーディオファイルは音を分析的に聴くという毎日を繰り返しているわけだ。スピーカーを数mm動かしたらボーカルが5cm横にずれたとか、そんなことばっかり日常的に気にしているわけで、そうした日々の訓練の結果、たぶん、時間的な分析力は指揮者と同等だ。こんなこと言っていいのかどうか知らんけど。
300kHz台のハイレゾで世界が変わるって、たぶんそういうことだ。

1 (sec) / 705600 (kHz) = 0.00000141723...(sec)
うちでは、300kHz台と700kHz台の比較で聴感上の違いがある。ということは、たぶん、指揮者で3μsというのも最短ではないのだと思う。どういう測定をしたのか分からないけど、測定法がもっと繊細な神経反応の変化を抽出できるようになったら、もう少し限界が短くなるのではないかと思っている。

どうなんだろうね、こういう説明。
本来は、サンプリング周波数=再生音の時間分解能になるわけではない。
サンプリング定理に則れば、サンプリング周波数がいくらだろうが、再生音は正確にもとの波形を再現するはず。
理想的に再現されれば、時間的な遅延は「0」となる筈だ(実際のデジタル再生では理想とのズレが問題となる)。
CDの場合、1 (sec) / 44100 (kHz) = 22.67573...(μs) だから、人間の時間的な分析力10μsを44.1kHzでサンプリングされたCD音源の音ではカバーしきれない、過去には50μsとされていたのでカバーできると思われていたのだ、、、とか、まことしやかに説明されたりしたら、ちょっと信じられないと思ったりするので、本当は、300kHz台のハイレゾ、700kHz台のハイレゾで指揮者がどうこうという上記の説明は適当ではない。

なんでこんな説明したかというと、700kHz台の再生だと1.4μsより短い時間分解能が保証される、という意味合いだ。
1.4μsの間隔でデータが送られるのをPCトラポとDACは処理しなければならない。たぶん、2μsとか遅延したら音が途切れるようなことになるだろう。そうならないためには、1.4μsでデータを処理できる精度をシステムが維持しないといけない。
そうなると再生音自体が遅延が少ない音になる。
700kHz台のデータを再生するというのは、そういう意味の保証なのだ。

PPAPで伝送したところで、1.4μsの伝送精度は大きくは変わらない。
その数値は既に人間の時間的分析力の限界を超えている?と思われ、NASマウントでのmpd再生とPPAPによるaplay再生で、大きな差は生じないのではないか、と。
我乍ら、随分と大雑把な推測だ。

これは個人的仮説というか、想像(むしろ妄想というか)なんだけど、例えばCD音源の場合、デジタルデータが送られる間隔は片チャンネル1/44100=22.67573μsで、つまり700kHzで1.4μsしか待てない状況よりも、ずっと余裕がある。
余裕があるといえばいいように聞こえるけど、これって、もしかして、数μs程度の遅延が生じても音が途切れずに再生処理できてしまう、という事があるのではないか。そうした遅延が一定ならまだいいけど、変動するようなら再生音の変化とノイズになる。
これってジッターなわけだけど。
クロックジッターとは数値のレベルが全く違う話で、いくらクロックが高精度でも、システムが迅速に追随できなかったら再生音に影響するジッターが生じる。実際のところ、どこまでシステムがクロックの精度に追随してるのだろうかという話。部品によって違うのか、とか。例えばDACへの負荷が増えると音が悪化するとか、そういうことの原因はこういうところにあるんじゃないか、とか。

こういうことって、どの程度のレベルで生じていて、どう影響があるんだろうか。
勉強不足で、読んだことがない。
そんなことは無視できるんだよ、ということならいいんだけど。

Posted at 18:42 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as:

Jul 14, 2019

ケーブルインシュレーターをコンセントに使う

アンプの上流が一応落ち着いて、というか、ここから先はどう手を入れようか、という感じなんだけど、それであれこれと音源を聴いてるんだけど、相変わらず、なんだかすっきりしない音なんだな、、、
騒がしいというのか、耳ざわりが良くない音。

音工房Zのケーブルインシュレーターも、最初はよく効いたと思ったんだけど、その後は評価が安定しなくなって付けたり外したり。
副作用も見えてきて、高域はいいようなんだけど、どうも低域が痩せるのだ。
ケーブルを床に直置きした方が、低域が豊かで安定感もある。もともと、うちの環境は低域が出にくいので、どうもスピーカーケーブルには使わないほうがいいのかもしれない? 置き方とかにもよるのかな?

それでも、すっきりしないのはしないので、Ras pi 3B+とi2s DACを引っ張りだしてlightMPDを動かしてみたりした。
3B+は、700kHz台へのアップサンプリングに使えないかと思って注文していたんだけど、Compaq 6730bで試した結果、メモリがDDR2では無理っぽいということが判明したのでそのまま死蔵されていた。それが、lightMPDがRas pi 3B+に対応したということを知り、64bitで動く、hifiberry-dacplusで384kHzまで対応したということで(うちのはhifiberry-dacだけど)、聴いてみようと思ったのだ。
lightMPDは以前にB+や2Bで鳴らそうとした事が何回かあるんだけど、なぜかIPアドレスが割り振られなくて使えなかった。同様のことはArchphileなどでもあって、そういうことがないpiCoreは非常に扱いやすいOSだったんだけど、最近になって思うのは、これはもしかしてDHCPサーバーが脆弱なのが原因だったのではないかと。NTTから貸与されているゲートウェイ?回線終端装置というのか、これが家庭内LANのDHCPサーバーを兼ねてるんだけど、これを他の機械に代替させていたら、案外lightMPDはちゃんと繋がったのではないか、、、
それは今更、試す気にもなれないけど、DHCPサーバーをRas piで代替するというのは、いつか試みてみたいと思っている。

Ras pi 3B+でlightMPDは、思いの外すんなりと動いた。
ちゃんと比較してはいないけど、Ras pi 2でpiCore7よりもいいと思う。なにしろ長年の懸案が解決して良かった。

そういえば、Archphileは更新終了宣言を出している。
こちらも聴いてみたいんだけど、ダウンロードだけしてまだ聴けていない。

そんなこんななんだけど、もともとのすっきりしない感は解決するわけではなく、どうなってるんだろうと思いながら、あれこれ試す。

アンプのボリュームをあげたのがいけないのかな、、DACのボリュームを戻してみよう、、、
あれ?アンプのボリュームがおかしい、、開けられない?
音量が上がらない、、ついに壊れたのかな、、当面、ボリューム絞って使おう、、、

子供用のCDプレーヤーを別の電源タップに移動しよう、、少しはましかな、、、

ケーブルインシュレーター、余っちゃったから電源タップのケーブルに使ってみようかな、、、
なんで、ケーブルに触るだけでOdeon-liteのリレーがカチカチいうの?、、、
ケーブル、、、ゆるんでるやん。

壁コンセントから伸びたケーブルと電源タップ(PB-500-2)の接続部が、ゆるんでぐらついていた。
これを留め治したら、失われていた音が戻ってきた、、、ここだったかあ???
アンプも復調したような。まじか?

