Apr 22, 2007

著作権法改悪に対する反対声明

私は、国民が文化に触れ、文化を語り、文化を受け継いでいくことを妨げる法改定には反対します。(エンドユーザーの見た著作権)

読み応えがある声明と解説。
あ、言われてみると確かにそういうことになるのか、と気付かされたり。
一部を引用。

ぶっちゃけた話、現行の、海賊版頒布や無断配信を規制するという手法ですら実効性があるのか定かではありません。それはさて置いても、海賊版の使用や無断配信からのダウンロードを規制しなければ足りないとする言説に従うならば、むしろ海賊版や無断配信を撲滅することは不可能だとの宣言に等しいと判断せざるを得ません。

逆に言えば、ダウンロード規制を実効性のあるものにするには、何をしたらいいのかっていう流れになっていくんだろうか。
そうした流れで法整備が行われる?
プロバイダ責任法とかが変わっていくだろうか。
それとも末端の個人を取り締まる?
非親告罪化されるという話があるし、共謀罪とかとからめたら、、、あれはどうなってるんだっけ、テロ・組織犯罪謀議罪だっけか。

またさらに話をややこしくするのは、仮に「違法」複製が外形的に区別できたとしても、それを再度“私的複製”することで区別できなくすることも可能だということです。これは新たな法規制の枠組みでは「違法」複製とされる筈ですが、適法な私的複製とは到底区別できますまい。つまり“証拠隠滅”目的でこうした行為が多く行なわれるものと考えられます。悪意で複製する人間にとっては、「違法」複製が繰り返される引き金になりこそすれ、何の規制にもならないということです。

CCCDと同じ問題が生じると。
一般的な利用者の合法な利用を「あいまいな違法性」の名の下に制限し、自覚的な違法者に取っては痛くも痒くもない、と。文化の発展を妨害する。
それが法律になると、CCCDのときみたいに「自分は買わない」なんて、言ってられないね。

もし海賊版の私的複製が規制されるとしたら、「違法」複製物から上記の複製行為を行なうことは「違法」複製ということになります。何らかの著作物が目の前にあって、これが「違法」に作られたものなのか適法のものなのか知る手がかりなどありません。そこからの複製が「違法」だとされかねない行為はあまりに広いのです(再度強調しますよ。手書きも私的複製なのです!)。
こんな広すぎる法規制のもとで、私たちはこれまで通り著作物を論じたり研究したり鑑賞したりできるでしょうか?

一体誰が得をするんでしょうかね。
たぶん、絶対、コンテンツホルダーじゃあないと思う。