そういえば独身だった頃は、電源タップのACプラグを壁コンセントに刺した上に布テープを貼って補強してたっけ。
当時の音は、僕のオーディオ遍歴の中でも一番いい音が出ていたんじゃないか?と思う。情報量は今と比較すれば少なかっただろうけど、際限なくボリュームを上げても破綻しなかったし、ワルツフォーデビーの地下鉄も聴こえた(今は聴きとれない。低域がその頃に比べると弱いんだろうと思う)。

音工房Zのケーブルインシュレーターをコンセントに使用

そんなこんなで、音工房Zのケーブルインシュレーターを壁コンセントへの差込口に使うことにした。
5段積みにしたら丁度寸法が合う。
効いてるのかどうかもはっきりしないが、しばらく様子をみようかという感じ。

タイトルと記事の内容がまるで違うのに気付いたけど、まあいいか。

Posted at 12:00 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as:

May 28, 2019

久しぶりにインシュレーターを追加する

アンプの上流が一応落ち着いて、というか、ここから先はどう手を入れようか、という感じなんだけど、それであれこれと音源を聴いてるんだけど、なんだかすっきりしない音だな、、という気がしていた。
そこで、ケーブルインシュレーターを試すことにした。
安価なもので、amazonから届いた実物も安価な雰囲気の製品。

音工房Z-ケーブルインシュレーター
https://www.amazon.co.jp/dp/B01COUMD5I/

ラックの裏はケーブルがあちこち繋がっている。
しかし床に付いているのは少ない。
スピーカーケーブルと、壁コンセントから電源タップとUPSに伸びているACケーブル、あとLANケーブル。それ以外はだいたい空中にぶら下がっている。スピーカーケーブル以外は柔らかいケーブルで、あんまりインシュレーターを使う意味がない感じ。対してスピーカーケーブルは20年前から使っている協和電線5.5スケアのキャブタイヤで、直径が1cm以上ありずっしりと重い。床から浮かせてみる意味がありそうだ。

片側のケーブル1本1.5mに対して、3個ずつインシュレーターを使ってみた。
実は期待してなかったんだけど、どこかすっきりしないと思っていた音の様相が違ってきた。立体感が出るというのか、滲みがなくなるというのか、音色の輪郭が整う感じ。これならコストパフォーマンスが高いと思った。

そんなわけで、今更だけど他にもインシュレーター使うところがないかと考えた。

思えば昔、VRDS-25xsを使っていた頃、あまりに鋭敏な機種なのでインシュレーターを含めて物理振動対策はいろいろ試した。その後、床がフローリングになった時には、スピーカーの足元にあれこれ試した時期があった。その後も環境は変わり、今の住居でキャスター使用でのスピーカーセッティングがそこそこ決まって以降、いつしかインシュレーターは視界の外になっていた。 効果はあるんだろうけど、うちにはそこまで要らないし、、みたいな。
そこそこ満足できる音が出ているから(こればっかり)、というのもあったかもしれない。

結果、うちで使っているインシュレーターは甚だ少ない。
スピーカー周りはそれなりに使っているが、それ以外はアンプの下にJ1プロジェクトのS35S、だけだ。
あんまり少ないのも残念なので、もっと使いたい。
しかし何処に使うか、、、

NASの下に使ってみることにした。
NASの中にはHDDがある。回転振動に対してインシュレーターの効果が期待できるのではないか。ということで、OmicronのMagic Dreamを使ってみた。昔、床がフローリングだった時の振動対策などに使っていたものだ。

効果は、あるような、ないような、微妙な感じだ。
しばらく様子を見るつもり。

Posted at 21:09 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as:

May 03, 2019

オーディオ状況報告(2019.05.03.)

最近のシステム構成は下図のような感じ。以前と比べて大きな変化はない。

システム構成図

Odeon-lite を復帰させてCDプレーヤーDP-5090のDACにしている。
これはOdeon-liteのボリュームを使うことでCDプレーヤーからの音量を調整できるようにしたかったからだ。

DP-5090は主に子供が使用している。最近は小学校から英語をやるので教材のCDをかけたりもする。以前はデジタル出力をSM-SX100に繋いでいたんだけど、ぼくが使っているままのSM-SX100のボリュームレベルだと、CDプレーヤーを使うと爆音が鳴る。子供はボリュームを絞るのだけど、それをやるとかなり絞ることになる。子供が使った後で、僕がADI-2 DACから音を出そうとしたら絞られたボリュームを戻さないといけない。
そういう繰り返しは面倒だし爆音が鳴るのも困る。

そこで、Odeon-liteを復帰させることにした。
子供はDACのボリュームで好き勝手に音量を調整できる。過去にぼくが使っていた頃は15時ぐらいの位置で使っていたけど、今は10時前後。ちょっと温い音になるけど、それで困るわけでないので。子供はSM-SX100のボリュームに触らなくてもよくなるということだ。

Odeon-liteのボリュームを絞れば、SM-SX100のボリュームを上げる事ができる。
SM-SX100は、LEDで音量が数値表示され最大が「128」なんだけど、過去には20〜30台ぐらいで使っていた。
これを「50」で固定した場合。
mpdのデジタルボリュームを絞って使うんだけど、収録された音量が大きい音源によってはmax100のところ20とかのレベルまで絞る必要が生じる。
32bitで処理するとしても、そこまで下げるのは抵抗がある。
SM-SX100のボリュームを40にしたらmpdのボリュームを上げることもできるんだけど、それよりはと思ってADI-2 DACの音量を6dB絞ることにした。これで、mpdのボリュームもだいたい50ぐらいで使える。

あと、若干ケーブルを変えている。
apu2c4からADI-2 DACに繋ぐUSBケーブルを、eilexの「EXIMA-CONCEPT」に変更。これは2013年のMacオーディオという雑誌に付録として付いてきたもの。音質の変化は未確認。更に、以前にはRas pi用のゆるキャラ系USB電源に使っていた自作ノイズフィルターを、ここでも効くかもと思って咬ませている。これは多少は効いている気がする。

ADI-2 DACとSM-SX100を繋ぐXLRケーブルを、オヤイデの「TUNAMI TERZO XX V2/0.7」にした。それまでは数百円の業務用で別に悪いとも思ってなかったんだけど、せっかく700kHz台の音を鳴らしてるんだしADI-2 DACを購入した時にもらったポイントも使いたいし、オーディオ用を奢ってみるかと思って変えてみた。音は良くなったと思う。

以前に言っていたボーカルに違和感がというのは、いろいろ考えたり音源を聴いたりするうちに、それなりに納得というところに落ち着いている。
というか、納得せざるを得ないということですけど。
今後の課題ですね。

Posted at 16:49 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as:

Mar 20, 2019

歌声の録音について自分なりに考えた

前回のエントリーで、「日本のポップミュージック、特にボーカルの多くに、僕は違和感を覚えるようになった。生の人の声に聞こえないのだ」「マイクを通した声が、リビングルームのコンポから鳴るように録音されているのだとしたら」と書いた。
まあ、ずいぶんなことを書いたもんだと自分でも思う。
どうしようかと思ったけど、今の自分なりの考えを書いておく。本当は録音を実践して考察するのが筋なんだろうけど、そこまでは出来ていない。既存の音源をいくらか聴いて、頭の中で考えただけの話だ。
自分でもたわごとかもしれないと思う。

2020.05.13.追記。

現在、PPAP方式 768kHzで再生し始めて1か月ほどになるんだけど、1年前に感じていた違和感がなくなった。
違和感を感じていたはずの声が、違和感を感じ始める前よりもっと自然に耳に届いている。
ここに至って、ようやく気がついた。
あの違和感は、残存していたジッターが原因だったのだと思う。
録音のせいなどではなかった。録音が良くない音源もあるのはあるのだけど、それとこれとは別のことだ。

取り急ぎ、追記まで。
ここから下に書いていることは、なんだったんだろうと思うが、今の時点では分からないままだ。
分かったつもりにならないように気を付けないといけない、、、

2020.10.18.遅まきながら、更に追記。
ジッターの影響について確かめようとした試みについて記録。
検証できていると言い切れないけれど、関連エントリーということで記載しておく。

サンプリングパラメータによるジッターの影響の差異について
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20200524a.htm
ジッター再々考
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20200531a.htm

まず、違和感の原因について。
ボーカル録音は、マイクと口の距離によって随分音が変わるのだそうだ。
ライブで使われるのはダイナミックマイクが多くて、レコーディングで使うのはコンデンサー型が多いとのこと。コンデンサーマイクだと、だいたい20~30cmの間隔が一般的だという。ポップミュージックの場合はそういう録音で、それより距離が離れるとボーカルの訴求性というのか、そういうのが薄れるんだそうだ。でも50cmほどの距離で歌う歌手もいるそうだ。

考えてみたら、数10cmの距離で他者の歌声を聞くということは、現実生活の場面では、まずない。
たぶん、そんなことをしたらかなりうるさいんじゃないかな。
他人の生の歌声を聴く状況は、例えば誰かの誕生日で歌われるハッピーバースディを聞くとか。1m以上離れていることも多いだろう。

現実的な距離、と言っていいのか、離れた距離でボーカル録音された音源について考えてみる。

まず、オペラのライブ録音のようなケース。かなり離れたところから録音することになる。それでもリアルな音声に録音できるのは、そもそもオペラの歌は遠くから聴くものだからだ。オペラ歌手の体は楽器そのものだと思う。楽器を録音するように録音してもいいんじゃないかな。実際を知らないまま考えだけで書いてるから、見当違いかもしれないけど。
ポップミュージシャンの歌い方とは全く違うし、音声の聞かせ方も全く違う。録音で求められるリアリティも全く違うものになり、同列には語れないだろう。

では、例えば民族音楽の現地録音。離れたところから録音することがある。そうした場合は、空気感というのか、歌い手まで距離がある感じが録音されていて、再生音から普通に聴き取ることができる。
歌い方は、市販されているポップミュージックのボーカルと大きくは違わないものだと思う。しかし録音されている音声の聴え方は、かなり異なっている。
じゃあ、それが「リアル」なのかといえば、一概にそうとも言えない。
音声からの距離を感じると、聴くほうの気持ちはどこかクールになる。なぜか分からないけど、ポップミュージックを聴いたときに感じる「親密なリアルな感じ」は感じない。僕自身は、そういう民族音楽の録音の中にも「いい歌だなあ」と感じるようなものはあるんだけど、でも、一般的には「訴求性が低い」ということだと思う。

民族音楽のような音源は学術的な記録としての聴かれ方も重要なので、訴求性が低くくても許容されるし、ポップミュージックと歌声の聴こえ方が違っているのは、客観的になれるので、むしろ良い面もあるだろうと思う。

仮に、遠くに聞こえるような歌声の録音に、バック演奏を付け加えるとしたら、どんな録音だとしっくり来るだろうか。どんな演奏だとはまるのだろう。
それをポップミュージックとして売るとしたら。
たぶん、そうして生まれる音楽の音声は、僕らが慣れ親しんでいるポップミュージックとは全く違うものになるだろう。そして、たぶんだけど、相当売りにくいだろうと思う。
そこらのラジオでかかっても訴求性がある音では鳴らない。ラウドネス・ウォーとは全く無縁だろう。

訴求性のあるボーカルは、近くないといけない。
だから、マイクの傍で歌っている歌声を、離れたところにあるスピーカーから鳴らす。現在のポップミュージックでは歌声にエコーをかけたり歪ませたりすることもあって、そういうのも目的があって、効果を狙ってのことなのだ。
つまり、リアリティとバーチャルの線上で何処に落とし込むか、というのが、僕らが日常的に耳にするポップミュージックのボーカル、ということなのかと。
そのようにして制作された音源の歌声は、昔から広く受け入れられてきているし、むしろ一般的には、人間の生理にも合っているんだろうと思う。人間の生理に甘える形で音楽やオーディオのクオリティが下げられているとも言えるだろうけど。

でもその結果、僕なんかが、マイクを通したような声で違和感があると言ったりするのだ。
これはどういうことなのかとは思うけど。

洋楽で違和感を感じにくいと思ったのは、もしかしたら単に僕自身が英語のネイティブスピーカーに接する機会が少ないからに過ぎないのかもしれない、と今は思っている。つまり、ふだん聴き慣れない音声だったら違和感を感じないかもしれないということ。実際のところはよく分からない。

ポップミュージックに録音された歌声について「リアリティとバーチャルの線上にあるもの」だという認識にいたって以降は、いくらか違和感に振り回されるのは減っている。何がしかの納得が、僕の中で得られたということなのだろう。
ここにきて、音声に幾ばくかのバーチャル感がないと幻想の要素を含むポップには仕上がらないのだろう、という認識が生まれていて、音声のリアリティが強い音声は、より切実な内実の表現に向いている、というふうに思っていたりする。

それでも強い違和感を感じる音源というのはあって、そういうのは、やっぱり録音が良くないと感じる。
エコー感が必要以上に強すぎたり、ハスキーというにはざらついた感じが強すぎるような音声だったりで、欠落を何か過剰に付け加えて補おうとしている感じが強い。
今のシステムでは、そういうのが以前よりも明瞭になるように思う。

一方で、録音がいいというのか、違和感を感じない音源だと、思わず引き込まれるような声になる。歌い手の才能、生きている人の声が、ダイレクトに伝わる感じがする。
これらは、どうも若干遠くで歌ってるように聴こえる音源が多いような気がする。というか、適度な距離に聴こえるのだ。なんというのかな、握手しようと思ったらできそうな感触の歌声になる。

強くはなくても若干の違和感があるもの、つまり多くのポップミュージックの歌声は、今の僕のシステムではマイクに近すぎるように思う。
耳の傍で歌われている歌が、スピーカーの間から聴こえてくるような感じで、荒っぽく聴こえる。本来なら訴求性につながる筈であろう音の近さが、近くで聴こえるはずの音が遠くから聴こえてくるような違和感の原因になってしまっている。 こういうのは、以前には無かったのだ。

そういう感じなので、オペラなどのクラシック音源では、こうした違和感は生じていない。
以前は気持ちよく聴けていたポップ系の音源で生じている。
これは、、何とかしたいところだなー。

しかし、わけの分からないことばっかり書き付けていることよ、、、

Posted at 23:58 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as: ,

Feb 22, 2019

アップサンプリングについて色々

最近はCDリッピング音源を705.6kHz32bitにアップサンプリングして聴いている。
以前は768kHzで聴いていたんだけど、ごくごく稀にクリックノイズが聞こえるような気がして(あくまで気がしてなんだけど)、精神衛生上の判断でそうしている。明らかにノイズが入るというのではないんだけど、、、
だから時々、768kHzに戻したりもする。
なんだか、768kHzのほうが705.6kHzより1割増し繊細な気がする。どうなんだろうね。

先日、mpdの設定を見ていて、libsamplerateはmpd 0.19.19のデフォルトリサンプラーであることを思い出した。libsamplerateがインストールされていれば、ビット深度とサンプリング周波数の設定をするだけで、libsamplerateで「SRC_SINC_FASTEST」の設定でアップサンプリングされるようだ。
そうだったんだなあ、、と見てるうちに、libsamplerateは「ZOH」「linear」といった設定も可能だったことに思い至った。正直、低品質ということで眼中になかったので、じっくり聴いたことがない。しかし、実際にはどんな音になるのか、確認しておくことには意味があると思ったので、ちょっと聴いてみた。

まあ、やっぱり良くないんだけど。
アップサンプリングなし(つまり44.1/16をそのままRME adi-2 DACで鳴らすということ)とZOH、Linear設定の700kHz台アップサンプリングを比べても、アップサンプリングなしの方がいいような気がする。ZOHよりは、linearの方が音がいい。というか、ZOHは刺々しいな。
試聴音源で詳細に比較してエントリーにしようかと思ってたんだけど、、なんか、めんどいな。

今回のエントリーはちょっともう、だらだらしている。
うちのやり方で十分、不満はないし、細かいこと言わなくていいじゃないかという感じ。

最近なんだか、アップサンプリングして聴くという手法が市民権を得つつあるような気がする。以前は、どちらかというと外道な手法というイメージで、正統なオーディオ再生ではないと一般的には認識されている、というふうに感じていた。それでも僕などは音がいいと思って、その手法を選択した。スーパーツィーターの接続に、世間では効果がないとされていたチャージカップルドネットワークを採用して使い続けているような人間だから仕方ないのである。
それが、風向きが変わってきている。

例えば、CHORDのCDトランスポート「Blu MkII」はアップサンプリングしてDACにつなぐ仕様になっている。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1041113.html
この機種が発売になったのが2017年、もう2年前のことだ。アップサンプリングしてDACに送るということは、バイナリ一致かどうかなんてもう気にしない、ということだ。僕は何でか、うっかりしたのか、もとからトロいのか、この機械がオーディオ界に及ぼす影響について気が付いていなかった。この頃から、たぶん、デジタルオーディオというものへの認識は変わって来たんじゃないかな。
バイナリ一致が金科玉条では無くなってきている。
MQAというフォーマットも、そうした認識の変化が受け入れられる土壌となっているのかな。

そもそもDACチップ自体がアップサンプリングして鳴らしているということも広く知られるようになってきていて、最近はこんなDACが売られている。
https://www.phileweb.com/interview/article/201902/12/634.html
CDの44.1kHzであっても、DSD1024まで引き上げて最高の音質で聴くというのがPro iDSDのコンセプトだという。Blu MkIIがやってることをトラポでやるかDACでやるかの違いというわけだ。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1167703.html
最近、「だれでもわかるハイレゾオーディオ」という本が出版されていて、電子出版で買ってちまちま斜め読みしているのだけど、ここではDACチップが行っているアップサンプリングをPCで代替しても構わないと書かれている。この本は「ハイレゾ」というより「DA変換そのもの」に関する数式苦手なオーディオファイル向け解説書なんだけど、かなり踏み込んだ記述がなされていて非常に面白い。というか、僕の興味の中心を射抜いている。すごく勉強になるし分かりやすい。「ZOH」「linear」についても書かれている。

アップサンプリングに日の目が当たること自体は別にいいのだけど、オーディオファイルの間だけではなく、世間一般でもアップサンプリングへの興味が高まっているようで、「アップサンプリング」でググるといろんなサイトがヒットする。ディープラーニングでアップサンプリングするというサイトがあったりして、それってもしかしてジョーク?とか思うんだけど、世間では案外、そういう感覚なんかもなあ、と複雑な心境になったりしている。

アップサンプリングと名が付くものなら何でもいいということになったら、将来的に僕自身が不利益を被るような気がする。例えば、libsamplerateはPCへの負担が大きいし上質なアップサンプリングだと言っても他と変わらないんなら、いらないね、ということになりはしないか。
もしも、libsamplerateがmpdで使えなくなったら。
SoXでいいじゃんと言われたら、うちはSoXで十分な音質を引き出すスキルがないんだよと言わざるをえない。libsamplerateならインストールさえしておけば後はmpdが勝手に良質なアップサンプリングをしてくれるので非常に助かるのだ。
PCトラポによるアップサンプリングは諦めて、Pro iDSDみたいなDACを買えばいいということになるのかもしれないけど、それはDACによるアップサンプリングの精度が重視されて今後は性能が上がっていくという事が前提になる。ZOHやlinearと同等のアップサンプリングでもいいということになれば、そういう安価で低い性能のDACチップが主流になるに決まっている。そうじゃない高性能DACは僕にとっては高嶺の花となるのだ。しゃれにならない。

そんなこと考えたりしてたら、MQAに否定的な話がアップされている。
記述を一部だけど引用してみる。

さよなら、MQA | | 言の葉の穴
https://kotonohanoana.com/archives/23587

まず、MQAはロッシー/非可逆圧縮である。

MQA音源はMQA化された時点で「大元のデータ」から変質しており、二度と元に戻らない。

MQA音源はMQA Limitedの掌の上でしか真価を発揮できない。

なるほど、、、僕は過去のエントリーでMQAへの期待を書いている。
非可逆圧縮ということについて、まず、データの同一性という意味では、アップサンプリング自体がDACチップがするにせよPCトラポでやるにせよ、バイナリ一致の音ではなくなるということだ。一般的なDACで音を聞くことは、バイナリ不一致な音を聞いているということに等しい。そういう意味で、僕みたいなCDデータを700kHz台なんかにアップサンプリングして聞いてるような者にとっては意味が無い、ということがある。非可逆であっても解凍されたデータに充分な情報量があれば問題にならないんじゃないかと思う。
次に、非可逆圧縮の「PCMであれば本来あったはずのデータが削られる」というイメージについては、MQAはAD変換からDA変換まで一連の情報処理であり、録音からPCMデータが作られる段階で、AD変換などで生じる歪みを排除する処理が行われる、と僕は理解している。つまり可逆か非可逆かと分けられるものではない。言ってみれば最初からMQAなわけだから。そういう理解。

非常にわかりやすいMQAの解説が1年半前にアップされていたのでメモで追記。

https://rideonmarin.blogspot.com/2017/10/mqa.html
コラム MQA技術解説についての私的メモ・ロスレスかロッシーか?

しかし、音質がどうなのかという一点。
引用。

Roon 1.6によって「TIDAL Masters/MQAとQobuz/ハイレゾFLACを聴き比べる」ことが可能になり、比較の結果として「MQA音源は同スペックのハイレゾ音源と比較すると音質が劣る」という私自身の結論を得た。

もしその比較が妥当なら、僕もMQAには期待できない、ということになるのかな、、、
うちではmpd + libsamplerateで700kHz台へのアップサンプリングがデフォルトだ。その音は、一般的に流通しているハイレゾ音源そのまま(つまり96kHzや192kHzをDACチップでアップサンプリング)の再生音を凌駕する。ということは、MQAの再生音も越えていると予想される。
実際には聴けていないというのが歯痒いけど、、、

比較の経過は下記アドレスのエントリーに書かれている。読んでみて思うのは、、、判断は実際に聴くまでは保留かな。
https://kotonohanoana.com/archives/23505

なんというか、うちでやってるmpdで700kHz台に上げるというのは、どうなんだろう。一般的な音質比較の対象としていいものかどうか。
MQAは176.4kHzとか96kHzで、MQA対応DACは、そこからどういうフィルタリングをするのだろうか。
上位の周波数にアップサンプリングするのかいな?
しないのなら、700kHzのほうが有利に決まっていると思うし、時間軸の正確性はどうなるのか、、、
使うDACによっても違うだろう。CHORDのDACとかPCM再生が得意なはずだけど、どうなんだろうね(僕はCHORDのDACは聴いたことがないのだ)、、、

最近、うちでオーディオを聴いていて気になるのは「録音」だ。
日本のポップミュージック、特にボーカルの多くに、僕は違和感を覚えるようになった。生の人の声に聞こえないのだ。洋楽だったらロックとかでも、まだ生の人の声に聞こえるのが多い。
とはいっても、そんなにたくさん聴いて確認したわけじゃないので、現時点での印象にすぎないのだけど。

これは何なんだろうと考えるうちに、日本のポップミュージックの録音は、生の声ではなく、コンサート会場のPAを通した歌声を再生しようとしてるんじゃないか、と思い付いた。いくらなんでもそんなことはないだろう、とは思うのだけど、、、でも、コンサート会場やカラオケルームでマイクを通した声が、リビングルームのコンポから鳴るように録音されているのだとしたら、「そうそう、そういう感じの音だよ」と納得がいくというか。
歌声が生の声として再生されるような録音になっていないと感じるのだ。若い人のJポップに限らない。ベテラン歌手の作品でもそういう音がするのが少なくない。必要ないエコー成分が多すぎたり、人の声はこんなガサ付き方しないだろという感じに聞こえたり。
日本のポップミュージックの特徴じゃないのか、と思う。そうした音が似合う音楽が作られているし、たぶん、そうした音楽を再生するのに適したコンポが作られている。

これは、一種の文化的なフィルターとして機能していると思う。
リアルな生の人の声が生きるポップミュージックは、日本ではほとんど作られていない。

僕は最近、リアルな人の声を聴きたいと感じる事が多くて、その結果、はまっているのがアメリカのフォークミュージックだ。ジョーンバエズとかピートシーガーとか、あのあたり。日本の音源で何かないかとなると、再生音に何か違和感を感じる。たぶん録音の、音の問題だと思うのだ。本当はこんな不自然な声じゃないはずだ、と感じることが多い。

現在流通してるハイレゾ、96kHz、192kHzといったレベルだと、そこまで気にならない、というか、気付かない。ラジオやテレビの人の声に違和感を感じないようなものかな。おそらくフォーマットによって違ってくるんだと思う。案外、アナログレコードがうけてるのは、この辺りに理由があるんじゃないかと思っている。受け皿に乗ってるデータが、相対的に上質なのだ。
PCMで700kHzまで上げると、何かしら、圧倒的な差が生じてしまう。まともな録音じゃないと、きびしいのだ。受け皿が大きい分、質の悪さも目立つというのかな。拡大鏡みたいなものなのかもしれない。良質な録音だと素晴らしいのだけど。

2020.05.13.追記。

現在、PPAP方式 768kHzで再生し始めて1か月ほどになるんだけど、1年前に感じていた違和感がなくなった。
違和感を感じていたはずの声が、違和感を感じ始める前よりもっと自然に耳に届いている。
ここに至って、ようやく気がついた。
あの違和感は、残存していたジッターが原因だったのだと思う。録音のせいなどではなかった。

しかし、検証しないといけない。
本当にジッターが原因なのか、どのような作用をしたのか、できれば確かめたい。

2020.10.18.遅まきながら追記。
できれば確かめたいと書いておいて、それっきりになってた。
実際のところ、検証できていると言い切れないけれど、関連エントリーということで記載しておく。

サンプリングパラメータによるジッターの影響の差異について
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20200524a.htm
ジッター再々考
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/audio_diary/20200531a.htm

MQAは録音段階にも踏み込んだ処理を行う。そういう意味で、MQAには期待する部分があった。
しかし録音のクオリティは、MQAかどうかみたいなフォーマットの差異だけではカバーしきれない部分がむしろ大きいだろうと感じている。実際、昔から録音の善し悪しは千差万別だからね。

良質な録音にMQAの処理が加わると、さらなる音質向上が見込めないかと考えたり、MQAで700kHz台にとか将来的にはどうなのかと思ったりする。
しかし700kHz台のPCMは相当のクオリティで、上流再生レベルの受け皿としては、これでもう十分じゃないかと思わせるものがあるのだ。個人的感覚的な物言いで、実際どうなのか分からないけど。
受け皿が大きい分、録音自体がよいかどうか、丁寧に録られているかどうかがこれまで以上に重要になってくると思う。
録音に合わせた再生をどうするかも重要ということになるのかな、と思っている。

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Jan 03, 2019

HP Compaq 6730bでFedora 28以上を使うときの注意点

うちの主力パソコンはCompaq 6730bなんだけど(そこそこ古い機種だね、、)、Fedoraをインストールして使っている。
これがFedora28以降にバージョンアップできなくなった。
クリーンインストールしても「TPM Error 2」と表示されて起動しない。 外付けHDDからだったら起動できるんだけど、そんなのでは扱いにくい。
無理になんとかしようとしたら、どこをどう間違えたやら内蔵HDDから起動できなくなったり。

仕方がないので27のままで使っていた。
どうしたものかと思っていたんだけど、対策がアップされていたのでメモしておく。

Fedora 28 Workstation Install Guide - Comment Page: 1
https://www.if-not-true-then-false.com/2018/fedora-28-workstation-install-guide/comment-page-1/

Andre Gompel
27th July 2018, 3:49 am

4) Post-install boor exhibited a GRUB bug (TPM error, etc…), so you need to disable the TPM to be able to use F28 !
On HP Notebooks, the TPM menu is grayed: enable the BIOS password, to enable it and be able to disable TPM !

上記引用の通り、BIOSにパスワードを設定したらTPMによるOS管理をしないように設定できるようになる。
一旦、管理しないように設定したら、BIOSのパスワードなしに戻しても構わないみたい。
これで「TPM Error 2」とか表示されなくなり、内蔵HDDにFedora28以降をインストールできた。というか、もはや28の季節は過ぎていて27から29へのアップデートをしたんだけど。

なんか、問題が。「tracker-store」というのがCPUを100%消費するのだ。ファンが唸りっぱなしになっている。
参考にさせていただいたサイトを列記。

CentOS7/SL7でtrackerを起動しないようにする方法
http://carpediemjournal.blog.fc2.com/blog-entry-39.html

tracker-storeが暴走
http://benzaiten.dyndns.org/roller/ugya/entry/tracker_store%E3%81%8C%E6%9A%B4%E8%B5%B0

GNOMEのtrackerによってCPU負荷が高くなりPCが重くなる時の対処法
https://www.archlinux.site/2018/07/gnometrackercpupc.html

こんなの27まではいなかったぞ。
と思ったけど、確認したら27でもインストールはされてるようだ。どういう事情で挙動が変わったのかね、、、
27のtrackerのキャッシュは35.9MBしかない。不調にした6730bに代わって中古購入した機体で、運用を始めてから半月も経っていない。
片や、29にアップデートしたばかりのマシンは数年に渡り使っていてtrackerのキャッシュは1GB。CPU100%でファン回りっぱなしが続いている。どうなってるんだろうと見ているうちに、キャッシュが増えていないのに気付いた。
このtracker-storeは何をしてるんだろうか。

上記のサイトを参考に「journalctl -xb」コマンドを打つ。
これは起動時からのログを表示してくれるらしい。下記のようなエラーが繰り返されている。
起動プロセスが終わっていないのか?

-- The start-up result is done.
 1月 03 16:40:46 fedora2 tracker-store[2394]: Cannot initialize database: error in view fts_view: no such table: main.nie:InformationElement_nie:keyword_TEMP (s>
 1月 03 16:40:46 fedora2 systemd[1481]: tracker-store.service: Main process exited, code=exited, status=1/FAILURE
 1月 03 16:40:46 fedora2 systemd[1481]: tracker-store.service: Failed with result 'exit-code'.
 1月 03 16:40:46 fedora2 systemd[1481]: tracker-store.service: Service RestartSec=100ms expired, scheduling restart.
 1月 03 16:40:46 fedora2 systemd[1481]: tracker-store.service: Scheduled restart job, restart counter is at 25.
-- Subject: Automatic restarting of a unit has been scheduled
-- Defined-By: systemd
-- Support: https://lists.freedesktop.org/mailman/listinfo/systemd-devel

「Cannot initialize database」って、dbファイルは1GBのがそのままあるよ? これを初期化できないってか?
ということは、、、これ捨てたらいいの?
というわけで、、、「~/.cashe/tracker」ディレクトリ内のファイル10個ばかりあるのをまとめて「rm」で削除。
たちまち、ファンが静かになった、、、
リブートしてみる、、、
tracker-storeとtracker-extractが動いているが、CPU消費は大きくないしファンもそんなに激しくは回らない。
そのうち600MB弱のdbファイル、その他諸々ファイルが出来て、パソコンは静かになった。

以上、備忘録まで。

Posted at 18:55 in pc | WriteBacks (0) | Edit Tagged as: , , ,

Dec 30, 2018

オーディオ状況報告(2018.12.30.)

最近のシステム構成は下図のような感じ。

システム構成図

以前よりも随分すっきりした。
現状、ncatとaplayを使ったPPAPは上限が192kHzなので、768kHzにアップサンプリングでは使えない。結果、NASマウントで使うことになった。
USBアイソレータも、効果がはっきりしなくなった?ので外して様子をみている。
数台使っていたRas pi2が一線から退いた結果、非常にシンプルな状況に。

upnpを使ってフロントとレンダラーにして、というのもちょっと考えたけど、うちの環境でupnpはやりにくいし、出来るかどうか分からないのと、そこまでしなくてもいいんじゃないの?という気分もあって、当面はこのままで運用するつもり。
MQAを聴いてみたいというのが少しある。いつになるか分からない。

では、よい年の瀬を。

Posted at 18:27 in audio_diary | WriteBacks (0) | Edit Tagged as:

Dec 25, 2018

Compaq 6730bとTiny coreでアップサンプリング (768kHzアップサンプリングの音について)

うちにはhp社のCompaq 6730bが4台ある。先日までは3台だったが、増えて4台だ。
windows7が1台、Fedora27が2台。Tiny coreでアップサンプリングを試してるのが1台。同じ機種ばかり何台もあるのは、その方が機種固有の知識が少なくて済むということと、どれかが故障した時に簡単に代替が効くからだ。
今回、数が増えたのは故障のせいで、中古パソコン屋から新しいのが来るまでの間、思惑通りに他の機体で代替できたので、大きく困ることはなかった。

そんな6730bなんだけど、Fedora28をインストールしようとしたら上手くいかずに諦めたことがある。それ以降、どうもその機体が不調つづきで、今回、29をインストールしようとしても出来ず、というか、インストールしても起動せず「TPM Error 2」と表示されて、先に進まない。ついにはエラー表示もまともに出来なくなった。
諦めて、27に戻そうとしたら、内蔵HDDからは起動できなくなっていた。usbからの起動は可能なんだけど。
こんなことってあるのか?と調べたら、OSインストールでBIOSが壊れることがあるんだな。

Ubuntu 17.10にBIOSを「破壊」するバグが発覚!原因は?対応策はあるのか?問題の詳細と現状まとめ | Linux Fan
https://linuxfan.info/ubuntu-17-10-corrupting-bios

Insyde Software社のUEFIはHPでも採用してるようだけど、6730bがそうなのかはよく分からない。
fedoraをバージョンアップ出来ないのは、うちだけじゃないらしい。

Can't install F28 on my laptop, F27 installation works
https://forums.fedoraforum.org/showthread.php?318093-Can-t-install-F28-on-my-laptop-F27-installation-works

Bug 1582810 - F28 Workstation, GRUB loader bug : After booting in Windows, then Linux, there is a "TPM Error 2"
https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1582810

そんなわけで、普通には使えない6730bが1台できたというわけだ。

上記の件、対策があったのでエントリーを上げた。

HP Compaq 6730bでFedora 28以上を使うときの注意点
http://blown-lei.net/endive/blosxom.cgi/pc/20190103a.html

内蔵HDDから起動できないというのは、BIOSをインストールしたら治るのかね?、、、
usbから起動できるならTiny Core Linuxは使える。日常的な使用に組み込み向きのTiny Coreはきついかな、、、
でも、音楽サーバーにはなるんじゃね?
apu2c4(今はもう売ってないんだね。apu2d4になっている)は安定して運用継続中なんだけど、他の機械でどうなのか試してみるのは面白そうだ。apuと同じCorePure64-7.2とmpd-0.19.19をインストールして、768kHzへのアップサンプリングを較べてみた。

スペックだけど、
apu2c4は、AMD GX-412TC(1GHzクアッドコア)に、メモリはDDR3-1333、4GBで固定。
6730bは、Intel Core 2Duo P8600 (2.40GHzデュアルコア)に、メモリは800MHz DDR2、1〜8GBで変えることができる。
メモリはapu2c4のほうが速い。
CPUの差は知識もないので分からない。6730bのほうが上等と思っていいんだろうか。
今回、6730bのメモリを1、2、4、6GBと変えて音楽連続再生してみた。最大の8GBは手持ちのメモリ基板が足りなくて試していない。

まず1GBで始めてみた。
音は悪くない。意外と行けるか、と思ったらじきにjitteringというのかな?、鈴を振るような雑音が聞こえ始める。さすがにCPUが速くてもメモリ1GBは足りないかな。ちなみにras pi2のメモリはLPDDR2で単純比較はできないけど、同じ1GBでも6730bのほうが余裕があるようだ。
2GBだと、もう少し持つけど、やっぱり雑音が。
4GBだとかなり行ける。やはりメモリは4GB必要なのかと思っていたら、1時間ほど鳴らすうちにjitteringが。
6GBでどうか。、、1時間ぐらいで時にプチノイズが出て、その後は落ち着いたかと思ったけど、1時間半でjittering、、、
ということは、DDR3なら4GBあれば十分と思われ(減らせるかどうかは試せない)、DDR2なら6GBでも足りない、ということかな。jitteringが乗ったら、一時停止して再生再開したら正常に戻る。何かの処理が滞ってそんなノイズを生じるのだろう。

CPUの違いによる差異はというと、端末画面でsshからtopを打つと%CPUは25%強でそんなに変わらなかった。
それ以上の事はよくわからない。
実際のところ、機械によって必要なメモリとかスペックは違うだろうし、今回はこんな結果でした、という以上の結論は出ないと思う。

ちなみにapu2c4と6730bで、音質比較は難しかった。
ブラインドでは絶対わからないし、そうでなくても明確な指摘はできない。
やや6730bのほうが落ち着いた音色に聞こえるような気がするが、気のせいだと思う。そもそも1時間過ぎたらノイズが乗る。

768kHzアップサンプリングの音質について書いておく。

うちの女房は僕よりも音質に厳しかったりするんだけど、子供の頃のかなり厳しいピアノ教育の賜物で、音楽が鳴っていたら頭の中で勝手に音符に返還されるんだそうだ。何かしたいこと(例えばメールの文面を考えるとか)をしてる時でも、音楽が鳴っていると本人の意思とは関係なく脳が採譜を始めてしまうので、非常に困るのだという。最近は子供がピーナツにハマってて、いつも「Linus & Lucy」とか「Skating」を聞きたがるんだけど、繰り返し聞かされてウンザリだと言っていたのだ。
その女房が、768kHzになったら「これならいつでも鳴らしていい」と言ったのだ。
ちょっと信じられない。
いったい、なにが今までと違うというのだろう、、、
まあ、その後、実際にいつ鳴らしてよくなったかといえば、そうでもないんだけどさ。

以前、初めて384kHzで鳴らした時は、明らかに192Hz以下とは違うステージの音だと感じた。
これ以上に上がるのかと思っていたんだけど、実際、768kHzにしてみたら上がってしまった。
使用するDACによって違うだろうとは思う。
ブラインドで分かるかと言われたら微妙なところ。分かる人には分かるんじゃないだろうか。

高音域はより肌理細かくリアルに。それは想定内だったんだけど、中低域の見通しが良くなったのは意外だった。
いや、スーパーツィーターで低域が改善するのをずっと昔に体験してるので、高域を改善すると低域も改善するというのは当然有りだとは思うんだけど、今回の改善の仕方はそれとは何となく違うのだ。
上流の段階で改善してるのが分かるという感じ。
低音の質感、リアリティが上がり、かなり聴き取りやすくなった。低域のhi-fi再生のリアリティってこういう感じで良くなるものなんだ、と初めて知った気がする。たぶん、スピーカーの低域再生能力が高かったら明確に表現されるんじゃないかと思う。4425mk2はサイズの割に下まで伸びてるとはいえ、キャスターを使ったセッティングは最低域を支えるには限界があるだろうと思う。

なんというのか、、、
384kHzまでは、音が良くなる度に、これ以上の音があり得るのか?と感じていたんだけど、768kHzを聞くと逆に、ああ、これ以上の音ってありだ、と感じた。更なるオーディオ再生の高みがあると確信したというのか。まあ、うちのシステムレベルでは上があって当たり前なんだけど、そういう話ではなく、オーディオ技術的に目指すべき場所的な感覚で。
技術者ではない自分がそういう感覚を持ってしまったのが意外なところ。
だから、そういうレベルを目指すのかと言われたら、最早どうだか分からないという感じ。そういう心境になるのもよく分からないところだ。

上で書いていること、どういうことなんだろう、と考えていたんだけど、自分なりに納得できるかな、という説明を思い付いたので追記しておく。

僕は、Hi-Fiオーディオ再生とは「音によってバーチャルリアリティを生み出すこと」という理解をしていた。
それはSM-SX100と4425mk2で今のシステムのベースを組んだ10数年前から認識し始めたことで、ずっとそれでやってきているのだ。リスニングルームに展開される音像音場表現をより良いものにしたい、そうすれば聴く者の感覚を鷲掴みにして音響による異世界に引きずり込み放さないような、そんな力を持つ再生音が得られるはず、そういう感じでやってきた。

384kHzまで、それは目論見どおりだった。
それがどうも、768kHzでは勝手が違った。

音は良くなっている。
でも、音の世界に浸ることが出来なくなった、とは言わないけど、なんというんだろう、、、
ステレオ再生によるバーチャルな音だと理屈では分かっていて、その音はリアルの一歩手前にいる感じで、、、
だから、もっと上があるということが、逆に分かる。
上が見えるから、もう少しで手に届きそうだという感じがする。理屈ではなく実感として、オーディオ技術が目指すべき更なる到達点がそこにある、という気持ちになる。同時に、なぜか、ここが限界ではないかという予感がする。

人形制作やバーチャルリアリティに関係する概念で「不気味の谷」というのがある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E6%B0%97%E5%91%B3%E3%81%AE%E8%B0%B7%E7%8F%BE%E8%B1%A1
引用する。

写実の精度が高まってゆく先のかなり高度なある一点において、好感とは正反対の違和感・恐怖感・嫌悪感・薄気味悪さ (uncanny) といった負の要素が観察者の感情に強く唐突に現れるというもので、(以下略)

世の中には、よく出来たオーディオを聴いて「音がリアルすぎて気持ち悪い」という感想を抱く人がいると聞いたことがある。
僕は今回、音像再生の精度が高まることで負の要素が強まったとは感じていない。
むしろ音が良くなって嬉しがって聴いている。
ただ、なぜか、音に浸りながらも、その音の前で、どこか途方に暮れる自分がいる。

不気味の谷という概念を思い出して、ああ、これかも、、と納得できるような気がした。
つまり、壁に突き当たったということだ。情報量を引き出し再生音を研ぎ澄ませていくという手法が限界ではないのかと感じているのだ。

今までは、音の情報量、リアリティを追求する方向で進んできたけれど、ここから先は同じ方向で進んでも、Hi-Fi再生によるバーチャルリアリティの魅力、有効性を高めることにはならないのではないか、ということ。

音響再生にも不気味の谷があるとしたら、それに触れた人間の感覚は陶酔から引き離されることになる。そこから先に目指すことになるのは、不気味の谷を越えた、バーチャルだと人の聴覚が気付かない、人の感覚を完全に騙すバーチャルリアリティを求めることになる。単に上質なバーチャルリアリティを目指すことは、既に目標ではない。
そんな雲を掴むような話、どうやって先を目指せばいいのか皆目見当がつかない。
しかし、そうではない方向性を選ぶのは、後退に等しい。
単純に更にサンプリング周波数を上げたら、谷を超えた違う世界が見えてくるんだろうか。しかし、多分そこは今迄僕が一喜一憂していたバーチャルリアリティなオーディオの世界とは違うような気がする。

そういえば、昨今はTV画像は4Kとか8Kとか言っているけど、情報量が増えたら、人はそのバーチャルな映像世界に入り込みやすくなるんだろうか。それは人にとって安心して没入できる世界なんだろうか。映像の情報量が一定水準以上に増えた時、そこに求められる音声は、もしかしたら、従来のバーチャルリアリティなHi-Fiでは通用しなくなるんじゃないだろうか。8Kの映像に合わせる音響は従来のステレオでは持たなくなる可能性が、ある?、、、

話が逸れた。

いったい此の先、どうするだろうかなあ、、、
音がいいから、ずっと音楽に浸ってたらいいというのが結論かもしれないけど。
実際それは可能なわけだし、768kHzまでしか現実的に無理なのだから。
さっきは後退に等しいと書いたけど、水準を維持したまま音色を変えてみる方法論もある。高級なプリアンプ使うとかDACを高級なのに変えるとか高級なケーブルやスピーカーに変えてみるとか、、、なんか気が進まんなあ、、、
今、気になるのはMQA。
これは録音の段階まで踏み込んだフォーマットだ。
音を研ぎ澄ませていく方向性に未来があるのかどうか、これを聴いたら何か新しい目星が付くならいいんだけど。

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